NUMBER10

NUMBER10

遠い異郷の地でサッカーの魅力にとりつかれた少年・柏木天馬が、サッカーを通じて多くの「アミーゴ」たちと競い合うスポーツ作品。「週刊少年ジャンプ」誌上で2002年25号から34号にかけて連載された。

正式名称
NUMBER10
ふりがな
なんばーてん
作者
ジャンル
サッカー
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概要・あらすじ

アルゼンチンで家族と暮らすことになった少年・柏木天馬は、離日の時に友人の理加から託されたサッカーボールと、「ボール1つあれば世界中の誰とでも友達になれる」という言葉を胸に刻み、現地の少年と「アミーゴ(友達)」になるために、日々サッカーの腕を磨き続けていた。しかし、そんな想いとは裏腹に、地元のサッカー少年たちは天馬を、「サッカーが下手なハポネス(日本人)」呼ばわりし、アミーゴになることはおろか、一緒にサッカーをすることすら許さなかった。

そんな天馬の前に現れたサッカーの上手い謎の中年男性・エルナン・グリエルミンピエトロ(ピエトロ)は、天馬をアミーゴと認めたうえで、サッカーを楽しむ気持ちを皆で共有できれば、誰とでもアミーゴになれるとアドバイス。

ピエトロの言葉に勇気をもらった天馬は、自分の持てるサッカーのテクニックのすべてを武器にして、地元のサッカー少年に勝負を挑むのだった。

登場人物・キャラクター

柏木 天馬 (かしわぎ てんま)

明るく元気な日本人の少年。家庭の事情によってアルゼンチンで暮らすことになった。利き足は左。離日の際、友人の理加からもらったサッカーボールでサッカーの腕を磨き、たくさんのアミーゴ(友達)を作ろうと、日々努力を重ねていた。しかし、地元のサッカー少年たちからは、「サッカーが下手なハポネス(日本人)」扱いをされ、彼らと一緒にサッカーをすることもできないほどに孤立を深めてしまう。 そんな現実に悩んでいたある日、サッカーが抜群に上手い謎の男性・エルナン・グリエルミンピエトロ(ピエトロ)に声をかけられた天馬は、サッカーが楽しいという気持ちで皆と通じ合うことが、アミーゴになる道であるというアドバイスを受ける。その言葉に後押しされた天馬は、地元のサッカー少年たちの試合に乱入して、自分の存在を認めさせることに成功。 以後はピエトロが作った「FCアミーゴ」に入り、着々とサッカーの実力を伸ばしていくことになる。雑草が生い茂った草地で、地面がむき出しになるまでサッカーの練習を重ねるなど、ひたむきな努力家でもある。ドリブルのセンスはピカイチで、反転して対面の相手を華麗に抜き去る「クライフターン」を大の得意としている。

エルナン・グリエルミンピエトロ (えるなんぐりえるみんぴえとろ)

元サッカー選手の男性。レアル・マドリーで10番を背負っていた。今は同じレアルでユースの指導者をしており、若き才能を発掘するために、家族をスペインに残して母国のアルゼンチンに戻っていた。街頭で見かけた柏木天馬の類まれなるドリブルセンスに目をつけ、「FCアミーゴ」なるチームを作って、天馬を引き入れることになる。 サッカーの技量は非常に高く、選手としても名声を得ていたため、多くの人々から慕われている。過去に幾度となく起こした奇跡的なプレイの数々は旅する惑星と称され、今もなお語り継がれている。個人の創造性を重視したファンタジーなサッカーが好み。

ウーゴ

柏木天馬の住んでいる街で、仲間たちと草サッカーに興じていた少年。サッカーには真剣に取り組んでおり、たびたび練習場に顔を見せる天馬を「サッカーが下手なハポネス(日本人)」と蔑み、追い払っていた。しかし、エルナン・グリエルミンピエトロの助言に感化されて試合に乱入した天馬を止めることができず、得点を許してからは天馬の実力を認める。 「FCアミーゴ」で、天馬のチームメイトとしてプレイすることになる。豊かなスピードを武器としている。

アベル・バズアルド (あべるばずあるど)

世界最高のサッカー選手になることを夢見る純真な少年。テンペスターに所属する。心からサッカーを愛しており、魔法のようなプレイの数々で、人々を魅了する天才プレイヤー。対戦した柏木天馬を、華麗なボールテクニックを駆使して圧倒する。まだ少年だが、エルナン・グリエルミンピエトロをして、すでにワールドクラスの選手だと言わしめていた。 FCアミーゴとの試合で後半から出場し、5分間で5得点をあげるという驚異的な活躍を見せる。

エミリオ・エルナンデス (えみりおえるなんです)

目つきが鋭いサッカー少年。テンペスターに所属する。背が高いうえに腕力が強く、試合では故意にラフプレイを連発するため、「悪童エミリオ」の異名を持つ問題児。柏木天馬をはじめとするFCアミーゴ所属選手のサッカーを、「温(ぬる)いサッカー」をするプレイヤーとして見下していた。才能はあるが、素行が悪すぎるせいで、オーナーであるブエナス・タルデスビラルドからも疎まれている。

ブエナス・タルデスビラルド (ぶえなすたるですびらるど)

テンペスターのオーナー兼監督の男性。周辺地域から才能のあるサッカー少年を集め、他クラブに高く売ってクラブの規模を拡大させている、やり手のビジネスマン。才能を見極める目は確かで、今は秘蔵っ子であるアベル・バズアルドを大切に育てている。

理加 (りか)

柏木天馬の幼なじみの少女。家庭の事情で日本を離れることになった天馬にサッカーボールを渡し、ボール1つで世界中の人々と友達になれることを教えた張本人。6年後にU-17の日本代表となり、帰国した天馬と高校で再会することになる。

その他キーワード

旅する惑星 (たびするわくせい)

エルナン・グリエルミンピエトロが見せた、数々の奇跡的なプレイの総称。己のイメージを膨らませ、ピッチの上に宇宙を創造して、人々の想像を超えたプレイを可能にする。アベル・バズアルドとのマッチアップ中に、柏木天馬がこの能力に目覚めていた。

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