KAPPEI

文明崩壊後の世界で救世主となるべく超人的な拳法を身につけた男たちが、平和なままの世の中で戸惑いながら生きて行く様子を描いたギャグ漫画。『北斗の拳』のようなバトル漫画に対する「そんな主人公が恋に落ちたら」「ノストラダムスの大予言を信じて世界滅亡に備えていた人達は今どうしているのか」という発想から生まれたパロディである。ラブ・コメディ要素が強く、コミックスの装丁は白泉社の少女漫画レーベル「花とゆめコミックス」を意識したデザインになっている。

正式名称
KAPPEI
ふりがな
かっぺい
作者
ジャンル
バトル
 
パロディ
 
ラブコメ
レーベル
ジェッツコミックス(白泉社)
巻数
全6巻完結
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概要・あらすじ

1999年や2012年の世界滅亡に備え、乱世の救世主となるべく、人里離れた地で師範から無戒殺風拳を教え込まれる若者たちがいた。だが世界が滅亡する様子はなく、師範勝平ら7人の青年たちに解散を言い渡す。行く当てもなく東京にたどり着いた勝平は、世の中の常識を知らず目的も無い自分に絶望する。だが、大学生の啓太と知り合って居候となり、奇行によって周囲を戸惑わせながらも、少しずつ社会に馴染んでいく。

しかし啓太の同級生・山瀬ハルに恋をした勝平は、全く未経験であった恋愛感情や性欲に振り回され、より一層周囲を混乱させていくのだった。

登場人物・キャラクター

勝平 (かっぺい)

幼少期より師範に無戒殺風拳・獅闘流を教え込まれた終末の戦士の一人。筋骨逞しい短髪の青年で、服装は常に袖を破り取ったGジャンとハーフパンツ。無戒殺風拳を修めた証と思われるワッペンには「STRONG」と記されている。世界滅亡後に救世主となる使命に燃えていたが、師範に解散を言い渡され、東京に流れ着いた。弱者を救い悪に立ち向かう義侠心を備えており、街で啓太をチンピラから救ったことがきっかけで啓太の家の居候となる。 修行期間中も師範から学問は習っており知能は低くないが、世俗に交わらず暮らしてきたため社会常識や流行、恋愛に疎く、山瀬ハルに恋をしてからはしばしば悩んだ末の奇行に走る。師範に支給された所持金が尽きてからは、回転寿司店のバイトを始めた。

啓太 (けいた)

東京でアパート暮らしをする大学生。気弱な青年で街でチンピラに絡まれていたところを勝平に救われる。勝平に恩義を感じて部屋に招き入れるが、そのまま住み着かれてしまう。また、勝平に敗れた守、正義、俊也らも住み着いてしまい、しばしば部屋を血まみれにされる被害を被っている。同級生の新井に恋をする。

山瀬 ハル (やませ はる)

勝平にひと目ぼれされた女子大生で、啓太とは高校からの同級生。高校時代から二年上の堀田に恋をしており、大学生になってから告白するが、ふられる。勝平に対しては、面白く信頼できる人物と認めつつも、恋愛感情には発展せず、岩崎亮子との仲を誤解し応援しようとすることさえある。誰もがその威圧感に怯える英雄に対しても臆さずに接し、英雄からも好意を持たれることになった。

向井 (むかい)

1999年に世界が滅亡するという予言を信じ、救世主となる終末の戦士を育てるため勝平たちに無戒殺風拳を教えた老人。2000年になってからも2012年滅亡説に期待をかけていたが、一向にその気配がないため諦め、勝平たちに多少の生活費を支給して解散を命じた。無戒殺風拳の創始者ではあるが自らに武道の経験は全くなく、重々しく語る訓話も失恋や風俗通いの失敗からくる愚痴ばかりであった。 終末の戦士を解散させた後、日本各地に散った彼らを探して謝るべく旅をしていたが、その目的よりも風俗通いを優先させている模様。

(まもる)

幼少期より師範に無戒殺風拳・蛇戦流を教え込まれた終末の戦士の一人。長髪の美男子で「クール」が口癖。手刀や貫手による鋭い切れ味の技を使う。無戒殺風拳を修めた証と思われるワッペンには「COOL」と記されている。師範に解散を言い渡されてから名古屋に上陸し、東京で再会した勝平に敗れ、啓太の部屋に住み着く。 他の終末の戦士とはほぼ互角の筈だがタイミングが悪く、正義や俊也に敗れるばかりか、正義の舎弟にまで不意打ちで倒されてしまう。一般にブスとされる容姿の女性が好みで、岩崎亮子にひと目ぼれし、やがて相思相愛になる。

正義 (まさよし)

幼少期より師範に無戒殺風拳・馬跳流を教え込まれた終末の戦士の一人。終末の戦士の中では年長で、初登場時では29歳。無戒殺風拳を修めた証と思われるワッペンには「PURE」と記されている。師範に解散を言い渡されてから茨城に上陸し、尾崎豊の曲に触れてカルチャーショックを受け、暴走族のリーダーとなる。強力な蹴り技を使うが、己の尻を何度も叩いて殺風を高めるという戦闘スタイルのため、勝平に先手を取られて敗れた。 舎弟たちの担任教師に恋をするが、失恋する。

俊也 (としや)

幼少期より師範に無戒殺風拳・鳳翔流を教え込まれた終末の戦士の一人。力也の兄。長い黒髪と眉がなく鋭い目つきが特徴。スピードは終末の戦士でも随一で、その動きは誰にも捉えることができないと言われていた。無戒殺風拳を修めた証と思われるワッペンには「SPEEDY」と記されている。師範に解散を言い渡されてから本州に上陸し、ラーメンの食い逃げをしながら各地を巡っていた。 かつてはスマートな体格だったが、勝平と再会した時には肥満しており、一見では同一人物とは分からないほどであった。瞬間的なスピードは健在だがすぐに疲労するようになり、勝平に敗れて啓太の部屋に住み着く。

英雄 (ひでお)

幼少期より師範に無戒殺風拳・龍咆流を教え込まれた終末の戦士の一人。終末の戦士の中でも最強と言われ恐れられていた。無戒殺風拳を修めた証と思われるワッペンには「VICTORY」と記されている。当人は穏やかで心優しい性格だが、強すぎる殺風ゆえ何もしなくても周囲に威圧感を与えてしまう。唯一自分を恐れなかった山瀬ハルにひと目ぼれし、独自の訓練によって殺風を抑え、同時に都会的で洗練されたファッションや話術を身につける。 山瀬ハルと同じバイト先に勤め、勝平とは恋敵となって対峙する。

力也 (りきや)

幼少期より師範に無戒殺風拳を教え込まれた終末の戦士の一人。俊也の弟で、終末の戦士の中でも大柄な男。師範に解散を言い渡されて本土に上陸する途中で遭難し、沖縄に漂着した。沖縄で勝平たちと関わらず行動していたが、最終的に合流する。無戒殺風拳を修めた証と思われるワッペンには「RIOT」と記されている。

未来 (みらい)

幼少期より師範に無戒殺風拳・猫呀流を教え込まれた終末の戦士の一人。モヒカン頭が特徴で、戦闘能力は他の終末の戦士に劣ると思われる。無戒殺風拳を修めた証と思われるワッペンには「SMILE」と記されている。師範に解散を言い渡されてから本州に上陸し、風俗店にいたところで師範と合流した。

新井 (あらい)

啓太と同級の女子大生。気丈でサバサバした性格だが、つきあっていた彼氏の浮気を目撃して落ち込み、勝平に慰められる。後に啓太から好意を持たれ、告白される。

堀田 (ほった)

啓太や山瀬ハルの、高校時代からの先輩。高校時代からハルに好意を持たれていたが、ハルのことは妹のようにしか思っておらず、告白を受けてもはっきりと断わった。ハルとの関係を誤解し激怒した勝平に詰め寄られるも、真摯で懐の深い対応を見せた。以後、勝平から「先輩」と慕われ、恋愛相談を受けるようになる。

岩崎 亮子 (いわさき りょうこ)

啓太や山瀬ハルと同級の女子大生。太めで一般にブスとされる容姿だが、それを自ら笑いのネタとする陽気な性格。勝平に好意を抱き、一時はハルからも相思相愛と誤解される。後に守と出会い、相思相愛となった。

柳田 (やなぎだ)

終末の戦士たちの戦いの場に居合わせることが多い、警察官。常に行動を共にしている後輩から柔道の経験を引き合いに出されるが、その内容から実力はかなり低いと思われる。無戒殺風拳については全くの無知で、戦いの場に居合わせる度に当てずっぽうの推論を述べるが、いずれも的を射た解説となっている。

集団・組織

終末の戦士 (しゅうまつのせんし)

師範のもとで無戒殺風拳を修め、七つの流派でそれぞれ唯一人免許皆伝とされた青年たちの総称。師範の目論見では1999年、もしくは2012年に世界が滅亡し、荒廃した世界でそれぞれが弱き人々を救う救世主となる筈だったが、一向に滅亡の気配がないため解散を言い渡された。

場所

屋古島

観光客のキャンプなどで利用される、実在しない架空の離島。無戒殺風拳の修行場はこの島にあったが、キャンプ場など一般人が訪れる場所とは森林で隔絶されており、地続きであるという事実は師範によって勝平たちには隠匿されていた。修行場にはなぜか巨大な熊やライオンなどの猛獣が生息していた。

その他キーワード

無戒殺風拳 (むかいさっぷうけん)

勝平ら終末の戦士が体得した、拳法の総称。獅子・蛇・鳥・馬・牛・龍・猫を象徴する七つの流派に分かれ、それぞれ超人的な能力を発揮する。終末の戦士らは構えるだけで「殺風」と呼ばれる気配を放ち、戦わずして相手を萎縮させる。いずれも幼少期から人里離れた地で師範の指導による厳しい修行と戒律を課せられて身につけたが、実は師範が適当に夢想した架空の拳法に過ぎず、超人的な能力は各々が幼少期からの過酷な修行を乗り越えた結果ということが後に判明する。

殺風 (さっぷう)

無戒殺風拳を体得した者がまとう、いわゆる「オーラ」「闘気」「氣」のような生体エネルギー。対峙した者には、獅闘流の勝平が構えればライオンのような猛獣の形、鳳翔流の俊也なら鳥の形といった風に、象徴する動物の形をとって感じられる。終末の戦士たちの言葉によれば、殺風で受けた傷は殺風でしか癒せないとされているが、無戒殺風拳そのものが師範の夢想した架空の拳法に過ぎないため、その真偽は定かでない。

書誌情報

KAPPEI 全6巻 白泉社〈ジェッツコミックス〉 完結

第1巻

(2012年4月27日発行、 978-4592148913)

第2巻

(2012年5月29日発行、 978-4592148920)

第3巻

(2012年10月29日発行、 978-4592148937)

第4巻

(2013年7月29日発行、 978-4592148944)

第5巻

(2014年6月27日発行、 978-4592148951)

第6巻

(2014年10月29日発行、 978-4592148968)

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