概要・あらすじ
喧嘩が原因で崖から落ちた、万国博と樽本治太が目覚めたとき、死後の世界として存在するヘルにいた。誰もが死ぬと最初に送り込まれるヘルは鬼が恐怖で支配する魔界だった。死人は何の権利もなく奴隷のように扱われるが、鬼に気に入られて市民権を得たものは、極楽であるスカーヴァティーへの門をくぐることができるという。
仮死のままヘルに堕ちてしまった二人は、生き返るために逃亡を図る。
登場人物・キャラクター
万国博 (ばんくにひろ)
細身の高校生。あだ名はバクー。樽本治太と喧嘩をしたことで崖から落ち、仮死状態となる。そのことが原因で生きながらにしてヘルに送り込まれてしまい、樽本といっしょにヘルからの逃走を図る。
樽本 治太 (たるもと はるた)
ワイルドなイメージのガッシリとした高校生。万国博と同じ学校に通っており、万国博にラブレターを読まれたことで喧嘩になる。その際に崖から落ちて万国博といっしょに仮死状態となり、ヘルに送り込まれる。
おじょうさま
亡者管理局長官エンマ大王の娘で、ヘルを支配する鬼の一人。万国博たちにさらわれるが、国博たちが来た生の国に興味を持ち、自分の立場を利用して、逆に国博たちに協力する。
岡崎 (おかざき)
万国博が通っていた中学校の教師で、二年前に死亡している。ヘルの町で逃走している万国博を助けるが、自分がスカーヴァティーに行く権利を得るために、国博を裏切り、その身柄を鬼たちへと引き渡す。
場所
ヘル
死んだ人間は亡者と呼ばれ、最初に送りこまれる世界。亡者は鬼たちによって管理されており、生前の罪の重さにしたがって拷問を受けている。鬼たちに気に入られて、市民権を得た亡者だけが、スカーヴァティーへと行くことができる。
スカーヴァティー
鬼に気に入られ、市民権を得た亡者だけが行くことを許される世界。スカーヴァティーに行く亡者は、全員が同じ顔と体つきに整形され、同じ環境と同じ勢力の元で過ごすことになる。