あらすじ
第1巻
海の治安を守るブルーマーメイドを目指すヴィルヘルミーナ・ブラウンシュヴァイク・インゲノール・フリーデブルク(ミーナ)は、エリート海洋学校であるヴィルヘルムスハーフェン海洋準備校に入学する。入学式の新入生代表挨拶でぶっきらぼうに挨拶するテア・クロイツェルに興味がわいたミーナは、入学式が終わると、さっそくテアに声を掛け、友達になろうとするが、テアに素っ気なく断れてしまう。友達になる事をあきらめきれないミーナは、放課後にテアを寄り道に誘うなどして親交を深めていき、テアを敵対視するクローナ・ゼバスティアン・ベロナによる嫌がらせからテアを救った事で、二人は親友の間柄となる。そして5年後、海に関する基礎教養をしっかりと学び、ヴィルヘルムスハーフェン海洋学校に進学したミーナは、テアが艦長を務める直接教育艦アドミラル・グラフ・シュペーに副長として乗り込み、次の課題のために出航する。
第2巻
ヴィルヘルミーナ・ブラウンシュヴァイク・インゲノール・フリーデブルク(ミーナ)は直接教育艦アドミラル・グラフ・シュペーの副長として、艦長のテア・クロイツェルをサポートしながら課題をこなす日々を送っていた。ある日、テアは学長のケルシュティン・ロッテンベルクから、クローナ・ゼバスティアン・ベロナのビスマルク、レン・シュテーゲマンのヴュルテンベルクと組んで、イギリスのダートマス海洋学校との親善試合に出るように言われる。最初はやる気を見せなかったテアだったが、ミーナの一言で闘志を燃やす。しかしヴィルヘルムスハーフェン海洋学校側は、旗艦を務めるビスマルクが開幕砲撃の直撃により砲塔と駆動系が故障し、試合開始早々に大ピンチとなってしまう。
第3巻
直接教育艦アドミラル・グラフ・シュペーは、来月から行う遠洋実習のために日本を目指してドイツを出航する。出航から5日間は順調に航海できたが、地中海に入ったところでブルーマーメイドに「この海域は海賊が出るから通行止め」と言われて足止めされてしまう。一旦戻ってアフリカの方に迂回すれば日本に向かえるが、大幅な遠回りになるため、艦長のテア・クロイツェルと副長のヴィルヘルミーナ・ブラウンシュヴァイク・インゲノール・フリーデブルクが進路を決めかねていると、同じく足止めをくらっているイタリアのタラント校の航洋艦リンチェ艦長、アンネッタ・パリオッティから海域の強行突破の協力を提案される。この強行突破作戦はテアの機転で大事になる前に終息し、アドミラル・グラフ・シュペーとリンチェはブルーマーメイドの護衛がつくという条件があるものの、海域を航行する許可を得る。
登場人物・キャラクター
ヴィルヘルミーナ・ブラウンシュヴァイク・インゲノール・フリーデブルク (ゔぃるへるみーなぶらうんしゅゔぁいくいんげのーるふりーでぶるく)
ドイツのヴィルヘルムスハーフェン海洋学校でブルーマーメイドを目指す少女。周りからは「ミーナ」と呼ばれている。今は実地授業として、直接教育艦アドミラル・グラフ・シュペーに副長として乗艦している。明るくて社交的な性格で、自分の信念を曲げない芯の強い女性。10歳の時に入学したヴィルヘルムスハーフェン海洋準備校の同級生、テア・クロイツェルが訓練で見せた姿が、理想するブルーマーメイドそのものだったため、テアといっしょにやっていきたいと思うようになる。 念願叶ってテアが艦長を務める艦に乗ると、副長や親友として公私でサポートしていく。遠洋実習のために日本に向かう時に艦内で見た任侠映画にはまり、日本語でしゃべる時だけ一人称が「わし」になる。
テア・クロイツェル (てあくろいつぇる)
ドイツのヴィルヘルムスハーフェン海洋学校でブルーマーメイドを目指す少女。今は実地授業として、直接教育艦アドミラル・グラフ・シュペーに艦長として乗艦している。10歳の時に入学したヴィルヘルムスハーフェン海洋準備校の入試試験で数十年ぶりに満点合格した天才で、小さくてかわいらしい容姿から「海の妖精」という二つ名を持っている。 あまり感情を表に出さず、物静かな性格だったが、ヴィルヘルムスハーフェン海洋準備校入学直後に知り合ったヴィルヘルミーナ・ブラウンシュヴァイク・インゲノール・フリーデブルクと接するうちに、少しずつ感情を表に出すようになる。
レターナ・ハーデガン (れたーなはーでがん)
ドイツのヴィルヘルムスハーフェン海洋学校でブルーマーメイドを目指す少女。今は実地授業として、直接教育艦アドミラル・グラフ・シュペーに乗艦している。ヴィルヘルミーナ・ブラウンシュヴァイク・インゲノール・フリーデブルクの幼なじみで、ムードメーカー的存在。現場で働く方が性に合っているため、士官を目指さずに一隊員であろうとする。
ローザ・ヘレーネ・カールス (ろーざへれーねかーるす)
ドイツのヴィルヘルムスハーフェン海洋学校でブルーマーメイドを目指す少女。今は実地授業として、直接教育艦アドミラル・グラフ・シュペーに記録員として乗艦している。将来の夢は海洋学者で、ブルーマーメイドを経て海洋学者になった人物の話を聞いて、学校に入る。
リーゼロッテ・フォン・アルノー (りーぜろってふぉんあるのー)
ドイツのヴィルヘルムスハーフェン海洋学校でブルーマーメイドを目指す少女。今は実地授業として、直接教育艦アドミラル・グラフ・シュペーに砲雷長として乗艦している。旧貴族アルノー家の令嬢でプライドが高く、同じ上流階級のテア・クロイツェルやクローナ・ゼバスティアン・ベロナの事をライバル視している。今は一士官だが、艦長になる事を目標に、日々の課題をこなしている。
クローナ・ゼバスティアン・ベロナ (くろーなぜばすてぃあんべろな)
ドイツのヴィルヘルムスハーフェン海洋学校でブルーマーメイドを目指す少女。今は実地授業として超大型直接教育艦ビスマルクに艦長として乗艦している。海軍のトップを代々輩出しているベロナ家の令嬢で、クロイツェル家とは家系全体で仲が悪いため、テア・クロイツェルにも執拗に嫌がらせを行う。プライドが高く、イギリスのダートマス海洋学校との親善試合で、乗艦が大破近い状態になって周囲が戦意喪失しても、唯一戦う意思を持ち続ける。
ケルシュティン・ロッテンベルク (けるしゅてぃんろってんべるく)
ドイツのヴィルヘルムスハーフェン海洋学校の学長を務める女性。マリア・クロイツェルの元担任でもある。直接教育艦を使った実地授業の指揮を執り、テア・クロイツェルやクローナ・ゼバスティアン・ベロナなど艦長に海の怖さを説く。
レン・シュテーゲマン (れんしゅてーげまん)
ドイツのヴィルヘルムスハーフェン海洋学校でブルーマーメイドを目指す少女。今は実地授業として大型直接教育艦ヴュルテンベルクに艦長として乗艦している。事故でクルーザーから脱出したブリジット・シンクレアを助けた事をきっかけに、ブリジットから様付けで呼ばれて慕われるようになる。
ブリジット・シンクレア (ぶりじっとしんくれあ)
イギリスのダートマス海洋学校でブルーマーメイドを目指す少女。貴族シンクレア家の息女であり、直接教育艦キング・ジョージ5世の艦長を務める。普段は歳相応のかわいらしい少女だが、艦橋にいる時は別人のように鋭くて厳しい指揮を行う。ダートマス海洋学校教頭のサシャ・エバンスから「30余年ダートマス校で教えて来た生徒の中で最も優秀な指揮官」と評され、ドイツのヴィルヘルムスハーフェン海洋学校との親善試合でも見事な戦術を披露する。
キャリー・ピアレット (きゃりーぴあれっと)
イギリスのダートマス海洋学校でブルーマーメイドを目指す少女。ブリジット・シンクレアの召使いでもあり、ブリジットからは「キャビア」とあだ名を付けられている。また直接教育艦キング・ジョージ5世の副長も務めており、公私でブリジットをサポートしている。
アンネッタ・パリオッティ (あんねったぱりおってぃ)
イタリアのタラント校でブルーマーメイドを目指す少女。航洋艦リンチェに艦長として乗艦し、遠洋演習のために日本を目指していたが、海賊のせいで地中海のマルタ島で足止めされてしまう。自分達と同じ状況のヴィルヘルミーナ・ブラウンシュヴァイク・インゲノール・フリーデブルクやテア・クロイツェルを見かけて声を掛ける。 悪巧みを働き、いろいろ問題を起こすトラブルメーカーだが、副長をはじめとしてリンチェの隊員からの信頼は厚い。またチェスの腕は世界トップクラスという一面もある。
マリア・クロイツェル (まりあくろいつぇる)
テア・クロイツェルの母親。世界各地で活躍するブルーマーメイド。テアとは年単位で会っていないが、いつも気にかけている。ドイツのヴィルヘルムスハーフェン海洋学校の出身で、ケルシュティン・ロッテンベルクにさまざまな事を教わり、イギリスのダートマス海洋学校との親善試合ではMVPと勲章を獲得している。 ブルーマーメイドになったあとも、地中海のマルタ島周辺の海域を任されているリンゴルなど、多くの人物に多大な影響を与えている。
集団・組織
ブルーマーメイド
海の治安を守る組織、及びその組織に属する女性。普段は「ブルマー」と略して呼ばれる。国土の沈降という状況に陥った日本で生まれたもので、世界中の少女のあこがれの存在でもある。事故や遭難した人間の救援や海賊の取り締まりなど、活動内容は多岐にわたる。
クレジット
- 原作
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AIS