DINER ダイナー

DINER ダイナー

平山夢明の小説『DINER』のコミカライズ作品。多少の刺激を求めながらもごくふつうの生活を送っていた女性、大場加奈子が強盗事件に巻き込まれたのをきっかけに、殺し屋たちが訪れるアメリカンダイナーのキャンティーンを舞台にして、成長していく姿を描く。「週刊ヤングジャンプ」2017年36・37合併号から2019年1号にかけて連載されたのち、「となりのヤングジャンプ」で2019年1月19日から配信の作品。2018年5月から「WEB asta」にて、続編となる小説『ダイナーII』の連載が開始。2019年に監督・蜷川実花、主演・藤原竜也にて実写映画化。

正式名称
DINER ダイナー
ふりがな
だいなー
原作者
平山 夢明
漫画
ジャンル
サスペンス
レーベル
ヤングジャンプコミックス(集英社)
巻数
既刊22巻
関連商品
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あらすじ

第1巻

ごくふつうの生活を送っていた大場加奈子(オオバカナコ)は、少しの収入と刺激を享受するため、たびたび裏バイトを行っていた。この日、応募した裏バイトの待ち合わせ場所にやって来た雇い主のD・Dカウボーイに指示され、車に乗ったまま駐車場で待機することになる。しかし、戻ってきた二人は重傷を負っており、聞けば強盗に失敗したという。そんな危ない仕事だと知らなかったカナコは混乱するが、二人を乗せて逃走を開始。だが逃走はあえなく失敗し、オークションにかけられるものの買い手がつかない。結局、生きたまま山に埋められることが決定してしまうが、カナコは生きるために、料理ができることを必死にアピールし始める。

第2巻

殺し屋専門のダイナー、キャンティーンでウエートレスとして働くことになった大場加奈子は、殺し屋組織から追われているポロンの娘のリリィを窮地から救うため、スローターズが行う処刑ゲームである[スカルジャック]に挑戦する。しかし、スカルジャックの敗者は刃物のようなコインを口に含まなければならず、唾を飲もうとするたびに口内を切り裂かれて激痛が走る。そのうえ、コインを吐き出したらその場で死刑というルールで、カナコはゲームに参加したことを後悔し始める。

第3巻

大場加奈子は、キャンティーンを訪れる殺し屋の中でも特に無邪気で、かつ善人と思える精神状態を持つスキンに命を救われる。そのお礼にと、カナコはスキンが注文するスフレの中にいつもボンベロが仕込んでいる異物を取り除く。しかし、スフレを完食した直後からスキンは発狂し、店内の客を見境なく殺し始める。ボンベロから、スフレを完食することこそがスキンにとってトラウマであり、スキンを精神的に殺害する行為だったと聞かされたカナコは、ボンベロの意図に気づけなかったことに愕然とする。

第4巻

ボンベロからキャンティーンの留守を任されていた大場加奈子は、留守中にディーヴァ・ウォッカを奪おうと襲撃してきたキッドによって拉致されてしまう。ボンベロは監視カメラの映像から、カナコが二度とキャンティーンには戻れぬ覚悟で、菊千代にディーヴァ・ウォッカの隠し場所を教えたこと、また命懸けで菊千代を救ったことを知る。コフィからはディーヴァ・ウォッカ死守のために待機を命じられたボンベロだが、カナコを救出するため、キッドの根城へ向かう。

第5巻

キッドの策略によって引き離されていた大場加奈子ボンベロは、満身創痍(そうい)で再会を果たす。キッドに捕らわれていたアナオリガオッパイハイマーも逃走の仲間に加わる中、ボンベロたちはキッドの前へとたどり着く。圧倒的な武力差にたじろぐカナコに、キッドは「生きたまま細切れになれば他の全員は助けてやる」と提案する。思いがけない残酷な提案に愕然とした表情を見せるカナコに対し、ボンベロは銃口をつきつける。

第6巻

無事にキャンティーンに帰り着いた大場加奈子は、また目まぐるしい日々を送っていた。この日迎える客が、かつて残酷な殺し方で名を馳せた殺し屋のエドデニーと聞き、緊張するカナコだったが、やって来た二人は拍子抜けするほどに穏やかで、まるきり一般人にしか見えないことに驚く。さらに遅れてやって来た二人の養子であるジョーが、裏世界を知らないごくふつうの会社員だという。しかしエドとデニーは、今日この場でジョーを殺害することを命じられたと、にこやかに話し始める。

第7巻

ボンベロは右側頭部の銃創を見て、少年時代の回想を始める。他人に寄生するように生きる売春婦のような母親と、事あるごとに殴ってくる義父に虐待され、ボンベロは悲惨な少年時代を送っていた。唯一、信頼していた男からもレイプされかけたボンベロだが、その時偶然通りかかった殺し屋のポーク・チョップに助けられる。それ以降、ポークチョップの所属する組織「桐生貿易商会」に出入りするようになったボンベロは、「菊千代」の通称で呼ばれるようになる。

第8巻

新店舗に移転したキャンティーンの最初の客は、耐えがたい汚臭を放つ老人であるクラブだった。さらに、クラブの運び入れた棺桶の中には正体不明の九十九九が忍び込んでおり、新生キャンティーンは騒然となる。さらにクラブが、先代のボスが決して許さなかった「栄光の手」というアイテムをコフィの依頼で作っていることが発覚する。その事実にボンベロが驚いている頃、事情を知らないカナコが「栄光の手」の材料になった死体が持つコインを目にしてしまい、クラブに殺害されそうになる。

関連作品

本作『DINER』は、平山夢明の小説『DINER』を原作としているが、原作では大場加奈子が30代女性で「八枚目」のウエートレスであったり、炎眉が毒殺されたりと、複数の点において漫画版と違いがある。

メディアミックス

実写映画

本作『DINER』は、2019年7月から実写映画版が公開された。監督は蜷川実花が務めており、大場加奈子役を玉城ティナ、ボンベロ役を藤原竜也、キッド役を本郷奏多がそれぞれ務めている。本作および原作小説よりも恋愛色が強い。

ラジオドラマ

NHKFMのラジオ番組「青春アドベンチャー」内で2013年2月から本作『DINER』のラジオドラマが公開された。15分番組で全10回放送され、大場加奈子役を原田夏希、ボンベロ役を小杉十郎太が務めている。

登場人物・キャラクター

大場 加奈子 (おおば かなこ)

キャンティーンでウエートレスとして働く女性。年齢は25歳。もともとは事務用品の問屋に勤めていたが、ささやかな刺激と小銭を求めて裏バイトの求人に応募した結果、依頼人であるカウボーイとD・Dの強盗に巻き込まれて逃走に失敗し、生きたまま山中に埋められるところだった。その時、ボンベロからウエートレスとして買い取られた。心根が優しく、どんな人間の心にも寄り添っている。お節介を焼いたときにいつもひどい目に遭うが、人間らしく生きることを信条にしており、それを曲げない。当初はボンベロから名前を呼ばれることもなく、皿と同等の価値の存在として「九枚目」と呼ばれていた。「大莫迦な子」と周囲からバカにされ続けてきたことで、自分の本名を嫌っている。

ボンベロ

キャンティーンの店長兼シェフを務める男性。オールバックの黒髪を一房だけ長く下ろしており、右側頭部に銃創がある。店としての体裁を保つため、店内にはいくつものルールが設定されており、それに従わない相手には客であろうと容赦なく処罰を下す。大場加奈子が人生で一番おいしい食事だと感じたほど、料理の腕が立つ。また、ほとんどの殺し屋を相手にしても制圧できるほどに強い。キッド曰く、人間らしく死ぬことを望んでいる。初めて人を殺害したのは少年時代で、五番目の養父だった。少年時代に出会ったボッサやポーク・チョップには「菊千代」と呼ばれていた。

D・D (でぃーでぃー)

大場加奈子が応募した、裏サイトのバイトの雇い主。メッシュを入れたマッシュルームヘアの女性で、露出の高い服装を身につけている。雇用内容は「単発の運転手、30万円の報酬、軽リスクあり」と告知していた。シンジュクのパーキングでカナコと合流し、エンジンを掛けたままの車で待機して、D・Dとカウボーイが戻ったら東京駅まで送ってほしいとカナコに依頼していた。反社会勢力の事務所で強盗を働いたあと這々の体で戻り、交番でいいから連れて行ってくれとカナコに告げた。

カウボーイ

大場加奈子が応募した、裏サイトのバイトの雇い主。D・Dの相棒の男性で、ラテン系の顔立ちをしており、白いスーツにテンガロンハットを身につけている。反社会勢力の事務所で強盗を働いたあと、重傷を負って戻った。その後、ヨコハマの廃倉庫に連行されて、意識があるまま目玉を抜かれ、頭皮を剥がれるなど生きたまま解体された末に発狂した。

ビスケット

素手専門の殺し屋の男性。金髪をオールバックにしたツーブロックヘアで、両頰に羽の生えたハートマークのタトゥー、顔面に四つのボディピアスをしている。筋肉質な体型に加えて長身で、素手で人間を焼き菓子のように破壊してしまう。人間を服のように畳んで、アタッシュケースに詰めることもできる。標的が女性を連れていて、且つその女性を気に入った場合は2、3日連れ回し、カップルのフリをさせる。

ポロン

死神の異名を持つ殺し屋の男性。髪が左右で白黒に分けており、長い髪をポニーテールにまとめている。非常に瘦せた体型で顔の彫りも浅く、どことなく骸骨を思わせる。もともとは医者であり、毒を用いた暗殺が得意なため、同じ殺し屋仲間からも気味が悪いと嫌われている。娘のリリィが生まれたのを機に殺し屋稼業から足を洗ったが、リリィが大病を患い、その治療代を払うために殺し屋組織に断りなく殺し屋稼業を再開した。しかしその結果、殺し屋組織全体から狙われ、賞金首となっている。ボンベロとは旧知の仲で、追われる身でありながらも「キャンティーン」を訪れる。

菊千代 (きくちよ)

ボンベロの相棒を務める闘犬。非常に筋肉質で、体中に傷があり、特に左目を斜めに切り裂いたような深い傷痕が目立つ。両腕で抱えられる程度の大きさのブルドッグ。かつてボンベロとはタッグを組んで殺し屋稼業に従事していた。自分を犬だと思っておらず、ほかの殺し屋たちと対等な立場だと考えている。基本的にはボンベロ以外を信用することがないが、オオバカナコ、ポロンなど、信頼できる者には懐いている。

九十九 九 (つくも きゅう)

クラブが始末した死体の棺に入っていた謎の男。肩まであるウエーブがかった黒髪をうなじでまとめている。プロの殺し屋ではないようだが、攻撃に対する反応速度が速く、また大型の銃を日常使いした痕がある。ボンベロを助けに来たと自称しているが、素性が知れない。

ギデオン

殺し屋専門の殺し屋で、掟を破った者や裏切り者を殺害している。顔面の皮膚が変色した皮膚とツギハギになっており、ギリシャ神話の女神であるニケの彫刻があしらわれたステッキを所持している。また口調が特殊で、ひらがな発音の英語と、「~でゲス」などの太鼓持ち口調を織り交ぜている。殺し屋たちのあいだでは「排水屋」とも呼ばれており、姿を見ること自体が災厄だといわれて恐れられている。本名は「アモン」。

コフィ

殺し屋組織のボスで、精悍な顔立ちをした初老の男性。口周りに髭を蓄えている。キャンティーンのオーナーでもあり、ボンベロにディーヴァ・ウォッカの護衛をさせている。かつて暗殺者に襲われた際、エドとデニーに救われたが、跳弾で愛犬が死亡したことを恨んでいた。孤児だったジョーをエドとデニーに育てさせ、幸福の絶頂でジョーを殺すことを条件に許している。かつてはボッサのもとで働いており、「カプチーノ」と呼ばれていた。

リリィ

ポロンの一人娘で白い髪に白い肌を持つ、幼い少女。脳に由来する大病を患ったため、病院で治療を続けていた。「リリィ」という名前を父親が付けてくれたことは知っているが、その父親がポロンであることは知らされていない。名も知らぬ他人が治療費を払っていると聞かされており、大人になったら探偵になり、その人を探したいと考えている。

スカム

殺し屋一家であるスローターズのリーダーを務める老齢の男性。スキンヘッドにしていて、頭皮を中央で縫い合わせており、右目に眼帯、さらに至る所にやけどの痕がある。スローターズの構成員は全員がスカムの実子であるため、「子連れのスカム」と呼ばれている。過去にいろいろな女性に産ませた子供たちや、捨てられた子を引き取って殺しを教え込んだ。非常に子煩悩だが、ポロンをおびき出すために、彼の娘のリリィを利用することを思いつく。しかし、このことが殺し屋組織の掟に触れ、ギデオンに狙われることになった。

スラッジ

殺し屋一家であるスローターズの一員で、スカムの息子。金髪の優男風だが、左目を縦に切り裂く傷痕がある。非常に短気な性格で、気に入らないことがあるとすぐに刃物を取り出す。キャンティーンのルールを無視しようとしたため、ボンベロに処罰された。オオバカナコ、ポロンとスカルジャックを行う。

ステイン

殺し屋一家であるスローターズの一員で、スカムの息子。黒髪のがっしりとした体型で、左頰から後ろ側に切り裂かれた傷痕がある。ポロンをおびき出すためにリリィを人質にしたが、逆にポロンによって毒を飲まされ、スローターズ全員への人質となった。

スコラ

殺し屋一家であるスローターズの一員で、スカムの息子。金髪の丸顔で垂れ目。気がつくと指をしゃぶっている幼児じみたところがある。眼球に特殊なカラーレンズを装着しており、このカラーレンズを通すとスカルジャックに用いるトランプのマークと数字を見透かすことができる。

スキン

殺し屋の中年男性。茶髪の短髪を、ツーブロックにしている。体中に地図のように傷痕があり、頰の傷は口の中にまで貫通しているものもある。洞察力に長けており、オオバカナコの腹部にある傷を見て、それが何歳頃、どのようについたものかを当ててみせた。クールに見えるが無邪気な一面もあり、ほかの殺し屋に絡まれていたカナコを助ける優しさも持ち合わせている。他者に陥れられ、瀕死の重傷を負った母親に、スキン自身がとどめを刺したことがトラウマとなっている。かつて母親が作った物と同じ味の、ボンベロが作るスフレを食べにやって来る。

炎眉 (えんび)

殺し屋の女性。ボンベロを殺しの師と呼び、深く愛している。かつてボンベロと組んで殺し屋稼業を行っていたため、現在はキャンティーンの店長として日陰の生活を送るボンベロの姿に納得していない。しかし、ボンベロを殺害しようとする殺し屋一派に潜入し、髪の装飾などで警告を伝えるなど、つねにボンベロの身を案じている。

キッド

殺し屋の男性。体内のほとんどが機械化しているために小学生くらいの少年だが、実年齢はオオバカナコよりも上らしい。艶のある茶髪に碧眼、中性的な顔立ちをしている。売春させられるために産まれ、6歳まで自室に監禁され、それ以降は男妾として育てられた歪んだ経歴の持ち主。その経歴もあって加虐性愛者となり、殺しをより残虐に楽しむことを嗜好している。軍隊とつながりのあるロシアンマフィアと手を組んでおり、重改造を施した作業船を拠点として、ディーヴァ・ウォッカを狙っている。「ドク」と呼ばれる謎の人物に依頼され、アナを捕虜にしている。本名は「エスペランサ」。

ディミトリー

キッドの船にいた殺し屋。干からびたように全身の骨が浮き上がった容姿で、全裸。頭髪はないが、側頭部に鬼の角のような突起物が二本生えている。皮膚に防弾チョッキの素材であるケブラー線維を混ぜ込んでおり、皮膚の柔軟性を補うため、他者から吸血を行っている。

ヴィィ

キッドの船にいた殺し屋。かつてはオリガと共にアナの教育係を務めていたが、キッドや「ドク」と呼ばれる謎の人物に大金を提示されて寝返った。骨を蛇腹に加工しているため、手足の伸縮が自在で、軟体生物のように柔軟に動くことができる。アナの先祖が行った政策によって出身の村が貧困状態にあり、以前からアナを憎み続けていた。

生禿雄 (なまはげお)

キッドの船にいた殺し屋。禿頭の男性で、顔には馬に似た仮面をつけている。体にはナマハゲを彷彿とさせる藁の衣装を着込んでおり、武器は二本の包丁。キッドに忠実で、彼から命じられれば自爆攻撃でも喜んで行う。

エド

殺し屋の老齢男性で、ジョーの育ての父親。かつてコフィの護衛を務めていたが、ミスでコフィの愛犬を殺してしまった。コフィからの命令でジョーを育てることになったが、情が移って心から大切に思っていた。ジョーの息子が生まれた日、キャンティーンでジョーを殺すことを命じられた。

デニー

殺し屋の老齢女性で、ジョーの育ての母親。かつてコフィの護衛を務めていたが、ミスでコフィの愛犬を殺してしまった。コフィからの命令でジョーを育てることになったが、情が移って心から大切に思っていた。ジョーの息子が生まれた日、キャンティーンでジョーを殺すことを命じられた。

カオス

ボンベロが贔屓にしている道具屋の男性。武器や包丁を診る医者のようなもので、武器を見ただけで、それがどんなに摩耗しているか判別できる。また武器の製造もでき、依頼されればどんな武器でも作ることができる。カオス自身が殺し屋たちの中立地帯とされており、殺し屋組織の対立者に武器を売ることも特別に許可されていた。しかし、一般人などにも武器を販売したことから中立地帯としての特権を剥奪され、賞金首となった。アンヘルに惚れ込んでおり、アンヘルのミスはすべて自分がやったものとしてかばう。そのため、アンヘルがミスを犯すたびに拷問を受け、頭部が変形して頭蓋の中には釘が20本打ち込まれている。通常時はダンボール製のかぶり物をして素顔を隠している。

アンヘル

殺し屋の女性。非常に下品で軽薄ながら、顔だけは天使のようにかわいらしい。組織に属しているとある組の、ボスの一人娘だった。しかし抗争によって組は壊滅し、唯一生き残った。組の再興を誓っており、殺し屋としての実力もないのにハイリスクハイリターンの無謀な依頼を受けて失敗を繰り返している。本来なら失敗すると殺し屋組織内で報いを受けなければならないが、すべてカオスが代わりに罰を受けてくれることを知り、利用している。

クラブ

殺し屋の老齢な男性。低身長で、腰が曲がっている。両目ともに斜視であさっての方角を向いており、体からは腐った死体の臭いがする。体内に蟹爪のような刃物が付いた足を八本埋め込んでおり、有事には背中を突き破って攻撃に転じることができる。またこの爪は、シルクハットに仕込んだセンサーで自動的に相手に反応し、反応速度は0.001秒といわれている。

ポーク・チョップ

ボンベロが少年時代に出会った殺し屋の男性。肥満体で顎髭を蓄えており、額に五本の傷痕がある。ボンベロに料理や調理器具の掃除の仕方を教えた師匠でもある。ボッサがボスを務める「桐生貿易商会」に所属している。ある日を境に、組織のメンバーと共に行方をくらました。

ボッサ

ボンベロが少年時代に出会った「桐生貿易商会」を名乗る組織のボスを務める男性。肩までの白髪をポニーテールにしており、黒のメッシュを入れている。「菊千代」と呼ばれていた頃のボンベロに命を救われており、虐待を受けていたボンベロを保護していた。ある日を境に、組織のメンバーと共に行方をくらました。

アナ

キッドの船に捕らわれていた少女。ストレートの長い金髪で、ロシアン帽をかぶっている。ロシアの消滅した王族の末裔であり、「王女アナ」とも呼ばれている。キッドが「ドク」と呼んでいる人間に引き渡されるため、船に捕えられていた。両親がいないために教育係であるオリガやヴィィを信頼し、家族のように慕っていた。

オリガ

キッドの船に捕らわれていた女性。ベリーショートヘアで、ストールを頭部から肩にかけて巻いている。キッドによる拷問で、歯のほとんどがボロボロになっている。アナの護衛として行動を共にしながら、厳しい態度で身を守る術を教えていた。「コザーク近衛兵師団の末裔」を自称している。

オッパイハイマー

キッドの船に捕らわれていた老齢の男性。アナやオリガと同じ牢に閉じ込められていた。背が低く禿頭、顕微鏡のようなレンズが付いたモノクルを掛けている。一瞬だけ目にした船の見取り図を寸分違わず、記憶しているほどの頭脳の持ち主。ディーヴァ・ウォッカを入手するためにキッドと組んだが、キッドがディーヴァ・ウォッカの入手に失敗したため、ボケたフリをして別の機会を窺っていた。オオバカナコが出会った当初はボケたフリをしており、カナコの胸を触らなければ本来の能力を発揮しなかった。

ジョー

エドとデニーが育てた、一般人の男性。孤児であり、誰にも引き取ってもらえない生活を送っていたが、コフィの命令を受けたエドとデニーに引き取られた。殺しとは無関係で、他人に対して感謝の心を忘れない善人。

八枚目 (はちまいめ)

キャンティーンの先代ウエートレス。長い金髪の女性で、髪の一部を二つのお団子にしている。麻薬中毒者で、ある程度クスリが抜けるまで隔離されていた。かつてマルチーズを飼っていたことから犬好きで、菊千代をかわいがっている。しかし、菊千代にとっては子分と認識されており、八枚目が再び薬物に溺れた際には目線だけで叱責された。

集団・組織

スローターズ

血縁者だけで組織された殺し屋集団で、スカムがリーダーを務める。父親であるスカムと、その実子たちで構成されているため、深い絆で結ばれている。スカルジャックで八百長を行い、相手を罠にハメるのを得意としている。

場所

キャンティーン

殺し屋専門のアメリカンダイナーで、ボンベロが店長兼シェフを務める。食材はもちろん食器や調理器具に至るまで高級品で、ボンベロはそのすべてをいつどのように使ったか記憶している。店内ではボンベロの定めた、店内に部外者を連れ込まないことや性行為をしないなどのルールが絶対とされている。従わない者は客であっても暴力的な処罰を受け、場合によっては殺害される。壁の一部が仕掛け収納になっており、大量の武器が隠されている。店内の壁には、ルールを破ってボンベロに始末されたり、客の殺し屋たちに絡まれて死亡したウェイトレスたちの写真が8人分飾られている。 キッドによる襲撃の傷痕が深く、より内装が豪華になった新店舗に移転した。

その他キーワード

スカルジャック

トランプを用いるゲーム「ブラックジャック」を改変したゲーム。カードのルールはブラックジャックと同様だが、それに附随して、フチがナイフ並みに研がれた特殊なコインであるスカルチップを用いる。1セット5ゲーム行い、1位以外の人間にスカルチップが配布される。負けた者はカードの数字から21を引いた枚数のチップを受け取るが、21を超過した場合は21を超えた数の倍の枚数を受け取る。プレイヤーは配布されたスカルチップを口の中に入れたままゲームし、吐き出した場合はその時点で死刑となる。最終的にコインが少ないプレイヤーが勝利するが、1セット終了時には1位が、スカルチップを口に含んだままの最下位の顔面を殴る。最下位が耐えきれずにコインを吐き出せばその時点で終了となり、最下位は死刑。耐えた場合は、次のセットに移行する。

ディーヴァ・ウォッカ

ダイヤモンドで濾過したウォッカ。ボトルにも大量のダイヤモンドが装飾されており、その価値は1億5千万円といわれている。キャンティーンはコフィがボンベロにディーヴァ・ウォッカの護衛を任せるために作った店でもある。コフィからは「彼女」と呼ばれている。

クレジット

原作

書誌情報

DINERダイナー 22巻 集英社〈ヤングジャンプコミックス〉

第1巻

(2018-01-19発行、 978-4088908410)

第17巻

(2022-10-19発行、 978-4088924694)

第18巻

(2023-03-17発行、 978-4088926032)

第19巻

(2023-08-18発行、 978-4088927954)

第20巻

(2024-02-19発行、 978-4088931401)

第21巻

(2024-06-19発行、 978-4088932705)

第22巻

(2024-10-18発行、 978-4088934228)

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