概要・あらすじ
舞台は近未来の日本、甘城千歌はごくふつうの女子高生だったが、とある出来事をきっかけに殺人事件を犯してしまう。そのころ、ふつうの少女が突如として凶悪殺人を犯すという事件が急増しており、それらの少女はメデューサ症候群と呼ばれるようになっていた。メデューサ症候群の少女たちだけが入所している羽黒刑務所に収容されることになった千歌は、そこで行われている陰謀に巻き込まれることになる。
登場人物・キャラクター
甘城 千歌 (あまぎ ちか)
17歳の女子高生。東京の常磐学園という学校に通っていた。ミス常磐学園に輝くほどの容姿と抜群のプロポーションを持ち、また活発な性格から学校では人気者。かなりの食いしん坊で、食事量はフードファイター並。少しブラコン気味であり、一家のムードメーカーだった兄が海外留学に行ってから、両親との関係が希薄になったことを思い悩んでいる。 先輩に騙され、見ず知らずの男たちに暴行されそうになるが、その場にいた5人を全員殺害してしまう。犯行時の記憶はないものの、裁判では無期懲役の判決を言い渡され、羽黒刑務所に収容されることになる。パーソナルナンバーはLB0009。
鬼ヶ原 小夜子 (おにがわら さよこ)
羽黒刑務所に収容されている少女のひとり。黒髪のロングヘアでカチューシャをしている。パーソナルナンバーはLB0003。高学歴の女子大生ばかりを狙い、脳を奪って殺害した「東京女子大生連続殺人事件」の犯人。収容者たちの世話係をしている。両親を幼いころに亡くして、莫大な遺産を相続。刑務所内でも不自由なく暮らしている。羽黒刑務所の秘密を独自に調べており、自分たちが何らかの計画のために集められたと考えている。 甘城千歌に、自分と組んで刑務所の秘密を調べるように誘いかけ、警告を与える。その際には、なぜか着ている服を脱いだり、その後もたびたび千歌をからかって楽しむ素振りを見せるなど、レズビアン傾向がある。
石動 美依那 (いするぎ みいな)
羽黒刑務所に収容されている少女のひとり。ショートヘアのツインテール。甘城千歌より少し年下の様子だが、女優の卵で演技が得意。少なくとも3人の児童を絞殺し、川に遺棄した犯人で、「湖畔の絞殺魔(リバーサイドストラングラー)」という異名を持つ。パーソナルナンバーはLB0004だが、収容されたのは8番目。元々LB0004のパーソナルナンバーを持っていた受刑者が、刑務所内で何者かに殺害されたため、ナンバーを受け継いでいる。 また、犯行の手口から、犯人が鬼ヶ原小夜子ではないかと疑っている。
ヒゲ爺 (ひげじい)
羽黒刑務所に出入りしている小柄な老人。長い髭をたくわえている。所内には購買課がないため、受刑者たちが希望するものを仕入れている。何でも手広く扱うというモットーを持ち、大抵のものは仕入れてくると評判。用事がない日でも所内を歩き回ったり、ゴキブリ型のスパイロボットを使って、受刑者たちを盗撮しようとするなど、かなり自由に振る舞っている。
間久部 (まくべ)
羽黒刑務所の所長を勤める中年男性。柔和な態度の持ち主で、受刑者や刑務官だけでなく、民間職員にも優しく接している。しかし、裏では刑務所で行われている謎の計画に関わっており、受刑者の少女たちを密かに陵辱している。
場所
羽黒刑務所 (はぐろけいむしょ)
とある孤島にある刑務所。日本初となる、凶悪殺人犯のみを収容するLB級の女子刑務所で、現在はメデューサ症候群の少女9人が入所している。民間業者と協力して作られた官民協働刑務所であり、最新鋭の設備を持つ。収容者は、パーソナルナンバー入りのブレスレットと、位置情報を送信する機能を持つ耳錠で管理される。代わりに、所内ではある程度自由に行動することが許されている。 島の沿岸部に浮かぶ海上ファームでは、野菜の生産や魚の養殖が行われており、受刑者の刑務作業として課せられるだけでなく、食糧危機を救うための実験施設としての機能も持つ。
その他キーワード
メデューサ症候群 (めでゅーさしんどろーむ)
突然、凶悪殺人を起こした、ごくふつうの少女たちのことをさす用語。殺人事件は2015年から数年後の近未来に多発した。作中ではスラング的に使われており、正式な病名として扱われているのかは現在不明。メデューサ症候群と呼ばれる少女たちは、犯行時のことを覚えていないという共通点を持つ。
書誌情報
サタノファニ 31巻 講談社〈ヤンマガKCスペシャル〉
第1巻
(2017-06-06発行、 978-4063829792)
第2巻
(2017-08-04発行、 978-4065100738)
第3巻
(2017-11-06発行、 978-4065103456)
第4巻
(2018-03-06発行、 978-4065111017)
第5巻
(2018-05-07発行、 978-4065114490)
第6巻
(2018-08-06発行、 978-4065124123)
第7巻
(2018-10-05発行、 978-4065131169)
第8巻
(2019-01-04発行、 978-4065142158)
第9巻
(2019-04-05発行、 978-4065151938)
第10巻
(2019-07-05発行、 978-4065163689)
第11巻
(2019-10-04発行、 978-4065173459)
第12巻
(2020-02-06発行、 978-4065184912)
第13巻
(2020-05-07発行、 978-4065195987)
第14巻
(2020-08-05発行、 978-4065204597)
第15巻
(2020-11-06発行、 978-4065213315)
第16巻
(2021-02-05発行、 978-4065222805)
第17巻
(2021-06-04発行、 978-4065233467)
第18巻
(2021-08-05発行、 978-4065243459)
第19巻
(2021-11-05発行、 978-4065258552)
第20巻
(2022-02-04発行、 978-4065268322)
第21巻
(2022-05-06発行、 978-4065278017)
第22巻
(2022-08-05発行、 978-4065287941)
第23巻
(2022-11-04発行、 978-4065297988)
第24巻
(2023-03-06発行、 978-4065310625)
第25巻
(2023-06-06発行、 978-4065319772)
第26巻
(2023-09-06発行、 978-4065330111)
第27巻
(2023-12-06発行、 978-4065339299)
第28巻
(2024-02-06発行、 978-4065346099)
第29巻
(2024-04-05発行、 978-4065353660)
第30巻
(2024-06-06発行、 978-4065358245)
第31巻
(2024-08-06発行、 978-4065365397)