概要・あらすじ
5歳の夏に内藤千穂はバレエを踊る灰田篤志に心を奪われ、バレエを始める。そして篤志と一緒に踊ることを約束し、ロンドンへ旅立つ。彼女はローザンヌのコンクールでグランプリを受賞するほどのバレエダンサーへと成長した。しかし日本で12年ぶりに灰田篤志と再会した内藤千穂は、両親の死が原因で踊れなくなっていた。
登場人物・キャラクター
内藤 千穂 (ないとう ちほ)
バレエダンサー。5歳の夏にバレエを踊る灰田篤志を見て、泣くほど心を奪われバレエを始める。家の都合で海外に行く事になるが、将来灰田篤志と踊る事を約束してロンドンへ渡る。ローザンヌのコンクールでグランプリを受賞するほどの実力があったが、12年ぶりに日本に戻り灰田篤志と再会したときには、両親の死が原因で彼女は踊れなくなっていた。
灰田 篤志 (はいだ あつし)
バレエダンサー。12歳の時に内藤千穂と出会い、一緒に踊ることを約束し、12年後日本で再会する。4年間ニューヨークに行っていて、帰国して本格的に母の灰田真利子が主催するバレエ団を継ぐ予定。再会した内藤千穂が踊れなくなっている事に驚く。しかし本当は踊りたいと渇望している事に気付がつき、彼女と一緒に踊りたいという自分の思いをぶつける。
今村 慎之介 (いまむら しんのすけ)
長髪の男性でバンドでボーカルをしているミュージシャン。踊れなくなって傷ついた内藤千穂が甘えている相手。内藤千穂の事が好きで、バレエをやめた彼女と同棲を始める。彼女の心の傷を知り、それに触れないようにしている。
灰田 真利子 (はいだ まりこ)
灰田篤志の母。東京バレエ・アカデミーの主催者。バレエダンサーで、アカデミーの先生をしている。内藤千穂にバレエを勧めた人物。内藤千穂がバレエを始めると決めた日に、彼女は現役を引退する。内藤千穂の心の傷を知り、彼女が踊れないと知っているが、アカデミーに在籍させて彼女を見守っている。
内藤千穂の母 (ないとうちほのはは)
身体が弱くすぐに熱を出す娘の内藤千穂をとても心配している。娘の事は、何をするにもボーっとして集中するのが苦手な子だと思っていた。バレエの事で初めて噓をつき、反抗的な態度をとった娘の熱意と、灰田真利子のすすめもあり、内藤千穂がバレエをすることを認める。内藤千穂が出演したコンクールを鑑賞しに行く途中、列車事故で夫と共に死亡。