青き炎

青き炎

金を追い求め、犯罪に手を染めていく大学生を描いたピカレスク漫画。日本がバブル景気に沸いていた頃に描かれた作品で、当時の世相がよく表現されている。

正式名称
青き炎
作者
ジャンル
裏社会・アングラ
レーベル
ヤングサンデーコミックス(小学館)
関連商品
Amazon 楽天

あらすじ 

野獣(第1巻)

クールな魅力で女生徒から人気の高校3年生、海津龍一は、実は野心を秘めた冷徹非道な人間だった。そんな彼は総合病院の一人娘の内藤絵美に目をつける。龍一はホステスの小夜子と付き合いながら、絵美とも交際するが、医者の婿を取らせたい絵美の父から交際を反対される。龍一は絵美の父に手切れ金として1000万円を要求し、拒絶されるものの、既に絵美は龍一から離れられなくなっていた。観念した絵美の父から金を得た龍一は、絵美に別れを告げ、龍一の父とも縁を切って家を出る。一方、失意の絵美は自殺を図る。そんな中、絵美に思いを寄せていた桐岡から呼び出された龍一は、桐岡を挑発し、彼が自分を殴るよう仕向ける。

財閥(第2巻)

慶応大学に合格した海津龍一は、ホステスの小夜子を伴い、東京での暮らしをスタートさせる。テニスサークルに入った龍一は、サークルのキャプテン、堀田哲郎から彼女の黒枝慶子を奪い、堀田をテニスで打ち負かす。そんな中、大学の先輩の川井からディスコのポーターにスカウトされた龍一は、東京の夜の世界に刺激を受ける。龍一は多くの女性達と関係し、六本木ヤクザと呼ばれる今中錠と知り合う。プール付きマンションに住む実業家の娘、エリとも付き合い始めた龍一だったが、彼の本命は同じテニスサークルの財閥の令嬢、住菱久世だった。

失踪(第3巻)

テニスサークルの新歓合宿に参加した海津龍一は、小夜子にプレゼントされたベンツの190SLで颯爽と登場し、上級生の反感を買いながらも住菱久世を連れて合宿所をあとにし、久世をモノにする。一方、使う側の人間になりたいという川井に感化された龍一は、六本木ヤクザの今中錠とも交友を深めていく。そんな中、龍一は川井の友人のホスト、洋二から、愛車のベンツのガルウィングを譲ってもらう事になり、金策に奔走。だがそんな中、黒枝慶子に頼まれた田沢政一から大ケガを負わされる。さらに、久世の父親が雇った探偵に強請られた龍一は、彼を殺害。一方、薬の過剰摂取で死亡していたエリの口座から現金を引き出した龍一は、田沢をあやつっていたのが慶子だと知り、彼女の家に火を点ける。

襲撃(第4巻)

財閥の娘、住菱久世と結婚するという野心を抱く海津龍一は、久世の勧めるラグビー部に入部し、メキメキ頭角を現す。だが、久世はラグビーの天才と言われている早稲田大学の後関とも付き合っていた。そんなある日、貸しビルに興味を持つ龍一は、同じ大学の浩から、多数のビルを所有する未亡人の角田里子を紹介され、彼女を籠絡する。一方、龍一に捨てられた小夜子は、郷田直道を使って龍一への復讐を企む。郷田に襲われた龍一は六本木ヤクザの山上公二郎を頼り、危機を脱する。そんな中、龍一はラグビー部の合宿で黒枝慶子の気を引きたい田沢政一から、山中で襲われ、逆に田沢を崖から突き落とす。この時、ケガを負った龍一は早稲田との試合で、後関に完敗。一方、慶子から田沢の失踪の相談を受けた刑事は、龍一を調べ始める。

取引(第5巻)

郷田直道から拳銃を手に入れ、海津龍一に復讐しようとした小夜子だが、龍一は小夜子を懐柔して拳銃を手に入れる。そんな中、ラグビーの関東大学対抗戦が始まり、龍一の所属する慶応大学は順調に勝ち進む。ある日、ラグビー部を訪ねて来た野暮ったい女子大生の清水マリアに、龍一は特別な感情を抱くようになる。一方、早稲田大学との試合で後関に力の差を見せつけた龍一は、後関から住菱久世を奪うが、久世の父親から交際を反対される。何者かが龍一の怪しい人間関係を密告したのだった。自分こそが本当のエリートだと捨て台詞を吐き、住菱家をあとにした龍一は、資産家の未亡人、角田里子と結婚し、500億円もの財産を手に入れる。

決着(第6巻)

ある夜、清水マリアと再会した海津龍一は、マリアの友人、上岡と関係を持つ。龍一に遊ばれて自殺しそうな上岡を心配したマリアは、自分と一晩付き合えば上岡と会うという龍一の条件を飲む。だが、龍一を救いたいと願うマリアにペースを乱され、龍一はマリアを抱く事ができなかった。苛立った龍一は妻の角田里子の殺害を決行。自らの命をも賭けた作戦は成功し、龍一は莫大な資産を手中に収め、絶頂感を味わう。そんな中、マリアからすべてが龍一より上だという東大生の石垣切人を紹介される。切人の父親、石垣強一郎は、圧倒的な資金力を有する闇の総理と呼ばれる男だった。切人に自分の片腕になるよう迫られた龍一は、初めての敗北感に打ちのめされる。ある決意を秘めた龍一は、切人に勝負を挑むが歯が立たない。その時、龍一を追っていた刑事は、龍一が鞄から拳銃を取り出すのを目撃するのだった。

登場人物・キャラクター

海津 龍一

慶応大学に通う大学生。金のためならどんなことでもする非道な男。頭がキレるだけでなく、運動神経もバツグン。普段はその本性を隠し、クールな好青年を演じている。ルックスと話術、そしてSEXを武器に、金持ちの女性に近づき虜にしていく。最初は住菱銀行頭取の孫、住菱久世を狙っていたが、ターゲットを資産家の未亡人、角田里子に変更。 彼女を口説き落として結婚すると、交通事故に見せかけて殺し、その財産を自分のものにする。

小夜子

ホステスの女性。海津龍一が高校生の頃から付き合いで、龍一といっしょに上京した。龍一に心底惚れており、当初は龍一の生活の面倒をみていた。龍一に捨てられた際には自分に惚れている郷田直道の力を借りて復讐を企むが、最終的には龍一に懐柔されてしまい、郷田から手に入れた拳銃を龍一に渡してしまう。のちに、勤めている店のママに「銀座のカマキリ」になれと発破をかけられ、龍一に振り回されてばかりの自分が嫌になり、仕事に打ち込むようになる。

内藤 絵美

海津龍一と同じ高校に通っていた女子高生。父親が県下最大の総合病院の院長だったため、海津龍一のターゲットとなる。海津龍一にもてあそばれたあげくに捨てられ、自殺を図る。

黒枝 慶子

慶応大学の学生で、テニスサークルに所属している。新入生としてサークルに入ってきた海津龍一に興味を持ち、関係を持つがやがて捨てられる。怒りが収まらない彼女は、ラグビー部の田沢政一に海津龍一を痛めつけさせるが、その報復に家を放火されてしまう。

住菱 久世

慶応大学の学生。海津龍一とは、所属していたテニスサークルで知り合う。住菱銀行頭取の孫だったことから、海津龍一のターゲットとなる。恋愛に関しては奔放で、海津龍一のほかに早稲田大学の学生、後関とも付き合っている。

今中 錠

六本木を縄張りにするヤクザ。海津龍一がバイトしていたディスコの客とトラブルになった際に知り合った。海津龍一を気に入り、兄貴分である山上公二郎に引き合わせる。

山上 公二郎

六本木を縄張りにする暴力団、山上組の組長。海津龍一がただの学生でないことを一目で見抜き、組にスカウトする。

田沢 政一

慶応大学ラグビー部に所属。好意を抱いていた黒枝慶子に頼まれ、海津龍一を叩きのめす。ラグビー部の合宿で再び手を出そうとしたところ、海津龍一の反撃に遭い、崖から突き落とされて殺される。

清水 マリア

お茶の水大学に通う女子。慶応大学のラグビー部のいとこを訪ねて来た際に、海津龍一と知り合う。都会慣れしておらず、野暮ったい性格だが、龍一とはお互いに惹かれ合う。だが、龍一が現代の毒に冒されていると気づき、救いたいという思いで、石垣切人を龍一に紹介する。龍一が邪険に扱えない唯一の人物。

角田 里子

都内に複数のビルを所有する資産家。慶応大学に通う甥の紹介で、海津龍一と知り合う。海津龍一の肉体の虜となり、彼の言うがままに結婚。その後、事故に見せかけて殺される。

石垣 切人

東京大学に通う男子。日本の闇の総理と呼ばれる石垣強一郎の息子。清水マリアを通じて海津龍一と知り合う。スポーツでも秀でた才能を発揮し、ボクシング、陸上、レスリングなど複数の個人競技で、オリンピックのメダル候補という実力者。一見穏やかだが神の子を自称している。龍一に、彼が三人を殺害した事実を突きつけ、自分の片腕になるよう迫る。

川井

慶応大学に通う男子。ディスコのポーターのアルバイトをしている。キツネ目の長身で、容姿端麗な海津龍一をディスコのポーターにスカウトする。野心家で、一流大学生はただの一流奴隷予備軍だという持論を有し、大学を辞めてディスコを経営する会社の社員となる。

後関

早稲田大学の学生でラグビー部に所属。大学ラグビー界では、天才と噂されている。住菱久世と付き合っており、彼女を狙って現れた海津龍一にライバル心を燃やす。

エリ

地方でパチンコやラブホテルを手掛ける事業家の娘。海津龍一がアルバイトするディスコの常連客。眉毛が太い美人で、家賃が80万円のプール付きのマンションに住んでいる。精神がやや不安定で、60万円の仕送りでも足りないほど毎晩遊びまくっており、のちに薬の過剰摂取で命を落とす。

SHARE
EC
Amazon
logo