REX 恐竜物語

REX 恐竜物語

古生物学者による調査の過程で、謎のほら穴から偶然に見つけ出された生きた恐竜の卵。そんな卵から生まれた小さな恐竜と少女の交流、そして人間同士の家族愛を描いたハートフルな作品。原作は畑正憲。

正式名称
REX 恐竜物語
ふりがな
れっくす きょうりゅうものがたり
原作者
畑正憲
作者
ジャンル
ファンタジー
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概要・あらすじ

北海道のとあるほら穴で、わずか5000年前の恐竜の卵の化石と、恐竜を模した土偶を発見した古生物学者の立野昭良。ほら穴の再調査に出向いた研究グループ一行は、昭良の一人娘である立野千恵の活躍で、まだ化石化していない、生きている恐竜の卵を見つけ出すことに成功する。研究者の尽力で生まれた恐竜の赤ん坊、レックスの母親代わりとなった千恵は、レックスを実験素材にしようとする土屋義彦から逃れるため、レックスを連れて逃避行を始めるのだった。

登場人物・キャラクター

立野 千恵 (たての ちえ)

動物を愛する、優しく繊細な性格をした小学生の少女。古生物学者である立野昭良の一人娘で、母親はアメリカに在住する世界的に有名な生物学者の伊藤直美。優しくのんびりとした性格をした父親を好いているが、一方で母親がいないことを内心では寂しく思っている。「母親の顔を描く」という授業で、直美の顔を思い出せなかった自分を責めるなど、母親の件が彼女の心に暗い影を落としている。 鋭敏な感覚の持ち主で、昭良と一緒にほら穴の調査をした際は、彼女にしか聞こえない「心臓の音」を頼りに、生きた恐竜の卵を見つけ出すことに成功していた。卵から生まれた恐竜の子供にレックスと名付けたのも彼女。一人ぼっちのレックスと自身の境遇を重ね合わせており、彼を実験材料に使おうとする大人たちに反発し、「母親」として懸命にレックスを守ろうとする。

レックス

生きた恐竜の卵から生まれた恐竜の赤ん坊。立野千恵が謎のほら穴で発見した。名付け親も千恵で、名前の由来は「ティラノサウルスレックス」から。大人しい性格で、母親代わりとなった千恵には非常に懐いていた。土屋義彦からは実験材料として、「TR-1」というコードネームで呼ばれていた。

立野 昭良 (たての あきら)

北海道で古生物学の研究をしている男性。立野千恵の父親。学歴も才能も一流だが、土屋義彦にその才覚をうとまれ、辺鄙な研究所へと飛ばされてしまった。しかし、そんな自身の境遇を嘆く訳でもなく、それなりにエンジョイしている、とてものんびりとした性格。アメリカ在住の生物学者で妻である伊藤直美とは長らく別居中。 そのことで千恵に精神的な負担をかけていることを申し訳なく思っている。千恵とともに調査に出向いたほら穴で、レックスの卵を発見した。

伊藤 直美 (いとう なおみ)

世界的に有名な生物学者の女性。アメリカ在住。立野昭良の妻であり、立野千恵の母親だが、現在は別居中。昭良が生きた恐竜の卵を発見したとの報を受け、孵化作業をするために日本に帰国した。姓が別なうえ、千恵が幼い頃に日本を離れたため、再会を果たした際も、千恵からは母親と認識されていなかった。昭良のことは今も愛している。

土屋 義彦 (つちや よしひこ)

T大に所属している嫌味な男性。立野昭良とは旧知の仲だが、彼の才能に嫉妬してT大の教授連に手を回し、北海道の研究所に追いやった張本人。孵化したレックスを、古代の謎を解き明かす重要な研究対象として認識しており、「特別恐竜調査プロジェクトチーム」を発足し、チーフの座へと収まる。最終的にはレックスの解剖まで希望していたため、それを耳にした立野千恵がレックスと逃亡するきっかけを作ってしまう。

盛岡 大介 (もりおか だいすけ)

立野昭良の下で働いている若き研究員。明るい性格をした働き者の好男子。昭良のことを尊敬しており、昭良に対して何かとつらく当たるT大の教授連や土屋義彦に対しては、本人以上に義憤を覚える、という正義感の強い人物。子供への面倒見も良く、立野千恵からも慕われていた。

愛川 健太 (あいかわ けんた)

立野千恵と同じクラスの少年。無愛想でぶっきらぼうだが、本当は心優しい性格をしている。学校に顔を見せなくなった千恵のことを心配して、彼女に自宅の牧場で作ったバターを手渡した。レックスを連れた逃避行に出ようとした千恵を手助けする。

タンタン

立野千恵が飼っている犬。好き嫌いがない大食漢で、特にドッグフードが大好き。大人しい性格をしており、レックスからもとても懐かれ、頭に登られていた。

クレジット

原作

畑正憲

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