LIFE SO HAPPY

第1巻

双子の姉弟の松永茜と松永葵は、小学5年生に進級した。クラス替えで、なかよしの沢村花音とクラスが分かれてしまったが、担任の河津広明先生はイケメンだし、絵の得意な高山桜とも友達になれた事で茜は大満足。新しい学校生活を楽しみにしていた茜だったが、公開授業を見に来てくれたのが、お母さんではなくておばあちゃんだったため、クラスのみんなに笑われて恥ずかしい思いをしてしまう。母親が交通事故で他界し、実父の松永耕一と母方の祖父母と同居中という複雑な家庭環境を、新しいクラスでまたいちから説明しなければならない事を億劫に感じた茜はふさぎ込む。だが耕一や祖母と話した事から、人の目にどう映ろうが、自分の大事な家族とは胸を張っていっしょにいればいいのだと気づき、茜は元気を取り戻すのだった。 それからしばらく経ち、茜は料理クラブに、葵は書道クラブに入部。そして茜は実習で作ったパウンドケーキを、葵は花丸をつけてもらったお習字を、二人が保育園児だった頃にお世話になった大好きな中村詩春に送った。後日、詩春と、保育園児だった頃に一時的に保護者となってくれた叔父の松永政二から電話がかかってくる。パウンドケーキとお習字のお礼も含め、ゴールデンウィークに茜達のところに遊びに来るという。何やら改まって報告したいという詩春や政二との久々の再会に、茜と葵は喜びに胸をふくらませる。

第2巻

松永葵は、じゃんけんで負けて、仕方がなく書道クラブに入部する事になったが、それなりに楽しみを見つけて、まじめで慎ましい学校生活を送っていた。そんなある日、葵は自分となかよしの佐伯を、わざと押していじわるをした横田に、つい手を出してしまう。手を出すのは幼稚だと松永耕一に諭された葵は反省し、横田や佐伯とたくさんの言葉を交わし、友情を深めるのだった。 その後、ゴールデンウィークに入り、ついに待ちに待った中村詩春の来訪日が近づいて来た。幼少期にたくさんの愛情を注いでくれた詩春は、葵にとって理想の大人であり、同時に初恋の相手だった。部屋をきれいに片付け、詩春に会った時に見せようと思っていた賞状やメダルを用意して、そわそわと落ち着かない葵。その後、葵はやっと来た詩春や松永政二と楽しい時間を過ごすが、突然あらたまった様子を見せる二人に戸惑う。そして二人は、葵の祖父母や耕一に対し、今年結婚する事にしたと告げる。祖父母と耕一、松永茜ら、詩春と政二の関係の親密さに薄々気づいていたみんなは、この報告を受けて温かく祝福するが、唯一、葵だけは突然の事に気持ちの整理をつける事ができない。そして、詩春と政二が別れるまで家を出ていくと宣言し、家から飛び出してしまう。