DOG END

DOG END

巨額の遺産を相続したために命を狙われる少女の鳴沢真魚は、エリート警官の羽鳥希一郎と凄腕の元殺し屋、若月狗狼丸の二人組に護衛される事となった。三人と、個性的な殺し屋達との戦いを描くアクション作品。

正式名称
DOG END
ふりがな
どっぐ えんど
作者
ジャンル
アクション
関連商品
Amazon 楽天

あらすじ

第1巻

警察庁のエリート警部、羽鳥希一郎は、鳴沢真魚という少女を殺し屋達から護衛するため、警察庁の地下に監禁されている元殺し屋の若月狗狼丸を部下として用いるように命じられる。超高弾性ガラスのケージの中で、ニート生活を満喫していた狗狼丸は仕事の詳細を聞くと、ガラスを自らの手で破って外に出る。二人はさっそく真魚のもとに向かうが、既にそこには凄腕の殺し屋であるコーディ・ナカモトが派遣されており、真魚の護衛達は全滅していた。強靭な肉体と超人的な反射神経ゆえに、刃物や銃弾の通じないコーディだったが、狗狼丸は隠し武器の「爪」を用いてコーディを撃破する。その後、二人は真魚を連れ、「鍵」と呼ばれる謎のアイテムを探すために、真魚の暮らしている家を訪れる。だが、そこには新手の殺し屋、美亜透子の魔の手が迫っていた。

第2巻

若月狗狼丸美亜と、羽鳥希一郎透子と、それぞれ対峙する。透子が用いた毒ガスのためにうまく戦う事のできない二人だったが、狗狼丸は天井を崩落させて美亜を倒し、希一郎も頭突きで透子を撃破する事に成功。だが、希一郎は透子との戦いの中で「48時間で死亡する毒」を受けていた。狗狼丸は解毒剤の情報を求め、情報屋にして旧知の友でもある湊狐流太のもとを訪れる。その代価として狗狼丸はチンピラ退治の仕事を、鳴沢真魚は子守の仕事を請け負う事となった。仕事を果たした事で解毒薬を手に入れ、希一郎は無事快復。その後、三人は「鍵」の在り処を求めて「スカイタワー」に向かう事になる。そこには、エストラーダシャーリィ・ホシダラーケンペペ小烏鴉ら殺し屋達が派遣されていた。

第3巻

スカイタワー」周辺に集まった殺し屋達は、鳴沢真魚の命を狙うという共通点を持っていたものの、一枚岩ではなく、中にはほかの殺し屋を排除しようと動く者達もいた。羽鳥希一郎の運転する車は、道の真ん中で待ち構えていたエストラーダのバットの一閃で破壊されたが、そのエストラーダを別の殺し屋が襲撃する。そのスキに若月狗狼丸は真魚と希一郎を連れて逃走に成功する。その頃、小烏鴉シャーリィ・ホシダらもそれぞれ別の殺し屋と戦闘になり、勝利を収めていた。そんな中、ペペが無差別に民間人を巻き込む爆破攻撃を開始。警官としてそれを見過ごせなかった希一郎は狗狼丸に依頼し、爆破犯を無力化するため行動を開始する。だが狗狼丸はシャーリィに襲撃され、希一郎は小烏鴉に襲撃され、真魚はペペとラーケンに遭遇してしまう。それぞれにピンチを迎える中、湊狐流太美亜透子、そしてコーディ・ナカモトが狗狼丸達の味方として姿を現す。

第4巻

湊狐流太の強烈な「デコピン」によって、暴走していた若月狗狼丸は正気を取り戻す。すでに戦意を失っていたシャーリィ・ホシダはその場を去ろうとするが、その場にエストラーダが現れ、シャーリィを吹っ飛ばす。狐流太は、そんなエストラーダの精神性が危険であると判断し、糸を用いてバラバラにして殺害してしまう。一方、コーディ・ナカモトペペを一撃でノックアウトし、刺突剣使いのラーケンと対決する。ラーケンは強力な剣術の使い手だったが、その太刀筋を完全に見極めたコーディに敗北。だが、そのスキにペペが、ラーケンの持っていた爆弾でコーディと鳴沢真魚の爆殺を図るのだった。

登場人物・キャラクター

若月 狗狼丸 (わかつき くろうまる)

年齢不詳の元殺し屋の男性。殺し屋としての業界での通称は「黒犬」、親しい者にのみ使わせる愛称は「クロ」。かつては業界随一の実力者と呼ばれており、その武勇伝を知る者は今も同業者には多い。大ぶりなククリナイフを愛用するほか、服の下には銃火器や手榴弾なども多数隠し持っている。奥の手は、体内に隠し持っている「爪」と呼ばれる武器。 羽鳥希一郎の監督のもと、鳴沢真魚の護衛を務める。理由は不明だが、現在は「不殺」の信念を貫いており、ほかの殺し屋と戦う際にも命を奪う事はしない。

羽鳥 希一郎 (はとり きいちろう)

警察庁の警部を務めている男性。エリートであり、一見クールそうな外見をしているが、激昂すると関西弁で話し始める癖がある。上からの命令を受け、若月狗狼丸を監督して従えながら鳴沢真魚の護衛を務める。戦闘能力はさほど高くないが、正義感は非常に強く、殺し屋相手にも果敢に立ち向かっていく。

鳴沢 真魚 (なるさわ まな)

14歳の少女。神宮という大富豪の妾の子であり、理由もわからないままその全遺産の継承者に遺言で指名されたため、本来相続権を持っているはずだったほかの親族達から命を狙われている。戦闘能力はないに等しいが、気丈な性格で、殺し屋相手にも食ってかかる。

コーディ・ナカモト (こーでぃなかもと)

鳴沢真魚を抹殺するために送り込まれた殺し屋。年齢不詳の男性。武器はいっさい使用せず、鍛え上げられた筋肉と肉体のみをもって戦う。素手で容易に人間を屠る事のできる怪力のほか、その鋼の筋肉の前には刃物や銃弾すらも致命傷を与えられず、またアドレナリンを操作する事で皮膚の出血を止める事もできる。若月狗狼丸と戦って敗れたあと、首輪をはめられた姿で再登場、今度は真魚を護衛する役回りを演じる。

美亜 (みあ)

鳴沢真魚を抹殺するために送り込まれた殺し屋の若い女性。肉体を駆使して戦う武闘派であり、愛用の武器はヌンチャク。若月狗狼丸と戦って敗れたあと、首輪をはめられた姿で再登場、今度は真魚を護衛する役回りを演じる。同性愛者で、コンビを組んでいる透子とはいい仲にある。

透子 (とうこ)

鳴沢真魚を抹殺するために送り込まれた殺し屋の若い女性。毒物の取り扱いのプロで、遅行性の毒、催眠ガスなどを駆使して殺しを行なう。羽鳥希一郎と戦って敗れたあと、首輪をはめられた姿で再登場し、今度は真魚を護衛する役回りを演じる。同性愛者であり、コンビを組んでいる美亜とはいい仲にある。

湊 狐流太 (みなと こりゅうた)

年齢不詳の元殺し屋の男性。若月狗狼丸とは旧知であり友人同士で、狗狼丸を「クロ」と呼ぶ仲。現在は殺しの仕事からは足を洗い、主に情報屋をしている。しかし、狗狼丸と違って「不殺」の信念などがあるわけではなく、エストラーダと戦った際は殺害した。ワイヤーを使った戦い方を得意とする。

エストラーダ

神宮朱紗乃の配下で、年齢不詳の殺し屋の男性。「ティグレ」の異名を持つ。白塗りの顔に黒くTの字のペインティングを施し、怪しげな関西弁でしゃべる。怪力を頼りに戦う武闘派であり、愛用の武器はバット。隠し武器としては、ボールを投擲して用いる。湊狐流太と戦って敗北し、殺害された。

シャーリィ・ホシダ (しゃーりぃほしだ)

鳴沢真魚を抹殺するために送り込まれた殺し屋。年齢不詳の女性。アメリカからやって来た。レスリングのオリンピック三連覇の記録を持つレスラーで、主に格闘技を用いて戦う武闘派。バトル好きな快楽主義者で、仕事の報酬以上に、伝説の殺し屋である若月狗狼丸との対決を心から望んでいた。

ラーケン

鳴沢真魚を抹殺するために送り込まれた殺し屋の中年男性。イタリアからやって来た。ペペからは「ケンちゃん」というあだ名で呼ばれている。刺突剣を武器として用いる武闘派の殺し屋で、コーディ・ナカモトと対決して敗れる。

ペペ

鳴沢真魚を抹殺するために送り込まれた殺し屋の中年男性。イタリアからやって来た。肉弾戦を不得手としており、爆弾を使って戦う。必死で希望にすがりつく人間の姿を鑑賞し、そのうえで絶望させて殺すのが好きだと公言する、歪んだ性格の持ち主。

小烏鴉 (しゃおうーやー)

鳴沢真魚を抹殺するために送り込まれた殺し屋の青年。中国からやって来た。仮面をかぶった「余暉(ヨキ)」という兄とつねに行動を共にしている。雇い主は「神宮月彦」。真魚に遭遇したところで羽鳥希一郎に足止めされ、さらに美亜、透子らと戦う事になる。

神宮 朱紗乃 (じんぐう すさの)

神宮一族の血を引く若い女性。任俠団体「神沙会」の会長を務めている。兄弟達の中でも最も血の気の多い性格で、コーディ・ナカモト、美亜、透子らの殺し屋を、鳴沢真魚の抹殺のために立て続けに送り込んだ。

場所

スカイタワー

東京タワーに替わる電波塔として建造された巨大な塔。スカイタワーのどこかに、神宮一族にとって非常に重要な意味を持つ、「鍵」と呼ばれている何かが隠されているという情報がある。それを巡って羽鳥希一郎や殺し屋達が集結し、戦闘を開始する事となった。

その他キーワード

首輪

若月狗狼丸が首にはめられている黒い首輪。具体的にどのような機能があるのかは不明な部分が多いが、この首輪をはめられている限り、狗狼丸は羽鳥希一郎の許可なくそのそばを離れる事ができない。のちにコーディ・ナカモト、美亜、透子らも同じ首輪をはめられて、鳴沢真魚の護衛を務める事になる。

SHARE
EC
Amazon
logo