TIGER MASK -シャドウ・オブ・ジャスティス-

TIGER MASK -シャドウ・オブ・ジャスティス-

梶原一騎の『タイガーマスク』をベースにしながらも、新たな世界観で生まれ変わった近未来バトル漫画。自分の目に映る弱者を助けていた一人の男性が、かつて所属していた組織の計略に巻き込まれ、抗う姿を描いている。「ヤングマガジンサード」2015年Vol.11から2016年Vol.10にかけて連載された。

正式名称
TIGER MASK -シャドウ・オブ・ジャスティス-
ふりがな
たいがー ますく しゃどうおぶじゃすてぃす
原作者
梶原 一騎
原作者
辻 なおき
漫画
ジャンル
バトル
関連商品
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あらすじ

第1巻

突然、特異な力、特異形能を持つ人類、アザーズが現れた近未来。一部のアザーズによるテロ行為で、世界中の主要都市は壊滅的な打撃を受けて混沌と混乱に陥ったが、一人のアザーズによりテロリスト組織が壊滅し、世界は平和を取り戻す。そしてテロリストを壊滅させた人物が作った虎の穴が、特異形能を悪用するアザーズを取り締まる事で平和は維持されていた。さらに虎の穴は、特異形能を悪用するアザーズを「クリミナルアザーズ」、クリミナルアザーズを取り締まるアザーズを「ヒーロー」と区別して、ヒーローがクリミナルアザーズを倒す姿を中継し、ショービジネスとして市民から高い支持を得ていた。ある日、クリミナルアザーズが宝石店を襲っている報を受けた虎の穴は、メタルマスクを派遣。メタルマスクが宝石店に着く頃には、クリミナルアザーズは虎のマスクをかぶったタイガーマスクによって倒されていたが、タイガーマスクはメタルマスクにも襲いかかるのだった。

第2巻

ミスターXの策によりレオン・ザ・ウルティメットと戦ったタイガーマスクだったが、それまでの戦いで負傷していた事もあり、勝負は持ち越しとなった。タイガーマスクは手当てをしてくれたゼブラに、自分の過去と共に虎の穴と敵対する理由を語り、ゼブラはその真相を知ってタイガーマスクに協力を申し出る。そんな中、タイガーマスクがお世話になった孤児院で悪魔熱と呼ばれるウイルス性の病気が蔓延し、子供達が高熱で倒れてしまう。ミスターXからワクチン提供の条件として、市民が見ている中でレオン・ザ・ウルティメットと再度戦う事を提示されたタイガーマスクは、万全の状態ではなかったが、リングに上がる事を決意する。

登場人物・キャラクター

タイガーマスク

虎のマスクをかぶった男性。弱者を守るために戦っている。本名は「伊達直人」。ふだんはNPO法人「希望の家」の孤児院で用務員として働いている。孤児院の子供達からは「だて兄」と呼ばれている。争いを好まない優しい性格ながら、自分の周囲や子供に害をなすものに対しては容赦しない。もとは虎の穴の一員として活動していたが、コンビを組んでいたアヤネ・キリヤマがテロリスト扱いされて駆逐された経緯を知り、虎の穴を抜ける。その後は希望の家でお世話になりながら、自分にかかわる弱い者や子供達だけでも助けたいという思いで、特異形能を悪用するアザーズ「クリミナルアザーズ」と戦っている。タイガーマスクの身柄確保を狙う、虎の穴とも自衛のために戦っている。身体能力は非常に高く、傷の治りが常人の数倍早い。またマスクをかぶった時に聞こえる謎の声に意識をゆだねると、全身が真っ黒になり、ふだん以上の戦闘能力を発揮する。

ミスターX (みすたーえっくす)

虎の穴の極東支部総支配人を務める老齢の男性。虎の穴所属のアザーズである「ヒーロー」が、特異形能を悪用するアザーズ「クリミナルアザーズ」を倒す姿を中継するショービジネス「ネストショー」を取り仕切る一方で、独自の計画を進めている。計画の重要な要素となるタイガーマスクの身柄確保に異様なまでに執着しており、目的のためなら女子供でも利用する。両目から光線を発射できる特異形能「星眼梟(ゼウス)」の使い手でもある。

メタルマスク

虎の穴に所属する男性。銃弾を弾くくらい体を硬くできる特異形能「硬化(ザ・ハード)」の使い手で、「鉄腕ニ頭筋を持つ男」という異名を持つ。特異形能を悪用するアザーズ「クリミナルアザーズ」を倒すために、向かった現場でタイガーマスクと出会う。

ほむら

虎の穴に所属する男性。本名は「日村鐘太郎」。高温の火をあやつる特異形能「火神(カグツチ)」の使い手で、「狐火のほむら」という異名を持つ。ミスターXのタイガーマスクへの対応が甘すぎる事に激怒し、独断でタイガーマスクを討伐しようとする。

レオン・ザ・ウルティメット

虎の穴に所属する男性。身体能力を飛躍的に上昇させる特異形能「重加(ブースト)」の使い手。100戦以上して負け知らずの絶対王者で、「ロード オブ ビースト」の異名を持つ。テロリストとなったアヤネ・キリヤマを虎の穴の命令により討つが、その直後に我を忘れたタイガーマスクに反撃を受ける。タイガーマスクが虎の穴から離脱したあとも、唯一自分と対等以上に戦えるタイガーマスクとの再戦を願っている。

ゼブラ

さまざまな情報に精通する情報屋の男性。5秒間音速で移動できる特異形能「跳ね馬(ギャロップ)」の使い手。馴染みの宝石店で偶然タイガーマスクと出会い、タイガーマスクが特異形能を悪用するアザーズ「クリミナルアザーズ」だけでなく、虎の穴側も倒した事で興味を持つ。最初はタイガーマスクの事を金になる存在としか見ていなかったが、タイガーマスクからミスターXの裏の顔と、姉のように慕っていたアヤネ・キリヤマの事を知らされて、タイガーマスクと手を組む。

アヤネ・キリヤマ

かつて虎の穴に所属していた女性。影を自在にあやつる特異形能「影法師(シャドーはん)」の使い手。関西弁でしゃべり、大雑把な性格をしている。タイガーマスクとは、虎の穴で秘密裏に任務を実行する部隊「ザ・クロウ」でコンビを組む。実力は非常に高く、どんな事件でも直感と行動力であっという間に解決していたが、生活態度が悪かったり、独断専行する事が多いため問題児扱いされていた。孤児院の出身で、子供達のためにプライベートで慈善活動をしていたが、ミスターXにだまされて孤児にウイルスを感染させてしまう。その後、ウイルスを蔓延させたテロリストとしてレオン・ザ・ウルティメットに討たれる。

初代タイガーマスク

特異形能を悪用して世界主要都市で、自爆テロ活動を行うテロリスト組織「ドラゴン」に潜入し、リーダーの確保に成功した男性。リーダー確保後、特異形能犯罪への対抗として虎の穴を作るが、原因不明の病気で半身不随となる。すでに死亡しているが、タイガーマスクがかぶるマスクに意識が移されている。致命傷を受けても一瞬で回復でき、溶解したワクチンを元のカプセルに戻せるという特異形能「吸収と再構築」の使い手。

集団・組織

虎の穴 (たいがーずねすと)

特異形能を悪用するアザーズへの対抗組織。初代タイガーマスクが作ったもので、特異形能に対抗するために、多くのメンバーは特異形能が使える。警察では手に負えない犯罪を取り締まり、今では世界の平和は虎の穴に庇護されているといわれている。またアザーズの発見および保護も行っており、保護したアザーズやアザーズ候補者には特異形能を悪用しないように教育している。

その他キーワード

特異形能 (あんりみっと)

人智を超えた特殊能力。その能力は人それぞれで、怪力やスピードといった身体能力を上げるものもあれば、神話時代の半神が顕現したような姿に変化する事もある。

アザーズ

特異形能を持つ人類の総称。21世紀初頭から現われ始めたとされるが原因は不明。発生確率は約1000万人に一人とされ、人種・年齢・性別関係なくある日突然、特異形能に目覚める。多くの者は犯罪に走るが、正義の心で治安維持に役立てたいと思う者もいて、虎の穴は前者を「クリミナルアザーズ」、後者を「ヒーロー」と呼称している。

クレジット

原作

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シナリオ

小林 且典(企画屋)

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