概要・あらすじ
彼岸島で繰り広げられた人間軍と吸血鬼との戦いは、人間軍の敗北という形で幕を閉じる。吸血鬼ウィルスを持つ蚊を全土に撒くという吸血鬼の首領、雅の計画は実行に移され、これにより日本という国は事実上壊滅。それから6か月後、難を逃れた人々は吸血鬼の存在に怯えながら、ひっそりと暮らすことを余儀なくされていた。
そんななか、生き延びた人々の間で、片っ端から吸血鬼を殺してまわる人間がいるとの噂が駆け巡る。いつしか人々から救世主と謳われるようになったその人物こそ、かつて彼岸島で吸血鬼たちと死闘を演じ、雅を殺すために本土へやってきた宮本明、その人であった。宿敵の雅との決着を着けるため、明の新たな戦いが幕を上げる。
登場人物・キャラクター
宮本 明 (みやもと あきら)
吸血鬼たちの首領、雅の打倒に執念を燃やす青年。雅の故郷である彼岸島で吸血鬼たちとの数々の死闘を演じてきた人物で、彼岸島で討ち損ねた雅を殺害するため、ひとり本土へと渡ってきた。人間でありながら桁外れの強さを持ち、普通の吸血鬼程度は軽々と倒してしまう。彼岸島で、雅により切断されたため、右腕は義手となっており、そのなかには刃物が仕込んである。 本土に渡ったあと雅の行方を追い、各地で吸血鬼たちを次々と殺していることから、生き残った人々の間では救世主と呼ばれている。
雅 (みやび)
吸血鬼の首領である男性。ほかの吸血鬼の血を得て、強大な力を得たアマルガム(混血種)のひとりで、極めて高い戦闘能力と、どんな傷もたちどころに治癒する不死の体、さらに強大な邪鬼を操る術を持つ。彼岸島を吸血鬼たちが支配する悪夢の島に変え、さらに吸血鬼ウィルスを持つ蚊を日本全土に撒き散らし、日本を壊滅に導いた張本人。 宮本明の宿敵であり、雅を殺すために明は本土へ渡ってきた。
岩田 健太 (いわた けんた)
妊娠中の妻、岩田葉子とともに吸血鬼から隠れて暮らす男性。葉子からはケンちゃんと呼ばれる。葉子が吸血鬼に捕まったところを、偶然通りかかった宮本明によって救出され、知り合いとなった。その後、吸血鬼たちに自宅の場所が発覚したことから、葉子を連れて家を出ると、しばらくの間、明と行動をともにする。
岩田 葉子 (いわた ようこ)
岩田健太の妻で、彼の子どもを身ごもっている。吸血鬼に捕まり、連れ去られそうになったところを宮本明によって救出された。その後、健太とともにしばらくの間、明と一緒に行動する。
遠山 勇 (とおやま ゆう)
食料探しに出かけた岩田健太とコンビニエンスストアで出会った男性。当初、健太のことを吸血鬼だと思い襲い掛かるが、人間だと分かると友好的な態度を見せた。
吉昭 (よしあき)
宮本明が吸血鬼たちの巣窟であるショッピングモールで遭遇した、人型の巨大な邪鬼。元々は町でも評判の美少年だったが、吸血鬼感染した挙句、醜悪な邪鬼と化してしまった。三又の鋭い尻尾を自在に操り、標的を串刺しにする。また、自分の糞を投げつける攻撃も行う。食欲旺盛で、モール内にいた吸血鬼たちを無差別に襲って食べていたが、明によって脳を裂かれて死亡した。
岩田ユリ (いわたゆり)
岩田健太の妹。感染して吸血鬼となったあと、行方をくらませていたが、健太が宮本明とともにショッピングモールへ侵入した際に、醜悪な邪鬼となった姿で再会した。人間の頃は吉昭と付き合っていたとされ、同じくショッピングモールで邪鬼と化した吉昭の呼び声に応えて姿を現す。 蛇のような長い胴体を持ち、その背中にには数多くの乳房がついている。明によって瀕死となっていた吉昭に近づくと交尾を始め、その後は吉昭を抱えてどこかへと立ち去った。
新田 豪 (にった ごう)
息子の新田翔とともに、行方不明になった妻を捜すため東京に向かっている男性。その旅の途中、吸血鬼に襲われそうになったところを宮本明に救われ、一緒に東京を目指すことになる。息子のために強くなりたいと思っており、のちに明が吸血鬼の本拠地へ乗り込むことを決めると、これに参加。 しかし、その途中で猛獣たちの襲撃に遭い、さらに吸血鬼の集団に発見され捕らわれてしまう。その後、明によって救助されるも、すでに手足を切断されて樽に入れられた状態であったため、自ら殺してほしいと懇願。最期は明によって首をはねられて死亡した。
新田 翔 (にった しょう)
新田豪の息子である少年。行方不明の母を探すため父親とともに東京へ向かって旅をしている。吸血鬼による数々の惨劇を目の当たりにしたことから、笑顔を失ってしまった。のちに、吸血鬼に捕らわれた父親が、手足を切断されて樽に入れられた無残な姿となっている場面を目撃することに。
米山 太一 (よねやま たいち)
かつてギャンブル狂だった自分に愛想を尽かし、家を出た妻を探すため東京に向かう男性。その旅の途中で宮本明たちと出会い、ともに行動する。正義感が強く、トンネルに立てこもっていた人々が女性の幸恵を生贄に差し出そうとした際には、体を張ってこれを止めようとした。また、明が吸血鬼の本拠地へ乗り込むことを決めると、トンネルに立てこもっていた人々とともに、これに参加する。 しかし、その途中で吸血鬼たちの放った猛獣たちに襲われ、最期は橋にぶら下がっていたところを巨大なワニに噛み千切られて死亡した。
岩田 (いわた)
バリケードを作ってトンネル内で生活していた、人間グループのリーダーである男性。吸血鬼の襲撃からトンネルを守って暮らしていたが、強力な邪鬼を連れた吸血鬼に脅され、生贄を毎週ひとりずつ差し出すよう強制されていた。東京を目指し、トンネルに現れた宮本明に対し、邪鬼を退治してほしいとお願いしてくる。 また、明が吸血鬼の本拠地へ乗り込むことを決めると、トンネルに立てこもっていた人々とともに参加した。
幸恵 (ゆきえ)
若い女性で、バリケードを作ってトンネル内で生活していた、人間グループのひとり。毎週ひとり吸血鬼に差し出される生贄に選ばれないようにするため、リーダーの岩田をはじめとするトンネル内の男性たちと次々に肉体関係を結び、御機嫌をとっていた。そうした男たちに裏切られ、自分が次の生贄に選ばれる。 だが、偶然トンネルを訪問していた宮本明によって救出され、難を逃れた。口は悪いが、頼まれると断れない人の良い一面を持つ。
邪鬼 (おに)
『彼岸島 48日後…』に登場する化物。吸血鬼の一種。人間の血液を吸わなかった吸血鬼が発作を起こし、巨大な化け物へと変化した姿の呼称。その姿にはさまざまなバリエーションがある。驚異的な生命力と怪力を持ち、理性を持たず、人間・吸血鬼を問わずに本能のままに獲物を襲い、喰らい尽くす。通常の吸血鬼よりも、遥かに高い戦闘能力を持つことから、人間にとって非常に脅威な存在。
ベース
彼岸島 (ひがんじま)
後にシリーズ化される『彼岸島』シリーズの1作目で、松本光司の代表作。2年前に行方不明になった兄・宮本篤を求めて、雅という吸血鬼によって支配されている絶海の孤島・彼岸島に足を踏み入れることになった宮本明... 関連ページ:彼岸島
前作
彼岸島 最後の47日間 (ひがんじま さいごのよんじゅうななにちかん)
『彼岸島』の続編でシリーズ2作目。吸血鬼たちが支配する孤島「彼岸島」を舞台としたサバイバルホラー漫画。命を懸けて吸血鬼の首領である雅の野望を打ち砕こうとする、主人公の宮本明を中心とした人間たちの戦いが... 関連ページ:彼岸島 最後の47日間
書誌情報
彼岸島 48日後… 46巻 講談社〈ヤンマガKCスペシャル〉
第1巻
(2014-12-05発行、 978-4063825459)
第2巻
(2015-04-06発行、 978-4063825985)
第3巻
(2015-07-06発行、 978-4063826340)
第4巻
(2015-11-06発行、 978-4063826647)
第5巻
(2015-12-04発行、 978-4063827187)
第6巻
(2016-04-06発行、 978-4063827590)
第7巻
(2016-06-06発行、 978-4063828146)
第8巻
(2016-09-06発行、 978-4063828443)
第9巻
(2016-10-06発行、 978-4063828627)
第10巻
(2017-01-06発行、 978-4063829020)
第11巻
(2017-04-06発行、 978-4063829471)
第12巻
(2017-07-06発行、 978-4065100356)
第13巻
(2017-10-06発行、 978-4065102510)
第14巻
(2018-01-05発行、 978-4065107041)
第15巻
(2018-04-06発行、 978-4065113417)
第16巻
(2018-07-06発行、 978-4065120316)
第17巻
(2018-10-05発行、 978-4065131473)
第18巻
(2019-01-04発行、 978-4065141816)
第19巻
(2019-04-05発行、 978-4065151976)
第20巻
(2019-07-05発行、 978-4065163665)
第21巻
(2019-10-04発行、 978-4065172902)
第22巻
(2019-12-06発行、 978-4065178614)
第23巻
(2020-02-06発行、 978-4065184899)
第24巻
(2020-04-06発行、 978-4065192146)
第25巻
(2020-07-06発行、 978-4065201923)
第26巻
(2020-10-06発行、 978-4065209905)
第27巻
(2021-01-06発行、 978-4065220108)
第28巻
(2021-03-05発行、 978-4065225912)
第29巻
(2021-06-04発行、 978-4065236666)
第30巻
(2021-08-05発行、 978-4065243411)
第31巻
(2021-10-06発行、 978-4065250983)
第32巻
(2022-01-06発行、 978-4065264744)
第33巻
(2022-04-06発行、 978-4065275023)
第34巻
(2022-06-06発行、 978-4065281383)
第35巻
(2022-09-06発行、 978-4065293454)
第36巻
(2022-11-04発行、 978-4065297964)
第37巻
(2023-01-06発行、 978-4065303795)
第38巻
(2023-04-06発行、 978-4065313503)
第39巻
(2023-06-06発行、 978-4065319765)
第40巻
(2023-08-04発行、 978-4065326541)
第41巻
(2023-10-05発行、 978-4065333174)
第42巻
(2023-12-06発行、 978-4065339473)
第43巻
(2024-03-06発行、 978-4065349144)
第44巻
(2024-05-07発行、 978-4065355916)
第45巻
(2024-08-06発行、 978-4065365380)
第46巻
(2024-10-04発行、 978-4065372548)