FAIRY GIRLS

真島ヒロの代表作『FAIRY TAIL』のスピンオフ作品の一つで、原作の「大魔闘演武編」と「冥府の門編」の中間にあたる時系列で描かれる。『FAIRY GIRLS』のタイトルどおり、原作でメインヒロインおよび第二の主人公だったルーシィ･ハートフィリアをはじめとする、四人の女性キャラクターたちが主人公を務める。このため、原作主人公だったナツ･ドラグニルをはじめとする男性キャラクターの出番は少なく、女性キャラクターの個性を掘り下げつつ、それぞれの活躍や日常にスポットを当てている。原作漫画『FAIRY TAIL』はテレビアニメ化や、ゲーム化を中心に多数のメディアミックスが展開されている長編少年漫画で、本作のほかにも多数のスピオンオフ作品が発表されている。

本作は、星霊魔導士のルーシィ･ハートフィリア、ギルド最強S級魔導士のエルザ･スカーレット、天空の滅竜魔導士のウェンディ･マーベル、水をあやつる魔導士のジュビア･ロクサーといった四人のギルド「妖精の尻尾」のメンバーたちが主人公を務める。物語中盤からはほかの女性キャラクターも登場するだけでなく、本作ならではのオリジナルキャラクターや魔導士ギルドも登場する。フィオーレ王国一の魔導士ギルドを決める祭典「大魔闘演武」終了後、つかの間の休息を楽しむルーシィたち一行が、行く先々で起こるさまざまな騒動や戦いをとおして、美しくも勇ましい魔導士たちの活躍が、ラブコメディやバトルアクションを交えて展開される。また、女性魔導士が主人公ということもあり、原作よりもコメディ要素やお色気描写が多いのも特徴となっている。

大魔闘演武で優勝したことで、有名人になったルーシィたちのもとには、さまざまな依頼が舞い込むものの、ほかのギルドから目を付けられることも増えていた。首都のクロッカスで、ギルド「妖精の尻尾」の偽者を退治したルーシィたちは、その強さを目の当たりにした少年･ロイルから、国王の近衛兵を務める父親を襲撃した犯人を捜してほしいと依頼される。王城に裏切り者がいると主張するロイルの言葉の真偽を確かめるべく、王城に潜入したルーシィたちは、犯人が謎の闇ギルドだと突き止める。やがて闇ギルドとの戦いは、フィオーレ王国の命運を左右する予想外の大事件へと発展していく。また日常パートでは、原作では見られないルーシィたちの休日や、女子同士の交流風景なども楽しむことができる。