概要・あらすじ
ある日、閑静な新興住宅地・そいるニュータウンで大停電が発生。次の朝、そこに住む鈴白一家が忽然と失踪してしまった。それをきっかけに、校庭に塩の山が現れるなど、次々に人知を超えた奇怪な事件が発生する。小野田と横井の二人の刑事が事件解決に乗り出すが、さらに事件は起こり続け、街に「異物」が混入し出すのであった。
登場人物・キャラクター
小野田 (おのだ)
そいるニュータウンで起きる事件を捜査する刑事。階級は巡査部長。仕事熱心だが、時に空回りすることも。女性だが身なりに気を使わず、常に分厚い眼鏡をかけているため、容姿はあまりよくない。
横井 (よこい)
そいるニュータウンで起きる事件を捜査する刑事。階級は巡査部長。カツラを着用している。元はマル暴の優秀な捜査官だったが、ある奇妙な事件がきっかけで左遷。事件の謎を追ううちに、本人も謎に飲み込まれ変貌していく。
宮原 健人 (みやはら けんと)
そいる中学校の生徒。母子家庭で育ち、幼少期のトラウマが原因による自傷癖がある。鈴白水紀に思いを寄せている。
鈴白 水紀 (すずしろ みずき)
失踪した鈴白一家の一人娘。ナルコレプシーを患っており、急に眠ってしまうことがある。物語後半で、彼女の存在の秘密が明かされる。
片栗 (かたぐり)
そいるニュータウンの交番に勤務する若き警察官。元暴走族。怪奇極まる一連の事件に当たり超常現象研究会と結託、オカルトじみた調査を始めていく。
小坂 (こさか)
そいる中学校のスクールカウンセラー。前職は精神科医であり、鈴白水紀のカウンセリングも何度か行っていた。どこか暗い影がある。
戸北 (ときた)
そいる中学校の教師。臨時で理科の講師をしているが、専門は縄文時代の研究。体に縄文時代の風習であった入れ墨を入れている。
自治会長 (じちかいちょう)
そいるニュータウンの自治会長を務める歯科医。小児性愛者であり、治療に訪れた少年を笑気ガスで眠らせて性的なイタズラを働いていた。また、カメラを設置して町中を監視している。
田村 (たむら)
小野田の同僚であり、階級は同じく巡査部長。男前だが、言動や行動が子供染みている。
小坂 葉平 (こさか ようへい)
小坂の愛情を一身に受けて育った彼女の一人息子。周囲には医学部に向けて浪人中と言われているが、実際には地下に幽閉されている。
片岡 美砂 (かたおか みさ)
そいる中学に通う二年生。町外れにあるおばけ塔で不良少年三人組にレイプされてしまう。
集団・組織
超常現象研究会 (ちょうじょうげんしょうけんきゅうかい)
『SOIL』に登場する二人組。そいる中学校に通うセキとトミヤマの二人で構成される。一連の事件にあたり、オカルトめいた器具を使った独自の捜査を進めていく。乗り気なセキに比べて、トミヤマの興味は今一つ。
鈴白一家 (すずしろいっか)
『SOIL』に登場する一家。父・正輝、妻紀子と娘水紀の三人家族。どこから見ても幸せそうな家庭だが、突如として失踪してしまう。
場所
そいるニュータウン
『SOIL』に登場する地名。郊外で新しく開発された閑静な住宅街。開発途中だったが、バブル崩壊の煽りを受けて事業は停止したせいで広大な空き地に囲まれている。前身の蘇流村は、流れ者によって村人を皆殺しにされたという陰惨な過去がある。