魔神ガロン

魔神ガロン

『鉄腕アトム』に登場した惑星改造用ロボットガロンを主人公に据えたロボットSF。本稿は代筆と思われる後半部を省いて記述。

正式名称
魔神ガロン
ふりがな
まじんがろん
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
レーベル
手塚治虫文庫全集(講談社コミッククリエイト)
巻数
既刊2巻
関連商品
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概要・あらすじ

後楽園球場に落下した隕石。それは宇宙人によって作られた人造人間の構成部品一式であった。同じ頃東北の山村で隕石の穴から赤ん坊が見つかる。東大の俵教授と助手の敷島山人は、人造人間を組み立てたものの動かすことができなかったが、宇宙人俵教授の前に現れ、「組み立て人間ガロンピックによって動く」と教える。

その目的はガロンをどう使うかで地球人の善悪を判断することであった。ピックをさらってガロンの力を悪用しようとする、盗賊団や地球征服をもくろむ科学者と、ガロンの破壊力をおそれて分解処分してしまおうとする人々の間でガロンピックは翻弄される。

登場人物・キャラクター

ガロン

司令塔であるピックがいないとただの怪物として暴れまわる。身長約5メートルで怪力を持ち、手からは熱線を出しなんでも溶かしてしまう。『鉄腕アトム』では、ユラ星人よって作られた惑星改造用ロボットとして登場していた。

ケン二 (けんじ)

東北の山村に落下し、ケン一の父に拾われる。組み立て人間ガロンの頭脳。ケン一の弟として「ケン二」(けんじ)と名付けられるが、「ピック」ということばに反応することから「ピックと呼ばれる」人間として学校へ通ううちはひ弱でいじめられっ子だった。いつも誰かが自分を呼んでいるように感じているが、それは、遠くはなれたガロンがピックを呼ぶ声であった。

敷島

東京大学の俵教授の助手をしている。教授の意志を継ぎ、ガロンを制御するカギとなるピックと呼ばれる少年を探しに東北に向かう。

ケン一 (けんいち)

東北の山村、無一文村に、教師の息子として生まれ、同じ時に拾われたピックと兄弟として育つ。敷島山人と共に弟を守るため怪盗タランテラと戦う。

ヒゲオヤジ

東北の山村、無一文村分教場の教師。宇宙から落ちてきたピックを拾い、自分の息子ケン一の弟として育てる。

俵教授 (たわらきょうじゅ)

東大の教授。ガロンを動かすことに成功するが、暴れ出したガロンを止めようとして下敷きになって死ぬ。ガロンを地球にもたらした宇宙人の目的を敷島山人に伝える。

敷島 山人 (しきしま やまと)

東大の俵教授の助手。ガロンを組み立てた俵教授から、ガロンを託された。ガロンとピックを我が物にしようとする怪盗タランテラや悪の科学者、海龍王と戦う。

アネゴ

バー「ヤマネコ」のママ。タランテラを首領とする怪盗団の一味。ねこのような顔をしている。

五味山博士 (ごみやまはかせ)

宇宙人研究の大家。ピックを撃ち殺し、ガロンをアルコール漬けの標本にしようとする。怪盗タランテラに刺し殺される。

盆倉 (ぼんくら)

催眠術の大家。タランテラに雇われて、組み立て人間ガロンの頭脳であるピックに催眠術にかけ金庫を強奪させる。仲間割れにより殺害される。

海龍王 (かいりゅうおう)

地球征服を狙う科学者。海底に龍宮と呼ぶ基地を持ち、ヒトデ型やカニの形のロボットを操る。部下を含め全員が魚の仮面をかぶっている。

宇宙人 (うちゅうじん)

宇宙の平和を守るため、悪い生き物の住む星をかたっぱしから処分していく。地球に組み立て人間ガロンを落とし、地球人がそれをどう使うかで善悪を判断することにした。

場所

龍宮 (りゅうぐう)

地球征服を目論む科学者、海龍が建設した海底要塞。ヒトデ型ロボットやカニ型タンク、ウミガメ型潜航艇を持ち、天井全面がガラス張りの海底ホールがある。

その他キーワード

飛行艇 (ひこうてい)

『魔神ガロン』に登場する乗り物。怪盗タランテラが所有する水陸空を自在に運行する乗り物。

クロレラ

『魔神ガロン』に登場する淡水性単細胞緑藻類。作中ではふつうの食べ物の10倍の栄養がある宇宙食とされる。ガロンやピックの栄養となる。

書誌情報

魔神ガロン 2巻 講談社コミッククリエイト〈手塚治虫文庫全集〉

第1巻

(2010-05-12発行、 978-4063737561)

第2巻

(2010-05-12発行、 978-4063737578)

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