17歳

17歳

地球外生命体フォリナーの侵略による文明崩壊後の世界で、17歳の少年、南タケロウとフォリナーの血を引く少女、雪名ニコの旅を描いたSF作品。

正式名称
17歳
ふりがな
じゅうななさい
作者
ジャンル
その他SF・ファンタジー
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概要・あらすじ

地球外生命体フォリナー。DNAの一部を除いて全く人間と変わらない彼らの侵略によって、地球の人口は100分の1に減らされる。フォリナー達は突然撤退したが、彼らは地球上の電子機器の使用を不可能にしたため、今なお文明の発展が妨げられている。残ったフォリナーは残され組と呼ばれ、見つかれば永久拘束されていた。

フォリナーの撤退から50年後、外壁に囲まれた街、ヒカリ市に住む17歳の少年、南タケロウは、同級生の雪名ニコと親しくなる。しかし、彼女はフォリナーの子孫・残され組だった。南タケロウを助けたことで雪名ニコは捕えられてしまう。彼女を「売って」しまったことを後悔した南タケロウは、祖父(じいちゃん)に諭され、救出を決意。

2人はヒカリ市を出て、すべての謎を解くカギがあると言われる中央(中央政府)を目指し旅に出た。

登場人物・キャラクター

南 猛郎 (みなみ たけろう)

17歳の高校2年生。ヒカリ市で生まれ育ち、第二高校に通っている。両親は無く自動車整備工場のミナミ自動車を営む祖父(じいちゃんと呼んでいる)と共に暮らし、街を囲う壁の向こうの世界に憧れている。通学途中のゲートがよく見える広場で同じクラスの雪名ニコと偶然会い、以来、親しくなる。 かつて地球を襲った生命体、フォリナーの遺物・ロストに足が挟まれてしまったところを、雪名ニコの不思議な力によって助けられる。しかし、それを他の人々に言ってしまい、雪名ニコはフォリナーの残され組とみなされ特警(特別警察)連行された。祖父(じいちゃん)の助言によって彼女を助け出し、共にヒカリ市を脱出。 2人で中央(中央政府)を目指す旅に出る。

雪名 二心 (ゆきな にこ)

ショートヘアーの女子。ヒカリ市で生まれ育ち、第二高校に通っている。南タケロウの同級生。かつて地球を襲った生命体・フォリナーの血を引く残され組で、その事を隠して生活している。地球人に対して逆らってはいけないという思いがあり、大人しく従順。通学途中のゲートがよく見える広場で何度か南タケロウと過ごし、話をするようになる。 両親とは早くに死に別れ、赤の他人である里親に育てられて7年になるが、冷たく扱われている。ロストに足を挟まれた南タケロウを不思議な力を使って助けたことがきっかけで、残され組であることが知られることとなり、特警(特別警察)に連行されてしまう。 南タケロウ達よって救出された。2人で中央(中央政府)を目指す旅に出る。2人の乗り物であるマスターロストを初め、旅先でもロストを動かすカギとなる。

じいちゃん

白髪に髭を生やした老人。南タケロウの祖父。ミナミ自動車のオーナー。雪名ニコに助けられながら、彼女を「売った」と悔やむ南タケロウに対して、彼女を助けるよう決断させる。かつて地球を襲った生命体・フォリナーについて様々な事を知っている様子で、南タケロウには自動車型のマスターロストや幻のリボルバー・ブラックバラクーダなど、その後の2人の力となる物を渡す。

旅の商人 (たびのしょうにん)

頭からフードをかぶり、顔はっきり見えない。南タケロウと雪名ニコの旅を陰から見ている人物で、2人はこの男の存在を知らない。レクセレク市ではカティに「大人だけを殺すウィルス」を渡し、ハル市ではスーツ姿の老人にある物を渡すなど、謎の行動をする。

カティ

南タケロウと雪名ニコがヒカリ市を脱出後、最初に訪れたレクセレク市の指導者。謎の男から、「大人だけを殺すウィルス」を受け取る。大人達を排除し、20歳になったら街から出て行かなければならないというルールを作った。コリーナ・ユースキンとはかつて恋人同士だった。

キップ・ユースキン

南タケロウと雪名ニコがヒカリ市を脱出した後に出会った少年。レクセレク市の住民で、2人を自分の家に招く。姉コリーナ・ユースキンと2人暮らし。

クルミ

南タケロウと雪名ニコが旅の途中に立ち寄ったハル市に住む少女。大人びた物言いをする。絵を描くことが好きで、感性豊か。自分の絵を認めてくれるすーつつ姿の老人と共に過ごすことが多い。ハル市の様子や、街に残されたロストについて南タケロウに教える。

スーツ姿の老人 (すーつ姿のろうじん)

南タケロウと雪名ニコが旅の途中に立ち寄ったハル市に住む老人。クルミに好かれている。旅の商人からある物を受け取り、暴挙に出る。

イザック

南タケロウと雪名ニコが旅の途中に出会った少年。強盗を躊躇なく殺し、「これはゲーム」と言い放つ。10歳の少年の姿をしているが、本来は28歳。フォリナーの血を引く残され組の1人。

フォリナー

『17歳』に登場する生命体の総称。かつて襲来した地球外生命体。外見は人間と変わらないが、「大侵略」を行い多数の人間を虐殺し、地球の人口を100分の1にまで減らし、200年に亘り地球を占領した。50年前に忽然と地球を去ったがその理由は不明で人間はこれを「大撤退」と呼ぶ。一部は地球に残り子孫もいる様子だが、人間からは残され組と呼ばれ、見つかると永久拘束される。 また地球上に様々な遺物を残しており、それらはロストと呼ばれる。衛星軌道上に電子機器を無効化する装置を多数残し、この影響で地球上では高度な科学技術は使えなくなっている。

集団・組織

中央政府 (ちゅうおうせいふ)

『17歳』に登場する組織。「中央」と呼ばれることが多い。地球上の全ての街を統治している。ヒカリ市など各街には自治権を認めているが、物資はここからの配給がなければ維持出来ない。どこにあるのか、どのような街なのかは不明。雪名ニコは亡き両親に「すべての謎を解くカギ」があると言われていた。

場所

ロスト

『17歳』に登場する遺跡の総称。地球外生命体・フォリナーが50年前の「大撤退」の際に地球上に残して行った遺物のこと。フォリナーの遺伝情報に反応し作動する。形態、機能は様々である。

マスターロスト

『17歳』に登場する遺跡の総称。地球外生命体・フォリナーが50年前の「大撤退」の際に地球上に残して行った遺物、ロストの一種で、自動車型をしている。南タケロウの祖父(じいちゃん)が保管し、整備していた。フォリナーである雪名ニコの思念に反応して起動する。さらに、フォリナーが車内で思念することによって近辺のロストを遠隔操作することが出来る。

ヒカリ市 (ひかりし)

南タケロウと雪名ニコの生まれ育った街。平和でな街だが、高さ30mの壁に囲まれ、壁の向こうの世界へのゲートは月に1度、中央(中央政府)からの物資が配給されるときにしか開かない。

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