概要・あらすじ
酒井由紀は、中学に入学して憧れのテニス部に入部した。しかし、新入部員が非常に多く、まともに練習もさせてもらえずに、つまらない日々を過ごしていた。そんなある日、陸上部に入部した幼なじみの平井真弓を応援するため競技会に行ったところ、怪我をした真弓の代わりに、成り行きでリレーに出場することになってしまう。気楽な代走のつもりで臨んだ由紀は、意外にも優秀な成績を残し、コーチの名古屋秀樹に、陸上選手としての才能を見いだされる。
登場人物・キャラクター
酒井 由紀 (さかい ゆき)
青園学園中等部1年生の女子。ウェーブのかかった髪に、まだ幼さが残る顔立ちをしている。あまり感情的にならず、流されやすい、ふわふわした性格の持ち主。テニス部に所属しているが、玉拾いしかさせてもらえないため、テニスの腕はまだまだ未熟。成り行きで参加した陸上競技会で、名古屋秀樹によって陸上の才能を見出される。
名古屋 秀樹 (なごや ひでき)
青園学園高等部2年生の男子。高等部の陸上部に所属し、中等部の陸上部のコーチも兼任している。スプリントの高校記録保持者で、その走りに憧れる者は多い。酒井由紀の陸上の才能を見抜き、スカウトする。自信家でちょっぴり強引だが、由紀を真剣に気にかけている。実は心臓に持病を持っている。
平井 真弓 (ひらい まゆみ)
青園学園中等部1年生の女子。酒井由紀とは幼なじみ。中等部の陸上部に所属している。ショートカットの元気な女の子。走るのが大好きで、陸上に情熱を燃やしている。宮脇勝男に好意を寄せているが、勝男の由紀に対する想いを知り、苦しい思いをしている。
宮脇 勝男 (みやわき かつお)
青園学園中等部1年生の男子。中等部の陸上部に所属している。大勢の新入部員が辞めていくなかで、平井真弓と2人だけが残っている。ノリが軽く、人懐っこい性格。酒井由紀に想いを寄せているが、由紀の秀樹への気持ちを知り、彼女の恋を応援する。
藤原 実恵 (ふじわら みえ)
青園学園高等部2年生の女子。高等部の陸上部のマネージャーをしている。サラサラのストレート髪の美人。家は病院を経営しており、父親は名古屋秀樹の主治医を務めている。その縁で、秀樹とは幼なじみのような関係。
鶴川先生 (つるかわせんせい)
青園学園の中等部の陸上部で顧問を務める先生。ひょうひょうとした態度としゃべり方をする、ちょっと面白い初老の男性。いつも薄い色の入った眼鏡をかけているため、表情が読みづらいが、基本的にめったなことでは怒らない。
由紀の母 (ゆきのはは)
酒井由紀の母親。少女趣味なところがあり、おしゃべりが好き。由紀の友達と話すのも好き。お菓子作りが趣味で料理も上手。由紀がテニスをやめた後、代わりにテニスを始めたもののまったくセンスがない。由紀の球技の下手くそさは、彼女から遺伝したと思われる。
場所
青園学園 (せいえんがくえん)
酒井由紀たちが通う私立の学校。中等部と高等部があるが完全に分かれており、グラウンドもそれぞれ異なる。陸上部は、毎週土曜日と日曜日に、中等部と高等部の合同練習を行っている。
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