魔王城でおやすみ

人質として魔王の城に閉じ込められた人間のお姫様が、快適な眠りを求めて城の中を探索する姿を描くファンタジックコメディ。「週刊少年サンデー」2016年24号から連載。2020年10月テレビアニメ化。

正式名称
魔王城でおやすみ
ふりがな
まおうじょうでおやすみ
作者
ジャンル
アドベンチャー
 
ギャグ・コメディ
 
ファンタジー
レーベル
少年サンデーコミックス(小学館)
巻数
既刊5巻
関連商品
Amazon 楽天

世界観

本作『魔王城でおやすみ』は、人間世界の支配を目論む魔王にさらわれ、魔王城での生活を余儀なくされた人間のお姫様を主人公とした、ファンタジー世界の物語。人間と魔物の対立という王道ファンタジー世界において、軽視されがちな「普段の生活の様子」に焦点を当てているのが作品の特徴。お姫様が睡眠の質を上げるために魔王城を冒険するという独自の切り口でストーリーが展開する。

あらすじ

第1巻

人類統一国家「カイミーン国」の姫であるオーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)は、ある日、突然人質として魔王城にさらわれてしまった。「カイミーン国」の民は悲しみに暮れ、スヤリス姫を救出するべく、勇者、アカツキが魔王城を目指して旅立った。一方その頃、スヤリス姫は退屈で仕方ない日々を送っていた。魔王・タソガレはスヤリス姫を手厚く扱っていたが、それゆえにスヤリス姫は、眠るくらいしかする事がなかったのである。スヤリス姫は、それならせめてゆっくり眠ろうと考えるが、周囲にはつねに監視の目があり、寝具の質も前に比べて悪く、さっぱり安眠できない。そこでスヤリス姫は、魔王城内にいる魔物の毛や針を使って、寝具を自作する事を思いつく。こうして食事係のでびあくまから鍵を手に入れたスヤリス姫は牢屋を抜け出し、寝具の素材集めを始めるのだった。

第2巻

オーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)が魔王城に捕らわれてからしばらく経ったある日。寝具と自室の環境を整えたスヤリス姫は、さらなる快適な住環境の獲得に向けて動き出していた。お風呂や冷房、ウォーターベッド、スキンケア用品など、ほしいものの素材を欲望のままに集めるスヤリス姫に、魔物達は毎日振り回される事になる。そしてある日スヤリス姫が、勇者・アカツキを魔王城に誘導する装置を破壊した事で、アカツキの魔王城到着は、スヤリス姫の知らないところでまた遠のいていた。

第3巻

冬の魔王城の寒さに耐えかねたオーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)は、今度はアイテム「コ・ターツ」や毛糸のパンツ、新しい窓といった暖を取れるアイテムを求めていた。そんなある日、うっかり命を落としたスヤリス姫は、蘇生作業中の事故で、魔物・ネコスタンプと合体した状態で目覚めてしまう。しかし、この姿であれば「コ・ターツ」で気持ちよく眠れるのではと考えたスヤリス姫は、しばしの合体状態を楽しみ、あくましゅうどうしを悩ませるのだった。そして年末となり、スヤリス姫は魔物達とクリスマス会やプレゼント交換会、ゲーム大会を楽しむ。一方その頃、勇者・アカツキは、少しずつだが、確実に魔王城へ歩を進めていた。

第4巻

オーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)は相変わらず魔王城内の寒さに悩まされつつも、バレンタインデーを過ごしたり、でびあくまの手伝いをしたり、子守唄を作曲したりして楽しく過ごしていた。そんなある日、スヤリス姫が目を覚ますと、そこは見知らぬ城の中であった。なんとスヤリス姫は、現状に不満を持つ魔王城十傑衆の一人、ハデスの手によって、ハデスの住まいである旧魔王城へ連れ去れてしまったのである。それでもまるで動じないスヤリス姫であったが、寝具をはじめとする旧魔王城の環境は最悪で、すぐにまた寝具素材集めの探索を始めるようになる。そこにようやく魔王・タソガレ達が到着しスヤリス姫は魔王城に戻るが、魔王城の魔物達はスヤリス姫不在のあいだに、自分達はこれまでスヤリス姫に振り回されているようで、意外とその生活を楽しんでいた事に気づいていた。魔物達は今後勇者・アカツキがやって来ても、スヤリス姫を奪われないように強くなろうと思うようになり、こうしてスヤリス姫と魔物達は、意外な形で絆を深めるのだった。

第5巻

勇者・アカツキは、魔王城十傑衆の一人であるかえんどくりゅうを倒し、また一歩魔王城に近づいていた。その直後、魔王・タソガレをはじめとする魔王城の魔物達は「人質強化週間」として、オーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)が人質である事を自覚させるため、彼女が何をしても無視するという活動を始める。しかし、スヤリス姫は魔物達の豹変もまるで意に介さず、すぐに無駄な試みであった事に気づいた魔物達は無視をやめる。そんな魔物達を見かねたハデスは、スヤリス姫に仕事を与え、課題か労働をさせる事で自分の立場を自覚させればよいと提案する。初めて眠る以外の作業を与えられたスヤリス姫は驚くが、あっという間に課題を済ませてまた眠ってしまう。困り果てた魔物達は、とうとう最後の手段として、魔王城に捕らわれた人間達の姿を見せ、本来人間とはこのように魔物を嫌い、恐れる存在であると伝えようとする。魔物達の意図を理解したスヤリス姫は、望まれた通り魔物を嫌う人間の演技をしてみせるが、なぜかスヤリス姫の演技に魔物達はショックを受けて謝罪する。スヤリス姫は、結局魔物達が何をしたかったのかよくわからないと思いつつ、そもそも自分は、魔物達を恐れる必要がない位彼らを信頼している事に気づくのだった。

第6巻

ある夏の日、オーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)は、テレビで見た安眠枕に心奪われ、人間界に帰る決意をしていた。仕方なく魔王・タソガレは、自分達も同行するという条件で買い物を許し、スヤリス姫達は揃って人間界に向かう事になる。こうして一行は魔王城最寄りの都市・オワリノシティにたどり着くが、そこで人間達が、魔物に強い憎しみを感じている事を実感する。しかしタソガレは、たとえ人間に憎まれる事になっても、魔族の代表と人間の代表が正面からぶつかり、明確な決着をつけない限り、現状を変えるのは難しいと考えていた。そして一行は魔王城に戻り、秋になり、ハロウィンがやって来る。スヤリス姫はサキュバスの仮想をして楽しむが、そんなスヤリス姫の姿を見て驚いた魔物が一人いた。スヤリス姫が仮装した姿は、なんと悪魔族の少女・さっきゅんにそっくりだったのである。さっきゅんは、異性の関心を得る事が必須のサキュバスに生まれながら、どうしたらそれができるのかわからず悩んでいた。そこで、周囲の注目を集めるスヤリス姫のようになれば、自分も異性の人気者になれるのではと考えたのである。さっそくさっきゅんはスヤリス姫に声を掛け、スヤリス姫もさっきゅんを気に入り、二人は友達になるのだった。

第7巻

クリスマスを目前にして、突如オーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)が、クリスマスプレゼントとして、実家に戻りたいと言い出した。スヤリス姫はお気に入りの防寒具を置いて魔王城に来てしまったため寒く、どうしてもそれを取りに行きたいのだという。仕方なく魔王・タソガレとあくましゅうどうしは、念のためスヤリス姫にそっくりなさっきゅんも連れ、四人で人類統一国家「カイミーン」のスヤリス姫の自室へ向かう。しかし、ちょうどそこにスヤリス姫の母親であるオーロラ・音無・リース・カイミーンが現れ、さっきゅんをスヤリス姫と間違えて連れて行ってしまう。正体がばれればさっきゅんが殺されてしまうため、三人は音無を追って城の奥へ入っていくが、なんとさっきゅんはまったく気づかれないまま、国民に向けて帰還を知らせるスピーチをする事になっていた。しかしそこにスヤリス姫が駆けつけ、国民達に次のようにスピーチをする。それは、魔王にさらわれ、魔王城内で魔物達と交流するうちに、自分は魔物達の優しさを知った。そして次第に魔族と人間の懸け橋になりたいと思うようになったので、まだ「カイミーン」には戻れないというものであった。さらに、再度魔王に捕らわれたように自作自演をする事で、なんとか場を収めたスヤリス姫達は魔王城へ帰還するが、結局防寒具は回収し忘れてしまい、スヤリス姫の寒さに耐える日々は続くのであった。 

単行本の装丁

コミックスのカバーを外した本体表紙には、カバーに描かれたキャラクターの解説が記されている。オーロラ・栖夜・リース・カイミーンをはじめとするメインキャラクターはもちろん、本編ではわずかしか登場しなかった魔物達の名前なども細かく確認する事ができ、コミックス内のおまけページのキャラクターデータと併せて読むとさらに楽しい構成になっている。

メディア化情報

テレビアニメ

2020年10月5日より テレビ東京ほか

CAST 水瀬いのり、松岡禎丞、石川界人 ほか

ミニアニメ

2020年10月6日よりAT-Xにてテレビアニメ『魔王城でおやすみ』の本編放送終了後、キャストによるオリジナルミニ番組『極めよ!安眠への道!』を放送。

WEBラジオ

2020年10月1日 文化放送 超!A&G+にてWebラジオ「魔王城のラジオでおやすみ」を配信

ファンブック

魔王城でおやすみ公式ファンブック

2020年10月16日発売

登場人物・キャラクター

オーロラ・栖夜・リース・カイミーン (おーろら・すや・りーす・かいみーん)

人類統一国家「カイミーン国」のお姫様。名前を縮めて、「スヤリス」姫と呼ばれている。前髪を目の上で切り揃え、膝のあたりまで伸ばした銀髪ストレートロングヘアを段を付けて切り、リボンで8つに分けて結んだ髪型をしている。無口でマイペースな性格だが行動力に長け、目的のためには手段を選ばない大胆な性格。また、話す時には男性のような口調になる。 人間の世界の支配を目論む魔王にさらわれ、魔王城で囚われの日々を送っている。思うように眠れず困っていたが、ある日寝具を自作することを思いつき、魔王城に住む魔物の体毛をもらって枕を作ったり、魔物の身体を切り裂いて布を手に入れたりと素材回収の冒険を始めることになる。特技はブラッシング。

でびあくま

悪魔族の下級の魔物。ぬいぐるみのようなころころとした丸い小熊の身体に、背中に小さな悪魔の羽が生えている。可愛らしい容姿からペットとしても親しまれている。誘惑に弱く、やや流されやすい性格。魔王城の中で大勢で暮らしているが、一度オーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)のブラッシングを受けた個体から評判が広がり、種族全体がスヤリス姫のブラッシングの大ファンになってしまった。 身体をブラッシングするととても良い綿が採れる。

シザーマジシャン

魔王城で暮らす魔物の1人。若い男性のような姿をしているが、右手はいくつものハサミでできている。シルクハットをかぶったタキシード姿で、顔の左半分には仮面を付けている。オーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)にも友好的で、オネエ口調で話す。さらに「あんら~」が口癖であることから、スヤリス姫には密かに「あんら~さん」と呼ばれている。

おばけふろしき

九十九族の魔物。ベッドシーツに使えそうなほど大きな1枚の白い布に目と口、服の袖のような2本の手が生えた姿をしている。その身体は非常に上等な生地でできており、美しく霊気に満ち、肌触りもよく丈夫。そのため品質の良い生地を求めるオーロラ・栖夜・リース・カイミーンに狙われるようになってしまう。戦う際は、敵を締め付けて攻撃する。

あくましゅうどうし

悪魔族の魔物。修道士の格好をした若い男性に見えるが、頭には悪魔の角、お尻には悪魔のしっぽが生えている。ばらばらに切り揃えたおかっぱ頭で、目が細くいつも微笑んでいるように見える。魔王城内の邪神を祀るエリア「悪魔教会」を取り仕切る存在で、死者を魔法で蘇生させる役割を担っている。ある日誤ってマグマに落ちて亡くなったオーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)を蘇生させるが、それがきっかけでスヤリス姫に教会で使っている棺桶を狙われるようになってしまう。

アカツキ

魔王城にさらわれたオーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)を救出するために立ち上がった、人間の若い男性。前髪を目の上で切り、金髪のショートカットにサークレットを付け、マントを羽織っている。非常に強く優秀で人類統一国家「カイミーン国」からの信頼も厚いが、なぜかスヤリス姫からは存在を認知されていない。

はりとげマジロ

魔獣族の魔物。全長2メートルほどの二足歩行の魔物で、アルマジロのような身体の背中に沿って大量の棘が生えている。肉弾戦を得意とし、防御力が自慢。魔王城では付き合いが良く、魔物たちのツッコミ役として好かれており友人が多い。腹部は柔らかく、背中の棘は引き抜くと、付け根の方が尖っている。

レッドシベリアン・改 (れっどしべりあん・かい)

魔獣族の魔物。二足歩行で、犬の身体に、人間の男性のような顔をし、頭には髪の毛が生えている。規律を重んじる生真面目な性格で、寝具の素材を求めて魔王城中を歩き回っているオーロラ・栖夜・リース・カイミーンに、「人質とは、かくあるべき」と説こうとする。以前から魔王に仕えており、集団戦を得意としている。戦う際の武器はサバット、爪、牙。

りんご

悪の平和を守る3人組「毒リンゴマンズ」のリーダーを務める魔物。植物のリンゴにドクロマークが描かれた頭に、人間の男性の身体をしている。魔王城の危険地帯に入ろうとしたオーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)に声をかけるが、空腹に苦しむスヤリス姫に頭を食べられてしまう。リーダーとしていつもチームの先頭に立ち、やられる時は自分が必ず最初である、という独自の美学を持っている。

青りんご (あおりんご)

悪の平和を守る3人組「毒リンゴマンズ」の1人である魔物。植物の青リンゴにドクロマークが描かれた頭に、人間の男性の身体をしている。りんごの頭を食べたオーロラ・栖夜・リース・カイミーンに、自身もなすすべなく頭を食べられてしまう。チームの中ではクールできざな二枚目キャラクターとして通っている。

悪の平和を守る3人組「毒リンゴマンズ」の1人である魔物。植物の梨にドクロマークが描かれた頭に、人間の男性の身体をしている。りんごと青りんごの頭を食べたオーロラ・栖夜・リース・カイミーンに驚き、逃げ出す。チームの中では唯一リンゴではないが、自身もリンゴだと言い張っている。

タイヤ魔人 (たいやまじん)

九十九族の魔物。大小のタイヤをくっつけて人型を成した身体をしている。顔の部分に3つの星マークが付いているのが特徴。中にはガス状の魔物が入っており、のっそりと大きく、体力と防御力に優れる。しかし、中がガス状で空洞であるため、オーロラ・栖夜・リース・カイミーンにタイヤ部分を「防具として使えるのでは」と狙われてしまう。

メタモルグミ

魔王城に住む魔物の1人。小さなゼリー状の身体にテンガロンハットをかぶっている。変身が得意で、欲しいアイテムが手に入らず困っているオーロラ・栖夜・リース・カイミーンに「自分の変身能力を使って遊んで良い」と声をかけるが、それが原因で大変な目に遭ってしまう。それでも怒らない人の好さを持つが、単なるマゾヒストなのではという説もある。

アラージフ

禁断の魔導書「アラージフ」の中に住む精霊。幼い少年のような外見で、前髪を目に届きそうなほど長く伸ばし、髪全体がひし形に見えるようにカットした肩につかない長さのボブヘアをしている。語尾に「~です」を付けた丁寧な話し方をする。長寿だが、本の中で眠っていた時間が大半を占めているため、精神年齢は若い。人間の王族を「仕えるべき存在」と見なしているため、偶然自らの封印を解いたオーロラ・栖夜・リース・カイミーンに仕えることになるが、マイペースな彼女に振り回されることになる。

タソガレ

魔王城の主で、人間世界の支配を目論む魔物。魔王と呼ばれる。悪魔の角を生やし、とがった耳を持つ以外は、若い人間の男性のような姿をしている。髪型は前髪を右寄りの位置で斜めに分けて右目が隠れるほどに伸ばし、後ろ髪だけを胸に届くほど伸ばしている。肌は褐色。オーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)をさらった張本人だが、スヤリス姫と会話したことはほとんどなく、部下から聞くスヤリス姫の破天荒な振る舞いにいつも驚かされている。 好きな言葉は「ゲームバランス」で、勇者アカツキが適度に苦労しながら魔王城を目指せるよう、非常に気を遣っている。一人称は「吾輩」。

クコロロ・トラワーレ (くころろとらわーれ)

賞金稼ぎの少女。前髪を目の上で切り、頭に「×」マークのサークレットをつけ、ツインテールをチョココロネのような形の縦ロールにしている。さらわれたオーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)を救出するべく魔王城に向かっていたところ、魔物に見つかり投獄されてしまう。そこを偶然通りがかったスヤリス姫に発見されるが、住んでいる地域の違いにより言語が通じず、大変な事態を巻き起こすことになる。 自称「誇り高き女騎士」だが、行動も外見もどちらかというと盗賊に近い。

アリクイ医師 (ありくいいし)

幽霊族の魔物。魔王城に暮らしている。頭からシーツをかぶったような姿に、アリクイを模したマスクをつけているが、その全貌は謎に包まれている。普段は穏やかで気弱な性格に思えるが、戦闘になると「手術」と称してメスで敵を切り裂き、その後、今度は「縫合」と称した針攻撃で、切り裂いた部分をめちゃくちゃに縫合するという独自の戦闘スタイルを持つ。ただし、魔物としてはそこまで強いというわけではない。

ブラックサンタクロース

精霊族の魔物。毎年クリスマスの時期だけどこからか現れる。黒い煙のような姿にサンタクロースの帽子とプレゼントの入った白い大きな袋を持っている。毎年会議で決められた「わるいこ」のもとへ、じゃがいもや石炭といった、もらってもあまり嬉しくないプレゼントを届ける仕事をしている。

さっきゅん

悪魔族の魔物。魔王城に暮らしている。言葉を話し、意思疎通ができる。前髪を目の上で切り揃え、腰まで伸ばしたストレートロングヘアに、ゴシックロリータファッションを着た、人間の少女のような姿をしている。容姿はスヤリス姫にそっくりだが、頭にはこうもりの羽の形の角が2本あり、髪の毛は赤紫色で、前髪の中央部には白いハート型の模様がある。「さっきゅん」はあだ名で、本名は不明。淫魔として生まれるがカリスマ性にも性的魅力にも欠け、異性を引き付ける力が弱い事に悩んでいた。そんなある日、魔王城内で行われたハロウィンパーティにて、実は自分とオーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)がそっくりである事に気づく。そこで、いつも周囲の注目を集めているスヤリス姫の行動をまねれば、同じ顔をしている自分も同じように注目を集められるはずだと考えるようになる。そしてさっそくスヤリス姫に会いに行くが、スヤリス姫には自分の影武者志望だと勘違いされ、振り回される。その際、自分にはとてもスヤリス姫のような振る舞いはできないと痛感するが、スヤリス姫にはすっかり気に入られてしまい、以後友人となる。好きなお菓子は麩菓子で、特に端っこが好き。

睡魔 (すいま)

精霊族の魔物。旧魔王城に住んでいる。言葉を話し、意思疎通ができる。人間の若い男性のような姿をしており、胸まで伸ばしたロングヘアを、1本の三つ編みにしてまとめている。右目の下にほくろがあり、両耳がとても大きく長い。眠気の化身であり、1日20時間は眠らないと命を維持できない。そのため、いつ何時でも眠れるよう、睡眠の研究をしている。ゆえに、いつも睡眠について考えているオーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)には「睡魔師匠」の呼び名で慕われている。旧魔王城に住んでいるが特にハデスに味方しているわけではなく、今の魔王城よりも旧魔王城の方が静かでよく眠れるため、ほかの魔物達のように引っ越さず、旧魔王城に住み続けている。スヤリス姫とは、スヤリス姫がハデスによってさらわれ、旧魔王城に連れて来られた事がきっかけで知り合い親しくなった。やや天然気味な一面があり、スヤリス姫の破天荒な行動を見ても、それはすべて睡眠への強い情熱によるものだと考えて感激してしまう、とぼけたところがある。

酔いどれ老師 (よいどれろうし)

九十九族の魔物。魔王城に暮らしている。言葉を話し、意思疎通ができる。コルクで栓をした瓶のような体に手足が生えており、その上にチャイナ服を着ている。口ひげを長く伸ばし、目が細いためいつも目を閉じているように見える。身体の中には大量のお酒が入っており、頻繁に頭部の栓を外しては自分で飲んでいる。そのためいつもほろ酔い状態で「酔いどれ老師」の名前が付いた。素面の時は物知りだが、酔っぱらっている時の方が多く、酔っている時は知識を思い出すのに時間がかかってしまう。ある日酔っぱらって場内を闊歩していたオーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)の被害に遭い、体内のお酒を奪われてしまった。そのためスヤリス姫を非常に恐れており、酔っぱらっている時もスヤリス姫の顔を見ると一気に酔いがさめる。

マンゴラシア

植物族の魔物。魔王城に暮らしている。大きな花に葉っぱの形の手とツルを持つ。花の中央部に、一つ目を持つ。理屈っぽい性格だが、友人を大切にするタイプ。50年に1度だけ花開き、その匂いを嗅いだものを、すばらしい眠りに誘う香りを発するといわれている。そのため本来であれば匂いを嗅ぐ事はできないが、実はマンゴラシアを怖がらせるという方法でも花は開く。これによってオーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)に目をつけられ、非常に怖い思いをさせられる事になる。戦闘時はツルを鞭として利用したり、蕾から状態異常を引き起こす粉を出す。

オヤジトンカチ

九十九族の魔物。魔王城に暮らしている。言葉を話し、意思疎通ができる。スキンヘッドに2本の角を生やして眼鏡をかけ、口ひげを長く伸ばし、二股のしっぽを生やした小柄な人間の中年男性のような姿をしている。「オヤジ」の名が付けられているが、本人は中年になりたての年齢。真面目で、信じた道を突き進む頑固な性格。武器職人として素晴らしい腕を持っていたが、魔王城にオーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)がやって来てからは、今後自分の作った武器が人間との戦いを激化させてしまうのではと考えた結果、武器づくりをやめてしまう。同時に、無理やり連れて来られたスヤリス姫の事を案じていたが、ある日牢屋の窓を新調してほしくてやって来たスヤリス姫の元気な姿を見て安堵し、すぐさまスヤリス姫に新しい窓を贈った。その後は武器職人から大工に転身するための修行を始めている。魔王城内でのスヤリス姫の傍若無人なふるまいは耳に入っておらず、スヤリス姫に対して過保護。

ネオ=アルラウネ

植物族の魔物。魔王城に暮らしている。言葉を話し、意思疎通ができ、丁寧なお嬢様口調で話す。魔王城内の植物エリア「秘密の花園(フラワーガーデン)」のボスと、魔王城十傑衆の一人を務めている。頭頂部と髪の毛の先に植物の生えた、人間の若い女性のような姿をしている。髪型は、前髪を真ん中で分けて額を全開にし、腰まで伸ばしたストレートロングヘア。下がり眉でたれ目で、胸が大きい。ある日突然連れて来られたオーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)の事を不憫に思っていたが、ある日スヤリス姫が、自身の兄である切り株の魔物を切り刻んでログベッドを作ろうとしているのを見て衝撃を受ける。以来、スヤリス姫への認識を改める事となった。

かえんどくりゅう

ドラゴン族と悪魔族のハーフの魔物。魔王城に暮らしている。言葉を話し、意思疎通ができる。魔王城内の炎エリア「古の大火山(クアリエ・アジ=ダハーカ)」のボスと、魔王城十傑衆の一人を務めている。頭部に2本の角が生えた、ショートカットの髪型をしている。若い男性のような姿をしているが、手足は大きく長い爪が生えており、人間のものとはかけ離れている。金属のマスクをつけ、目から下を覆っている。「かえんどくりゅう」は通称で本名は別にあるが、それは魚、つまり「水」を連想させる名前で「炎」を担当する自分のイメージとは違い過ぎてややこしいため、「かえんどくりゅう」と名乗るようになった。魔王城十傑衆の一人として、勇者、アカツキと戦うが敗北した。

ギアボルター博士 (ぎあぼるたーはかせ)

魔獣族の魔物。魔王城に暮らしている。自分の身体を改造しているので、からくり族であるともいえる。シン・ギアボルターの開発者でもある。言葉を話し、意思疎通ができる。眼鏡をかけた人間の男性のような姿をして、頭の後ろに大きな歯車が付いている。頭から布をかぶっているため、顔は見えず年齢も推測できない。ギミックや発明のプロで、魔王城のみならず、各地のダンジョンにもギアボルター博士が作った仕掛けが仕込まれているので、魔物達の中でも、ある意味最も勇者、アカツキと戦っている魔物であるといえる。

ネコスタンプ

魔獣族の魔物。魔王城に暮らしている。言葉を話し、意思疎通ができる。猫とほとんど変わらない姿をしているが両手両足が極端に大きく、これは「肉球スタンプ」と呼ばれている。この「肉球スタンプ」により、ネコスタンプはどんな角度の壁も難なくのぼる力を持っている。さらに「肉球スタンプ」は自由自在に取り外す事ができ、取り外している最中も、ネコスタンプは魔力で「肉球スタンプ」の位置を把握できる。性格は温厚で、よく眠りよく笑うお人好し。ある日うっかり命を落とし、あくましゅうどうしに蘇生してもらう作業中に事故に遭う。そしてオーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)と合体してしまい、5時間ほど一体化した状態で過ごす事になった。スヤリス姫と合体している最中は、普段と雰囲気が違い「肉球スタンプ」も外していた事から、目撃した魔物からは「ネコスタンプ亜種」、事情を知るあくましゅうどうしには「ひめねこ」と呼ばれていた。

フランケンゾンビ

アンデッド族の魔物。魔王城に暮らしている。言葉を話し、意思疎通ができる。角刈りの若い男性のような姿をしているが、全身が腐っているゾンビ。本人はかつてはただのゾンビだったところを、改造されて今の姿になったような記憶があるが、あいまいで確証はなく、たとえそうだとしても、以前から自分の人格はあまり変わっていないような気がしている。ミノタウロス、はりとげマジロなどと親しいが、彼らがオーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)の被害に遭っていても、一人で大笑いしているような性格。スヤリス姫についても、自由にさせておけばいいという考えの持ち主。

ハーピィ

鳥獣族の魔物。魔王城に暮らしている。言葉を話し、意思疎通ができる。のろいのおんがくかの姉でもある。人間の若い女性のような姿に鳥の羽と足を持つ。髪型は、前髪を目の上で切って左寄りの位置で分け、顎の高さで切った前下がりのピンク色のウェーブボブヘアを、三つ編みハーフアップにしている。たれ目で、胸が大きい。極端にポジティブな、とぼけた性格。しばらく魔王城を離れていたが、ほかの女性の魔物達と共に帰還した。その際オーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)と出会い、年齢の近い同性であるスヤリス姫と友達になりたいと考えるようになる。しかしスヤリス姫はハーピィの羽にしか関心がなく、結果的に身体だけを求められるような関係になってしまった。しかしその後もめげずに、ほぼスヤリス姫に利用される形でありつつも、交友を深めていく。

ミノタウロス

魔獣族の魔物。魔王城に暮らしている。言葉を話し、意思疎通ができる。牛の頭に人間の男性の身体に似た、大柄でがっしりとした体型をしている。常識的な性格で、かわいいものが大好き。そのためある日、アイテムで身体が縮んで幼い子供の姿になってしまったオーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)にときめき、世話をする。実は牛乳よりも豆乳が好き。はりとげマジロ、やしき手下ゴブリン、フランケンゾンビとは仲がいい。

きゅうけつき

アンデッド族の魔物で、旧魔王城に住んでいる。言葉を話し、意思疎通ができる。前髪を左寄りの位置で分けたショートカットの髪型で、頭部に小さな蝙蝠の羽を二つ生やした人間の少年のような姿をしている。三白眼で、2本の八重歯がある。城内では悪魔協会に所属し、あくましゅうどうしのお使いなど、雑用などをこなしている。同種族の中でも非常に若く、さらに食事の好みが独特なためになかなか成長せず、下っ端扱いされている。しかしきゅうけつき自身は今の生活を気に入っており、楽しく過ごしている。

シン・ギアボルター

機械の魔物。魔王城に暮らしている。言葉は発さない。ギアボルター博士により作られた巨大な三角頭のロボットで、身体にいくつもの大きな歯車がつけられている。便宜上魔物と呼ばれているが感情の起伏などはなく、どちらかというと植物に近い存在。背面についた管からエネルギーを供給されており、理論上は無限に成長できる。しかし、暴走を防ぐため、成長がある程度で止まるように抑えられており、同時に、装甲を兼ねた拘束具を全身にまとっている。3台のシン・ギアボルターが存在するが、ある日偶然やって来たオーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)により零号機は破壊されてしまった。

アンテナおかいこ

魔蟲族の魔物。魔王城に暮らしている。言葉を話し、意思疎通ができる。頭に2本の羽のような耳が生えた、兎に似た姿をしている。「引きこもり時代」と呼ばれる、特に意味なく繭の中で生活する時期を経て成長し、糸を吐く能力を持つ。そのため魔王城の修復部隊で働いており、また、見た目もふわふわとかわいらしい事から、マスコット的存在としてかわいがられている。ある日誤って危険な場所に落ちたところをオーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)により助けられる。しかしそれは単にスヤリス姫が、アンテナおかいこが落ちた場所がよく眠れそうだと判断し、たまたまそこへやって来ただけであった。生活能力が極端に低く、放っておくと何も食べずに餓死してしまう事がある。

オーロラ・音無・リース・カイミーン (おーろらねむりーすかいみーん)

人類統一国家「カイミーン国」の女王。オーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)の母親。前髪を長く伸ばして額の真ん中で丸めてまとめ、膝の下まで伸ばしたロングヘアを1本の三つ編みにしてまとめている。顔立ちはスヤリス姫とよく似ている。のんびりとした性格で、おっとりとした雰囲気を漂わせている。スヤリス姫を非常にかわいがっており、スヤリス姫に似ているさっきゅんの事も、同様に非常にかわいらしいと思っている。ある冬の日、防寒具を取りに「カイミーン」の城まで戻って来たスヤリス姫と、それに同行していたさっきゅんを間違え、さっきゅんをスヤリス姫だと勘違いして連れて行ってしまう。生活は夜型で、月を見ると心安らぐ。

ビービーワーカー

魔蟲族の魔物。世界中に生息している。言葉は「コロス」しか発さない。蜂の姿に、蜂蜜を入れる瓶を持っている。集団で巣を作り、集団で蜜を集め、集団で戦う性質を持つ。ビービーワーカー達が集める蜜の質は極上で、魔王城内でも料理やアイテム生産に重宝されている。そのため魔物達からは大切にされており、魔王城内に住むビービーワーカー達は、城内の奇妙な場所に勝手に巣を作っても、ある程度黙認されている。ビービーワーカー達には従うべきクイーンが存在するが、クイーンは部下を管理する事もしなければ部下の体調を気にする事もなく、まるで働かない。それでもビービーワーカー達は、クイーンのために労働し続けている。しかしある日、極上の蜂蜜パックで肌の調子を整えたいと考えたオーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)に目をつけられ、蜜を大量に奪われてしまった。

あくむー

魔獣族の魔物。魔王城に暮らしている。容姿はでびあくまに似ており、でびあくまの目つきが悪くなり、体毛の色が暗い色に変わったような容姿をしている。普段は現実世界ではなく、夢の世界で暮らしている。しかし、誰かが夢を見ると、その夢を自動的に身体に宿してしまい、それが悪夢であった場合「あくむのきり」を自動的にまき散らす存在に変わってしまう。だが、この「あくむのきり」はバクムーの栄養源となるため、あくむーはバクムーに「あくむのきり」を与えるという方法で、浄化してもらっている。浄化されたあくむーは元に戻るが、誰かがまた悪夢を見ると「あくむのきり」を放つ存在に戻ってしまうので、その都度バクムーの力を借りるというサイクルで共存している。

火山ツチノコ (かざんつちのこ)

ドラゴン族の魔物。魔王城に暮らしている。言葉を発する事ができ、口調は穏やかで、一人称は「僕」。頭に小さな角を生やし、背中に山のような形の魔術的な熱のゲートがついた、小型のドラゴン。三白眼で目つきが悪い。脱皮する事により年々身体が大きくなる生体を持ち、「火山ツチノコ」は幼生から若者のあいだだけの名前で、それ以降は名前が変わる。背中の魔術的な熱のゲートは、成長しきるまでのあいだ、身体に対して大きすぎる炎袋の熱を逃がすのに用いられる。皮は耐熱性で、ある日火山ツチノコの皮が熱いものを運ぶのに使えると判断したオーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)に目をつけられる。結果、脱皮を強いられて皮を奪われ、冬であるにもかかわらず、つるつるの、寒さに弱い姿にされてしまった。

ナスあざらし

魔海獣族の魔物。魔王城の氷エリアに暮らしている。言葉は話さない。主に寒冷地に生息している。頭にナスのヘタに似たものが生えているため「ナスあざらし」の名が付いた。ふわふわとした身体に潤んだ瞳というかわいらしい外見に加え、気性も穏やか。そのため、氷エリアのマスコット的存在でもある。口から氷の風を吹かせる事ができ、戦う時はこれを主な攻撃手段としている。オーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)とは、ある日スヤリス姫が冷房を求めて氷エリアまでやって来た事で知り合う。また、スヤリス姫に出会ったのがきっかけで、でびあくまとも交流を持つようになる。

やしき手下ゴブリン (やしきてしたごぶりん)

精霊族の魔物。魔王城に暮らしている。言葉を話し、意思疎通ができる。スキンヘッドで、人間の若い男性に似た体型をしているが、耳はとがっており、爪は鋭く、大きな目には光がない。ミノタウロス、はりとげマジロとは仲がよく、ミノタウロスと同様に常識的な性格。しかし、服を脱ぐと興奮してしまい、大浴場では、正気を保つために度々冷水をかぶって精神を落ち着けている。しかし、冷水をかぶるという行動自体が周囲には異様に映っている事には気づいていない。

ポセイドン

神族の魔物。魔王城に暮らしている。ハデスの弟でもある。言葉を話し、意思疎通ができる。魔王城内の深海エリア「忘れられた深海(ディープキングダム)」のボスと、魔王城十傑衆の一人を務めている。前髪を上げて額を全開にし、胸につくほど伸ばしたストレートロングヘアをポニーテールにした、人間の少年のような姿をしている。三白眼で目つきが悪く、肌の色は全身水色。海の神様であるため、本来なら非常に地位が高い存在だが、諸事情により魔王、タソガレの傘下にある。梅雨の季節、城内の水路の工事を行うついでに水遊びをしていたところ、そレに腹を立てたオーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)と喧嘩になった事がきっかけで知り合う。以来、同世代の友人のような関係になる。ハデスと仲が悪い訳ではないが、ふとした瞬間にハデスと自分が兄弟である事を実感すると悔しい気持ちになり、攻撃的な態度を取ってしまう事がある。

のろいのおんがくか

鳥獣族の魔物。魔王城に暮らしている。ハーピィの弟でもある。言葉を話し、意思疎通ができる。前髪を右寄りの位置で分けたショートカットの髪型で、若い男性のような姿をしている。三白眼で、前髪の分け目の部分の髪の毛だけが1枚の羽根になっている。音楽家として、魔王軍の軍歌を作詞作曲した事で知られており、自分は優秀であると自負している。さらに音楽以外にもマルチな才能を持ち、魔王城の魔物達の中でも知名度が高い。オーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)の事は、以前からハーピィから話を聞く形で知っていた。そしてある日、スヤリス姫が子守唄を欲してのろいのおんがくかのもとへやって来た事で知り合う。しかし、その際スヤリス姫にさんざん振り回され、ハーピィの話に聞くかわいらしいスヤリス姫像と、実際の傍若無人なスヤリス姫像のギャップに驚かされる。そのため、破天荒すぎるスヤリス姫といっしょにいても平気で、しかも喜んでいるハーピィは、実はマゾヒストなのではないかと心配している。

バクムー

魔獣族の魔物。魔王城に暮らしている。大きなバクのような体に、潤んだ大きな瞳を持つ。あくむーが悪夢を宿した時に発する「あくむのきり」が栄養源で、体内に「あくまのきり」を発する状態になってしまったあくむーを取り込んで浄化するという方法で栄養を手に入れている。しかし最近はオーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)の傍若無人な振る舞いのせいで悪夢を見る魔物が激増。そのためあくむーの浄化活動が追い付かず、困っている。

アイスゴーレム

氷獣族の魔物。魔王城に暮らしている。言葉を話し、意思疎通ができる。魔王城内での氷エリア「氷雪の楼閣(フローズンダウンプア)」のボスも務めている。立場的には十傑衆より下位で、直属の上司はポセイドンである。四角い氷をいくつも重ねて人型にしたような容姿をしており、顔の左側に一つだけ目がある。氷エリアはオーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)の被害に遭う事が多いが、その度に部下との結束は深まっており、人望が厚い。好物は新雪。

ハデス

神族の魔物。旧魔王城に住んでいる。ポセイドンの兄でもある。言葉を話す事ができ、魔王城十傑衆の一人を務めている。頭に2本の角を生やした人間の若い男性のような姿をしており、髪型は、前髪を真ん中で分けて中央の前髪だけを垂らしたショートカットヘア。三白眼で、両目の下に、1本横線を引く化粧をしている。魔王城十傑衆の中でもトップクラスの力を持ち、実は現在の魔王であるタソガレよりも少しだけ年上である。そのためタソガレを「若造」呼ばわりし、タソガレが魔王に就任したのを機に離脱して、旧魔王城に移り住んだ。そしてタソガレがオーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)をさらってしばらく経った冬のある日、スヤリス姫を魔王城からさらって、旧魔王城に幽閉する。そこでスヤリス姫を助けに来たタソガレとの一騎打ちになりかけるが、そのあいだにスヤリス姫が単独で旧魔王城を脱出した事で戦いは中止になった。

ロケットタートル

からくり族の魔物。魔王城に暮らしている。言葉を話し、意思疎通ができる。全身が金属で覆われた巨大な亀の魔物で、甲羅をひっくり返した時の大きさは、人間一人が足を伸ばして入れるほど大きい。そのため浴槽を探していたオーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)に目をつけられ、一時的に甲羅を奪われる羽目になる。基本的には植物を食べて生活するが、火薬が大好物で、体内には大量の火薬が蓄えられている。そのため、しっぽにある導火線に火をつけると全身が爆散し、頭がロケットになって飛んでいってしまう。火薬さえ食べなければ体内に火薬が貯蔵される事もなく安全なのだが、目の前の楽しみを大切にする性格なためそれができず、よく事故を起こして爆発四散している。特に甘いC4爆弾が好き。

イベント・出来事

魔王城ゲーム大会 (まおうじょうげーむたいかい)

旧魔王城と現魔王城内にて、ここ50年ほどで発生したゲーム大会。参加者と遊ぶゲームを限定しない緩い雰囲気の大会で、不定期開催なうえ、景品も特にない。しかし、中級から下級の魔物達の憩いの場として愛されており、たまに上級の魔物も遊びにやって来る。ポーカーやチェス、ボードゲームなどが行われる。

闇のミサ (やみのみさ)

毎年クリスマスの日に、魔王城地下の悪魔教会で行われるクリスマス会。参加者は頭巾や黒布をかぶって正体がわからないようにして、上司部下関係なく楽しむ。プレゼント交換会やビンゴ大会が行われる。

その他キーワード

風使いの盾 (かぜつかいのたて)

宝具の一種で、中心についた石から風が吹き出す不思議な盾。本来は、アカツキが適度に苦労して魔王城にたどり着けるように、魔王がとある場所に配置しようと考えていたアイテムで、魔王城の宝具殿に隠されていた。しかし偶然発見したオーロラ・栖夜・リース・カイミーンに盗まれ、まるで違う用途に使われてしまう。1つしかない宝具のため非常に貴重なアイテム。 盾ではあるものの、脆く乱暴に扱うと壊れてしまう。

まもりのくんしょう

持ち主をさまざまなステータス異常から守ってくれる勲章。不注意により魔王城内で頻繁に命を落とすオーロラ・栖夜・リース・カイミーンのために魔王が与えた。盾の形をしており、中央には丸い石、下部には百合のマークとリボンが付いている。持ち主を毒や麻痺状態といった身体異常から守ってくれるが、催眠術からも守ってくれるため、結果的に持ち主は装備している限り、自主的に眠ることもできなくなってしまうという弱点がある。

禁断の魔導書 (きんだんのまどうしょ)

魔王城の地下書物庫に封印されている魔導書で、中にアラージフが眠っている。魔物たちにとっては非常に危険な存在とされており、厳重に保管されている。封印解除するには、まず地下書物庫の階段にあるスイッチを押しながら降り、次に辺りにある護符をすべて破壊。最後に封印された部屋の前にある銅像をすべて向かい合わせる形に配置しなおすという手順が必要になる。

アメノムラクモ

最強の武器とされる剣。ギザギザの刀身を持ち、剣そのものが発光している。魔王城の隠されたエリア「神器の森」の奥に隠されていたが、発光して非常に目立つことから、オーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)に発見されてしまう。しかし、スヤリス姫は、それが最強武器だとは知らず、意外な用途に使ってしまう。

デビフルエンザ

人間、魔物を問わず毎年必ず流行する病気。発症すると1週間は熱を出して寝込んでしまうほど厄介で、予防接種を受ける事が推奨されている。発症すると、人間、魔族、神族の順で悪化しやすい。

イビルシザープリンセス

魔王城上層部の、ごく一部のみで開発したからくり兵器。両手にはさみを持った少女の姿をしており、どことなくオーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)に似ている。勇者、アカツキに精神的ダメージを与えるために開発され、アカツキに、スヤリス姫に模したイビルシザープリンセスを見せる事で、スヤリス姫が魔王達により肉体改造され、悲惨な姿に変えられたと思い込ませる事でダメージを与える予定だった。しかし、スヤリス姫に似ていて、さらにスヤリス姫に負けないほど不気味なため、アカツキに対して使う前から、魔王城の魔物達に恐怖を与える存在になってしまった。

コ・ターツ

怠惰の魔具として知られる暖房装置。机の内部に暖房器具を設置し、机にかぶせるように布を敷いて、その中に入って温まるという、こたつと同じ使い方をする。かつてあまりにも多くの生物を堕落させてしまった事により製造を禁止された。「コ・ターツ」が設置された場所は、たとえそこが戦場であってもすさまじい堕落の場と化し、その空間は「ダンラン」と呼ばれる不定形の神に支配されると伝えられている。

ドギーポッド

ハデスが飼い犬のケル、ベロ、スゥのために作った飛行用のポッド。舌を出した、たれ耳の犬の頭のような形をしており、耳の部分が羽の役割をして稼働する。犬用だが、人間一人が入れるほどの大きさがあり、オーロラ・栖夜・リース・カイミーン(スヤリス姫)は、これに乗って旧魔王城から脱出した。自動操縦機能がついており、行き先には当初魔王城と旧魔王城が登録されていた。しかし、その後スヤリス姫が新しい行き先を次々登録した事で、魔王城から旧魔王城周辺の一定範囲を自動操縦で飛行できるようになった。しかし、移動域が魔王城から旧魔王城周辺のみに設定されているため、ドギーポッドに乗って人間界に行く事はできない。

書誌情報

魔王城でおやすみ 既刊5巻 小学館〈少年サンデーコミックス〉 連載中

第1巻

(2016年9月16日発行、 978-4091273420)

第2巻

(2017年1月18日発行、 978-4091274885)

第3巻

(2017年4月18日発行、 978-4091275608)

第4巻

(2017年7月18日発行、 978-4091276698)

第6巻

(2018年1月18日発行、 978-4091280732)

SHARE
EC
Amazon
無料で読む
マンガリスト
logo