Sons

Sons

三原順の代表作の1つ『ムーン・ライティング』シリーズの登場人物であるダドリー・デヴィッド・トレヴァー(D.D)とトマス・リブナーの少年時代の物語。複雑な出生の秘密を持つD.Dの多感な少年時代を細密に描く青春譚。「EPO」1986年第5号から1990年11月号にかけて掲載された。

正式名称
Sons
ふりがな
さんず
作者
ジャンル
青春
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概要・あらすじ

11歳の血気盛んな少年・ダドリー・デヴィッド・トレヴァー(D.D)は、都会の町の学校を退学になり、故郷である田舎の村に戻って来た。D.Dは同日に転校して来た同級生のトマス・リブナーと仲良くなるが、親戚のケビン・ジョンソンには目の敵にされていた。それというのも、D.Dは複雑な出生で、本当の父親が誰だかわからず、ケビンはそれが自分の父親であるウィリアム・ジョンソンなのではないかと、疑っていたからだった。

登場人物・キャラクター

ダドリー・デヴィッド・トレヴァー (だどりーでゔぃっどとれゔぁー)

田舎の村に住む11歳の少年。黒髪はやや癖っ毛で、眉が太く目は大きく、意志の強そうな顔と性格をしている。皆には「D.D」と呼ばれていて、長い本名を呼ぶ者はいない。親元を離れて寄宿学校に在籍していた。問題を起こして担任のマーク・スタンリーとやりあい、学校を退学になったため、地元へ戻って来た。地元の学校では、親戚のケビン・ジョンソン、転校生のトマス・リブナーと同じクラスになる。 自分に対して常に喧嘩腰のケビンのせいで、居心地の悪い思いをしている。一方でトマスとは仲良くなり、トマスだけはD.Dを「ディー」と略して呼ぶ。エレ・トレヴァーとピーター・トレヴァーの息子として育てられている。しかし実は、自分が彼ら2人の娘であるジニー・トレヴァーが13歳の時に生んだ子供であることを知っており、当時ジニーを妊娠させたのがウィリアム・ジョンソンではないかと疑っている。 嵐の夜に心を病んだジニーに、ナイフで殺されかけた経験があるため、銃よりも嵐とナイフを怖がっている。複雑な出生を抱えているため、田舎の村の長老であるエリザベス・フォルナーを心のよりどころにして、悩みを聞いてもらっていた。 フォルナーが亡くなってからは、自由に山を駆け回る狼への漠然としたあこがれから、狼男のルディとミスター・アーノルド・F.グレイニーの物語「狼男の冒険」を頻繁に妄想するようになる。

トマス・リブナー (とますりぶなー)

ダドリー・デヴィッド・トレヴァー(D.D)と同じ日に転校して来た少年。金髪で優しげな風貌だが、非常に気が強く、辛辣な物言いをする。父親のアレックス・リブナーと祖父のジョセフ・リブナーは狼男の家系。母親のデニス・リブナーも祖母も普通の人間なため、自分は狼男になれないのではないかと不安になっている。 バスケットボールが得意で、ケビン・ジョンソンにバスケットボール部に執拗に誘われたため、彼を嫌いになった。逆にD.Dとは最初から気が合い、「ディー」と呼んで、狼男の話も打ち明ける仲となったが、D.Dはトマスの話をよく理解していない。料理が得意で、トレヴァー家を訪れては、よく料理を振る舞っている。のちに大人になってからは狼男には変身できなくなったが、月齢によって大きな豚に変身するようになった。

ウィリアム・ジョンソン (うぃりあむじょんそん)

オールバックの髪型で口ひげを蓄え、スーツを着た男性。年齢は36歳。頭が良いが、野心的で冷徹な性格なので敵が多い。そのため、田舎の村一番の成功者でありながら、村人からはあまり好かれていない。母親がエレ・トレヴァーと姉妹のため、ダドリー・デヴィッド・トレヴァー(D.D)のいとこにあたる。嵐の夜に湖に落ちたセスナから無傷で生還したという武勇伝の持ち主で、よくD.Dからも話題にされている。 自分の息子のウィリアム・ジュニア・ジョンソンやケビン・ジョンソンよりもD.Dと親しくしており、D.Dを自分の子として引き取ろうとした過去もある。D.Dの父親はウィリアムなのではないか、とケビンやD.Dが疑っていることも知っているが、真実は語らずにいる。

ケビン・ジョンソン (けびんじょんそん)

ダドリー・デヴィッド・トレヴァー(D.D)の親戚で、地元の同じ学校に通う少年。ややたれ目で癇癪持ち。なんでも自分が一番でないと気が済まない性格。それというのも、村一番の成功者であるウィリアム・ジョンソンの次男で、父親の期待に応えたいと思っているから。それだけにウィリアムの子である疑いがあり、ウィリアムと親しくするD.Dを目の敵にしている。 兄のウィリアム・ジュニア・ジョンソン、母親のマギーとは離れて暮らしているが、関係は良好。一方で、ウィリアムの再婚相手であるアイダ・ジョンソンを毛嫌いしている。

ウィリアム・ジュニア・ジョンソン (うぃりあむじゅにあじょんそん)

ウィリアム・ジョンソンの長男で、ケビン・ジョンソンの兄にあたる青年。心優しく、素直な性格。強気な性格のウィリアムの期待に応えられず、地元を離れて学校の寮に入っており、長期休暇は母親のマギーのもとで過ごしている。小説家になるのが夢。ブライアン・クレイグ、ジェニファー・パケットなどの不良仲間との付き合いがあり、のちにブライアンの車でドライブ中に起きた事故により、ブライアンは死亡、さらに同乗していたジェニファー、ケビンとともに重傷を負ってしまう。 この怪我のせいで、事故時に車を運転していたのが、ブライアンだったか自分だったかの記憶を失ってしまい、裁判では無罪となったものの拳銃自殺をしてしまう。ダドリー・デヴィッド・トレヴァーに借りていた本に、日記とも遺書とも取れるような暗号を残した。

マギー

ウィリアム・ジョンソンの3年前に別れた元妻。ウィリアム・ジュニア・ジョンソン(ジュニア)とケビン・ジョンソンの母親。美しく、穏やかで優しい性格。ある日、ウィリアムと彼の母親が言い争った末、義母が階段から落ちて死亡する場面を見てしまう。そのことを誰にも言えずに心を病み、離婚して都会の町の病院で療養生活を送っていた。 これに伴う生活費や入院費などは、ウィリアムがすべて支払っているが、アイダ・ジョンソンにはそれを快く思われていない。現在はジュニアと一緒に都会の町で暮らしていることになっているが、実際はジュニアはマギーのもとを出て、ブライアン・クレイグやジェニファー・パケットら不良たちと暮らしている。

アイダ・ジョンソン (あいだじょんそん)

ウィリアム・ジョンソンの妻で、髪が長い派手な美人。思ったことはなんでも口にする高飛車な性格で、田舎暮らしが嫌い。マギーが大切に育てていた鉢もすべて枯らし、彼女の温室を潰そうと考えている。ウィリアムとの間にはダニエルという息子をもうけたが、まだ赤ん坊にも関わらず、きちんと世話をしていない。元教師で、マーク・スタンリーとは同僚で恋人だった。 ウィリアムと結婚してからも田舎の村にマークを招待し、浮気をする。ウィリアムの工場が火事になり、夜警のレナード・クルーガーの父親が死亡した際には、夜警がいたのになぜ火を消さなかったのかと罵り、レナードやミセス・クルーガーらに目の敵にされるようになる。

エレ・トレヴァー (えれとれゔぁー)

対外的にはダドリー・デヴィッド・トレヴァー(D.D)の母親となっているが、実際には祖母。ウィリアム・ジョンソンの伯母でもある。少し太った中年の女性で、黒髪を後ろで1つにまとめている。非常に愛情深く、面倒見のいい性格。田舎の村で嫌われているウィリアムにも親身に接し、D.Dはもちろん、ケビン・ジョンソンにも優しい。 D.Dが自分の出生の秘密に気づいていることを知らないが、何かに悩んでいることは感じている。料理は不得手で、トマス・リブナーが振る舞う料理を、いつも素晴らしいと褒めている。

ピーター・トレヴァー (ぴーたーとれゔぁー)

対外的にはダドリー・デヴィッド・トレヴァー(D.D)の父親となっているが、実際には祖父。田舎の村で農家をやっているごく普通の中年男性。ウィリアム・ジョンソンをあまり快く思っていなかったが、エレ・トレヴァーの対応から、ウィリアムがそこまで悪い人間ではないことも察している。のちにD.Dが出生の秘密に気づいたことを知るが、エレには言わずにいる。 クリント・トレヴァーがジニー・トレヴァーの味わった悲劇と不幸に傷つき、D.Dに優しくできないことを知っている。そこで、D.Dは真実を知っていて充分に苦しんでいることを、クリントに伝える。

クリント・トレヴァー (くりんととれゔぁー)

対外的にはダドリー・デヴィッド・トレヴァー(D.D)の兄となっているが、実際には伯父。眼鏡をかけた地味な外見の真面目な青年。既に就職して家を出ており、婚約者がいる。海水の研究をしていて、何か月も観測船に乗っているため陸地へ戻れず、結婚式がどんどん遅れている。ジニー・トレヴァーの不幸な死によって、自身も相当の責め苦を負っており、D.Dが何も知らずにのんきに生活していることを許せずにいた。 しかしピーター・トレヴァーにD.Dはすべてを知って、なお気丈に振る舞っていることを告げられてからは、D.Dに対する態度を変える。

ジニー・トレヴァー (じにーとれゔぁー)

ダドリー・デヴィッド・トレヴァー(D.D)の本当の母親。エレ・トレヴァーとピーター・トレヴァーの娘で、クリント・トレヴァーとは双子の兄妹。13歳で妊娠し、家出したが1年後に心を病み、子供のD.Dと一緒に施設に保護されているのが発見された。その頃には、自分の家族のことも子供の父親のことも、わからなくなっていた。 その後、嵐の夜に幼いD.Dをナイフで殺そうとし、自身は川に落ちて亡くなった。D.Dもケビン・ジョンソンも田舎の村の人々も、皆がこの事実を知ってるが、口には出さずにいる。

ジョセフ・リブナー (じょせふりぶなー)

トマス・リブナーの祖父。眼鏡をかけていて、白髪に白い口髭をたくわえた上品な老紳士。月齢の影響で狼に変身する。変身した姿は体毛が銀色、目が緑色の狼で、右耳が少し欠けている。これは、かつてトマスが花火で遊んでいた時に、トマスをかばってついた傷である。旧友のレックス・ハリソンを訪ねた際、ガス爆発に巻き込まれて死亡する。

アレックス・リブナー (あれっくすりぶなー)

トマス・リブナーの父親。狼男の家系だが、狼ではなく大猪に変身する。作中に登場する時は常に大猪の姿であり、人間の姿は一度も出てこない。山でダドリー・デヴィッド・トレヴァー(D.D)が遭難した時には、トマスの要請で猪の姿でD.Dを助けた。この時D.Dは大猪であるアレックス・リブナーを見て、エリザベス・フォルナーだと思い込んだ。 また誘拐されたケビン・ジョンソンを追って、D.Dとトマスが行方不明になった時にも、大猪の姿で助けた。

デニス・リブナー (でにすりぶなー)

トマス・リブナーの母親。金髪に少しふっくらした体型の、優しく上品な風貌をした中年女性。デニス・リブナー自身は普通の人間だが、夫のアレックス・リブナーや義父のジョセフ・リブナーが狼男の家系であることは知っている。非常に料理が上手で、その腕はトマスにも受け継がれている。ダドリー・デヴィッド・トレヴァーが、エレ・トレヴァーやピーター・トレヴァーに内緒でジャスティン・ジョンソンに会いに行くことになった時には、トマスに半ば脅される形で協力することとなる。

レックス・ハリソン (れっくすはりそん)

ジョセフ・リブナーの親友で狼男。人間の姿でいる時は、汚いアパートで病床に臥せている壮年男性。ずっと体の具合が悪く、無精ひげを生やし、部屋は散らかし放題の状態にある。ガス漏れの危険があるからと、アパートからの退去を命じられたが、逃げずにずっと部屋にいた。そのだらしのなさからトマス・リブナーには嫌われている。ジョセフが訪ねて来た時、ジョセフと一緒にアパートのガス爆発に巻き込まれて死亡する。

エリザベス・フォルナー (えりざべすふぉるなー)

田舎の村の長老で、次の誕生日で100歳になる老婆。しわくちゃで枯れ木のような腕をしているが、頭ははっきりしており、矍鑠(かくしゃく)として1人で暮らしている。偏屈なところがあるため嫌う者もいるが、ダドリー・デヴィッド・トレヴァー(D.D)には好かれている。大昔の狼の皮や前足を持っていて、100歳の誕生日にD.Dとトマス・リブナーにプレゼントする約束をした。 D.Dの実の父親であるジャスティン・ジョンソン(スティン)についても知っていて、手紙のやり取りを続けていた。スティンからの手紙は、D.Dが大人になってから渡すつもりだった。しかし、100歳を目前に亡くなってしまったため、手紙は11歳のD.Dのもとに渡ることとなった。 なお、D.Dには、嵐の夜に出会った大猪の正体が、なぜかエリザベス・フォルナーであると思われていたが、実際はこの大猪はアレックス・リブナーである。

ロージー

田舎の村に住む11歳の髪の長い少女。ダドリー・デヴィッド・トレヴァー(D.D)、トマス・リブナー、ケビン・ジョンソンとは同級生。鼻ぺちゃとトマスに思われている。明るく前向きな性格でスポーツが大好き。トマスに淡い好意を抱いており、D.Dにトマスのことを尋ねたのをきっかけに、2人と仲良くなった。しかしD.Dが自分に好意があることには気づいていない。 D.Dから借りた本にウィリアム・ジュニア・ジョンソン(ジュニア)が暗号を残していることに気づき、暗号の解読とジュニアの死の解明について、D.D、トマス、ハーブと調べることになった。もともと弟の喘息の治療のために田舎の村へ来ていたという経緯があり、のちに弟の病気が良くなったため、田舎の村から引っ越すことになる。

レナード・クルーガー (れなーどくるーがー)

ダドリー・デヴィッド・トレヴァー(D.D)の同級生の少年。黒髪で顔にそばかすがあり、顎が少し割れている。バスケットボール部のレギュラーだったが、父親の事故死と祖母の病気を理由に、バスケットボールの大会を休むことになった。父親がウィリアム・ジョンソンの工場で夜警をしていた夜に、火事に巻き込まれて死亡した。その際、アイダ・ジョンソンに、夜警がいたのに火を消し止めなかったと責められ、アイダを憎悪するようになる。

ミセス・クルーガー (みせすくるーがー)

レナード・クルーガーの母親。工場の火災で夫を亡くした。明るい色の長い髪を後ろで1つに結んでいて、頬にはそばかすがある。夫がウィリアム・ジョンソンの工場で夜警をしていた夜に、火事に巻き込まれて死亡した。その際、アイダ・ジョンソンに、夜警がいたのに火を消し止めなかったと責められ、逆上して殴りかかり、ダドリー・デヴィッド・トレヴァーが仲裁に入ったが、騒動になった。 ウィリアムのはからいでレナード・クルーガーの祖母が都会の町の病院に入院してからは、子供たちと一緒に、都会の町のホテルで暮らしている。

レナード・クルーガーの祖母 (れなーどくるーがーのそぼ)

レナード・クルーガーの祖母。ウィリアム・ジョンソンの工場の火災で息子を亡くし、発作を起こして倒れる。この時、ウィリアムのはからいで、都会の町の大きな病院に入院することになった。家族は近所のホテル住まいになったが、それらも含め、すべての費用をウィリアムが負担し、色々面倒を見てくれているため、ウィリアムに感謝している。

ハーブ

ダドリー・デヴィッド・トレヴァー(D.D)の同級生の少年。生真面目な性格の優等生。ケビン・ジョンソンと仲が良く、バスケットボール部のレギュラーでもある。工場の火事でレギュラーのレナード・クルーガーを欠いて地区予選に出ることになった。その際、負けてもいいから、レギュラー以外のメンバーを使うように、ケビンに進言するが却下され、ケビンとたもとを分かった。 その後、D.Dが作っていた秘密の小屋を見つけたのをきっかけに親しくなり、一緒に隠れ家を作る手伝いをすることになった。またウィリアム・ジュニア・ジョンソンの残した本の暗号解読にも、ロージー、トマス・リブナーとともに加わる。

マーク・スタンリー (まーくすたんりー)

小学校教師で、眼鏡をかけた若い男性。ダドリー・デヴィッド・トレヴァー(D.D)が村へ戻る以前に通っていた学校の教師で、D.Dの元担任。またアイダ・ジョンソンは元同僚で、恋人でもあった。アイダの招待で、休暇に他の教師仲間と田舎の村を訪れ、ウィリアム邸に滞在するが、その間もD.Dに嫌味を言い、ウィリアム・ジョンソンの悪口を言い、田舎の村を悪く言い、アイダにも手を上げた。 D.Dいわく「1秒ごとに嫌いになる男」。

ジャスティン・ジョンソン (じゃすてぃんじょんそん)

ウィリアムの異父弟でダドリー・デヴィッド・トレヴァー(D.D)の実の父親。外見はD.Dによく似ている。一度出て行ったウィリアム・ジョンソンの母親(ドナ・ジョンソン)が、他の男との間に作った子供で、再び戻って来てからは、ウィリアムの弟して一緒に暮らしていた。ジャスティン・ジョンソン(スティン)が15歳の時に、スティンの父親から、他に子供ができなかったために引き取りたいと申し入れがあった。 しかし、スティンの母親は、これに対し、スティンを渡さないようにするため、スティンが病気で余命わずかだと周囲に語り、田舎の村から出そうとした。これを知ったスティンは、自分が病気であると信じて悲観。もともと仲の良かった13歳のジニー・トレヴァーを妊娠させてしまう。 その事実を知らぬ間に、実父に引き取られてしまった。もともとジョンソン家では「スティン」と呼ばれていたが、実父に引き取られてからは「クリストファー・ロンバート」と名乗っている。

ロジャー・アダムズ (ろじゃーあだむず)

ウィリアム・ジョンソンの会社の弁護士の男性。ウィリアムの数少ない友達。黒っぽい髪を後ろに撫でつけ、かっちりとしたスーツを着用している。ウィリアムの事業の手伝いをしており、数々の会社乗っ取りの中心的人物。常識的な性格で、ウィリアムを諫めることもあるが、基本的にはウィリアムの味方。ダドリー・デヴィッド・トレヴァーやトマス・リブナー、ケビン・ジョンソンなど子供たちとも対等に話をする。 ウィリアム・ジュニア・ジョンソンやケビンが入院した際には、ウィリアムに代わり病室に通った。

ブライアン・クレイグ (ぶらいあんくれいぐ)

19歳の不良っぽい青年。ウィリアム・ジュニア・ジョンソン(ジュニア)のアルバイト先の先輩。酒もたばこもドラッグもやるが、自分の稼ぎで家族を養い、弟を大学へ行かせている家族想いな一面もある。車の運転が上手く、自分の車にジュニアをよく乗せている。ジュニアと共同生活をしていて、ジュニアからよく金をせびっていた。ケビン・ジョンソンが訪れた日の夜には、ジュニアとケビンとジェニファー・パケットと明け方までパーティをし、ドライブの途中で事故を起こして死亡した。 事故の後、車を運転していたのがブライアン・クレイグかジュニアかで揉めることになった。

ジェニファー・パケット (じぇにふぁーぱけっと)

ブライアン・クレイグとウィリアム・ジュニア・ジョンソン(ジュニア)の女友達。美人だが素行はよくない。もともとブライアンの彼女だったが、ジュニアに惚れられているのを自覚していて、自身もジュニアに惹かれている。ブライアン、ジュニア、ケビン・ジョンソンと一緒にドライブをしている最中に事故に遭う。一命を取り留めたものの右腕を負傷し、顔にも大きな傷が残ることになった。 最初は事故の記憶がないと証言するが、途中からジュニアが運転していたと証言を変える。ジュニアが死んでからは、チャーリー、ヴィクター、ボビーとともにケビンの誘拐を企てる。

ジェラード・トマソン (じぇらーどとまそん)

敏腕弁護士で、恰幅のいい壮年男性。「どんな手を使っても勝つ弁護士」として知られている。ウィリアム・ジョンソンが、ウィリアム・ジュニア・ジョンソン(ジュニア)とケビン・ジョンソンが巻き込まれた車の事故の裁判のために雇った。これはジュニアを確実に無罪にするためだったが、ロジャー・アダムズはジェラード・トマソンのやり口を見て、逆にジュニアが傷つくのではないかと心配していた。

サラ

ウィリアム・ジョンソンの秘書。短めのボブカットの知的な美人。ウィリアム、ロジャー・アダムズとともに都会の町のオフィスで働いている。乗っ取りなど横暴なやり方をするウィリアムを心配している。のちにウィリアムの娘を妊娠するが、自分がウィリアムの子を産んでも、誰も幸せになれないと思い悩む。

タイラー

マギーの兄で、ウィリアム・ジュニア・ジョンソン(ジュニア)の伯父。眼鏡をかけてスーツを着た、神経質そうな風貌の中年男性。ジュニアが自分の息子の前で自殺をし、またマギーが再び精神を病んだため、ジュニアの死の真相について、探偵を雇って調べようとする。ジュニアがダドリー・デヴィッド・トレヴァーに返した本の中に暗号があるのではないかと疑い、その本を手に入れようと試みる。

ヘンリー・ノース (へんりーのーす)

ジェニファー・パケットの異母兄。認知されていない異母妹のジェニファーに、昔から愛憎入り混じった複雑な感情を抱いている。ジェニファーが事故を起こしたことをきっかけに、ケビンやウィリアムと接触するが、不良の妹よりケビンの証言を信じた。ウィリアム・ジュニア・ジョンソン(ジュニア)が死んだ後に、ジェニファーが暴走しはじめたことを、ウィリアム・ジョンソンに伝える。

チャーリー

ブライアン・クレイグの不良仲間の1人。リーダー格の青年。黒髪に大きなストライプのジャンパーを着ており、ジェニファー・パケットにやや甘い。事故の責任をブライアン1人に負わせたウィリアム・ジュニア・ジョンソン(ジュニア)とケビン・ジョンソンを恨み、ウィリアム・ジョンソンの屋敷を襲撃する。ジュニアが死んでからは、ジェニファーにそそのかされて、ヴィクター、ボビーとともにケビンを誘拐する。 村人や警察に追い詰められた末に、ヴィクターとジェニファーを殺して自分たちだけ助かろう、とボビーに持ちかける。

ヴィクター

ブライアン・クレイグの不良仲間の1人。黒髪を後ろになでつけて眼鏡をかけた男性。事故の責任をブライアン1人に負わせたウィリアム・ジュニア・ジョンソン(ジュニア)とケビン・ジョンソンを恨み、ウィリアム・ジョンソンの屋敷を襲撃する。ジュニアが死んでからは、ジェニファー・パケットにそそのかされて、ヴィクター、ボビーとともにケビンを誘拐する。 追い詰められてからは、ケビンを殺そうと提案する。

ボビー

ブライアン・クレイグの不良仲間の1人。明るいストレートの髪をしている。事故の責任をブライアン1人に負わせたウィリアム・ジュニア・ジョンソン(ジュニア)とケビン・ジョンソンを恨み、ウィリアム・ジョンソンの屋敷を襲撃する。ジュニアが死んでからは、ジェニファー・パケットにそそのかされて、ヴィクター、ボビーとともにケビンを誘拐する。 追い詰められたチャーリーに、ヴィクターとジェニファーを殺して逃げようと提案され、それに乗る。

マイクル

強盗をして逃走中の青年。もともとは田舎の村で菓子屋を営んでいたランドルフの息子。仲間たちとよその町で強盗をし、5人を殺して追われている。子供の頃はヘンリーと仲が良く、今はダドリー・デヴィッド・トレヴァー(D.D)が隠れ家にしている洞窟で遊んでいたことがあり、その隠れ家に強盗の仲間と一緒に逃げ込んだ。誘拐犯から逃げて隠れ家にやって来たD.Dは、マイクルが強盗犯とは知らず、捜索隊の1人だと思って声をかけてしまう。

ヘンリー

田舎の村の若者。誘拐されたケビン・ジョンソンと、ケビンを追って姿を消したダドリー・デヴィッド・トレヴァー(D.D)とトマス・リブナーを探して山を捜索する。D.Dが隠れ家として使っている洞窟を、彼も子供の頃に仲良しのマイクルと隠れ家にしていた。そのため、D.Dはそこへ逃げたのではないかと思って、洞窟に向かう。

ルディ

ダドリー・デヴィッド・トレヴァー(D.D)の妄想の物語「狼男の冒険」に出てくる狼男。1人で宇宙を漂っており、時々宇宙船を見つけては窓から覗き込んで、中の人々を驚かせている。狼男は肉体を離れて死者の国へ行くことができたが、地球へ帰りたいと思い始めている。D.Dの空想の最中に、トマスが「地球へ戻っておいで」と声をかけたのをきっかけに海の底に沈み、ミスター・アーノルド・F・グレイニーに釣りあげられた。 普段は狼男だが、満月の夜には人間になってしまう。

ミスター・アーノルド・F・グレイニー

ダドリー・デヴィッド・トレヴァー(D.D)の妄想の物語「狼男の冒険」出てくる男性。はげ頭でサングラスをかけている。魚を釣っている時に、魚と一緒に狼男のルディを釣りあげた。狼男を助け出して風呂に入れ、自分の家で暮らさせることにする。自宅は高い天井にシャンデリアがついている大きな屋敷で、使用人が何十人もいる。一方で面倒くさがり屋で、妻も子もいない。 D.Dいわく、何があっても上手くけりをつけて、幸福な結末を用意してくれる人物。

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