あらすじ
第1巻
ケンカでは無敵ながら恋愛と学業が壊滅的な不良高校生の祭壱松は、今日も玉砕覚悟の告白を周囲にバカにされ、ケンカに明け暮れていた。壱松は親友の春野小梅と参宮橋竹蔵と共に、ルックスは決して悪くないものの、女性にモテない現状に悩んでいた。そんなある日、屋上から落ちそうになった際に壱松たちはカルミナを名乗る謎の少女と出会う。カルミナは三人がモテない理由は、惑星「ポラリス」の王子候補であることが関係していると語る。ほかの星に侵略されそうなポラリスの王族は、生後間もない王子の体に王族の刻印を刻んだうえで、地球へと逃がしていたのである。同じくポラリスに生まれたほかの赤ん坊も、王子を狙う連中を欺くために、同じ刻印を刻んで地球に放たれていた。さらにこの刻印を体のどこかに持つ王子候補には、地球人と結ばれることがないように女性を遠ざける魔法がかけられており、壱松たちがモテない原因となっていた。しかし例外として、この魔法がきかない「12星座の少女」であれば、結ばれる可能性があるという。自分たちが異星人であったことに驚くとともに、モテる希望があることを知った壱松たちは、さっそく地球のどこかにいる12星座の少女を探し始める。
第2巻
惑星「ポラリス」の王位を継ぐため、祭壱松たちは12星座の少女を探していたが、その少女は意外にも彼らの身近に何人かいた。その一方で、壱松たちを狙う怪しい男たちが暗躍していた。実は王子候補である壱松たちと、王妃候補である12星座の少女は、ポラリス消滅を図る武装組織「ビッグバン0」に命を狙われる立場にあった。そんな中、京野歌丸が十三と音色を引き連れて、体に刻印を持つ生徒を調べ始める。十三の襲撃を受けた永井勝巳は重傷を負い、病院送りとなる。勝巳が入院したことに激怒した壱松は、一人で十三に挑むものの返り討ちにされる。ポラリスから連絡を受けて事態を察知したカルミナは、ポラリスの王族を狙う暗殺者たちが壱松たちの情報を調べ上げ、命を狙い始めたことを告げる。その日の夜、参宮橋竹蔵と春野小梅からカルミナの伝言を聞いた壱松は、彼女の指示どおり「一番大切な物」を持って学校の屋上へ向かう。カルミナは屋上に来た壱松たちに、それぞれが持ち寄った大切な物に星々の力を集結させ、彼らが敵を迎撃するための「星の加護」という力を授ける。新たな力を得た壱松たちは、自分と仲間を敵から守るべく、星の加護を武器に立ち向かう。
第3巻
京野歌丸にさらわれた神矢弓を助けるため、祭壱松は指人形を駆使して炎の能力を持つ十三を撃破する。歌丸との一騎打ちになった壱松だったが、彼らの前には武装組織「ビッグバン0」の集団が現れる。歌丸は自分が四人目の王子候補であり、弓を真の敵であるビッグバン0から守ろうとしていたことを明かす。歌丸たちと共に弓を守り抜いた壱松は、彼らと協力して12星座の少女を守るために動き出す。そんな中、特殊部隊「シャドーマター」からの刺客であるアラクネの魔手が、水瓶座の刻印を持つ少女の九條真央にせまっていた。アラクネは人間に寄生蟲を埋め込むことで生まれた化獣を使って戦わせる、残虐非道な「獣使い」だった。アラクネは次のターゲットである真央に近づく上市に寄生蟲を埋め込み、彼を化獣にしてあやつろうとする。一方、壱松の二体目の指人形であるミスター・ダンディが目覚め、トンガリのように言葉を話せるようになっていた。ダンディの指摘で真央の危険を察知した壱松は、急いで真央を捜そうとする。その頃、寄生蟲に体を蝕まれた上市に呼び出されて襲われた真央だったが、彼とアラクネの前で眠りについてしまう。真央の危機に駆けつけた参宮橋竹蔵と壱松は互いに協力しながら、アラクネが作り出した化獣「ザギ」に立ち向かう。
第4巻
アラクネとの戦いの中で、祭壱松はトンガリの超大技「ケイローン」を発動させる。追い詰められたアラクネを撃退しようとする壱松たちだったが、そこに特殊部隊「シャドーマター」のメンバーが集結。パンドラは壱松たちの力を試すために、刺客を放つと言い残してその場を去る。後日、カルミナからステラと静蕾が殺されたという報せが届く。さらに日本でも同一犯による連続殺人事件が発生し、すでに四人の犠牲者が出ていた。その犯人はパンドラが送った刺客のヴァルカンとホピで、彼らの次なるターゲットは壱松たちにとって身近な12星座の少女に定められる。外出中にヴァルカンの襲撃を受け、危機を察知した片山恋はその場から逃げ出し、神矢弓と九條真央に遭遇。同じ敵に狙われる三人は結束し、互いに助け合いながら共に行動するようになる。弓は恋と真央を逃がすためにヴァルカンを引きつけるが、彼に捕まって痛めつけられてしまう。一方、ヴァルカンに倒されて気絶したままの壱松は、幽霊となったステラと静蕾から、弓たちの命に危険がせまっていることを告げられる。弓のピンチに駆けつけた壱松は彼女を間一髪で助けるものの、強敵であるヴァルカンを相手に劣勢に追いやられていく。しかし激闘の中で、ミスター・ダンディが覚醒した壱松は新たなNOVAを発動させる。
第5巻
ヴァルカンを撃破して神矢弓を救い出した祭壱松たちの前に、再び特殊部隊「シャドーマター」が襲来。パンドラはテストに合格した壱松に「プレゼント」と称して、ティアマトの「死の刻印」を刻む。ティアマトに狙われた壱松の危機に参宮橋竹蔵と春野小梅、さらに十三と音色も駆けつける。圧倒的な強さのパンドラに仲間と共に挑む壱松だったが、惑星「コカブ」の緊急事態によってパンドラたちは撤退を強いられ、その戦いは一時停戦に終わる。天乃川学園には平穏な日常が戻り、ヴァルカンに襲われた弓は昨夜の事情を聞きだそうと壱松のもとへ向かう。壱松はバトルの疲労から保健室で寝ていたが、そこに現れたクラスメートの高屋敷桃子から果たし状を渡され、学園の外に呼び出される。壱松の前に現れた桃子は、おとなしい少女のふりをやめて自らの戦闘力と、12星座の少女の一人であることを明かす。桃子の強さに圧倒された壱松は、パンドラたちに挑むための強さが欲しいと彼女に請う。惑星「ポラリス」の事情を聞いた弓が心配する中、夏休みに入った壱松たちは桃子の修行を受けることとなる。壱松と小梅は崖のぼりとクマとの戦いを、竹蔵は重い石を箸で動かすという修行を命じられる。桃子の導きでそれぞれが成長していく中、ポラリスの自衛軍はある重要人物を捕えるために、コカブに潜入していた。
第6巻
高屋敷桃子の修行を終えた祭壱松たちは、DODOが差し向けた犯罪者集団「12の難行」の急襲を受けた。この時にさらわれた十三を助けるため、壱松たちはアメリカのグランドキャニオンに旅立つ。広大な岩地を舞台に、三つのチームに分かれて強敵と激戦を繰り広げる壱松たちの初戦は、新たな着ぐるみを発動させた春野小梅が勝利をおさめる。続く参宮橋竹蔵の相手は、臆病者の殺人鬼であるアウゲイアス。高屋敷桃子が見守る中、竹蔵は百手百足を召喚して戦う。最初は巨大なムカデモンスターの出現に恐れおののいていたアウゲイアスだったが、怖いのは百手百足だけであり、竹蔵自身は大して強くないことに気づく。しかし、それにより油断を生じさせたアウゲイアスは、優れたゲーム感覚で百手百足の手足を自在に操作する竹蔵に敗れるのだった。一方、音色と共に行動していた壱松は、ペリデスとステュム=パリデスに遭遇。熱い武士道精神を持つステュムが悪人ではないと悟った壱松は、それぞれの信念を胸に彼と熱い戦いを繰り広げる。苦戦する中で壱松は、新たな指人形である福レオの力で空を飛べるようになり、さらに桃子の修行で得た極意により、トンガリの力を集中してステュムを一気に打ち破る。壱松の勝利を見届けた音色はペリデスと対峙するが、少女の姿をしていた彼女は大人の女性に姿を変え、彼を翻弄する。
第7巻
犯罪者集団「12の難行」との戦いで、祭壱松たちは敵の四人を撃破し、捕えられていた十三の救出にも成功。壱松たちの戦いを見守っていた高屋敷桃子は、自分の出生の秘密を明かす。桃子は施設から紫桜によって引き取られ、育ての親である彼に鍛えられて強くなり、壱松たちの護衛を任されたと語る。さらに紫桜は、赤子の壱松たちを惑星「ポラリス」から地球に送り出した人物でもあった。次の戦いに自ら赴いた桃子は、自分の10倍はある巨漢のネメアとディオメデスを相手にする。桃子は素早い動きで一方的に打撃を加えていくが、頑丈な肉体を持つネメアにまったくダメージを与えられない。桃子は紅を入れることで人格と能力を変える紅魔法を使い、自らを武闘派に変化させる。そこから繰り出した強力な技で桃子が勝利したと思われたが、後ろに控えていたディオメデスの不意打ちを受けて倒れる。怒った壱松の反撃もあって最終的に桃子が勝利となり、残る12の難行は五人となった。敗北して捕えられたディオメデスは、最初の七人は先遣隊であり、残りの五人は名前を出すのも恐ろしい「最凶本隊」だと語る。そこへヒッポリー、ゼロ、クレタ、ケベロスが現れ、ディオメデスを殺害。予見師のクレタは誰がポラリスの王子なのかを、占いで見極めようとする。
第8巻
犯罪者集団「12の難行」最凶本隊の急襲を受けた祭壱松たちは、惑星「ポラリス」の王子だと判明した春野小梅を守るために、それぞれの相手のもとへ散って戦うこととなる。その場に残ったクレタと対峙した高屋敷桃子は、彼女の占いで「誰か一人がこの戦いで仲間に裏切られて死ぬ」と告げられる。かつてない強敵を前にそれぞれが不安や思いを抱えながら戦いに挑む中、壱松はゼロと対峙していた。無邪気な笑顔の底に残虐さを持つゼロの恐ろしさを悟った壱松は、早くもケイローンとガニュメデスを発動させて一気に攻撃する。それらをあっさり無効化したゼロの猛攻に対抗するため、壱松は桃子との修行を思い出しながら、まだ目覚めたばかりの福レオの力を使いこなそうとする。新たなNOVAであるレグルスの牢獄の発動に成功した壱松は岩山にゼロを拘束し、その戦いに勝利する。一方、長らく姿を消していた京野歌丸は、グランドキャニオンの上空から壱松たちの戦いを見届けていた。それを知らないままケベロスに苦戦する十三と音色は、地球に来る前に住んでいたポラリスでの過去を思い出していた。そして激闘の中でそれぞれの思いや秘密が明かされ、銀河の命運を左右する戦いは激しさを増していく。
第9巻
祭壱松たちは、ゼロをはじめケベロスやクレタといった強敵も撃破し、犯罪者集団「12の難行」最凶本隊との死闘も佳境に入る。しかし残ったヒッポリーと対峙した春野小梅と参宮橋竹蔵は、苦戦を強いられていた。壱松や竹蔵の励ましを受けながら、小梅は新たなNOVAであるアストライアーの審判を発動させる。アストライアーが見せた幻を乗り越えてヒッポリーを倒した小梅と竹蔵は、壱松や高屋敷桃子と合流。さらにステュム=パリデスとペリデスもその場に集い、壱松たちの実力を認めた彼らはDODOと特殊部隊「シャドーマター」の過去、そしてステュムの師でもあったヘイガーの死について語る。それはシャドーマターがまだ三人しかいなかった、15年前の出来事だった。同志であるヘイガーを容赦なく殺したDODOの恐ろしさと強さを語ったステュムは、壱松たちに対してDODOと戦うべきではないと止めようとする。それでも立ち向かおうとする壱松たちの前に、空から降るようにDODOが出現。12の難行との戦いで成長を遂げた壱松たちは、恐ろしい殺気を放つDODOに怯えることなく、一人の死者も出さずに彼を倒そうと立ち向かう。ステュムたちが見守る中、それぞれのNOVAで総攻撃する仲間たちの後押しを受けて突撃する壱松だったが、DODOの強力な反撃によって絶体絶命のピンチに陥る。
第10巻
DODOとの激戦を開始した祭壱松は、仲間と協力しながら総攻撃を仕掛けるが、DODOが放った強力な一撃を受けたトンガリが命を落としてしまう。圧倒的な実力差に戦況が次々と最悪な方向へと加速し、トンガリの死に落ち込む壱松の前に、新たな指人形のデスオアグローリーが覚醒する。デスオアグローリーの力「死か栄光か」に導かれ、運命を左右する過去の世界に渡った壱松は、8年前に壱松が育った町を訪れる。壱松はそこで10歳に満たない少女と出会い、彼女が7歳の頃の神矢弓であるとすぐに悟る。しかし過去の世界で、「栄光」をつかみ取って元の世界に戻ることができなければ、壱松が次元に押しつぶされて命を落とすというリスクもあった。壱松は元の世界に戻ってDODOとの戦いを再開するために、幼い頃の弓と交流しながら、過去の世界のどこかにある栄光を求めて奮闘する。弓が作ったトンガリの指人形を受け取った壱松はその場を発つが、彼はそこで幼い高屋敷桃子を連れた紫桜に出会う。壱松がただ者ではないと見抜いた紫桜は、壱松が持つ二つのトンガリの人形を合体させようと提案する。その頃、壱松が不在のままでDODOとの死闘を続ける桃子たちだったが、猛攻の前に次々と倒れてしまう。唯一残っていた参宮橋竹蔵は、シャウラくんを発動して反撃を開始するのだった。
第11巻
過去に渡った祭壱松は、若い頃の紫桜の力を借りてトンガリを復活させることに成功。急いで仲間のもとへ戻った壱松は、パワーアップしたトンガリの強力な一撃でDODOを撃破する。悪あがきに出たDODOにとどめを刺したのは、壱松たちの戦いを遠くから見守っていた京野歌丸だった。しかし壱松たちを裏切り、アラクネやネメシスの味方になっていた歌丸は、駆けつけた十三と音色を攻撃する。その場にはカルミナと紫桜も駆けつけ、混乱する壱松たちは紫桜こそが惑星「ポラリス」の王であり、春野小梅の本当の父親であった事実を知る。紫桜の攻撃でネイアーが倒されるものの、彼の捨て身のNOVAが発動したことで、小梅がアラクネたちにさらわれてしまう。小梅と十三を失った壱松たちはいったん日本に戻り、紫桜の助言を受けながら態勢を立て直そうとする。相棒の十三を歌丸に殺された音色は星の加護を入れ直して歌丸を倒すと宣言するが、仲間だと思っていた歌丸が裏切った理由はわからないままで、複雑な思いを抱えていた。紫桜の提案でそれぞれの大切な人に会い、準備を整えた壱松たちは小梅を助けるべく、生き残った犯罪者集団「12の難行」と共に、特殊部隊「シャドーマター」の本拠地である惑星「コカブ」へ旅立つ。
第12巻
惑星「コカブ」でアラクネと遭遇した高屋敷桃子は、紫桜が見守る中でアラクネを撃破する。一方、京野歌丸と再会した音色は、死んだ十三の助けを借りて歌丸がアラクネの蟲にあやつられていたことを悟る。激しい戦闘の末、音色は歌丸の精神を元に戻すことに成功。その頃、祭壱松と参宮橋竹蔵はさらわれた春野小梅を助けるために、パンドラが待つ武装組織「ビッグバン0」の城へと向かっていた。城の最上階でパンドラと再会した壱松は指人形をあやつり出して戦いを挑むが、パンドラの一撃の前に竹蔵と共に倒れてしまう。パンドラはかつてコカブの奴隷であった自分とヘイガーの過去、そして特殊部隊「シャドーマター」の歴史を語り出す。ヘイガーを失った過去の体験から、仲間を信じられなくなったパンドラは、自分一人だけの力で壱松たちを倒そうと固い決意を抱いていた。そんなパンドラは、イシュタルの刃を地面に縫い付けて強力な重力操作で圧倒するが、そこへ壱松たちを追ってきた紫桜と桃子が現れる。紫桜に拘束されたパンドラに向かって壱松がケイローンを放つ一方、桃子は紅魔法を使って自らの気力と体力を竹蔵に移す。回復した竹蔵はシャウラくんを発動させて壱松と協力しながら反撃し、パンドラを撃破。倒れたパンドラのもとへアラクネとネメシスが駆けつけるが、そこに錯乱状態の王女クォークが現れる。
登場人物・キャラクター
祭 壱松 (まつり いちまつ)
天乃川学園に通う男子で、ケンカは最強ながら学業は壊滅的な不良少年。愛称は「いっちゃん」。周囲からは不良として恐れられており、乱暴でケンカっ早いところもあるが、実はとてもまっすぐで仲間思いな性格をしている。好意を持った女性には次々とラブレターを送っていたが、文字が汚いこともあってすべて玉砕しており、容姿は悪くないのになぜかモテないことに悩んでいる。ある日、学校の屋上から落ちそうになっていた際にカルミナと出会い、自分がモテない理由と惑星「ポラリス」の王子候補の一人であることを知る。王子候補の刻印は、左腕に刻まれている。不良っぽい見た目や柄の悪さに反してかわいいものが大好きで、ファンシーグッズを多く所有している。幼なじみの神矢弓に対しては昔から特別な感情を抱き、大切に思っている。カルミナの星の加護を受け、弓にプレゼントされた人形を媒体にした五つの指人形を使えるようになる。これらの力やもともとのケンカの強さを武器に、参宮橋竹蔵や春野小梅と共に武装組織「ビッグバン0」に立ち向かっていく。弓をはじめとする12星座の少女がビッグバン0に狙われていると知り、率先して彼女たちと仲間を守ろうとしている。大切なものを守るためなら意地やプライドにとらわれることなく、他者に頼ったり自らも努力したりする素直さも持つ。パンドラに圧倒されたのをきっかけにさらなる強さを求めるようになり、自ら高屋敷桃子の修行を受けて成長する。
春野 小梅 (はるの こうめ)
天乃川学園に通う男子で、祭壱松の親友。学園トップクラスの成績を誇る超天才だが、モテないことに悩んでいる。小柄で頼りない雰囲気を漂わせた少年で、泣き虫。昔はいじめに遭っていたこともあり、いつも壱松に助けられていた。片山恋に気に入られ、兄妹ではないが「お兄ちゃん」と呼ばれている。あまり裕福ではない家庭で育ち、両親も共働きで、幼少期から自分のことは自分でこなしていたために料理や家事もできる。嫌な頼みも断ることができないが、誰かに頼りにされるのを嬉しく思いながら受け入れている。このため何かと周囲に頼られ、一部の者からは便利屋扱いされている。惑星「ポラリス」の王子候補の一人で、刻印はお尻に刻まれている。ふだんはしっかりしているが、女性の母性を感じられる過剰な刺激を受けると赤ん坊のように豹変し、我を忘れて相手に甘える癖がある。これは幼少期に甘えん坊だったことや、両親がイギリスに行ったことで自立せざるを得なかった寂しさによる反動が関係している。カルミナから星の加護を受け、恋にもらった犬の着ぐるみを媒体にした着ぐるみの能力を獲得。この力を武器にして、壱松や参宮橋竹蔵と共に武装組織「ビッグバン0」の強敵と戦うこととなる。戦いだけでなく、周囲との交流や高屋敷桃子による修行などを経て、たくましく成長していく。のちにクレタの占いにより、ポラリスの真の王子であったことが判明する。
参宮橋 竹蔵 (さんぐうばし たけぞう)
天乃川学園に通う男子で、祭壱松の親友。愛称は「竹さん」で、ゲームや漫画、プロレスなどをこよなく愛するオタク少年。一見クールな性格でめったに動じることはないが、好みの女性に会うと鼻血を噴き出してしまう癖がある。これは現実の美少女だけでなく、漫画などに登場する二次元キャラクターも例外ではない。モテないのを心から気にしており、ネガティブな発言や行動に出ることが多い。授業態度は非常に悪く、居眠りやゲームをしていることが多いため、クラス委員の九條真央からよく怒らせている。惑星「ポラリス」の王子候補の一人で、刻印は足に刻まれている。オタク気質のため、幅広い分野で深い知識を持っている。特にシューティングゲームでは天才的な腕を持つゲーマーで、ゲームセンターでは仲間から「$Lucky」の愛称で呼ばれて慕われている。ゲームセンターで出会ったおとなしい美少女に片思いしているが、それが髪型を変えた真央であることには気づいていない。運動神経や体力は壊滅的だが、シューティングゲームで鍛えられたことで、動体視力や手指を巧みに使った操作能力に優れている。カルミナの星の加護を受け、愛用のポータブルゲームを媒体にゲームキャラクターを召喚できるゲーム機の能力を手に入れる。この力とゲームの腕を巧みに駆使して、武装組織「ビッグバン0」の強敵と戦うこととなる。
神矢 弓 (かみや ゆみ)
天乃川学園に通う女子で、祭壱松の幼なじみ。12星座の少女の一人で、胸元に射手座(サジタリウス)の刻印を持つ。幼少期から壱松に思いを寄せており、ケンカばかりしている彼を心配し、指をケガしながら手作りしたお守りの人形をプレゼントしたことがある。壱松に大切にされていたこの人形はのちに、壱松の指人形の媒体となった。見た目は美少女で男子からも人気があるが、男物のパンツを着用していたり、麻雀牌や点棒のストラップを携帯電話に付けるなど、中年男性のようなセンスと変わった趣味の持ち主。このため部屋には、女の子らしさを感じられない変わったアイテムがコレクションされている。クラスメートの九條真央とは仲がよく、交換日記や恋愛相談を交わすこともある。当初は壱松たちが惑星「ポラリス」の王子候補である秘密を知らなかったが、京野歌丸にさらわれてからは、少しずつ彼らの戦いに巻き込まれるようになる。のちにヴァルカンに狙われたのをきっかけに、片山恋や真央と結束する。壱松たちに無事救出されるものの彼らを問い詰め、彼らがポラリスの王子候補であり、自分が12星座の少女であったことを知る。戦闘力は低いが明るく気の強い性格で、ヴァルカンに追われた際は真央と恋を守るために、自ら囮になって立ち向かうなど勇敢さを見せた。
カルミナ
惑星「ポラリス」から地球へとやって来た謎の少女で、いつも宙に浮いている。ポラリスの王国大臣の密命を受け、使者としてポラリスの王子を捜していたところで祭壱松たちと出会う。壱松たちがポラリスの王子候補であることや、彼らにかけられた魔法がモテない原因となっていることを伝えた。同時に12星座の少女のことも教え、ポラリスと地球を結ぶ使者として王国大臣と連絡を取りながら、壱松たちを導くようになる。非常に明るくノリの軽い性格で、何事もその場の雰囲気で決めてしまうタイプ。のちに公務員として天乃川学園に居候するようになり、校内で行われるイベントなどにも勝手に参加している。武装組織「ビッグバン0」の襲来を察知し、壱松たちが敵に対抗できる武器を用意するために星々の力を集め、それぞれに星の加護を与えた。日常ではふざけたような態度で壱松たちをからかうことも多いが、ポラリスの使者としての仕事はまじめにこなしており、時には監視や連絡係なども務めている。地球に来てからは携帯電話やメールなどもすぐに使いこなし、すっかり地球文化になじんでいる。壱松たちが高屋敷桃子の修行を受けた際は、報告係や食事係をしながら、彼らの修行を見守った。その後しばらくは壱松たちと離れていたが、紫桜と共にグランドキャニオンで合流する。
片山 恋 (かたやま れん)
天乃川学園の生徒で天秤座の刻印を持つ少女。ふわふわとしたツインテールの少女で、マスコット的な愛らしさから男子の人気が高い。しかし、極度の恥ずかしがりやなため、コミュニケーションが苦手である。似合うという理由で春野小梅に着ぐるみをプレゼントし、それ以来彼を「お兄ちゃん」と呼んで慕っている。
九條 真央 (くじょう まお)
天乃川学園の生徒で、神矢弓の友人。水瓶座の刻印を持つ少女。クラスでは学級委員長を務めている優等生で、授業中も漫画を読むかゲームをしている参宮橋竹蔵に手を焼いている。しかし実は自分もゲーム好きであり、竹蔵の「$Lucky」としての活躍に憧れている。
京野 歌丸 (きょうの うたまる)
音色と十三を連れて天乃川学園に転入してきた謎の少年。クールな雰囲気を漂わせた長髪美少年のため、祭壱松には「モテ男」のあだ名で呼ばれている。いきなり女子生徒を口説くなど軟派でナルシストな性格で、いつも赤いバラを携えている。体に刻印を持つ生徒を捜しながら、十三に一部の生徒を襲撃させ、壱松たちにも急襲を仕掛ける。正体は惑星「ポラリス」の王子候補の一人で、左腕に刻印を持ち、幼少期はポラリスの王宮で育った。本来は補欠だったが野心を抱くようになり、同じく王子候補である壱松たちを殺すために地球にやって来た。空から射手座が消滅した際に神矢弓をさらうが危害を加えるつもりはなく、すべての12星座の少女を敵から守ろうとしている。壱松たちとの戦闘中に武装組織「ビッグバン0」の横やりを受け、真の敵であるビックバン0から12星座の少女を守るため、壱松たちとは一時休戦となる。その後は音色と十三からも離れて姿を消していたが、グランドキャニオンで犯罪者集団「12の難行」と戦う壱松たちを見守っていた。その時にアラクネの蟲を入れられ、精神をあやつられるようになる。魚座(ピスケス)の星の加護を受けたワインとグラスを持ち、水を自在にあやつれる。また、グランドキャニオンの戦いでは双魚アルレシャも使えるようになった。
十三 (じゅうぞう)
京野歌丸、音色と共に天乃川学園に転入してきた謎の少年。強面で鼻のあたりに傷跡があり、「薔薇銃士」と書かれた白い特攻服とバンダナを着用している。背が高く筋肉質な体格で、怪力を誇る。歌丸と共に王子候補の生徒を探る中で、永井勝巳を襲撃した。勝巳の仇討ちにきた祭壱松と戦って勝利するが、指人形が使えるようになった彼に敗北する。さらに武装組織「ビッグバン0」の横やりが入ったことで、壱松たちとは一時休戦。その後は音色と共に壱松たちに協力して、ビッグバン0や犯罪者集団「12の難行」と戦うこととなる。しかしDODOとの戦闘後、久しぶりに再会した歌丸に殺害されてしまう。攻撃を受けた瞬間に歌丸があやつられていることに気づき、のちに形見のバンダナに宿った魂で音色にこれらの事実を教えた。元は歌丸や音色と共に惑星「ポラリス」出身で、幼少期はポラリスのスラム街で、相棒の音色と共に荒れた生活を送っていた。スラムに迷い込んだ歌丸と出会い、互いに兄弟のような絆で結ばれ、音色と共に歌丸をポラリスの立派な王子にしようと付き従うようになった。いつも持ち歩いているダイエットコーラ入りの酒ビンとピストルライターには牡牛座(タウルス)の星の加護が込められており、炎を自在にあやつれる。また、グランドキャニオンの戦いではエルナトの猛進も使えるようになった。
音色 (ねろ)
京野歌丸、十三と共に天乃川学園に転入してきた謎の少年。小柄で中性的な見た目ながら、不愛想で毒舌家。三角の門で神矢弓を異空間に閉じ込め、歌丸たちと共に壱松たちと戦うが、武装組織「ビッグバン0」の横やりが入ったことで一時休戦。その後は十三と共に壱松たちに協力してビッグバン0や犯罪者集団「12の難行」と戦い、グランドキャニオンでは壱松とコンビを組んで戦った。女性と接するのに慣れておらず、ペリデスとの戦闘では苦戦するがNOVAで勝利する。当初は邪魔に思っていた壱松のことも、これらの戦いをきっかけに信頼するようになっていく。DODOとの戦闘後に歌丸と再会するも、相棒の十三を失う。十三を殺した歌丸に疑問を抱きつつも、壱松たちと共に惑星「コカブ」に旅立ち、歌丸と戦うこととなる。腕に巻いたバンダナに宿った十三の魂に、歌丸があやつられている事実を教えられ、激闘の末に歌丸の精神を元に戻すことに成功。元は惑星「ポラリス」出身で、幼少期はポラリスのスラム街で、十三と共に荒れた生活を送っていた。スラムに迷い込んだ歌丸と出会い、互いに兄弟のような絆で結ばれ、十三と共に歌丸をポラリスの立派な王子にしようと付き従うようになった。いつも持ち歩いている人形と手袋には蟹座(キャンサー)の星の加護が込められており、大地や砂を自在にあやつれる。また、グランドキャニオンの戦いでは神刀アクベンスも使えるようになった。
アラクネ
武装組織「ビッグバン0」のメンバーで、特殊部隊「シャドーマター」の一人。人に寄生虫を埋め込むことによって生まれる獣を暴れさせる獣使い。過激な性格をしており、自分の機嫌を損ねた者に対しては凄惨な制裁を加えるが、故郷に対する愛情はとても強い。幼なじみであるネメシスと仲が良く、育ての親であるパンドラを慕っているが、DODOのことは嫌っている。
DODO (どぅーどぅー)
武装組織「ビッグバン0」のメンバーで、特殊部隊「シャドーマター」の一人。ピエロのような顔つきで、球形の身体に手足が生えている。シャドーマターのなかでもひときわ凶暴かつ残忍な性格で、常に飢えており生物も地形も食べつくしてしまう習性や、殺戮や戦いを望む姿勢から「過食過殺のDODO」と呼ばれ恐れられている。
ネメシス
武装組織「ビッグバン0」のメンバーで、特殊部隊「シャドーマター」の一人。敵の動きを止める能力を持つ。感情が希薄で、常に冷静に思考し任務を遂行する。しかし、表にこそ出さないものの、育ての親であるパンドラに対しては敬意を表しており、アラクネに対しても、手を焼きつつも時折優れたコンビネーションを見せる。
パンドラ
武装組織「ビッグバン0」の頂点にして、特殊部隊「シャドーマター」最強の男。乙女座の星の加護を受けており、重力を用いた戦法と剣技で、敵対する者を圧倒する。関西弁を喋る明るく気さくな性格で、敵に対しても友好的に接することが多い。また、友情などの絆に憧れている節があるが、戦場においては絆など邪魔な存在であると認識しており、絆こそが戦を制する力になると考えている壱松に対して、その無力さを思い知らせようとしている。 子供好きで、かつて孤児だったアラクネやネメシスを自らの手で育て上げている。
高屋敷 桃子 (たかやしき ももこ)
天乃川学園に通う女子で、祭壱松たちのクラスメート。頭に大きなリボンを付け、おとなしく不思議な雰囲気を漂わせた少女。実は12星座の少女の一人で、左目に双子座(ジェミニ)の刻印を持つ。武装組織「ビッグバン0」から身を隠すために殺気や闘気を消して目立たないふりをしていたため、ヴァルカンからも正体に気づかれなかった。二面性を持つが明るく勇ましい性格で、眼鏡をかけてラフな服装を好み、よく菓子を食べている。就寝時は下着姿でないと寝られない癖がある。地球人でありながら壱松を圧倒するほどの高い格闘力を誇り、ほかの12星座の少女とは異なって戦闘が得意。星の加護や惑星「ポラリス」の事情にも詳しいが、カルミナもその理由を知らないなど謎が多い。壱松がヴァルカンと戦ったあとに彼を呼び出し、自らの正体と強さを明かす。特殊部隊「シャドーマター」に対抗する強さを求める壱松たちに請われ、夏休みに彼らを修行させてそれぞれに合った鍛え方で指導した。十三を「かっこいい男」と呼び、好意を寄せている。赤子の頃に孤児として施設に預けられていたが、壱松たちを地球に連れてきた紫桜によって引き取られる。義父の紫桜によって鍛えられながら強く育てられ、いずれは自分だけでなく壱松たちの身も守るように言われていた。紫桜に教わった格闘技術だけでなく、星の加護を受けた口紅で紅魔法などの力も使える。
紫桜 (しざくら)
高屋敷桃子の義父。ポラリスの人間で、祭壱松、春野小梅、参宮橋竹蔵を武装組織「ビッグバン0」から守るために地球に残した。ポラリスでも最強の戦士と言われており、アラクネやネメシスにすら、紫桜と戦うなら命の覚悟が必要になると言わしめている。かつてパンドラと40日間にわたって戦い続けたが結局決着はつかず、その最中に友情らしきものが芽生えた。
王女クォーク (おうじょくぉーく)
武装組織「ビッグバン0」の頂点に立つ、影の惑星コカブの王女。人形のような姿形をしており、常に穏やかな笑みを浮かべているが、一方で底知れない不気味さを漂わせており、パンドラや紫桜でさえも彼女には遠く及ばないと考えている。
永井 勝巳 (ながい かつみ)
天乃川学園に通う男子で、祭壱松たちの一つ年上の先輩。愛称は「勝っちゃん先輩」で、壱松にとっては大切な兄貴分でもある。入学したばかりの壱松に何度もケンカを挑まれ、そのたびに返り討ちにしては、いくつもの教訓や助言を与えていた。顎鬚や頭髪を複数のおさげにまとめている。ワイルドな見た目ながらプレイボーイで、なぜか女子に非常にモテる。交尾しているタヌキの置物がお気に入り。アキコという強面で暴力的な妹がいる。十三の襲撃を受けて病院送りにされたのをきっかけに、壱松たちと惑星「ポラリス」の関係を知る。壱松が自ら秘密を話すなど、彼からは厚い信頼を寄せられている。
柴田 ヒデヨシ (しばた ひでよし)
天乃川学園に通う小柄で猿顔の男子で、京野歌丸の手下。歌丸にあこがれを抱き、情報提供や使い走りなどをしながら協力している。ただし惑星「ポラリス」や、その敵とはまったく関係のないふつうの人間で、歌丸たちのこともただの不良だと思っていた。祭壱松たちの戦いに巻き込まれてからは、壱松を「アニキ」と呼んで慕うようになる。
上市 (かみいち)
天乃川学園に通う男子で、九條真央の中学時代の先輩。長髪の美少年なことから女子に非常にモテるが、周囲の女性も便利な遊び道具程度にしか思っておらず、内心では見下している。何人もの女性と付き合っているが、真央に対しては「今はフリー」と偽りながら言い寄っている。しかし、おとなしく自信が持てない性格だった真央にとっては、中学時代に自分を元気づけてくれたよき先輩でもある。真央を狙うアラクネに目を付けられて寄生蟲を入れられ、化獣「ザギ」と化すが、祭壱松と参宮橋竹蔵にザギが倒されたことで正気を取り戻す。これらの出来事をきっかけに改心し、今までないがしろにしてきた女性たちに償う金を稼ぐため、執事喫茶のアルバイトを始めた。
トンガリ
祭壱松が使用する指人形の一体で、射手座(サジタリウス)の加護を受けている。つぶらな丸い瞳で、額には「1」の数字が入った星マークがあり、壱松の指人形の中で最初に目覚めた。神矢弓が壱松にプレゼントした人形が媒体となっているため、生みの親である弓のことを「ママ」と呼んでいる。明るく無邪気な性格で、少々子供っぽいところがある。基本能力として壱松の腕力を向上させる「豪力(ストロンガリ)」を持つ。アラクネとの戦いの中でNOVAであるケイローンも使えるようになるが、DODOとの死闘中に壱松をかばって死亡する。その際に目覚めたデスオアグローリーの力で過去に渡った壱松が出会った紫桜の力を借りて、その時代の弓が作った人形と合体して復活する。その際に額の数字は「11」に変わり、能力的にもパワーアップを遂げた。
ミスター・ダンディ
祭壱松が使用する指人形の一体で、水瓶座(アクエリアス)の加護を受けている。シルクハットをかぶった紳士の姿をしている。アラクネの襲来をきっかけに、トンガリの次(2番目)に目覚めた。星の加護に関する知識が豊富で、優れた感知能力も持つ。ふだんは紳士的で英単語を交ぜながら話すが怒ると荒っぽくなり、放送禁止用語を連発する。基本能力は「武具化(ダンディズム)」で、壱松が手にした物を硬化させたり巨大化させたりして武器にできる。のちにパンドラとの戦いの中で、NOVAであるガニュメデスも使えるようになる。
デスオアグローリー
祭壱松が使用する指人形の一体で、牡羊座(アリエス)の加護を受けている。DODOとの死闘中、トンガリが死亡した際に4番目に目覚めた。顎髭を生やし、頭には紋章のようなアザがある。大人っぽく思慮深い性格で、いつも丁寧語で話す。基本能力は「死か栄光か」で、壱松がその時に最も行くべき場所や時間に、移動させることができる。時空を超える強力な力だが使えるのは2回のみで、200分以内に「栄光」を手に入れて元の場所に戻らないと、次元に押しつぶされるというリスクもある。1回目は死んだトンガリを復活させるために壱松を過去の世界に渡らせ、2回目は惑星「コカブ」での戦闘中、壱松を宇宙に移動させるのに使われた。のちにØとの戦いで、NOVAであるハマルの煙も使えるようになる。
福レオ (ふくれお)
祭壱松が使用する指人形の一体で、獅子座(レオ)の加護を受けている。ステュム=パリデスとの戦いをきっかけに、3番目に目覚めた。鳥とライオンが合体したような姿で、壱松によく似た真っすぐで熱い性格をしている。基本能力は「片翼鳥(フライング・ヴイ)」で、壱松に飛行能力を与えて空中戦を可能にする。のちにゼロとの戦いの中で、NOVAであるレグルスの牢獄を使えるようになる。
屍 (しかばね)
祭壱松が使用する指人形の一体で、山羊座(カプリコーン)の加護を受けている。ドクロの姿をしている。惑星「コカブ」での戦闘中に目覚めた、壱松の最後の指人形。壱松曰く「ちょっとヤバい奴」で、高屋敷桃子からも未知の存在として警戒されていた。口が悪く、壱松に対しても悪態をつく。基本能力は「屍」で、複数の物を一つに合体させることができる。最後のNOVAである融合を発動させ、仲間たちの星の加護の力を集めて暴走するØを止める。
ヴァルカン
犯罪者集団「12の難行」先遣隊の一人で、額にヒビのような刺青がある不気味な大男。女子供も容赦なく殺す快楽殺人者で、殺しを邪魔されることを極端に嫌う。毒のあるナイフのような武器「星蛇の鱗」を作り出して戦う。祭壱松の力を試す刺客としてパンドラによってホピと共に地球に送り込まれ、12星座の少女を狙う。イタリアと中国でステラと静蕾を殺害後に日本に渡り、さらに四人の女性を殺害した。神矢弓を捕えるが壱松に倒され、ホピと共にティアマトに食われた。ヒッポリーとは親しく、互いに兄弟と呼び合っている。
ホピ
ヴァルカンの部下で、彼と共に12星座の少女を狙う小柄な男性。小人のように背が低く、念動力を使って宙に浮いている。ヴァルカンが祭壱松に敗れたことで、パンドラたちに助けを求めるが拒否され、ティアマトに食われる。
ステラ
12星座の少女の一人で、牡牛座(タウルス)の刻印を首に持つイタリア人。ヴァルカンに殺されたが、のちに静蕾と共に幽霊となって祭壱松の前に現れ、神矢弓の危機を告げた。
静蕾 (じんれい)
12星座の少女の一人で、乙女座(ヴァーゴ)の刻印を右腕に持つ中国人。ヴァルカンに殺されたが、のちにステラと共に幽霊となって祭壱松の前に現れ、神矢弓の危機を告げた。
ティアマト
武装組織「ビッグバン0」があやつる死刑執行獣。正式名称は「くじら座のティアマト」。元は100年前にパンドラによってくじら座に封印された凶暴な怪物で、2本の腕が生えた巨大なクジラのような姿をしている。特殊部隊「シャドーマター」によって「死の刻印」が刻まれた者を獲物と見なし、時が来ると同時に獲物を食う性質を持つ。
ヒュドラ
犯罪者集団「12の難行」先遣隊の一人で、体のあちこちに触手を生やした大柄の男性。粗暴な荒くれ者で、拷問を好み、体中の触手をあやつって攻撃する。グランドキャニオンでの戦いで春野小梅と対峙し、彼が新たに手に入れた恐竜の着ぐるみの前に敗北する。
アウゲイアス
犯罪者集団「12の難行」先遣隊の一人で、複数の腕を生やし、顔に多数の傷を持つ不気味な男性。鎖と仮面を首飾りとしてぶら下げている。性格は臆病ながら狂気をはらんでいる。戦闘中でも自分の顔を傷つけるなど、自傷癖を持つ。複数の腕で複数のナイフを使い分けながら攻撃する。グランドキャニオンで観光客を虐殺したが、参宮橋竹蔵が新たに召喚した百手百足の技で敗北する。
デビロック
高難易度で知られるゲーム「デビロック」に登場するキャラクター。黒い服をまとった美少女の姿をしている。参宮橋竹蔵のゲーム機によって召喚される。必殺技の「666砲(トリプルシックス)」は一発しか打てないが、雑魚を数百人も蹴散らすほどの威力を持つ。シャウラくんが憑依すると、大人の美女の姿に変身する。
百手百足 (ひゃくしゅむかで)
高難易度で知られるゲーム「デビロック」に登場するモンスター。百本の手足が生えた巨大な黒いムカデの姿をしている。参宮橋竹蔵のゲーム機によって召喚される。ゲーム内では中ボスだがプレイヤーが必ず行き詰まるほどの鬼神の強さを持ち、デビロックが一部のゲーマーに敬遠される要因の一つとなっている。百本の手足を竹蔵が正確に動かすことで、鉄壁の防御が可能となる。必殺技は、すべての手足で相手を弾き飛ばす「百座の祓(ひゃくざのはらい)」。
ステュム=パリデス
犯罪者集団「12の難行」先遣隊の一人で、カラスのような顔をしている長身の男性。武士のような口調で話し、一人称は「某(それがし)」。熱い武士道精神を持ち、敵である祭壱松たちにもあいさつをするなど、仲間思いで礼儀正しい一面を持つ。その怪力で複数の巨大岩を軽々と持ち上げることができる。また、地面から充電して放電攻撃をしたり、蝙蝠のような翼で空を飛んだりもできる。グランドキャニオンでペリデスと行動していたところで壱松、音色のコンビと対峙し、壱松が新たに覚醒させた福レオの力に敗北。師であるヘイガーのことを慕っており、彼を殺したDODOが危険な敵であることを壱松に警告した。
ペリデス
犯罪者集団「12の難行」先遣隊の一人で、頬にそばかすがある魔法使いのような少女。一人称は「僕」。小柄な幼女の姿をしているが自分の体を成人女性に変えることができ、体の大きさを自在にあやつることで素早く動くことができる。また、巨大鮫「カフカフカ」などに変身することも可能。グランドキャニオンではステュム=パリデスとコンビで行動する。祭壱松と音色のコンビと対峙し、成人女性の姿で音色を翻弄するが、彼の砂人形アロアによって敗北した。
ディオメデス
犯罪者集団「12の難行」先遣隊の一人で、小太りでウサギのような耳を持つ男性。火の玉を作り出して攻撃する。グランドキャニオンではネメアと共に高屋敷桃子と対峙し、桃子に不意打ちを食らわせて祭壱松を襲撃するものの、怒った彼に返り討ちにされた。その後はケベロスに殺された。
ネメア
犯罪者集団「12の難行」先遣隊の一人で、両肩にツノを生やした巨漢。棍棒と頑丈な巨体を武器に戦う。グランドキャニオンではディオメデスと共に高屋敷桃子と対峙するが、彼女の技「五臨終」によって敗北した。
ヒッポリー
犯罪者集団「12の難行」最凶本隊の一人で、ツナギを着用した細身の男性。指先から電流をあやつり、相手を気絶させたり麻痺させたりできる。12の難行メンバーの中では最年長。ゼロが生まれる前から武装組織「ビッグバン0」に所属していた。その時からの仲間であるヴァルカンとは親交が深く、お互いに兄弟と呼び合う仲だった。ふだんは無口で、いつも頭をカクカクさせている。グランドキャニオンの戦いで春野小梅、参宮橋竹蔵と対峙し、小梅のアストライアーの審判によって敗北した。
クレタ (よいどれのねくろまんさー)
犯罪者集団「12の難行」最凶本隊の一人で、和服を着た女性。水晶占いで真実や未来を見通し、相手の情報や位置なども把握できる予見師。無益な殺生は好まない礼儀正しさを持つが、戦闘中に酒を飲んで酔っ払うなどかなりの酒好きで、「酔いどれのネクロマンサー」の異名を持つ。札を貼った死体を意のままにあやつる、ネクロマンサーのような技を使う。グランドキャニオンの戦いで高屋敷桃子、音色、十三と対峙し、死んだケベロスをあやつって圧倒する。しかし、桃子の燃え焦がれる抱擁によって敗北し、死亡した。
ケベロス
犯罪者集団「12の難行」最凶本隊の一人で、巨大な人狼の男性。両肩に生えた二つの顔にはそれぞれ別の人格が宿っており、「顔面二号」「顔面三号」と呼ばれている。ふだんは顔を含む全身を大量の包帯で隠しており、戦闘時は大剣で戦う。戦闘力は高いが知能が低く、ディオメデスが仲間であることを忘れ、バラバラに切り刻んで殺害した。好戦的で残虐な性格で、相手を食ったりバラバラに刻んだりするのを好む。十三のエルナトの猛進によって敗北し、死亡した。
ゼロ
犯罪者集団「12の難行」最凶本隊の一人で、ピエロのような風貌の少年。12の難行本隊の中でも最凶最悪の存在としてほかのメンバーからも恐れられており、ディオメデスは名前を出すことさえ恐がっていた。子供っぽく無邪気で好奇心旺盛な一方で、興味が沸いて理解した対象のことは、物や人間を問わずにすぐに壊してしまおうとする残忍さを持つ。昔から自分の正体がわからず、自分の出生の秘密や正体を探し求めている。尖った巨大ハンマーを武器に戦うが、一定以上のダメージを受けた者の感覚をランダムに消せる、「二つの腕輪ラクレス」という星の加護も使用する。祭壱松に懐いて彼と遊び同然の戦いを繰り広げ、最終的には彼のレグルスの牢獄によって敗北。のちに壱松たちが惑星「コカブ」に出発する直前に現れて彼に勝負を挑もうとするものの、すぐに返り討ちにされ、紫桜に鎖につながれて捕虜となる。正体はかつて封印されたØの半身であり、王女クォークと合体してØの姿に戻った。
Ø (ぜろ)
かつて惑星「コカブ」を滅ぼそうとした巨大怪物。武装組織「ビッグバン0」に二つに分けられたうえで封印されていた。半分は王女クォークとして奉られ、もう半分はゼロになっていたが、いずれもØの半身であるという自覚は持っていない。コカブでの戦いの中、パンドラの言った「クォーク」という封印の言葉を、ゼロと王女クォークが同時に聞いたことで合体して復活。もう一度ビッグバンを起こしてすべてを破壊し、宇宙を逆再生させることを目的としている。コカブを覆う腐毒の層の、真の原因でもあり、コカブを内部から腐らせていた。
ヘイガー
かつて武装組織「ビッグバン0」の上級階級だった男性。パンドラやステュム=パリデスの師匠でもある。「爆砕のヘイガー」の異名を持つ。アラクネとネメシスが加入する前に特殊部隊「シャドーマター」の一員として、パンドラやDODOと共に行動していた。パンドラと同様、DODOの残虐さには手を焼き、警戒していた。元はパンドラと同じく惑星「コカブ」の奴隷で、彼と共に革命を起こしてシャドーマターの一員となった。パンドラがアラクネとネメシスを拾ったあとは彼女たちの入隊テストで相手役を務め、アラクネの寄生蟲によって重傷を負う。弱っていたところで、日頃からヘイガーを殺そうと狙っていたDODOに捕食されて死亡した。この出来事はパンドラにとって大きなトラウマとなり、彼が仲間を心から信頼しない原因となっている。
ネイアー
犯罪者集団「12の難行」最凶本隊の一人で、彼らのリーダーを務める男性。顔半分を布状のマスクで覆っている。実はアラクネの部下であり、DODOを監視するために12の難行を率いていた。アラクネのことは「姐さん」と呼び、心から慕っている。DODOを倒した祭壱松たちに攻撃を仕掛けるが、高屋敷桃子と紫桜に返り討ちにされる。その際に捨て身の覚悟で、光の爆発を起こすNOVAであるアッティラでスキをつくり出し、アラクネとネメシスが春野小梅をさらうための時間稼ぎをして消滅した。
山口 紅子 (やまぐち あかこ)
天乃川学園に通う女子で、12星座の少女の一人。蟹座(キャンサー)の刻印を首に持つ。惑星「コカブ」から帰ってきた祭壱松に興味を持っている。
集団・組織
ビッグバン0 (びっぐばんぜろ)
ポラリスの転覆を目論む、連合武装組織。ポラリスの影と言われる惑星コカブを筆頭に、複数の星によって構成されている。ポラリスの王子候補と、彼らの花嫁候補である12星座の少女たちの殺害を当面の目的としている。ただし、12星座の少女は星座の加護に守られているため、対抗策として、星座を構成する星を吸い込むことによって、加護を消している。
シャドーマター
武装組織「ビッグバン0」をまとめる4人の戦士たち。パンドラを筆頭に、アラクネ、ネメシス、DODOがメンバーとして名を連ねており、いずれも強力な能力を持っている。死刑執行獣と呼ばれる「くじら座のティアマト」を操る能力を持っており、ターゲットに刻印を施すことでティアマトを誘導することができる。
12の難行 (じゅうにのなんぎょう)
DODOが宇宙犯罪者を収容する監獄惑星から地球に連れ出した、凶悪な12人の宇宙犯罪者による集団。DODOの指示と「一つだけ願いを叶える」という条件のもと、惑星「ポラリス」の王子候補の命を狙っている。ヴァルカンをはじめとする七人は特攻先遣隊だが、ネイアー、クレタ、ケベロス、ヒッポリー、ゼロの五人はさらに凶悪で悪魔的な力を持つ「最凶本隊」と呼ばれ、難行不落の強敵として恐れられている。グランドキャニオンを舞台に祭壱松たちと死闘を繰り広げるが、最終的にほぼ全滅させられる。DODOとリーダーのネイアーが倒されたあと、生き残ったメンバーは壱松たちに味方するようになり、惑星「コカブ」でØとの戦いに協力した。
場所
天乃川学園 (あまのがわがくえん)
祭壱松らが通う高校。学校自体はありふれたものだが、個性的な生徒が多く、カルミナのノリによる思いつきでミスコンを開催するほどの自由な校風。ポラリスの王子候補や、12星座の少女たちが多数在籍しており、武装組織「ビッグバン0」から注目されているが、幸いにも彼らの争いには巻き込まれずに済んでいる。
ポラリス
広大な宇宙の中で、最も強く輝く美しい星として長らく認定されている惑星。ひとつの国家の、一人の王によって治められている。しかし、その美しさと広大さゆえに手中に収めようとする者が多く、王族は常に命を脅かされている。
コカブ
武装組織「ビッグバン0」の本拠地である、紅き影の星。惑星「ポラリス」を狙う流れ者や戦闘集団などが集結し、高い武力を持つ。その一方で、自分で力をコントロールできない王女クォークの暴走によって、時折破滅の危機に晒されている。朝と昼の区別がなく光や水も存在しない。星全体が腐毒の層で覆われているが、この毒の層はコカブがポラリスの影に隠れているために作り出されたという説がある。1か所だけ毒の層に「境界門」と呼ばれる穴があいており、この境界門からのみ出入りができる。
その他キーワード
星の加護 (ほしのかご)
祭壱松らが、カルミナによって与えられた能力。それぞれの大切な物に星の力を注入することにより、武器として機能させられる。壱松は、神矢弓より貰った指人形、春野小梅は、片山恋より貰った犬の着ぐるみ、参宮橋竹蔵は、愛用しているゲーム機を、それぞれ媒体にしている。
NOVA (のゔぁ)
それぞれの星座に存在する力を束ねた超エネルギー兵器。星の加護を受けた武器が、使用者の強い想いを受けることで覚醒、発現する。他の武器を圧倒する破壊力を持ち合わせており、さらに別のNOVAと融合させることによって、更なる力を引き出すことができる。
12星座の少女 (じゅうにせいざのしょうじょ)
惑星「ポラリス」の王妃候補である、12人の少女たちの総称。ポラリスの王子候補たちにかけられていた、地球人の女性にモテない魔法が例外的に通用しない。このため、祭壱松たちとも結ばれる可能性のある、数少ない存在となっている。いずれも地球人で見た目や身体能力もふつうの少女だが、それぞれ体のどこかに12星座の刻印が刻まれている。武装組織「ビッグバン0」からはつねに命を狙われる立場にあり、一部の者はヴァルカンによって殺害されている。
指人形 (ゆびにんぎょう)
祭壱松に与えられた星の加護による能力。神矢弓より受け取った指人形を媒介にしている。ひとつの指に1体ずつ、「トンガリ」「ミスターダンディ」「福レオ」「デスオアグローリー」「屍」の計5体が存在し、それぞれが別の星座の加護を受けている。
ケイローン
祭壱松が使用する、射手座のNOVA。指人形「トンガリ」が変化することによって発現する。巨大な弓の形状をしており、矢の部分が「トンガリ」の頭の形になっている。見た目に相応しい破壊力を備えており、壱松はこれを最初に発動した時、自身より数段上の実力を持つアラクネの右腕に重傷を負わせている。
ガニュメデス
祭壱松が使用する、水瓶座のNOVA。指人形「ミスター・ダンディ」が変化することによって発現する。巨大な水がめを掴んだ鷲の形として現れ、敵の上に放り投げて押しつぶす。水がめの中には凄まじい容積の水が詰まっており、その重さも加算されるため、シンプルながら非常に高い破壊力を誇っている。
レグルスの牢獄 (れぐるすのろうごく)
祭壱松が使用する、獅子座のNOVA。獅子座の加護が与えられた指人形「福レオ」が変化することによって発現する。人の2倍ほどの体長で、口を大きく開けることによって目標を丸飲みにし、大地へと排泄し、大地から巨大な岩山を作る。飲みこまれた者は岩山に混ぜられてしまうため、ダメージは小さいが身動きが取れなくなる。
融合 (みくしむ)
祭壱松が使用する、山羊座のNOVA。山羊座の加護が与えられた指人形「屍」が変化することによって発現する。複数のものをひとつにまとめあげる力で、その対象は星座の加護にすら及ぶ。壱松はこの力を用いて、牡羊座以外すべての星座の加護を融合させ、「MIXIM☆11」(ミクシムイレブン)として完成させている。
着ぐるみ (きぐるみ)
春野小梅に与えられた星の加護。片山恋からプレゼントされた犬の着ぐるみが加護によって変化したもので、着ぐるみを模した生物の特徴を、人間のまま使用することができる。例えば、犬の着ぐるみを纏うことで、人の100万倍の嗅覚や6倍の聴覚を、恐竜の着ぐるみを纏うことで、恐竜並の身体能力や直感を得ることができる。さらに、自分が着ぐるみの生物であると強く思い込むことで、能力を増幅させられる。
アストライアーの審判 (あすとらいあーのしんぱん)
春野小梅が使用する、天秤座のNOVA。天秤を持った女神の石像のような姿をしている。使用者である小梅と、対象者の心の強さを基準に審議を行い、それに負けた方に対して巨大な雷を叩き込む。また、審議に負けた者が過去に悪行を犯していた場合、ダメージはさらに大きくなる。しかし審判の内容は飽くまで公平であるため、相手の心の強さが勝っている場合、逆にダメージが返ってきてしまう危険性を秘めている。
ゲーム機 (げーむき)
参宮橋竹蔵に与えられた星の加護による能力。星の加護を受けたゲーム機を起動することによって発動する。「デビロック」や「百手百足」など、ゲーム内に登場するキャラクターを現実世界に現し、ゲーム機で特定のコマンドを入力することにより、具現化したキャラに攻撃を仕掛けさせる。この特性によって、竹蔵はゲーム感覚で戦いを制することができるようになっている。
シャウラくん
参宮橋竹蔵が使用する、蠍座のNOVA。ゲームに出現するサソリのモンスターのような外観を持つ。単体では何もできず、その真価は何かに憑依をすることで発揮される。竹蔵はシャウラくんを「デビロック」に憑依させて、その結果、「スコーピオンデビロック」に変化。サソリの尾を秒速30発という凄まじい速度で777発叩きつける攻撃「アンラッキー」を発動させた。
アクアハンマー
京野歌丸に与えられた星の加護による能力。液体を空間に固定、さらに硬質化させ、対象にぶつける。命中精度が高いうえに同時に複数展開させることもできるため、回避は困難。さらに、MAXと唱えることによって、巨大化させることも可能である。
双魚アルレシャ (そうぎょあるれしゃ)
京野歌丸が使用する、魚座のNOVA。水の力を2匹の魚に練り上げ、対象を襲わせる。魚は極めて獰猛で、エサと見なした対象の体液を残らず吸い尽くし、肉を一片も残らず食い散らかす。エサが完全に消滅するまでは、発動した歌丸ですら止めることはできない。
FFWF (ふぁいとふぁいあうぃずふぁいあ)
十三に与えられた星の加護による能力。ダイエットコークを口に含み、その口先に火をつけることによって、あたかも炎の息を吐いているように見せた猛火を発生させる。軽く触れただけで対象を灰にしてしまうほどの火力を持つ。
エルナトの猛進 (えるなとのもうしん)
十三が使用する、牡牛座のNOVA。星座の力を具現化させた角を頭に宿し、そのまま突進し頭突きを食らわせ、角を突き刺すという極めてシンプルな能力。十三らしい豪快な見た目をしている。威力も相当なもので、十三の数倍以上の体躯を持つ怪物を一撃で倒すほどである。
三角の門 (さんかくのもん)
音色に与えられた星の加護による能力で、おむすびの形をした物体。異空間に物体を転送することができ、転送された対象は音色以外の意思で発見することができなくなる。ただし、転送してから3時間が経過すると、音色自身も発見できなくなってしまう。また、体内に「アロア」という砂を自在に操る人形を内蔵しており、それを利用することで音色自身を地中に潜らせたり、人形の髪の毛を巻き付けることによって対象の動きを封じることも可能。
神刀アクベンス (しんとうあくべんす)
音色が使用する、蟹座のNOVA。砂人形「アロア」を逆手に持つことで発現する。巨大な蟹を召喚し、音色の右腕に装着。巨大な蟹鋏の形に具現化、切っ先の刺突、刃による斬撃、蟹鋏での切断などによる攻撃を行う。音色はこの能力を滅多に使うことはなく、京野歌丸や十三も見たことがなかった。
イシュタルの刃 (いしゅたるのやいば)
パンドラが使用する、乙女座のNOVA。柄の部分に巨大な目玉のような装飾があしらわれた、禍々しい外観を持つ大剣。地面に突き立てることで重力操作を行い、身の回りにいるすべての身体を重くし、移動速度を鈍らせる。ただしパンドラはこの剣を攻撃に用いることはなく、動きを鈍らせたうえで格闘戦を仕掛けている。
燃え焦がれる抱擁 (もえこがれるほうよう)
高屋敷桃子が使用する、双子座のNOVA。双子座の名の通り、弟の「カストル」と姉の「ポルックス」の2体が存在する。互いに自意識を持っており、カストルは目標を自動的に追跡。接触して炎上させる。さらにポルックスは自らを火薬化させる能力を持ち、カストルと同時に抱擁することによって火力を数倍に上昇させられる。
砂人形アロア (すなにんぎょうあろあ)
音色が使用する星の加護による能力で、蟹座(キャンサー)の加護が込められている。音色がいつも持っている、姫の姿をした人形が媒体となっている。人形の口から吐き出された砂で流砂を作り出して攻撃したり、音色自身が地中に潜ったりもできる。神刀アクベンスの発動時は、人形が左手に持ち替えられる。必殺技は砂の塊を何発も打ち出して攻撃する「E(エンター)・サンドマン」。
紅魔法 (るーじゅまじっく)
高屋敷桃子が使用する星の加護による能力で、双子座(ジェミニ)の加護が込められている。桃子がいつも持っている口紅が媒体となっている。体の一部に紅をぬることで、能力や人格を変化させる基本能力を持つ。体の一定ポイントに紅を入れると桃子自身の能力や人格を変化させることができ、唇にぬると武闘派になって戦闘力が向上する。お尻に入れるとおとなしく不思議な少女に変わり、学校ではこの状態で過ごしている。また味方の体にぬることで、気力や体力を分け与えて回復させることも可能。パンドラとの戦いでは、倒れた参宮橋竹蔵を回復させるのに使われた。
ハマルの煙 (はまるのけむり)
祭壱松が使用する牡羊座(アリエス)のNOVA。Øとの戦いの中で覚醒し、デスオアグローリーによって発動された。壱松の体を保護して、一定時間のみ宇宙空間でも行動できるようにする。
七つの鍵番人 (ろっくゆー)
ネメシスが使用する技で、相手の周囲を鍵で囲み、体に鍵を掛けることで自由を奪う。使う鍵を増やすことでより強力になるが、ネメシス自身の肉体年齢が二つずつ逆流する副作用があり、何本も使うと見た目が幼く変化する。惑星「コカブ」の戦いではØを止めてパンドラを守るために大量の鍵が使われたため、年齢が大幅に下がったネメシスは消滅した。