CHAOS;CHILD

MAGES.の同名ゲームのコミカライズ作品。すみ兵の『CHAOS;HEAD』の続編でもあり、舞台は前作から6年後。私立高校の碧朋学園に通う男子高校生の宮代拓留が、狂気的な連続殺人事件、ニュージェネレーションの狂気の再来を追う中で、事件に巻き込まれていく姿を描くホラー作品。

正式名称
CHAOS;CHILD
原作者
MAGES./Chiyo St. inc.
作画
ジャンル
ホラー
レーベル
電撃コミックスNEXT(株式会社KADOKAWA)
関連商品
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あらすじ

第1巻

2009年に起こった渋谷地震によってストレス障害のような症状を訴える若者達は、「カオスチャイルド症候群」と呼ばれるようになっていた。それから6年後の2015年、私立高校の碧朋学園に通う3年生の宮代拓留は、義姉の来栖乃々から注意を受けながらも、同じ新聞部で幼なじみの尾上世莉架や、部員の伊藤真二香月華と共に渋谷で起こっている連続殺人事件を追っていた。ある日、インターネットで配信される殺人動画に映りこむ少女にそっくりな下級生、有村雛絵に警告を受けながらも事件を調べる拓瑠は、すべての事件の動画に力士シールが映っている事に気づく。力士シールを見ると謎の嫌悪感に襲われる拓瑠だったが、この事実をまとめた動画をアップすると大きな反響を呼ぶ。そして、事件にAH東京総合病院がかかわっていると推理した拓瑠と世莉架は病院に向かう道中、力士シールを張っている少女を目撃し、あとを追うとそこはAH東京総合病院であった。子供の頃にAH東京総合病院で人体実験が行われているのを見た拓瑠は、恐怖を感じながらも捜索を始める。そこで、壁一面に力士の絵が描かれた病室で蹲(うずくま)る少女を目撃。逃げ出した拓瑠は、携帯電話を落としてしまう。その後、世莉架の携帯電話に乃々が何者かに刺されたという連絡を受けた拓瑠は、急いで乃々のもとに向かう。乃々は無事だったが、刺された理由が、自分が事件を追っていたせいかもしれないと知って反省する。後日、文化祭の準備に取り組む拓瑠達の携帯電話に、停止したはずの拓留の電話番号からの着信があり、何も喋らない相手に恐怖を覚える。文化祭当日、拓瑠はネットニュース記者の渡部友昭と対談する事になる。しかし、対談を開始しようとしたその時、渡部はお腹を大きく膨らませ、大量の力士シールを吐き出して死亡してしまう。

第2巻

警察の協力者である少女の久野里澪と刑事の神成岳志から取り調べを受ける宮代拓留ら新聞部のメンバー。澪達の会話を盗み聞きした尾上世莉架は、今回の一連の被害者が「能力者」であると耳にした事を拓瑠に告げる。不可思議な一連の事件の犯人も能力者であると疑った拓瑠達は、再びAH東京総合病院に侵入する。謎の人間達と、以前力士シールを張っていた少女を見つけた拓瑠達は尾行を開始。幻覚などの異常な現象にあいながらも、同じように侵入していた澪と遭遇し、行動を共にする。そして、病院では人間の脳を利用した人体実験が行われていた事、以前拓瑠が目撃した少女で被験者だった南沢泉理力士シールを貼っていた山添うきの情報を得る。病院内で被験者の面倒を見ていたうきを見つけた拓瑠達は、残ろうとするうきを強引に保護して病院をあとにする。その後、一行は美緒の知り合いにうきを預け、澪の家へ向かう。そこで澪は、拓瑠が能力者のギガロマニアックスであるのではないかと疑いの目を向ける。病院のデータベースにあった「11番目のロールシャッハ」の画像を見て嫌悪感を表した拓瑠の反応は、ギガロマニアックス特有のものであるというのがその理由であった。後日、美緒に呼び出された有村雛絵は、拓瑠が間違いなくギガロマニアックスであると語り、拓瑠はその後の特訓によって「念力(テレキネシス)」を目覚めさせる。そんな中、拓瑠は雛絵と街にいたところを発火能力の女に襲われる。自身の育った家である青葉医院に逃げ込んだ拓瑠は、泉理が乃々の親友であった事を知る。その後、突如逃げ出したうきを、もぬけの殻になった病院で見つけ、青葉医院に連れて行くが、そこでうきが拓瑠の義妹、橘結衣の同級生である事、外見が小学2年生の時のままである事が判明する。後日、神成から発火能力の女が泉理の身分証を落としていった事を知り、恐怖を覚える拓瑠。そして青葉医院に足を運んでいた拓瑠の前に、発火能力の女がまたも姿を現す。

第3巻

子供の頃に実験を目撃しながらも助けてくれなかった宮代拓留に憎しみを募らせていたと言う、南沢泉理を名乗る発火能力の女ニュージェネレーションの狂気の再来と呼ばれる事になった連続殺人事件も自分が起こしたと自白する彼女に、罪悪感から殺されようと拓瑠だが、尾上世莉架の乱入で抵抗すると、発火能力の女は自らに火をつけ、怨嗟の言葉を残しながら焼死する。事件の解決に釈然としないものを感じる拓瑠のもとに神成岳志から連絡があり、発火能力の女が南沢泉理ではなく、洗脳によってあやつられていた別人の可能性がある事、事件がまだ続いている可能性が高い事が告げられる。行方がわからなくなった義妹の橘結衣を探し回る拓瑠は、伊藤真二の手によってバラバラにされ、殺害された結衣を発見する。愛する泉理を見捨てた拓瑠を追いつめるため、連続殺人を起こしたと言う伊藤は拓瑠に襲いかかって来る。しかし、そこに駆けつけた来栖乃々が、泉理と伊藤に面識は絶対になかった事、伊藤もまた何者かにあやつられていると告げると、混乱した伊藤は失神し、意識不明となる。思考を誘導する洗脳能力「思考誘導」の能力者が一連の事件の裏にいる確信した拓瑠達は、改めて犯人を追い詰める事を決意する。そこに、一時的に意識を取り戻した伊藤から連絡が入り、思考誘導の能力者が新聞部の中にいる事が伝えられる。その頃、殺人動画を入念に見直していた乃々は衝撃の事実に気づき、単身である人物を呼び出していた。その後、同じく殺人動画を見直していた拓瑠は、動画に世莉架の持つ携帯ストラップが鳴らす特徴的な音が入っている事に気づき、急いで乃々のもとに向かう。そこには、まるで別人のように無感情で乃々をディソードで切りつける世莉架の姿があった。世莉架は拓瑠に殺意を向けつつもその場を立ち去る。そこへ神成が現れ、連続殺人事件の容疑者として拓瑠が全国指名手配された事を伝える。

第4巻

宮代拓留神成岳志の協力によって、警察に連行されず、来栖乃々を病院へと運ぶ。そこで拓留は、久野里澪に指摘された過去の矛盾点から、尾上世莉架がただの幼なじみではなく、渋谷地震の際に拓留がギガロマニアックスの力を使って願った事で生み出した存在である事を知る。そこに現れた世莉架もその事実を認め、自身が拓瑠を守るために生まれた存在であると語る。世莉架が来栖乃々を傷つけた理由は、彼女の正体が、姿を変えて乃々に成りすました南沢泉理本人であり、犯人として濡れ衣を着せるのに不都合であったためだと明かす。だが、世莉架は思考誘導を使う共犯者に裏切られたため、拓留に協力を求めようと現れたのだった。黒幕を倒すために呼び出された場所にいたのは、拓瑠達の義父親の佐久間亘であった。ギガロマニアックスの研究のために思考誘導を使い、すべてを裏からあやつっていた佐久間に怒りをあらわにして戦う拓瑠。だが、佐久間の使う、人工的にギガロマニアックスの力を使う装置に翻弄され、精神世界に閉じ込められてしまう。拓瑠は妄想の中での世莉架との会話によって活路を見出し、精神世界を脱出して佐久間を倒す事に成功。しかし佐久間にやられて倒れていた世莉架が、突如襲い掛かって来る。驚きながらも抵抗する拓瑠のもとに、ディソードから世莉架の記憶が流れ込んで来る。その記憶の中で拓瑠は、世莉架が生まれるきっかけとなった自身の願いが、「自分にやりたい事を与え、それを叶えさせてほしい」というものだった事を思い出す。連続殺人事件、ニュージェネレーションの狂気の再来のすべてが、拓瑠が事件を楽しみ、最後には事件を解いてヒーローになるために世莉架が起こしたものであった。自身の罪を知った拓瑠は、世莉架を救うため彼女との戦いに挑む。

登場人物・キャラクター

宮代 拓留 (ミヤシロ タクル)

私立高校の、碧朋学園の3年生。新聞部に所属する少年。尾上世莉架からは「タク」、橘結衣からは「拓瑠兄」と呼ばれている。リア充・情報強者を自称し、情報弱者達を見下している。渋谷地震で家族を失い、以降は佐久間亘の開く青葉医院で来栖乃々達と共に育った。興味本位で連続殺人事件、ニュージェネレーションの狂気の再来を追い、事件を解き明かす事に興奮を覚えていた。 その中で自身が「念力(テレキネシス)」を使う能力者のギガロマニアックスである事が判明する。宮代拓留自身も忘れていたが、6年前の渋谷地震の際にもギガロマニアックスの力を使用しており、その時に自身のイマジナリーフレンドであった世莉架を実体化している。実は普段も、電気が来ていないはずの研究所の電気をつける、施錠されているはずの扉を開けるなど、無意識にギガロマニアックスの力を使用している。 ニュージェネレーションの狂気の再来は、拓瑠の「自分にやりたい事を与え、それを叶えさせてほしい」という願いによって生まれた世莉架が起こしたものであり、すべての事件の原因ともいえる存在である。

尾上 世莉架 (オノエ セリカ)

私立高校の、碧朋学園の2年生。新聞部に所属する少女。天真爛漫な性格で、宮代拓留の幼なじみ。拓瑠からプレゼントされたゲロカエルんのストラップを大切にしている。拓留と行動を共にする事が多く、連続殺人事件、ニュージェネレーションの狂気の再来も拓瑠と共に捜査している。ぼんやりとした印象だが、事件に関して鋭い意見を言う事も多い。 その正体は拓留がギガロマニアックスの力で生み出した存在で、ニュージェネレーションの狂気の再来の犯人の一人。もともとは幼少期に両親からの愛を受けなかった拓瑠が、妄想で会話していたイマジナリーフレンドである。正体が露見した際には、渋谷地震の時に「自分を守ってほしい」という拓瑠の願いによって生まれたと説明していた。 しかし、世莉架が生まれた本当の願いは「自分にやりたい事を与え、それを叶えさせてほしい」であり、拓瑠の願いを叶えるため、彼が探偵役として楽しめるように事件を起こしていた。名前の由来は拓瑠の両親の名前をローマ字書きしたアナグラムである。

来栖 乃々 (クルス ノノ)

私立高校、碧朋学園の3年生。新聞部に所属する少女。渋谷地震の際に家族を失い、宮代拓留と共に青葉医院で育った義理の姉弟。面白半分に連続殺人事件、ニュージェネレーションの狂気の再来を追う拓瑠を心配しており、新聞部の面々をたびたび注意している。南沢泉理とは幼なじみであり、発火能力の女が泉理を自称した際には絶対に違うと断言している。その正体は、渋谷地震の際にギガロマニアックスの力を使って乃々に成りすました泉理本人である。 泉理は渋谷地震の際に死亡した乃々を見つけ、「乃々になりたい」と願った結果、ギガロマニアックスの力によって乃々の姿に変化。以後は乃々に成り代わり、彼女のように明るい性格を演じて過ごしていた。連続殺人事件、ニュージェネレーションの狂気の再来を追う中で尾上世莉架によって重傷を負わされ、拓瑠にも正体を知られてしまうが、のちに乃々ではなく泉理として彼と和解する。

有村 雛絵 (アリムラ ヒナエ)

私立高校、碧朋学園2年生の少女。普段は能天気な性格だが、時折宮代拓留が戦慄を覚えるほどの冷徹な顔を見せる。口癖は「チャオっす」。能力者のギガロマニアックスであり、能力が使えるように拓留に特訓を施した。ギガロマニアックスとしての力は、質問によって真贋がわかるというものだが、回答はYESかNOで答えさせなければ効果がない。 当初は単独行動をとっていたが、発火能力の女に襲われた事をきっかけに、拓瑠達と行動を共にしている。

山添 うき (ヤマゾエ ウキ)

AH東京総合病院で暮らしている被験者の少女。強迫観念に近い形でほかの被験者達の面倒を見ながら生活していたが、宮代拓留達によって保護される。保護された当初は脱走するなど病院に戻りたがっていたが、病院がもぬけの殻になっていた事もあり、青葉医院に身を寄せる。橘結衣とは小学校低学年時の同級生だが、実験の影響からかその頃から外見が変わっていない。

香月 華 (カヅキ ハナ)

私立高校、碧朋学園の1年生。新聞部に所属する少女。まったく口を開かず、部室でも黙ってインターネットゲームに興じている。ゲーム中にいら立つと壁を殴る癖がある。宮代拓留が能力者のギガロマニアックスであると知った際には、興奮して目を輝かせていた。

久野里 澪 (クノサト ミオ)

刑事である神成岳志に協力する少女。宮代拓留の尊敬するインターネット放送「渋谷にうず」を放送する際は「ケイ」と名乗る。研究者然とした冷徹な性格であり、能力者のギガロマニアックスを危険な存在と考え、彼らを物のように扱っている。しかし、ギガロマニアックスに対して同情に近いものも感じている様子で、佐久間亘との戦いに向かう拓瑠を心配していた。

伊藤 真二 (イトウ シンジ)

私立高校、碧朋学園の3年生。新聞部に所属する少年。快活な性格で、何かと面倒な性格をしている宮代拓留とも対等に付き合っている。拓瑠達と共に連続殺人事件、ニュージェネレーションの狂気の再来を調査していたが、佐久間亘の思考誘導によって、自分が南沢泉理を愛していたと洗脳されてしまう。その結果、拓瑠への復讐として彼の義妹である橘結衣を殺害する。 その後、来栖乃々の言葉によって混乱して意識不明となるが、一時意識を取り戻した際には、拓瑠達に犯人につながる情報を与えている。

橘 結衣 (タチバナ ユイ)

青葉医院で暮らす中学生の少女。宮代拓留、来栖乃々の義理の妹であり、結人という実の弟も共に暮らしている。乃々との喧嘩のせいで家を出ている拓瑠には、早く帰って来てほしいと願っている。自覚がないながらもディソードを視認できる能力者のギガロマニアックスである。佐久間亘の思考誘導で洗脳された伊藤真二によって殺害されてしまう。

神成 岳志 (シンジョウ タケシ)

久野里澪と共に連続殺人事件、ニュージェネレーションの狂気の再来を追う刑事。澪にぞんざいに扱われるなど、やや頼りない一面も見せるが、指名手配された宮代拓留を保護するために警察に逆らって動くなど、情に厚い面も持つ。すべての真実を知る者の一人として、最後まで拓瑠の身を案じていた。

発火能力の女 (パイロキネシスノオンナ)

南沢泉理を自称する少女。火を自在にあやつる「発火能力(パイロキネシス)」を使う能力者のギガロマニアックス。子供の頃に実験を目撃しながらも、逃げ出して助けてくれなかった宮代拓留に復讐するためにつけ狙っている。最期は警察から逃れるため自身に火をつけて自殺した。本当の名前は「杯田理子」で、泉理とはまったくの別人。 佐久間亘の思考誘導による洗脳で自身が泉理であると思い込まされ、利用されていた。

佐久間 亘 (サクマ ワタル)

青葉医院の院長を務めている男性。渋谷地震で家族を失った宮代拓留、来栖乃々達を引き取って育てている。おおらかな性格で、拓瑠達からは慕われている。連続殺人事件、ニュージェネレーションの狂気の再来の犯人の一人であり、人工的に能力者のギガロマニアックスの力を使える装置を用い、思考誘導による洗脳ですべてを裏からあやつっていた。 元はギガロマニアックスの研究者であり、事件を通して以前、属していた組織に対して自身の有用性を証明しようとしていた。

和久井 修一 (ワクイ シュウイチ)

私立高校、碧朋学園の教師。新聞部の顧問を務める男性。宮代拓留に無理難題を押し付けるなど、飄々とした性格の持ち主。実は佐久間亘がかつて属していた組織の一員であり、連続殺人事件、ニュージェネレーションの狂気の再来を起こす尾上世莉架達を影からサポートしていた。

イベント・出来事

ニュージェネレーションの狂気の再来 (ニュージェネレーションノキョウキノサイライ)

2015年に渋谷で起こった連続殺人事件。不可思議な殺害方法や事件の起こった日時など、2009年に起こった連続殺人事件、ニュージェネレーションの狂気と類似した点が多く見られた事から、この名称が付けられた。犯人は尾上世莉架と佐久間亘の二人で、その目的は拓瑠を楽しませるため、そして能力者のギガロマニアックスの研究のためであった。

その他キーワード

カオスチャイルド症候群 (カオスチャイルドショウコウグン)

渋谷地震によって若者達が訴えるようになった、ストレス障害に似た症状の総称。それらを発症した若者達そのものを指す場合もある。症状の一つとして「老化現象」があり、宮代拓留達を含めて渋谷の多くの若者の見た目が老人になっている。ただし、カオスチャイルド症候群同士ではその事実を認識できていない。カオスチャイルド症候群の原因は患者達が妄想を共有しているためであり、治療には症状から快復した者の脳波が必要になる。

力士シール (リキシシール)

力士の顔を三つ合わせたような異形のシール。渋谷地震以前の渋谷に多く貼られていたが、地震以降は渋谷では見かけなくなっていた。近年再び町中に貼られるようになり、能力者のギガロマニアックスがこれを目にすると、激しい嫌悪感に襲われる。

クレジット

原作

MAGES./Chiyo St. inc.

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