Back Street Girls

Back Street Girls

組長の命令により性転換手術を受けさせられた挙句、アイドルになった三人のヤクザ達。結成したアイドルグループ「ゴクドルズ」は想像以上の人気を博した事から、三人のヤクザは辞めるに辞められなくなってしまう。『ヤングマガジン』2015年16号から連載の作品。2018年7月には、BS11ほかでTVアニメ化もされている。

正式名称
Back Street Girls
ふりがな
ばっく すとりーと がーるず
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
レーベル
ヤンマガKCスペシャル(講談社)
巻数
全12巻完結
関連商品
Amazon 楽天

あらすじ

第1巻

犬金組の構成員・山本健太郎立花リョウ杉原和彦の三人は、失態を犯した事で組長・犬金鬼万次郎から、タイに行って性転換手術と全身整形を受け、アイドルになるよう命じられた。こうして三人はそれぞれ「山本アイリ」「立花マリ」「杉原チカ」という女性になって地下アイドルユニット「ゴクドルズ」を結成するが、これが予想以上の人気になってしまう。(#1「わしらアイドル始めました。」)

健太郎は鬼万次郎との、いずれ杯を交わしてやるという約束を心の糧にアイドル活動に励んでいた。しかし、鬼万次郎は「アイドルなのだから杯を交わす必要はない」と健太郎に告げる。それに大きなショックを受けた健太郎がヤケ酒をあおっていると、鬼万次郎がやって来て、アイドルが酒なんか飲むなと叱りつける。(#2「親分! 先生? プロデューサー!?」)

鬼万次郎からゴクドルズのマネージャーを任された木下重雄は、ゴクドルズのライブパフォーマンスを見て、ほかのアイドルの物真似のようだと感想を漏らす。そして、鬼万次郎が見ているのといないのでは態度を一変させるゴクドルズの腐った根性を叩き直してやると言い出す。(#3「甘酸っぱい思い出」)

重雄はゴクドルズ一人一人の個性に合うコンセプトを決め、舞台という戦場で戦う戦士の気持ちで挑め、とゴクドルズに伝える。すると、みんなはその昔若頭から言われた言葉を思い出す。(#4「わかってくれてる」)

ゴクドルズの握手会に、かつての健太郎達の仇・小黒田徹が姿を現し、健太郎達の胸中は穏やかではない。そこで徹のスキを突いて健太郎が、彼に目潰しを試みる。そんな中、指名手配されていた徹は警察に捕まり、その模様がテレビで流される。奇しくもこの事件でゴクドルズは地上波全国デビューを果たし、その知名度を上げるのだった。(#5「打倒!! ヤクザ!!」)

健太郎や和彦がファン達からたくさんのプレゼントをもらう中、リョウだけがプレゼントが少ない。リョウはアイドルとして売れる事に抵抗を持ちつつも、自分だけプレゼントが少ない事に嫉妬するという複雑な感情を抱き始める。(#6「だって……」)

健太郎達のかつての弟分・木村がゴクドルズの付き人を務める事になった。そして、木村は和彦の事を「兄貴」と慕うようになり、和彦も嬉しく思う。しかし酔った木村が服を脱ぐと、「杉原チカ」のグッズである下着を穿いていた。(#7「ありえない」)

ゴクドルズはラジオ収録に参加する事となり、鬼万次郎から絶対に失敗するなとプレッシャーを掛けられてしまう。しかし、ゴクドルズは共演したアイドルユニット「BKA84」よりもトークが弾まない。絶対に失敗できないと意気込んだゴクドルズは挽回をはかるために、重雄にトークの秘訣を尋ねる。(#8「トークの秘訣」)

ゴクドルズは重雄から「ファミリー感」が足りないと言われてしまう。そんな中、リョウは溝口カリンに胸を触られてしまう。それを見た健太郎は、お互いに胸を触ってスキンシップを取る事でアイドルとしての「ファミリー感」を高めようと提案する。(#9「女子コミとは?」)

健太郎はリョウ、和彦、木村と麻雀をする中で、ほのぼのとした雰囲気を味わっていた。健太郎は荒んだ家庭で生まれ育ったために、こんな感覚を味わう事がなかったのだ。生まれて初めて味わうその感覚に健太郎が温かみを感じる中、鬼万次郎がドアを蹴り込んでやって来る。そして、「50時間ハグ会」という地獄のようなイベントの開催を宣言するのだった。(#10「愛し合ってるかい?」)

犬金組で金庫番を務めていた竹村真治は、その立場を利用して横領に手を染める。それが鬼万次郎にバレて、性転換してゴクドルズといっしょにアイドルをやれと命じられてしまった。真治はアイドルをやるぐらいなら死んだ方がマシだと言い放つが、健太郎達は、どんな形でも生き残る方がいいと真治を説得し始める。(#11「第四の男」)

ゴクドルズはグラビアの撮影に挑んでいた。カメラマン・オイルショック山越はひどい言葉で罵倒するが、ゴクドルズは鬼万次郎の顔に泥を塗るわけにはいかないとその暴言に耐える。そんな中、その様子を傍から見ていた鬼万次郎がオイルショック山越を相手に怒りをあらわにして、彼に死ぬか家族いっしょに南米に移住するかの選択を迫る。(#12「ヤクザでアイドル」)

第2巻

ゴクドルズは、インタビュアーからデビュー前にどういったレッスンを受けたのかと質問された。デビュー前のゴクドルズは犬金鬼万次郎からおよそレッスンとは呼べない地獄のごとき精神修行を施されていたが、インタビュアーを前に口ごもってしまう。(#13「ゴクドルズの秘密」)

木下重雄は数々のアイドルをトップスターに成長させたうえ、日本初の「少女学博士」とまで呼ばれるほど少女の心理を知り尽くした人物だった。しかし、彼から見てもゴクドルズの心理は読み取れず、どうやって彼女達をトップスターに育てるかのアイディアが沸いて来ない。そこで重雄は「少女学研究」を一からやり直す決意を固める。(#14「少女マスター」)

杉原和彦は性転換する前、当時付き合っていた彼女のらんちゃんにプロポーズをしていた。その際、いつまでも待っていると口にしたらんちゃんだったが、ゴクドルズのライブに姿を現したらんちゃんのとなりには別の男がいた。それに大きなショックを受けた和彦は、ライブ中にらんちゃんへの恨み言を呟き始める。(#15「伝説のライブ」)

ゴクドルズは映画「ギャングガールズ」のオーディションに参加していた。しかし、監督は脇役のオーディションに自分を呼ぶなと明らかに不機嫌な態度を取る。そんな監督を前にしてゴクドルズは女若頭とその子分という役柄で、真に迫った演技を披露し、監督の度肝を抜く。(#16「銀幕の星」)

和彦は性転換した事を親に報告するために、実家を訪れる。しかし、当初親からは和彦だと信じてもらえず、3時間以上かけた説明の末、ようやく納得してもらう。それを聞いた立花リョウは、自らも親に報告する事を決意する。しかし、実家に向ったリョウの前に現われたのは、なぜか性転換していた父親だった。(#17「やり直したい」)

ゴクドルズは鬼万次郎から一人一人のキャラクターが弱いと叱られる。「妹キャラ」としての魅力が全然伝わって来ないと言われた和彦は、犬金組の組員全員をこれから「にぃにぃ」と呼ぶようにと鬼万次郎から命令される。さらに山本健太郎はリーダーとしての責任感をファンに見せつけるため、足の骨を折ってライブに登場しろと無理難題を押しつけられる。(#18「キレッキレッ!!」)

和彦は「杉原チカ」になりきるための練習を健太郎に目撃されてしまう。その事で気まずい表情を浮かべている和彦に対して、健太郎は魂までアイドルになりたいのならそうするべきだと伝えた。どうするべきかと悩んでいた和彦は、健太郎達に己のすべてを曝け出そうと決意する。(#19「誰がために」)

「立花マリ」のファン・ひろしは、仕事もせずに日々堕落した生活を送っていた。そんな中、母親の村上裕子はひろしに愛想を尽かして働けと叱りつけるが、ひろしは聞く耳を持たない。そこで裕子は夫と相談して、ひろしの持っていたゴクドルズのファングッズをすべて捨ててしまう。(#20「超愛」)

鬼万次郎は弟分・谷村が警察に捕まったと報告を受ける。しかしその時鬼万次郎は、ゴクドルズの新曲の歌詞を考えており、ほかの事はいっさい考えられない状況だった。そんな中、鬼万次郎はその昔、自分の親分と話していた時の事を思い出す。(#21「大切なもの」)

ゴクドルズは、スイーツのグルメリポートを担当する事になった。しかし、リョウは甘い物が大の苦手で、チョコレートケーキを食べた際にも美味しそうなコメントを言う事ができない。そこでリテイクを出されたリョウは再びチョコレートケーキを口に運ぶ。するとあまりの甘さに正気を保てなくなったリョウが、うわ言のようなコメントを口にする。(#22「ソウルフード」)

健太郎は酒に酔った犬金組のNo.5・岩村太郎によるセクハラを受けていた。それが段々とエスカレートして来て、健太郎はリョウと和彦に助けを求める。しかし、どうする事もできない二人は、健太郎を残して部屋を出て行ってしまう。しかし、リョウと和彦はいつも健太郎に助けてもらっていた事を思い出す。(#23「キズ」)

リョウによるグルメリポートが反響を呼んだ事から、またも同番組からのオファーが来た。そこでゴクドルズは卵掛けご飯専門店でのグルメリポートに挑むが、辛口のコメントをしてしまう。それが反響を呼び店は閉店に追い込まれ、店長の岡本鉄平ゴクドルズ被害者の会を結成する。(#24「恨みます」)

第3巻

木下重雄から、ゴクドルズの人気が停滞期に入ったと報告を受けた犬金鬼万次郎は、20時間のリハーサル苦行をゴクドルズに課した。それによって山本健太郎は、喉が限界に達するまでステージ上で歌う事になる。そして、とうとう限界を超えた健太郎は、血反吐を吐いてしまう。(#25「劇的に!!」)

杉原和彦はファンからもらったブランド物のマフラーを、みんなに見せびらかすようにして着用していた。すると、対抗意識を燃やした立花リョウが、ファンからもらったブランド物の手袋を見せびらかす。そして二人は、ファンからもらったブランド物のプレゼントを次々と身につけ始める。(#26「栄光なき勝者」)

妄想癖のある木村は和彦と二人きりになると、変な妄想が止まらない。次第に妄想はおかしな方向に発展していき、和彦や途中で現れたリョウ達の何気ない行動を変に解釈してしまう。(#27「キムラ・ナイト・フィーバー」)

刑務所に服役中だった犬金組の構成員・岡田順次が出所した。鬼万次郎はその出所を歓迎する一方で、敵対組織に情報を流したという噂は本当だったのかと、その真偽を尋ねる。順次がその噂を認めると、鬼万次郎は寛大な姿勢を示す。(#28「10 years After……」)

リョウは以前から機嫌が悪いと和彦に八つ当たりする悪い癖があった。一方の和彦も兄貴分のリョウを相手に、怒ると口が悪くなる。健太郎はそんな二人をいつも諫める立場にあった。性転換してからも二人の悪癖は直らず、「見せパン」について二人で言い争いを始めてしまう。(#29「デジャビュ」)

溝口カリンから「かわいい」と言われながら頻繁にスキンシップを取られた和彦は、カリンに惚れてしまう。そんな中、和彦は木村とカリンが逢引をしている姿を目撃してしまう。そして、木村とカリンからは付き合う事になったと告白された。和彦はその事実を簡単には受け入れる事ができず、二人に対して恨み言をぶつけてしまう。(#30「Wの悲劇」)

ゴクドルズのファン達はお互いにゴクドルズの噂について話し合う。その噂は「杉原チカ」が実はアルコール依存症、「立花マリ」の中身はおっさん臭いなどのスキャンダラスなものだった。しかし、鬼万次郎が天使のように優しい人物だと言う根も葉もない噂は、何故か妄信的に信じられていた。(#31「都市伝説」)

任侠映画の役者・高村仁にあこがれを抱いていたゴクドルズは、仁と共演する機会を得た。生で見る仁はテレビで見ていた渋い男そのもので、ゴクドルズは仁に対するあこがれをさらに強くする。そんな中、リョウは仁にサインを頼む。しかし、二人きりになった途端、仁はそれまでの態度から一変してスケベな本性をあらわにする。(#32「男惚れ」)

スティーヴは鬼万次郎からアイドルビジネスは儲かると聞いて、失敗を犯した若い部下ジョージ・ジョンソンを鬼万次郎のもとに送る。一方のジョージはこれから性転換手術を受けてアイドルになるという事はいっさい聞かされていなかった。そんなジョージを憐れに思ったゴクドルズは、真実を知る前だけでもジョージに優しくしようとする。(#33「ジャパニーズ・ドリーム」)

性転換手術を受けた挙句、アイドルになれと命令されたジョージは、失意のどん底にいた。ゴクドルズはアイドルとして成功を収めれば、ファミリーの役にも立つのだとジョージを励ます。しかし、スティーヴはアイドル事業の準備を面倒くさがり、ジョージを鬼万次郎に押しつけて国に帰ってしまう。(#34「ドンと親分」)

ジョージは「リナ」という名前に変え、ゴクドルズの研修生としてアイドル活動を始める事になった。そんな中、重雄はジョージにアイドルになった感想を尋ねる。すると、ジョージはファミリーのためにアイドルになったのだと、涙を流しながらそんな事情を重雄に告白する。(#35「家族の絆」)

鬼万次郎やゴクドルズのせいで人生を滅茶苦茶にされた竹村真治岩村太郎は、共にゴクドルズ被害者の会に入会する事を決意する。一方、岡本鉄平村上裕子はお互いに愚痴を言い合いながら、交際関係に発展する。そんな中、ゴクドルズ被害者の会に入会した真治と太郎もまた、仲を深めて交際関係に発展していた。(#36「ゴクドルズ被害者の会にて」)

第4巻

ゴクドルズはアイドルとして働かされ続け、心身共に疲れ切っていた。そんな中、限界を感じたジョージ・ジョンソンが、犬金鬼万次郎に反抗して殴られれば休みを取れるのではないかと思いつく。早速ゴクドルズはそのアイディアを実行に移すが、ケガを負った挙句、そのままステージでライブをする羽目になってしまう。(#37「労働者よ、団結せよ!」)

アイドルとして研修中の身だったジョージが、ゴクドルズの新メンバーになる事が決定した。しかし、その代わりにメンバーの一人が卒業する事になった。さらに鬼万次郎はその人選をジャンケンで決めると言い出す。卒業が決まった者は鬼万次郎からのお仕置きを受けると聞いたゴクドルズは、必死の覚悟でジャンケンを始める。(#38「卒業」)

ゴクドルズを卒業する事に決まった山本健太郎は、鬼万次郎からお仕置きの準備ができるまでのあいだ、その辺でホームレスでもしてろと言い渡されてしまう。そして、失意のどん底に陥った健太郎は、公園で過ごすうちに髭まで伸びて見すぼらしい外見になってしまう。(#39「レーズン」)

村上裕子と離婚後、会社を辞めたひろしの父ひろしと共にホームレスとして生活をしていた。そんな中、ひろし達はホームレスとして生活している「山本アイリ」こと健太郎と知り合う。そして、入院している山本裕蔵のためにもゴクドルズに戻ってほしいと説得を始めた。(#40「ゆうちゃん」)

立花リョウは卒業した健太郎の代わりに、ゴクドルズのリーダーを務める事になった。しかし、リョウはリーダーとしてみんなを率いるプレッシャーに圧し潰されてしまい、ライブで勝手な振る舞いを始めてしまう。そんな滅茶苦茶なライブを見た木下重雄は、健太郎に戻って来てもらった方がいいのでは、と鬼万次郎に提案する。(#41「リーダー論」)

裕蔵はひろしからの連絡を受けて、「山本アイリ」に会うために病院から抜け出して来た。そして、裕蔵は自分の吹く笛の音に合わせて歌ってくれないかと健太郎にお願いする。健太郎は歌っているうちに、アイドルに戻りたいと願うようになっていた。(#42「夢をあきらめないで」)

ジョージは突然、セックスがしたいと口にする。それを鬼万次郎に聞かれてしまい、ジョージは「発情期の犬と1週間ポルノ視聴の刑」を執行されてしまう。その過酷さに追い詰められたジョージは、性欲を捨てて解脱してしまう。(#43「ニルヴァーナ」)

ゴクドルズはラジオ番組で田中なつ子と共演する事になった。しかし、若い子には当たりがきついと有名ななつ子は、ゴクドルズに対して毒舌を吐く。さらになつ子はゴクドルズに突然踊ってみろと言い出し、彼女達が踊るのを見てへたくそと言い放つ。そんな傍若無人な振る舞いにラジオを聞いていた犬金組の構成員が怒り出すと、なぜか鬼万次郎がその構成員を殴りつける。(#44「対決ババア」)

アイドルに恨みを抱いてたなつ子に対して、鬼万次郎はアイドル事業を始めた事を秘密にしていた。そんな中、なつ子は鬼万次郎が自分に隠し事をしていると気づき、探偵を雇って調査させる。その結果、なつ子は鬼万次郎とゴクドルズが性的関係を持っていると誤解してしまう。(#45「ビジョン」)

なつ子は鬼万次郎にゴクドルズとの関係を問い質す。一方、鬼万次郎はアイドル事業を始めた事をなつ子から問い質されているのだと勘違いしてしまう。それにより二人のあいだですれ違いが生じ、さらに勘違いが深まっていく。(#46「Honesty」)

なつ子はゴクドルズに復讐する第一歩として、ファンからの贈り物と見せかけた危険な品物をゴクドルズに送りつける。しかし、ゴクドルズはなつ子の悪意に気づかないどころか、送られたスッポンやナイフを見て喜ぶ。(#47「夫婦善哉」)

なつ子はゴクドルズに復讐するために、ゴクドルズ被害者の会に入会する事を決意する。一方、鬼万次郎は嫌な予感がすると言って、恐怖に震え始める。そんな中、なつ子がゴクドルズ被害者の会のもとを尋ねると、そこではなぜか社交ダンスが行われていた。(#48「5人の悪魔」)

第5巻

ゴクドルズが握手会を開いている最中、高校生の少女・中村結衣犬金鬼万次郎に会いたいと言い出した。そして、結衣はゴクドルズにあこがれて青森からやって来た事を明かし、鬼万次郎にゴクドルズに入れてほしいと頼み込む。鬼万次郎はそんな結衣の姿をかつての自分と重ね合わせ、ゴクドルズへの加入を許可するのだった。(#49「親の教え」)

ゴクドルズは結衣が新メンバーとなる事を鬼万次郎から伝えられるが、メンバー達は事情をいっさい知らない結衣が加入する事を心配していた。そんな中、ジョージ・ジョンソンが帰って来て結衣と鉢合わせになる。しかし、ジョージは結衣が堅気だと知らず、どんな失敗をしてゴクドルズに加入したのかと尋ねてしまう。(#50「大物ルーキー」)

結衣はゴクドルズとして初ステージに立つも、緊張してしまい満足なパフォーマンスを行う事ができなかった。そして、結衣はアイドルに向いていないかも知れないと泣き出してしまった。山本健太郎達はそんな結衣を励ます中、ヤクザが女子高生を励ましているという状況に困惑してしまう。(#51「女子高生」)

ジョージは結衣が本物の女子高校生だと知り、アイドルなんてやってられないと騒ぎ出す。そんな中、立花リョウが結衣はジョージのライバルになるのだから、がんばらなければジョージの立場が危うくなると説明する。そして、ジョージは結衣にライバル意識を燃やし始め、かつてのマフィア時代の事を思い出す。(#52「先輩後輩」)

痔核、裂肛、痔ろうにより肛門が痛いと騒いでいたリョウは、木下重雄の配慮で女性専用の病院に通院する事となった。そこで即座に男性だとバレたリョウだったが、身も心も女なのだと女医に説明する。そんな中、鬼万次郎はリョウが肛門を痛めていると知り、恋愛をしているのだと勘違いしてしまう。(#53「下半身の出来事」)

杉原和彦は道端で子猫を見つけて、そのかわいらしさから思わず家へ連れて帰ってしまう。健太郎は鬼万次郎に見つかったらまずいと指摘するが、和彦は子猫をすっかり気に入ってしまい、鬼万次郎を説得して猫を飼うと言い出す。(#54「別離」)

下町の隠れ味を探せ!」のプロデューサーが、グルメリポートをしているゴクドルズのもとに、ヤクザが乱入して来るというドッキリを仕掛ける。乱入して来たヤクザ達に、どこの組かと尋ねるゴクドルズに対し、台本にないアドリブを求められたヤクザを演じる役者は、「大酷会」だと名乗る。実は「大酷会」は犬金組の上部組織で、その名前を聞いた途端、ゴクドルズは土下座で許しを請う。(#55「ドッキリ」)

第47回目のゴクドルズ被害者の会の集会が開催された。しかし、集会ではゴクドルズに復讐するための方法が話し合われる事はなく、もっぱら今度はどこに遊びに行くかの相談が行われていた。それを黙って聞いていた参加者の田中なつ子がついに怒りをあらわにして、ゴクドルズに復讐するための建設的な話し合いをメンバーに求める。(#56「Shall we dance or revenge?」)

ゴクドルズ被害者の会ではなつ子主導のもと、ゴクドルズに対抗すべくアイドルグループを組織する事になった。そして、オーディションを開催する事となり、応募の必須条件として「巨乳、スレンダー、母性」が求められた。しかし、オーディションを任せられた岡本鉄平のもとには、条件こそ合っているものの、およそアイドルらしくない女性ばかり集まる。(#57「面接」)

結衣は今月だけで3回も痴漢に遭った事で、「おっさん」に苦手意識を持ってしまう。結衣は中でも父親が嫌いだとリョウに愚痴を漏らす中、いぼ痔だから嫌いだとその理由を明かす。そんな中、痔で悩んでいるリョウは結衣の言い分に怒り始め、父親はストレス社会の中でがんばっているのだと擁護する。(#58「ヒゲとボイン」)

結衣はゴクドルズの研修生として活動をしていたが、中々ファンには認知されなかった。そんな中、結衣はゴクドルズのファン層と自分が合っていないのかと悩み始め、他事務所から引き抜きに合っている事を鬼万次郎に明かす。すると、鬼万次郎はかつて引き抜きで水商売の店が閉店に追い込まれた時の事を思い出し、引き抜きは許さないと、戦争の用意を始めてしまう。(#59「路線変更」)

鬼万次郎は引き抜き工作を仕掛けている事務所の名刺を入手した。一方、健太郎は結衣をゴクドルズに留まらせるために、二人きりで話し合いを始める。そんな中、リョウと和彦は酒を呑んでおり、酔っ払った勢いで立ち小便をしてしまう。しかし、その様子を結衣に見られてしまい、結衣は二人のアイドルとは思えない姿に困惑してしまう。(#60「My Angel」)

第6巻

中村結衣に立ち小便をしている姿を見られてしまった立花リョウ杉原和彦は、どうにか誤魔化そうとし始める。和彦が立ち小便は男の気持ちを理解するためのアイドルトレーニングの一環だと説明するが、結衣は納得してくれない。すると、リョウが排泄欲の重要さを説き始め、結衣はなぜか納得してしまう。(#61「さすがです!!」)

芸能事務所「HGSプロダクション」を組織してゴクドルズを潰そうしていたゴクドルズ被害者の会だったが、犬金鬼万次郎の怒りを買った事で犬金組に捕らえられてしまう。すると、捕らえた人物の中に田中なつ子がいると知った鬼万次郎が、現場に急行する。(#62「愛惨々と…」)

鬼万次郎となつ子はお互いが誤解していた事を知り、和解する。そんな中、ゴクドルズは鬼万次郎となつ子のいちゃつきを見せられた挙句、新曲をなつ子の前で歌ってみせろと鬼万次郎に命令される。新曲「宇宙級の愛」はなつ子への愛が歌詞に込められており、目の前で歌われたなつ子は赤面してしまう。(#63「愛燦爛と」)

下町の隠れ味を探せ!」のプロデューサーが、ゴクドルズに密着取材を行ないたいと依頼して来る。それを直前になってから聞かされたゴクドルズは焦るが、撮影陣は強引にゴクドルズの部屋に入ってしまう。そして、部屋の中に転がっている空いた酒瓶や花札などを見て、およそアイドルらしくない部屋だと驚いてしまう。(#64「取材」)

ゴクドルズは鬼万次郎からライブでのMCが物足りないと指摘を受ける。そして、鬼万次郎は「ハァハァ」という息遣いがライブMCでは必要だとアドバイスを送る。さらに鬼万次郎は「ハァハァ」の極意を叩き込んでやると言い出し、ライブ前のゴクドルズに全力のトレーニングを課す。(#65「ハァハァ」)

鬼万次郎は、ゴクドルズにSNSを始めろと命令する。アイドルらしいSNSがどんなものか知らないゴクドルズは、アイドルのSNSを参考にしてそれらしい文章と写真をSNSに投稿し始めた。しかし、彼らの解釈はどこかズレており、投稿はシュールな方向へと向っていく。(#66「SNS!!」)

突然、スティーヴが鬼万次郎のもとを訪れる。そして、鬼万次郎の話を聞いているうちに、スティーヴはまたもアイドル事業に興味を示し始める。そしてジョージ・ジョンソンは、晴れてアメリカに帰れる事になった。そんな中、鬼万次郎がスティーヴとの幼い頃の思い出話を始める。(#67「リターン」)

「下町の隠れ味を探せ!」のプロデューサーによる新企画「潰れかけ店を起こせ~!」がスタートして、ゴクドルズはそのリポーターを務める事になった。まずはヤクザ時代に頻繁に訪れていた居酒屋「和洋街」を訪れる事になる。しかし、「和洋街」の店長は以前の陽気だった性格から一変して、辛気臭い雰囲気を漂わせた人物になっていた。(#68「勇気をあげる」)

鬼万次郎はゴクドルズに、もっとファン達に母親のような安心感を与えろと無理難題を言い出す。そして、鬼万次郎は抱えていた赤ちゃんをゴクドルズで育ててみろと命令する。子育てについていっさい知識のないゴクドルズだったが、どうにか面倒をみようと努力する。しかし、赤ちゃんは凶暴な本性をあらわにして、ゴクドルズに襲い掛かる。(#69「スリーウーメン&ベイビー」)

1年振りの休暇をもらった和彦は、実家に顔を出す事に決める。しかし、両親は和彦が性転換した事をしっかりと受け止めきれておらず、両親と和彦のあいだには気まずい空気が流れてしまう。さらに両親は和彦が自分の意思で性転換したのだと勘違いしており、和彦の自室を女の子らしい部屋に模様替えしていた。(#70「思い出がいっぱい」)

鬼万次郎はゾンビになったゴクドルズに襲われる悪夢を見てしまう。一方、山本健太郎はゾンビになったファンに襲われる悪夢を見ていた。(#71「みんな同じ」)

休暇が終わったにもかかわらず、リョウだけが外出から帰って来ない。その前日、リョウは酔っぱらって道端で眠っており、「立花マリ」のファンの藤井がそれを発見して、泥酔したリョウを家に連れて帰っていたのだ。そして、藤井は泥酔していたリョウを縄で縛り拉致したあと、同じくゴクドルズファンの澤藤佐原を呼びつける。(#72「休みが明けたら」)

第7巻

「立花マリ」こと立花リョウを拉致した藤井澤藤佐原の三人は新たにゴクドルズ教を名乗り、リョウを囲んで怪しげな儀式を始めた。そんな中、目を覚ましたリョウが三人に縄を解けと訴えるが、三人は聞く耳を持たない。そして、閉め切った部屋で火を焚いていたせいで、部屋の中に二酸化炭素が充満してしまう。(#73「ゴクドルズ創世神話・第2章」)

ゴクドルズはラジオ番組に出演して、ゴクドルズ相談室なるコーナーを担当する事になった。プロデューサーからは無難なアドバイスでいいと言われていたゴクドルズだったが、あまりにまじめ過ぎる答えのせいでコーナーが盛り上がらない。そこでもっとリアルなアドバイスを求められたゴクドルズは、相談に対してヤクザ目線からのズレたアドバイスを送ってしまう。(#74「やさしさに包まれて」)

犬金鬼万次郎がゴクドルズのプロデューサーとして、雑誌のインタビューを受ける事になった。鬼万次郎はインタビュアーからの質問に対して正直に答えるが、インタビュアーは事実とは異なる間違った解釈をしてしまう。(#75「教育論」)

ゴクドルズは女癖の悪いと評判の男性アイドル・村田健一と共演する事になった。番組が始まる前に健一の楽屋に挨拶に行ったゴクドルズだったが、少ししゃべろうと部屋に引き止められてしまう。そして、健一は杉原和彦にばかり夢中になり、ほかの二人には目もくれない。次第にリョウと山本健太郎の二人は悔しくなり、健一に自分達の魅力をアピールし始める。(#76「1勝2敗」)

5年間の服役を終えた永田晃司は、晴れて犬金組に復帰を果たした。そんな中、晃司は弟分だった健太郎達が性転換をした挙句にアイドルとして活動していると知り、驚きを隠せない。だが、晃司は見た目よりも極道としての魂が重要だと説いて、健太郎達の活動を応援し始める。(#77「極道魂」)

一日警察署長の仕事を経験したゴクドルズは、警察に恨みを抱いている晃司からの信用をなくしてしまう。そんな中、ゴクドルズは警察署で出会った警察官・田村秀樹が犬金組を脅している人物だと思い込み、秀樹の警察内部での信用を失墜させれば晃司からの信用を回復できるのではと思いつく。そこでゴクドルズは秀樹に罠を仕掛け、彼から性的な嫌がらせを受けたと騒ぎ始める。(#78「水の泡」)

鬼万次郎のもとを訪れたスティーヴは再びアイドル事業に興味を示し始め、ジョージ・ジョンソンを返してほしいと鬼万次郎に頼み込む。鬼万次郎はこれを承諾して、ジョージはスティーヴといっしょにアメリカに帰る事になった。その途中、スティーヴは最初からかわいい女の子を雇えばいいと思いつき、ジョージを置いてアメリカに帰ってしまう。(#79「卒業」)

木下重雄は、ゴクドルズに貢献できていないのは、自分にマネージャーとしての実力がないからではないかと悩んでいた。そんな中、重雄は自らのステップアップの一環として作詞を始める事にした。しかし、作詞した歌詞を健太郎達に見せると、変態なのかと言われてしまう。そこで重雄は鬼万次郎に作詞のアドバイスを求める。(#80「ステップアップ」)

突然、鬼万次郎がゴクドルズにドッキリの練習をしようと言い出す。そして、鬼万次郎はブーブークッションでリアクションの練習をすると言うものの、そこにはブーブークッションはなかった。しかし、鬼万次郎は本当にオナラを出してブーブークッションの代わりにしろと、無理難題を口にする。(#81「最終回…」)

中村結衣はスキンシップの一環としてリョウの胸を触り始める。そして、結衣はリョウのように胸が大きくなりたいと言い出し、リョウにどうすれば胸が大きくなるのかと尋ねる。しかし、整形手術によって巨乳を手に入れたリョウは答えを濁してしまう。そんな中、結衣は人から揉まれれば大きくなるという俗説を信じて、リョウに胸を揉んでほしいと頼む。(#82「パパ・ママ・チチ」)

ゴクドルズはシングルの発売を記念した「5分個人面談会」なるイベントを開催する事になった。すると和彦の面談ルームには、いきなりキスをしてほしいと言い出す者、一発殴ってほしいと言い出す極度のマゾヒストなど、変人ばかりが集ってしまう。(#83「Hellプ ミー」)

ゴクドルズが「5分個人面談会」を開催すると知った岡本鉄平村上裕子の二人は、個人面談会に参加する条件となる「CD1000枚」を購入するため、死ぬ気でアルバイトに励んでいた。そして、人生で1番苦しい2か月間を乗り越えた二人は、鉄平が代表となり健太郎の面談ルームを訪れる。(#84「臥薪嘗胆」)

第8巻

木下重雄の提案でゴクドルズは、ネットに動画をアップロードする事になった。まずは麻雀のプレイ動画を撮ってみようとしたゴクドルズだったが、重雄により却下されてしまう。その後、重雄主導で動画をアップするも、思ったより視聴回数が伸びない。そこでゴクドルズは、影響力のある大物に自分達の動画を紹介してもらう事にする。(#85「ヨーチューバー」)

犬金組で仕切っていた事業が、ことごとく失敗に終わってしまう。しかし、犬金鬼万次郎はその失敗を前にしても、まったくへこたれる様子を見せない。しかし、重雄からゴクドルズのCD売上が歴代最下位との報告を受けた鬼万次郎は、大きくへこんでしまう。さらに歌詞に問題ありと指摘を受け、鬼万次郎はほかの事が手につかなくなるほど、落ち込んでしまう。(#86「ザ・プロフェッショナル」)

5年振りに刑務所から出所した永田晃司だったが、組での立ち位置を見つけられずにいた。そんな中、組での面子が保てなくなった晃司は、鬼万次郎に仕事を見つけてほしいと相談する。すると鬼万次郎は若頭の晃司にはへたな仕事をさせられないと口にする。その言葉に晃司は鬼万次郎への信頼を厚くするが、彼が与えられたのはゴクドルズのライブボディーガードの仕事だった。(#87「自分探し」)

ジョージ・ジョンソンはゴクドルズのファンと連絡を取って金を騙し取り、その金を使ってレズビアン風俗に行くという失態を犯した。それを知った鬼万次郎は怒り狂い、ジョージをロープで縛って天井から吊るす。すると、ジョージは女性として生きていく事に限界を感じたと告白。そこでジョージは再び男根を取り戻す許可を鬼万次郎からもらう。(#88「改造人間」)

ジョージはDr.ピヤポンの手によって馬の陰茎を移植された。そして、ジョージはポルノスターとしてアダルトビデオに出演する事になった。しかし、ジョージは勃起した途端、全身の血を馬の陰茎に吸い取られてしまう事で気絶してしまう体質になっていた。そして、ジョージはゴクドルズの身体に興奮を覚えた事により、気絶と覚醒を繰り返すのだった。(#89「ポルノスター」)

ゴクドルズのライブ中、ライブに来ていた山本裕蔵が倒れてしまう。そして、裕蔵を病院に連れて行った山本健太郎は、裕蔵から「山本アイリ」が健太郎だと気づいていたと告白を受けた。その後、裕蔵は健太郎に誕生日プレゼントを送った直後に亡くなってしまう。(#90「後悔」)

裕蔵と「山本アイリ」の感動秘話がネットを中心に話題になった事で、ゴクドルズは以前よりもさらに忙しい毎日を送るようになった。しかし、休みなしで働かされたゴクドルズの身体は限界を迎えていた。このままでは過労死してしまうと悟ったゴクドルズは、メンバーを増やして負担を軽くしてもらう事を鬼万次郎に提案する。(#91「事業拡大」)

ゴクドルズ教藤井澤藤佐原の三人を教祖として規模を拡大、信者数はかなりの数にのぼっていた。そんな中、ゴクドルズ教ではゴクドルズが住んでいる部屋の鍵を無断で複製して、部屋への侵入を試みる。そして、ゴクドルズの部屋から下着や歯ブラシなどを盗み出してしまう。(#92「ゴクドらナイト☆」)

犬金組の構成員の一人が、指を詰める事で破門から逃れた。そんな中、彼は指の幻肢痛に苦しみ始める。一方、陰茎を二度も切除する羽目になったジョージは、陰茎の幻肢痛に苦しんでいた。(#93「ファントム」)

下町の隠れ味を探せ!」のプロデューサーの提案で、ゴクドルズは凄腕催眠術師が運営しているというカフェにやって来た。そんな中、立花リョウは催眠によって、砂糖を薬物だと勘違いしてしまう。(#94「朝から…」)

中村結衣と二人きりになった晃司は、彼女から「モグラ」になりたいと相談を受ける。結衣はグラビアモデルを「モグラ」と称していたのだが、晃司は「モグラ」の意味を敵組織などに入り込むスパイだと勘違いしてしまう。そこで晃司は「モグラ」にだけはなるなと、結衣を止めようとする。(#95「自分探し×2」)

「クイズ! 男を幸せにするのは誰だ」というテレビ企画に参加したゴクドルズは、男性目線からの下ネタばかりをしゃべってしまう。そのマニアックさが多くの権力者達の目に留まり、鬼万次郎のもとに枕営業の誘いが殺到してしまう。そして、ついに鬼万次郎はゴクドルズの枕営業の解禁を宣言する。(#96「営業努力」)

第9巻

ドラマ出演を条件に泣く泣く枕営業をさせられる事になったゴクドルズは、相手をドン引きさせて相手から断られる作戦を思いつく。そこで山本健太郎は予め髭を生やし、立花リョウは豊胸した胸を相手の目の前で潰して見せる。しかし、実は毛フェチ兼貧乳好きだった相手はさらにやる気を見せてしまう。(#97「営業妨害」)

杉原和彦は以前世話になったカフェのマスターに催眠術を掛けてもらい、営業相手の恋人だと思い込んで枕営業の現場まで向かう事にした。見事相手の恋人だと思い込む事に成功した和彦だったが、健太郎とリョウといっしょにいる相手を見た事で浮気だと勘違いしてしまう。(#98「通常営業」)

以前は若頭としてみんなから持て囃されていた永田晃司だったが、今ではゴクドルズのボディガードに成り下がっていた。晃司はそんな自分の現状に嫌気が差して、刑務所から戻って来るんじゃなかったと弱音を吐く。そこへ中村結衣がやって来て、晃司の事を励ます。(#99「親と子」)

ゴクドルズの三人は、かつての肉体を取り戻す夢を見て、嬉しくなり踊り出していた。そんな中、お腹が減って動けなくなった三人は、唯一の食料となった魚を分けようとする。(#100「アイドルの魂、百まで」)

結衣は寂しいから今日だけでも泊まりに来てくれないかとゴクドルズに頼んだ。そこでゴクドルズは結衣の自宅に向かう事になるが、そこで結衣と自分達との生活格差を目の当たりにしてしまう。(#101「JKといっしょ」)

犬金鬼万次郎が突然、自分も映画『アベンジャーズ』のような事をしたいと言い出す。まず鬼万次郎は顔の広さを活かして、世界中の犯罪組織から人員を集める。そして、彼らに性転換手術を受けさせて、選りすぐりの元悪人達によって構成されたアイドルグループ「アベンジャ○ズ」を結成する。しかし、鬼万次郎は彼らを使って何をやるかまでは考えていなかった。(#102「ワールドクラス」)

鬼万次郎は自分の作る歌詞には深みが足りないと言い出す。そして、その深みを歌詞に込めるための経験をするべく、鬼万次郎は刺激を求めて旅に出てしまう。2か月後、旅から帰還した鬼万次郎は、新曲の歌詞と共にミュージックビデオを作成して、ゴクドルズに披露する。(#103「至高のソング」)

アイドル総選挙を参考に、鬼万次郎はアイドルグループを盛り上げる鍵が、政治家の真似事にあるという結論に達した。そこで鬼万次郎はゴクドルズに「謝罪会見」イベントをやらせる事を決定。一方のゴクドルズは何を謝罪すればいいのかもわからず、ひたすらファンの前で頭を下げる羽目になる。(#104「まつりごと」)

Dr.ピヤポンは幼い頃、自分に陰茎がついている意味がわからなかった。そんな中、ピヤポンは師から陰茎を切ってしまえばいいと諭される。しかし、ピヤポンは自分で切るのは怖いと師に言葉を返す。すると師は、ならば他人のものを切ってしまえばいいとピヤポンに教えた。師の言葉に感銘を受けたピヤポンは、特訓を重ねて、ついに性転換界の生きる伝説として君臨するに至った。(#105「原点」)

木下重雄は知り合いのアイドルプロデューサーに呼び出され、アイドルユニットのプロデュースをしてほしいと頼まれる。しかし、ゴクドルズのプロデュースで成果を出していない重雄はその話を蹴り、勢いに任せてゴクドルズのプロデュースに生涯を捧げる覚悟だと宣言してしまう。(#106「片想い」)

重雄はゴクドルズで成果を上げられなかった事から、マネージャー業務を首になってしまう。その2か月後、ゴクドルズが女性マネージャー職を募集していると知った重雄は、性転換手術を受けて「浅井ゆりな」という名前でゴクドルズ達の前に姿を現す。「浅井ゆりな」を見たゴクドルズ達は、彼女を大歓迎する。(#107「ホップ・ステップ・フォール」)

健太郎は鬼万次郎に「アベンジャ○ズ」はどうしているかと尋ねる。1か月前、鬼万次郎はアベンジャ○ズに脳波装置を出力MAXで使った洗脳を施していたが、洗脳の結果を確認する事なく中東の炭鉱に売り飛ばしていた。脳波装置による洗脳を受けたアベンジャ○ズはアイドルになる事を夢見ながら、中東まで船で運ばれていく。(#108「Re:ベンジャ○ズ」)

第10巻

杉原和彦はボクシングの日本チャンピオンになったかつての後輩・久田に、電話越しで祝いの言葉を掛ける。すると、和彦は久田から祝賀会をするから来ないかと誘われる。性転換した姿を久田に見せられない和彦は、他人のふりをして祝賀会の会場に現れる。(#109「Big,Bigger,Biggest!」)

犬金鬼万次郎ゴクドルズに、アイドルなら小便などするなと無理難題を口にする。さらに鬼万次郎に小便に行かないよう見張られていたため、ゴクドルズは小便を我慢しながらライブをする羽目になってしまう。(#110「アイドルの定義」)

ゴクドルズは「下町のアイドルを探せ!」というテレビ番組企画で、審査員を務める事になった。そんな中、審査員として共演していた久本は、なぜ自分がゴクドルズと同じ立場で審査しなければいけないのかと不満を抱いていた。しかし、久本は審査を務めるゴクドルズの高過ぎる意識を評価し始め、彼女達をスカウトしようとする。(#111「オーディション」)

鬼万次郎はゴクドルズの情報が記載されている「ワイキペディア」を見て、その情報がウソだった事に憤りを覚える。しかし、鬼万次郎はゴクドルズ自身よりも百科事典の方が信用できると、ゴクドルズの方が百科事典に合わせるべきだと言い出す。これにより和彦は「体重30キロ」という記述に合わせて無理なダイエットを、立花リョウは「甘い物が大好き」という記述に合わせて砂糖の早食いをさせられる。(#112「整合性」)

ゴクドルズはゴクドルズ被害者の会という組織が存在する事を知る。ゴクドルズはかつてヤクザだった頃、堅気には手を出すなと鬼万次郎に厳しく教えられていた。しかし、ゴクドルズ被害者の会の存在を通して自分達が堅気に迷惑を掛けている事を知り、自らの活動に憤りを覚える。(#113「罪」)

刑務所から出所した講談組のヒットマンは、出所早々犬金組に復讐するよう命令を受ける。そこで講談組のヒットマンは、ゴクドルズの劇場に向かい鬼万次郎を始末しようと企む。しかし、その最中にゴクドルズの曲を耳にして、それが服役中に元気を出すために聞いていた曲である事に気づく。(#114「鉄砲玉」)

講談組との抗争が終わった事に気をよくした鬼万次郎は、イベントの開催を決定する。そこでハロウィンイベントが案として浮上するが、当の鬼万次郎とゴクドルズはハロウィンというものを詳しく知らなかった。ハロウィンの事を調べ始めた鬼万次郎は、世間に伝わっているハロウィンが本来の姿とは違っている事を知る。(#115「ハロウィン」)

15年もの長期連載を終えた伊藤まさしは、次の連載でアイドルモノを描きたいと考えていた。そこでまさしはリアルなアイドル漫画を描くために、ゴクドルズにインタビューをする事にした。まさしの描いていた漫画のファンだったゴクドルズは、まさしのインタビューに対して真実を答える。しかし、まさしの描いたアイドル漫画は、余りにも現実とかけ離れ過ぎていると非難を受けてしまう。(#116「アイデアの種」)

性転換してゴクドルズのマネージャーになった木下重雄だったが、鬼万次郎から早々に解雇処分を受けてしまう。そんな中、鬼万次郎の気まぐれにより再度マネージャー職のオファーを受けた重雄は、再び性転換して元の姿に戻った。そんな中、重雄に移植された陰茎はもともとはジョージ・ジョンソンの陰茎で、重雄がジョージの身体を見た途端に激しく反応し始める。(#117「生き別れ」)

ゴクドルズは「パンチラ」用にどんな下着を履こうかと相談していた。そんな中、ゴクドルズのもとに謹慎を解かれた水野がやって来る。(#118「パラレルワールド」)

鬼万次郎は何を見ても、性転換の事が頭から離れない。そこで鬼万次郎はあふれ出る欲求を満たすために、失態を犯した部下を大量に性転換させてしまう。そんな状況を見ていたほかの犬金組組員は、次は自分の身が危ういと鬼万次郎に危機感を抱く。(#119「連想ゲーム」)

犬金組若頭補佐の島本は、ゴクドルズのサポートとして働かされている現状に嫌気が差していた。そこで島本は数人の部下と共に独立を決意、鬼万次郎を見限る事にした。一方、新曲の歌詞を考える事で頭がいっぱいだった鬼万次郎は、島本から独立の報告を受けた事にすら気づかない。(#120「さよならは言わない」)

第11巻

山本健太郎達は犬金鬼万次郎に対して、構成員のほとんどが出て行ってしまった事を報告する。しかし、鬼万次郎は歌詞を考えるのに必死で、その事を意にも介さない。一方、犬金組の敵対組織である講談組は、犬金組の分裂を知って抗争を仕掛ける準備をしていた。(#121「犬金組の底力」)

講談組は犬金組の内部情報を探るために、スパイを送り込んだ。講談組のスパイがゴクドルズの劇場に行って調査をしている最中、ゴクドルズファンクラブ大阪支部の副会長に声を掛けられる。そんな中、スパイはファンクラブの人物が、犬金組を偵察に来た別組織の人間だと勘違いしてしまう。(#122「スパイ大作戦」)

健太郎は、アイドルの仕事以外は監禁され自由すら与えられない生活に嫌気が差していた。そんな中、杉原和彦はもう割り切ってアイドルとしての生活を楽しむべきでは、と言い出す。健太郎は和彦の言い分に仁義を捨てる気かと怒り出し、馬乗りになり殴り掛かろうとする。(#123「開眼」)

中村結衣ジョージ・ジョンソンの二人によるユニットが人気を博している中、突然結衣が実家の青森に帰りたいと言い出す。その理由を鬼万次郎が尋ねると、結衣は実家でトラブルがあったと言う。すると、鬼万次郎が永田晃司を呼び出して、結衣の実家のトラブルを解決して来いと命令する。(#124「帰郷」)

芸能人が所属事務所と揉める話を例に挙げた鬼万次郎は、自分達も揉めてみようとゴクドルズに命令。そこで立花リョウがライブ中にファンの前で独立宣言をする。一方、犬金組から独立した島本は、資金を集めるべくゴクドルズのファングッズを売り始めていた。(#125「独立宣言」)

テレビに出演したゴクドルズはその番組企画で、唐突に実家を訪ねる事になった。そこでまずは杉原和彦の実家に行く事になるが、和彦の両親は緊張した挙句、男だった頃の和彦についてしゃべってしまいそうになる。そのVTRが使えないと判断したプロデューサーは、次にリョウの実家に行く事を提案する。(#126「思い出ぉろぉろ」)

2050年、ジョージは大勢の人の前で自らの波乱万丈な人生を語っていた。晩年のジョージは平和活動に貢献した事が評価され、ノーベル平和賞を受賞していた。(#127「世界レベル」)

犬金組から分裂した島本率いる犬島組だったが、当面の金銭収入のためにゴクドルズのCDを売っていた。そんな中、犬島組の部下達が組長の島本に愛想を尽かし、独立する。しかし、経営の才能がない組員達がいくら集まっても、組織として成り立たない。そこで島本達は鬼万次郎に頭を下げ、犬金組に戻りたいと口にする。(#128「経営戦略」)

テレビ番組に出演したゴクドルズは、アイドルオーディションの審査員を務める事になった。しかし、700人の中から残った二人のアイドルにかける意気込みは強烈で、甲乙つけがたい。さらにこのオーディションで負けた一人は300万円の借金を背負う事になると知ったゴクドルズは、どちらを選んでいいか悩んでしまう。(#129「Dead or Idol」)

サンタクロースの恰好をした鬼万次郎が、ゴクドルズのファン達の前に姿を現す。彼が引っ張って来た箱の中にはゴクドルズが入っており、ゴクドルズの姿を見たファン達は喜びをあらわにする。しかし、一部のファン達は、ゴクドルズのダンスを前にしてもまったく見向きもしなくなっていた。(#130「悪夢だよ」)

Dr.ピヤポンが出張サービスをするために、鬼万次郎のもとを訪ねる。しかし、二人は言葉が通じず、通訳を雇う事になった。そんな中、二人から理不尽な事で殴りつけられてしまった通訳は怒りのあまり、二人が密会していたという情報を週刊誌に売りつけてしまう。(#131「クオリティ」)

ゴクドルズが元男だという事実が世間に知れ渡ってしまう。ファンが怒りをあらわにする中、ゴクドルズはようやくアイドルとしての生活から解放されると喜ぶ。だが鬼万次郎は、どうにかこの事実を否定しようと奔走していた。一計を案じた鬼万次郎は、ピヤポンと密会していたのは自分が性転換するためだと周囲に説明する。そして、自らが性転換した事実を証明する事で、再びファンをゴクドルズに振り向かせる事に成功するのだった。(#132「決断」)

登場人物・キャラクター

山本 健太郎 (やまもと けんたろう)

犬金組の構成員の男性で、年齢は28歳。黒髪の坊主頭で、顔に複数の傷痕がある。面倒見がよく、弟分の立花リョウや杉原和彦からは「兄貴」と呼ばれ、慕われている。幼少期は親からの愛情を受ける事なく、荒んだ家庭環境で育てられた。その反動から強くなりたいと願うあまり、学生時代は喧嘩三昧の毎日を送っていた。そして、任侠の世界にあこがれるあまり、犬金組の構成員となる事を決意。 犬金鬼万次郎から杯を受ける事を目標に、暴力の日々を送り続けた。しかし、敵対組織の構成員・小黒田徹の罠に嵌められた事で大きな失態を犯し、万次郎から性転換手術と全身整形を受けるよう命じられた。その結果、茶髪でセミロングのクールな雰囲気を持つ美人へと変わり、名前も「山本アイリ」へと変えさせられた。 そして、同じく性転換したリョウ、和彦と共にアイドルグループ「ゴクドルズ」を結成し、アイドルとして活動する事になった。ゴクドルズではリーダーを務めている。アイドルとして活動するようになったあとも、極道としての魂だけは忘れないように努力している。

立花 リョウ (たちばな りょう)

犬金組の構成員の男性で、年齢は25歳。黒髪のオールバックで、眉毛を剃った強面。現代のヤクザにしては珍しい、一本芯の通ったクールな性格をしている。彼女が甘党だという理由だけで別れる事を決意したほど、甘い物が苦手。犬金組では若手最強の潰し屋と敵対組織からも恐れられる存在として活躍した。しかし、敵対組織の構成員・小黒田徹の罠に嵌められた事で大きな失態を犯し、犬金万次郎から性転換手術と全身整形を受けるよう命じられた。 その結果、金髪のボブヘアでクールな外見をした美人へと変わり、名前も「立花マリ」へと変えさせられた。そして、同じく性転換した山本健太郎、杉原和彦と共にアイドルグループ「ゴクドルズ」を結成し、アイドルとして活動する事になった。 ゴクドルズでは「姉の美人友達キャラ」を担当している。アイドルとして活動するようになったあとも、極道としての魂だけは忘れないように努力している。

杉原 和彦 (すぎはら かずひこ)

犬金組の構成員の男性で、年齢は23歳。黒髪のパンチパーマで、顎鬚を生やしている。素直な性格で、天然なムードメーカー的存在。女性について少々思い込みの激しいところがある。高校生の頃はボクシングをしており、のちに日本チャンプになる後輩・久田からも尊敬されるほどの優秀なボクサーだった。しかし、高校でボクシングを辞めてしまい、その後は山本健太郎に誘われて犬金組に入る事を決意する。 当時は好青年のような見た目をしていたが、健太郎の提案により強面の外見に変える。しかし、敵対組織の構成員・小黒田徹の罠に嵌められた事で大きな失態を犯し、犬金万次郎から性転換手術と全身整形を受けるよう命じられた。その結果、黒髪のツインテールでかわいらしい見た目をした美少女へと変わり、名前も「杉原チカ」に変えさせられた。 そして、同じく性転換した山本健太郎、立花リョウと共にアイドルグループ「ゴクドルズ」を結成し、アイドルとして活動する事になった。ゴクドルズでは「妹キャラ」を担当している。また、アイドルとして活動するようになったあとも、極道としての魂だけは忘れないように努力している。

ジョージ・ジョンソン (じょーじじょんそん)

イタリアンマフィア「GOD MONEY」の構成員の男性で、年齢は25歳。強面の外見をした人物で、性格は非常に陽気。また、日本人だった祖母の影響で、日本語をしゃべる事ができる。湾岸戦争中のクウェートで、フランス人の父親とイラク人の母親のあいだに生まれる。その後、父親は戦死、ゲリラ部隊に所属していた母親は逮捕され、アメリカにいた日本人の祖母のもとで育てられる。 10歳の頃に麻薬中毒だった祖母が亡くなり、その愛人であるイタリアンマフィア・スティーヴのもとに預けられた。そこでスティーブの組織するイタリアンマフィア「GOD MONEY」で15年間活動していた。だが、仲間を死に追いやるという失態を犯してしまった事が発端で、スティーヴの命令によって性転換手術を受ける事になった。 その結果、黒髪をおさげにした美人へと変わり、名前も「リナ」へと変えさせられた。当初はスティーヴによりアメリカでアイドルとしてデビューする予定だったが、彼がその準備を面倒がった事により、犬金鬼万次郎に身柄が託される事になった。その後、鬼万次郎による特訓を受け、アイドルグループ「ゴクドルズ」の研修生として迎えられる。 しかし、「GOD MONEY」として活動できなくなった事がショックで、陽気だった性格から塞ぎ込みがちの性格へと変貌してしまう。それでも「GOD MONEY」の仲間達のために、アイドルとして金を稼ぎ、少しでも貢献できるような道を選ぶ。だが、もともと大の女好きだった事もあり、男としての性欲を捨て切れなかった。 そして、その不満を爆発させてゴクドルズのファンと連絡を取って金を騙し取り、その金を使ってレズビアン風俗に出かけるようになる。しかし、鬼万次郎に知られ、再び性転換手術を受ける事になった。だが、その際は鬼万次郎の命令のもと、馬の陰茎を人間の陰茎の代わりに移植させた。さらに馬の陰茎を取りつけられたせいで、勃起する度に気絶する体質になってしまう。 その危険性から再び陰茎を切除、またも「リナ」として生きる羽目になった。その後は鬼万次郎のもとを逃げ出し、新たな人生を求めてアフリカへと旅立つ。そこで平和活動に貢献した事が評価され、晩年はノーベル平和賞を受賞している。

中村 結衣 (なかむら ゆい)

「ゴクドルズ」ファンの女子高校生で、年齢は17歳。黒髪をショートカットにしている。素直で思い込みが激しく、頑固な性格の持ち主。また、甲斐性のない父親によって母親と共にかなりの苦労を強いられた事から、父親の話題をされると周囲が見えなくなるほど怒る事がある。実家のある青森から上京して握手会を開催していたゴクドルズに頼み込み、強引に犬金鬼万次郎と会わせてもらいゴクドルズに入りたいと直談判した。 その熱意を鬼万次郎に評価され、ゴクドルズの研修生として活動する事になった。そして、同じく研修生だったジョージ・ジョンソンといっしょにユニットを組んでステージに立つ。当初は人気はなかったが、徐々に人気を獲得するようになっていく。ちなみにゴクドルズのメンバーがもともと男だという事や、鬼万次郎達がヤクザである事は知らず、あくまでもアイドルグループとその運営事務所だと思い込んでいる。 また、鬼万次郎からは事務所所属のアイドルとして扱われているため、高級マンションの一室を無償で住まわせてもらうなど、非常に高待遇な扱いを受けている。

犬金 鬼万次郎 (いぬがね きまんじろう)

犬金組を率いる親分で、年齢は65歳。白髪をオールバックにしている。口髭を生やした、ダンディな顔立ちをしているが、冷徹な判断を下す。アメリカで生まれ育ち、18歳の頃に日本のヤクザ「大儲組」に入る事を夢見て、アメリカからやって来た。その後は当時の親分のもとでヤクザのなんたるかを学び、「大儲組」に入ってから約9年後に独立、犬金組を立ち上げた。 その後、65歳になってから性転換させた部下を使ってのアイドル事業を立ち上げる。アイドル事業では主にアイドルグループ「ゴクドルズ」を使っての事業展開と、ゴクドルズの歌う曲の歌詞を担当している。アイドル事業に入れ込むあまり、犬金組での活動を疎かにしてしまった結果、部下からの信頼を失って犬金組の崩壊の危機を招いてしまった事がある。 ちなみにアイドルをプロデュースする際は、ゴクドルズには「先生」と呼ばせており、表向きには「犬金プロデューサー」と名乗っている。

木下 重雄 (きのした しげお)

数々のアイドルをトップスターに育て上げた実績を持つ男性。新たにアイドルグループ「ゴクドルズ」のマネージャーを担当する事になった。茶髪の七三分けで、知的そうな雰囲気を漂わせている。彼の手に掛かれば成功できないアイドルはないと謳われるほどのプロデュース能力を持ち、「マンダリン木下」の名で業界では非常に有名な人物。また、少女についてのあらゆる心理学をマスターしており、日本初の「少女学博士」という肩書を持っている。 しかし、ゴクドルズのマネージャーを務めるにあたって、男性から性転換した少女達という事実を知らない事から、そのマネージメントに苦戦を強いられている。そして、自分のプロデュースとは関係なく人気が上がっていくゴクドルズに対して、劣等感を持つようになる。 その結果、ゴクドルズのマネージャーとして成功を収めなければならないと思うようになり、ほかのプロデューサーからの依頼を蹴ってまでゴクドルズのプロデュースに注力するようになる。だが、大した成果を上げる事ができなかった事から、犬金鬼万次郎にゴクドルズのマネージャーを解雇されてしまう。その後、ゴクドルズの女性マネージャーに応募するため、両親の反対を押し切って性転換手術を受け、「浅井ゆりな」と名前を変えてまでゴクドルズのマネージャーである事にこだわった。 しかし鬼万次郎の気まぐれにより、再度解雇の通告を受けてしまう。以降は木下重雄だった頃の姿に戻り、再びゴクドルズのマネージャーとして雇われている。「浅井ゆりな」から元の姿に戻る際、ジョージ・ジョンソンの陰茎を移植されており、ジョンソンに対して意思に関係なく勃起する体質になってしまう。

Dr.ピヤポン (どくたーぴやぽん)

タイで医者を務めている男性で、年齢は62歳。パンツ一丁の上から白衣を着て、頭の上にバンダナを巻いている事が多い。幼い頃から自分に陰茎が付いている理由がわからずに悩んでいたところ、かつての師からわからないなら切ってしまえばいいと諭される。そして、愛を持って他人の陰茎を切れば自分に陰茎がついている意味がわかるとの考えに至り、医者への道を志した。 その後、性転換界の生きる伝説と呼ばれるほどの性転換手術における権威となり、業界では「ゴッドハンド・オブ・ザ・性転換」という名で知られている。ゴクドルズの性転換手術を担当しており、その後も犬金鬼万次郎の依頼によって犬金組の構成員の多くを性転換手術する事になる。さらに人間の陰茎の代わりに馬の陰茎を移植するなど、常識に囚われない施術をする事が多い。

木村 (きむら)

犬金組の構成員で、黒髪短髪の男性。山本健太郎の弟分であり、ゴクドルズとなった健太郎達の付き人を務める事になった。「杉原チカ」の大ファンであり、チカのファングッズである下着を愛用している。思い込みの激しい性格で、変な勘違いをする事が多い。ゴクドルズの付き人をしていた事でスタイリストの溝口カリンと親交を深めた結果、交際を始める。

竹村 真治 (たけむら しんじ)

犬金組の構成員の男性。黒髪をパンチパーマにしている。犬金組では金庫番を務めていたが、その立場を利用して横領に手を染める。しかし、横領の事実が犬金鬼万次郎にバレてしまい、その失態を償うために性転換手術を受ける羽目になった。その後は黒髪おかっぱの女性へと変わりゴクドルズへの加入を目指していたが、美人ではなかったために鬼万次郎により破門を言い渡されてしまう。 その後、ゴクドルズ被害者の会に所属して、ゴクドルズへの復讐を決意する。ちなみに同じくゴクドルズ被害者の会に所属していた岩村太郎と慰め合ううちに、彼と親しくなって交際を始める。

岩村 太郎 (いわむら たろう)

犬金組の構成員の男性で、年齢は46歳。スキンヘッドで、口髭を生やし、いかつい外見をしている。犬金組ではNo.5の地位に就いており、酒に酔った勢いでゴクドルズにセクハラを働こうとした。しかし、反抗したゴクドルズと殴り合いの喧嘩になり、ライブを控えた彼女達の顔を傷つけた事で、犬金鬼万次郎を激怒させてしまい、ブラジルで乳房を入れられた。 その後はゴクドルズ被害者の会に所属して、ゴクドルズへの復讐を決意し、スパイとして犬金組での活動を続けている。ちなみに同じくゴクドルズ被害者の会に所属していた竹村真治と慰め合ううちに、彼と親しくなって交際を始める。

岡田 順次 (おかだ じゅんじ)

犬金組の構成員で、スキンヘッドの男性。10年間の服役のあとに出所するが、服役中に情報を漏らしていた事が犬金鬼万次郎に知られてしまう。それを正直に告白したところ、鬼万次郎に許しを得る。だが、犬金組の警察内協力者に実績を上げさせるため、鬼万次郎の手により無実の罪を着せられてしまう。

永田 晃司 (ながた こうじ)

犬金組で若頭を務めている男性で、年齢は45歳。通称は「カシラ」。スキンヘッドで、顔中に傷痕がある。界隈では「Mr.極道」の名で知られており、敵対組織からも一目置かれている。また、犬金鬼万次郎からの信頼も厚く、部下からも慕われるカリスマ性を持っている。5年間の服役ののちに出所するが、その後しばらく犬金組内での仕事を探す事ができなかった。 これでは部下からの示しがつかないと鬼万次郎に相談したところ、ゴクドルズの会場内ボディーガードの仕事を任される事になった。その事から鬼万次郎からは「安全」、中村結衣からは「安全くん」のあだ名で呼ばれるようになる。しかし、ヤクザに似つかわしくない仕事であったため、徐々に部下からの信頼をなくしていった。 さらにゴクドルズの会場内ボディーガードの仕事に甘んじている自分に嫌気が差し、酒に溺れるようになってしまう。そんな中、結衣から優しい言葉を掛けられた事に感動を覚え、彼女に甘えるようになっていく。その後、結衣の祖母が一人でいるのを寂しがっていた事から、鬼万次郎の命により結衣の祖母と強制的に結婚させられる。

田村 秀樹

警察の組織犯罪対策部に所属している男性。黒髪の坊主頭で、いかつい外見をしている。実は警察官として就職する前から犬金組に身を寄せていた人物で、犬金組に情報を流すために警察官になった。その後、17年の歳月をかけて出世、犬金組に決定的な情報を流せる立場になる。しかし、一日警察署長の仕事を務めていたゴクドルズにより犬金組を脅迫しているのだと勘違いされ、セクハラ容疑をかけられてしまう。 そして、築き上げた地位から降格し、スパイとして築き上げた17年間の努力が無に帰してしまった。

水野 (みずの)

犬金組の構成員で、スキンヘッドの男性。ゴクドルズに対して敵対的な行動を取っていた田中なつ子を捕らえ、拷問にかけようとした事で犬金鬼万次郎の怒りを買う事になった。そして、鬼万次郎の命令により腕に乳房を移植されてしまう。そして、その奇妙な外見からほかに身を寄せる場所がなく、怒りを覚えながらも犬金組に留まった。

島本 (しまもと)

犬金組の若頭補佐を務めている男性。黒髪をオールバックにしている。犬金鬼万次郎に強い信頼を寄せていたが、ゴクドルズ中心の仕事しか回って来ない犬金組の現状に嫌気が差し、多くの部下と共に犬金組から独立。新たに「犬島組」を立ち上げた。しかし、犬島組では金になるような仕事を見つけられず、犬金組の事務所から大量に持って来たゴクドルズのグッズを低価で販売している。 だが、そんな仕事しかない事で部下から見限られ、彼らの独立を許してしまう。

森 高志

犬金組の構成員で、スキンヘッドの男性。犬金組に所属してから2か月後、敵対組織に捕らえられ拷問にかけられてしまう。そこで犬金鬼万次郎に助けを求めるが、鬼万次郎からは相手にされなかった。その後、殺人容疑で指名手配され、警察に捕らえられた。

谷村 (たにむら)

犬金組の構成員の男性。犬金鬼万次郎が犬金組を立ち上げた当初からの付き合いで、鬼万次郎にとっては弟分にあたる。しかし、敵対組織による密告の煽りを受けて警察に捕まってしまう。

スティーヴ

アメリカでイタリアンマフィア「GOD MONEY」を率いている男性。オールバックで口髭を生やし、ふくよかな体型をしている。犬金鬼万次郎の幼なじみで、彼と親交が深い。鬼万次郎がアイドル事業を立ち上げたと知り、アメリカでもアイドル事業を立ち上げる事にして部下のジョージ・ジョンソンを鬼万次郎のもとに送った。しかし、アイドル事業を立ち上げる際の諸々の手続きが面倒くさくなり、性転換させたジョージを置いてアメリカに帰ってしまう。 再度アイドル事業に興味を示してジョージをアメリカに連れ帰ろうとする際、最初から女性をアイドルとして雇えばいいと気づき、再びジョージを見捨てて一人でアメリカに帰ってしまった。

小黒田 徹 (おぐろだ とおる)

小黒田組の組長を務めている黒髪の男性。山本健太郎達を罠に嵌めて性転換させる原因を作った事から、健太郎達からは仇として恨まれている。その後、健太郎達がゴクドルズとして活動している事を知らず、彼女達の握手会に姿を現す。そこで騒ぎを起こした事からゴクドルズのファン達に取り押さえられ、その後警察により痴漢容疑で逮捕される。

講談組のヒットマン (こうだんぐみのひっとまん)

講談組の構成員で、黒髪の男性。犬金鬼万次郎を銃撃しようとしたところ失敗してしまい、殺人未遂の罪で5年間の服役を経験する。服役中はゴクドルズの曲に感銘を受け、それを生きる糧としていた。そして、5年後に出所した直後、村上により再び鬼万次郎を射殺しろと命令を受ける。だが、鬼万次郎がゴクドルズの歌詞を書いている事を知り、犬金組の構成員になる事を希望する。 その際、鬼万次郎からは抗争に終止符を打つように命令を受け、村上を殺害。その後、誤って毒入りのキャンディーを食べてしまい、死亡した。

村上 (むらかみ)

講談組の組長を務めている男性。黒髪をオールバックにし、顎鬚を生やしている。出所して来た講談組のヒットマンに、犬金鬼万次郎の殺害を命令する。しかし、寝返った講談組のヒットマンにより逆に射殺されてしまう。

岡本 鉄平 (おかもと てっぺい)

卵掛けご飯の専門店を営んでいた禿頭の男性。年齢は67歳。深夜テレビ番組「下町の隠れ味を探せ!」に出演したところ、コメンテーターを務めていたゴクドルズから辛口のコメントをされてしまう。さらにそれをそのままテレビで流された事から悪い評判が広まり、84年間営んでいた店を閉店に追い込まれてしまう。その事からゴクドルズに恨みを抱き、ゴクドルズ被害者の会を結成して、会長の座に就任する。 しかし、副会長を務めていた村上裕子と交際を始めた事により恨みが薄れていき、ゴクドルズに対する直接的な復讐は行なわれなかった。その後、田中なつ子主導によりアイドル事務所「HGSプロダクション」を立ち上げ、ゴクドルズに被害を与えようと目論むも、その企みがバレて犬金組に捕らえられる。 それにより、なつ子が手を引いた事から「HGSプロダクション」は解散してしまう。以降は裕子と二人でゴクドルズ被害者の会を存続させるも、ゴクドルズに被害を与える効果的な手段を見つけられないでいる。

村上 裕子 (むらかみ ゆうこ)

黒髪ショートヘアの女性で、年齢は62歳。パートで生計を立てている。ゴクドルズが原因で夫だったひろしの父と別れた事からゴクドルズを逆恨みしており、岡本鉄平と共にゴクドルズ被害者の会を結成し、副会長の座に就任する。しかし、会長を務めていた鉄平と交際を始めた事により恨みが薄れていき、ゴクドルズに対する直接的な復讐は行なわれなかった。 その後は田中なつ子主導によりアイドル事務所「HGSプロダクション」を立ち上げるも失敗。なつ子が手を引いてからは、ゴクドルズに被害を与える手段を見つけられないでいる。

田中 なつ子 (たなか なつこ)

大御所の女性演歌歌手で、年齢は57歳。黒髪で、着物を普段着としている。犬金鬼万次郎とは極秘結婚をしている間柄。アイドルにより人気を奪われた事からアイドルを敵視し、共演したアイドルや若い女性芸能人に対して毒舌を繰り返すようになる。それを理由に鬼万次郎からはアイドル事業を始めた事を秘密にされていた。しかし、鬼万次郎が何かを隠している事に気づき、探偵を雇って鬼万次郎の素行調査をさせた。 そこで撮られた写真から鬼万次郎がゴクドルズと浮気していると勘違いして、鬼万次郎のみならずゴクドルズに対しても復讐を誓う。その手始めとしてゴクドルズにファンからのプレゼントと装って危険なものを送るも失敗。次にゴクドルズ被害者の会に所属して、アイドル事務所「HGSプロダクション」を立ち上げる。 そして、雇ったアイドルを使いゴクドルズシアターの近くに劇場を作って、ゴクドルズのファンを奪う作戦を画策する。しかし、犬金組にその動きを気取られ、ゴクドルズ被害者の会のメンバーと共に捕らえられてしまう。だが、鬼万次郎により救出された結果、自分が勘違いに気づき、以降は鬼万次郎と和解して以前よりも仲を深める。 高齢であるにもかかわらず、鬼万次郎とのあいだに14人目の子供を設けるなど良好な関係性を築いている。

渡辺 (わたなべ)

「HGSプロダクション」主催のオーディションに応募して来た女性。黒髪のセミロングで、非常に細身の体型をしている。アイドルとして通用するほどの美人ではないが、田中なつ子の提示する「スレンダー」という条件に当てはまったため、最終審査まで残った。昔から病弱であるせいか何をするにも自信が持てずにいたが、そんな自分に打ち勝つべくオーディションへの参加を決意した。 しかし、最終的にはアイドルとして通用しないというなつ子の判断により、審査からは落とされた。

宮崎 (みやざき)

「HGSプロダクション」主催のオーディションに応募して来た女性で、年齢は54歳。黒髪のショートヘアで、毛先にパーマをかけている。アイドルとして通用するほどの年齢ではないが、田中なつ子の提示する「母性」という条件に当てはまったため、最終審査まで残った。30年間家族のためだけに尽くして来たが、自分のためにやった事は何一つなかったため、オーディションへの参加を決意した。 しかし、最終的にはアイドルとして通用しないというなつ子の判断により、審査からは落とされた。

小野 (おの)

「HGSプロダクション」主催のオーディションに応募して来た女性。黒髪のショートヘアで、ふくよかな見た目をしている。アイドルとして通用するほどの容姿やプロポーションではないが、田中なつ子の提示する「巨乳」という条件に当てはまったため、最終審査まで残った。アイドルになれば痩せるのではという考えを抱き、オーディションへの参加を決意した。 しかし、最終的にはアイドルとして通用しないというなつ子の判断により、審査からは落とされた。

藤井 (ふじい)

ゴクドルズファンの男性で、特に「立花マリ」に熱を上げている。黒髪短髪で、ふくよかな外見をしている。酒に酔って道端で眠っている「立花マリ」こと立花リョウを見つけ、倉庫に拉致してしまう。その後、同じくゴクドルズファンの澤藤と佐原を呼び出し、感極まったあげく怪しげな儀式を始めてしまう。結局、リョウには逃げられたものの、その時の経験からゴクドルズ教を結成。 澤藤、佐原と共に教祖の座に就任している。

澤藤 (さわふじ)

ゴクドルズファンの男性で、特に「山本アイリ」に熱を上げている。頭にスカーフを巻いており、眼鏡をかけている。「立花マリ」こと立花リョウを拉致した藤井に呼び出され、感極まったあげく藤井らと共に怪しげな儀式を始めてしまう。結局、リョウには逃げられたものの、その時の経験からゴクドルズ教を結成。藤井、佐原と共に教祖の座に就任している。

佐原 (さはら)

ゴクドルズファンの男性で、特に「杉原チカ」に熱を上げている。黒髪短髪で、頭にバンダナを巻いている。「立花マリ」こと立花リョウを拉致した藤井に呼び出され、感極まったあげく藤井らと共に怪しげな儀式を始めてしまう。結局、リョウには逃げられたものの、その時の経験からゴクドルズ教を結成。藤井、澤藤と共に教祖の座に就任している。

溝口 カリン (みぞぐち かりん)

スタイリストを生業としている女性で、年齢は24歳。肩に掛かるほどの長さの髪を、頭の後ろで一つに束ねている。ゴクドルズのスタイリストを担当しているが、ゴクドルズがもともと男性だという事実は知らない。また、女性との距離感が近く、気軽に胸を触るなどスキンシップ過多なところがある。ゴクドルズの付き人をしている木村と親交を深め、交際関係に発展した。

らんちゃん

もともと杉原和彦と交際関係にあった女性。黒髪のセミロングで、口元にほくろがある。和彦が性転換する少し前に結婚の約束を交わしており、和彦の帰りをずっと待っていると口にしていた。しかし、その1年後、ゴクドルズのライブ会場に姿を現し、その頃には別の男性と付き合っていた。また、その時にはもともとAカップだった胸がEカップほどの大きさもある巨乳になっていた。

オイルショック山越 (おいるしょっくやまごし)

アートディレクターを務めている男性。年齢は65歳。禿頭で、顎鬚を生やしている。かなりの毒舌家で、相手が若い女性であっても下品に罵ってしまう。その事から業界では評判が悪いが、成果を残しているため誰からも文句を言われない。また、業界ではかなりの権力を持っており、その地位を使って仕事相手を脅迫する事もしばしば。ゴクドルズのグラビア撮影を担当した際は、山本健太郎を口汚く罵った。 しかし、それを傍から見ていた犬金鬼万次郎の怒りを買い、家族みんなで南米に移住するか、あるいは死ぬかの選択肢を迫られてしまう。

高村 仁 (たかむら じん)

俳優を生業としている男性。黒髪短髪で、渋い顔立ちをしている。任侠映画などに多く出演しており、男が惚れる男として熱い支持を得ている。深夜テレビ番組「下町の隠れ味を探せ!」ではゴクドルズと共演を果たし、渋いビジュアルを活かしたコメントを披露していた。しかし、実は非常にスケベな性格で、女性と二人きりになった途端に変態的な本性をあらわにする。 また、ゴクドルズが好きで、特に「杉原チカ」の大ファン。ゴクドルズが「5分個人面談会」を開催した際は、杉原和彦の面談室に姿を現し、業界での立場を利用して強引にキスを迫った。

村田 健一

中堅の男性アイドルで、年齢は43歳。黒髪短髪。女遊びが激しい人物として業界では有名で、共演者にも強引に関係を迫って来る。共演する事になったゴクドルズが楽屋挨拶に来た際には彼女達を楽屋に留まらせ、目当ての杉原和彦に対して強引に関係を迫ろうとした。その一方、山本健太郎や立花リョウには目もくれず、性的アピールをされてもいっさいなびかなかった。

久田 (ひさだ)

杉原和彦がボクシングをしていた頃の後輩の男性。黒髪の坊主頭。ボクシングの日本チャンピオンになった際に、和彦を打ち上げの席に誘った。和彦のボクシングへの姿勢を尊敬しており、和彦がボクシングを辞めなければ日本チャンピオンの座には彼が就いていたと口にしている。

久本 (ひさもと)

国民的アイドル「アキバ100%」の総合プロデューサー兼作詞家を務めている男性。黒髪短髪。深夜テレビ番組「下町の隠れ味を探せ!」の新企画「下町のアイドルを探せ!」で、ゴクドルズと共にアイドルオーディションの審査員を担当している。当初はゴクドルズと共演する事に難色を示していたが、審査員を務めていたゴクドルズのコメントから彼女達に対して大きな可能性を見出す。 そして、ゴクドルズを自分の事務所にスカウトした。

伊藤 まさし (いとう まさし)

漫画家を生業としている男性で、年齢は67歳。ヤクザものを中心に描いていたが、15年もの長期連載を終えたあとの次回作に「アイドルモノ」を描きたいと構想していた。そして、リアルなアイドル像を描きたいと考え、ゴクドルズへの取材を行う。その取材を活かしてアイドルモノの新連載を始めるが、ゴクドルズの取り巻く環境自体が荒唐無稽だったせいでファンからのバッシングを受けて、新連載のアイドルモノは打ち切りになった。

ひろし

ゴクドルズファンの男性で、特に「立花マリ」に熱を上げている。黒髪短髪で、ふくよかな体型をしている。ゴクドルズのファン活動以外では外に出る事も嫌がり、定職にも就いていなかった。それを母親の村上裕子に叱責され、ゴクドルズのファングッズをすべて捨てられてしまう。以降は両親が離婚した事もあって家を追い出され、ひろしの父と共に公園でホームレスとして暮らしていた。 その際、ゴクドルズのリーダーを解任された山本健太郎と公園で出会い、ゴクドルズに戻ってほしいと説得した。

ひろしの父 (ひろしのちち)

ひろしの父親で、禿頭の男性。ひろしと諍いを起こした際に、実はゴクドルズの大ファンだった事が露見する。さらにひろしですら持っていない限定グッズを持っていた事が妻の村上裕子にばれてしまい、離婚の原因となった。離婚してからは会社も辞めて、ひろしといっしょに公園でホームレスとして生活をしていた。その際にゴクドルズのリーダーを解任された山本健太郎と公園で出会い、ゴクドルズに戻ってほしいと説得している。

山本 裕蔵 (やまもと ゆうぞう)

山本健太郎の祖父で、育ての親。禿頭で、顎鬚を生やしている。テレビを通してゴクドルズの「山本アイリ」を見た際に健太郎ではないかと疑いを抱いており、アイリと公園で直接会ってからは健太郎であると確信した。その後、健太郎の誕生日にゴクドルズのライブに行った際、それまでの無理が祟って倒れてしまう。その後、死に際に立ち会ったアイリに対して健太郎だと気づいていたと告げ、手作りの誕生日プレゼントを渡してこの世を去った。 その際の秘話がネット記事となってSNSを中心に話題となり、ゴクドルズがさらなる人気を得るきっかけとなった。

集団・組織

ゴクドルズ

ライブ活動を中心として活躍する地下アイドルグループ。犬金組の構成員の山本健太郎、立花リョウ、杉原和彦を性転換させて結成され、もともと男だと知っているのは犬金組の関係者以外にはいない。のちにジョージ・ジョンソン、中村結衣も研修生として加入した。犬金鬼万次郎によるプロデュースで、地下アイドルグループにもかかわらず専用のシアターを持つなど、ラジオ番組のレギュラーや深夜テレビ番組「下町の隠れ味を探せ!」にもレギュラー出演している。 鬼万次郎により休みなしの厳しいスケジュールが組まれており、「50時間ハグ会」などの無茶な企画が開催される事も少なくない。「ゴクドルズ教」をはじめとした過激なファンも多い。

ゴクドルズ被害者の会 (ごくどるずひがいしゃのかい)

ゴクドルズや犬金鬼万次郎によりひどい目に遭わされた者達が復讐を誓い、結成した組織。岡本鉄平が会長を、村上裕子が副会長を務めており、ほかには竹村真治、岩村太郎が所属している。ただし、鉄平と裕子、真治と太郎がそれぞれ親交を深めて交際しているために、本来の目的から外れた社交サークルのようになっている。 また、集会が終わったあとは、社交ダンスサークル「HGS社交クラブ」と名前を変えて、ダンスサークルとしての活動を行っている。田中なつ子が所属してからはゴクドルズに復讐するために、なつ子主導のもと芸能事務所「HGSプロダクション」を立ち上げ、ゴクドルズに対抗するためのアイドルグループを組織しようとしていた。 しかし、鬼万次郎にその動きを気取られ、鉄平、裕子、なつ子の三人が捕らえられてしまう。以降はなつ子が会から抜けた事で、元の社交サークルのような組織に戻っている。

HGSプロダクション

ゴクドルズ被害者の会により立ち上げられた芸能事務所。その目的はアイドルグループを組織して、ゴクドルズのファンを奪い取る事。ただし、田中なつ子以外は芸能界について無知なため、実質的な運営方針はなつ子が一人で決めている。しかし、犬金鬼万次郎にばれる事を怖れてなつ子は表立った活動はしておらず、オーディションなどの選考は岡本鉄平に任せていた。 しかし、鉄平達はアイドルについての知識がなかったため、オーディションで適性のない人達を合格させてしまう。また、ゴクドルズの中村結衣の引き抜きを画策したが、その動きを鬼万次郎に気取られ、犬金組に暴力を振るわれる。のちに、なつ子が手を引いた事で実質的に解散した。

ゴクドルズ教 (ごくどるずきょう)

ゴクドルズを崇めている組織。ゴクドルズの大ファンだった藤井、澤藤、佐原の三人が教祖となって、信者達を相手にゴクドルズの布教活動に勤しんでいる。返事は「ゴクーっす」で、集会を催す際には言葉の節々に「ゴクドルズ」を付けて話している。そのほか、ゴクドルズの新曲を託宣文だと称し、歌詞を覚えていない信者を厳しく叱責している。 多くのファンは応援活動に勤しんでいるが、ゴクドルズの部屋の鍵を無断で作って中に侵入するなど、過激な行為に出る者も少なくない。ゴクドルズの合宿部屋に侵入した際は下着や歯ブラシを盗んだ。

アベンジャ○ズ

映画『アベンジャーズ』に影響された犬金鬼万次郎が、中国黒社会やメキシコカルテル、ロシアンマフィアの男性構成員を集めて性転換手術を受けさせ、結成したグループ。もともといかつい見た目の男性達だったが、性転換手術の結果、美少女に変貌を遂げている。ただし、結成する事自体が目的だったために、結成したあとは放置されたまま。また、みんなが非常に凶暴な性格だったため、脳波装置を出力MAXで使った洗脳が行われた。 その結果、少し凶暴ながら、鬼万次郎をプロデューサーと慕うアイドルらしい人格に変わった。しかし、洗脳がうまくいくと思っていなかった鬼万次郎により、中東の炭鉱に売り飛ばされてしまう。

犬金組 (いぬがねぐみ)

犬金鬼万次郎が組長を務めているヤクザ組織。鬼万次郎の指揮のもと、金になりそうな事業には幅広く手を出す一方、一般人には絶対に手を出さないように指導が行われている。ただし、鬼万次郎がアイドル事業に手を出すようになってからは、組員の仕事もアイドル事業中心になっていった。さらに男性構成員の約3割以上が女性への性転換手術を受けさせられており、恐怖した構成員が次々と組から抜けた事がある。

その他キーワード

下町の隠れ味を探せ! (したまちのかくれあじをさがせ)

深夜帯に放送しているテレビ番組で、ゴクドルズがレギュラー出演している。隠れた名店を探すグルメ番組となっているが、プロデューサーの気まぐれにより、突然ゴクドルズの実家にインタビューをしに行く事もある。また、「下町のアイドルを探せ!」と題した企画の一環でアイドルの公開オーディションを行っており、その審査をゴクドルズとゲストが担当している。

脳波装置 (のうはそうち)

犬金組が所持している、洗脳を行うための装置。帽子のようなものをかぶらせて脳波を揺らす事で、洗脳の効果を高めている。装置には出力が設定されており、出力MAXでの洗脳を受けたのはアベンジャ○ズのみ。出力MAXでの洗脳を受けたアベンジャ○ズはもとの人格が崩壊して、完全な洗脳に成功している。

書誌情報

Back Street Girls 全12巻 講談社〈ヤンマガKCスペシャル〉

第1巻

(2015-08-06発行、 978-4063826494)

第2巻

(2015-12-04発行、 978-4063827118)

第3巻

(2016-03-04発行、 978-4063827422)

第4巻

(2016-07-06発行、 978-4063828085)

第5巻

(2016-10-06発行、 978-4063828597)

第6巻

(2017-02-06発行、 978-4063829037)

第7巻

(2017-05-02発行、 978-4063829631)

第8巻

(2017-09-06発行、 978-4065101513)

第9巻

(2017-12-06発行、 978-4065105412)

第10巻

(2018-03-06発行、 978-4065110782)

第11巻

(2018-06-06発行、 978-4065117613)

第12巻

(2019-01-04発行、 978-4065141595)

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