TOKYO23

TOKYO23

橋本エイジが『ちるらん 新撰組鎮魂歌』(原作:梅村真也)より前の2008年に連載開始した作品。現代の東京を舞台に、引きこもりの青年、古守ダンと、バンドマンを目指すフリーターの新井ノボルが、謎のデスゲーム「Xゲーム」に挑むタイムリミットアクション。新潮社「コミックバンチ」2008年4月18日号から2009年1月16・21日合併号まで連載。2010年9月にテレビドラマ化され、『TOKYO23~サバイバルシティ』のタイトルでWOWOWにて放送された。ダンを本郷奏多、ノボルを柳楽優弥が演じている。

正式名称
TOKYO23
ふりがな
とうきょうにじゅうさん
原作者
嵐田 武
漫画
ジャンル
デスゲーム
レーベル
バンチコミックス(新潮社)
巻数
全3巻完結
関連商品
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引きこもりと元バンドマンがデスゲームに挑戦

大学受験の失敗をきっかけに引きこもり生活を送っていたダンは、現状に対する鬱屈した思いを抱えながらも、新たな一歩を踏み出せずにいた。そんなある日、ダンのもとに謎の腕輪が届く。同封されていたアクセスキーを入力すると、優勝者に1億円が贈られる「Xゲーム」に招待される。一方、所属していたバンドが解散したノボルにも、同じ腕輪が届く。ノボルは、その1億円を元手にバンドを再結成するために、Xゲームへの参加を決意する。文京区で出会ったダンとノボルは、Xゲームを勝ち抜き、腕輪に隠された秘密を解き明かすために共に行動することになる。

東京23区を舞台にした死のXゲーム

ダンとノボルが参加することになった「Xゲーム」は、東京23区を舞台に繰り広げられるデスゲーム。参加者は、腕輪を装着することでプレイヤーとして登録される。登録者は1日に1回、東京23区内の指定された場所で、同じ腕輪を持った相手と腕輪をクロスさせなければならない。一度腕輪をクロスさせ、腕輪が外れなかった参加者はゲームの継続が認められ、23日間生き残ったプレイヤーが勝者となり、1億円の賞金を手に入れることができる。当初は腕輪のプロモーションを兼ねたサプライズゲームだと思われていたが、ゲームが進むにつれて、腕輪が外れた者は死を迎えることが明らかになる。その後、ダンとノボルは、敗北が死を意味するこの過酷なゲームに巻き込まれたことを、次第に確信するようになる。

多様な参加者とXゲームの真実

「Xゲーム」には、ダンやノボルのほかにも、さまざまな参加者が集まっていた。厭世(えんせい)的な雰囲気を漂わせるノゾミ、狂気と暴力性をむき出しにする木戸、そして腕輪の仕組みに異常な好奇心を抱く尾原など、個性豊かな面々がそろっている。彼らがゲームに参加する動機も多岐にわたり、単純に金が目当ての者、ゲームを利用して相手を痛めつけたいと願う者、過去を清算しようとする者など、それぞれ異なる思惑を抱えていた。一方で、水面下ではマスコミや政財界の人々がこのゲームの行方を注視していた。やがてダンとノボルは、彼らの思惑に翻弄されながらも、Xゲームの真実にせまっていく。

登場人物・キャラクター

古守 ダン (こもり だん)

東京都杉並区に住む引きこもりの青年。かつては親の期待に応えてきた優等生だったが、敷かれたレールに沿った人生に耐えきれず、大学受験の失敗をきっかけに引きこもりになってしまう。世の中への鬱屈感以上に、自分自身の無力さに対する苛立ちが募り、すべてを冷めた目で見るようになった。家族とのコミュニケーションも最低限にとどめている。そんなダンのもとに、謎の腕輪と「Xゲーム」の招待状が届いたことで、久しぶりに外に出る決意を固める。ゲームでは皮肉めいた言動で相棒のノボルを苛立たせるが、実際には優れた洞察力と大胆不敵な行動で、ノボルと力を合わせて過酷なゲームの突破口を切り開いていく。

新井 ノボル (あらい のぼる)

東京都渋谷区に住む青年。高校を卒業後、定職には就かず、音楽活動に情熱を注いできた。いつか東京ドームでライブを行うことを夢見ていたが、メンバーの就職によりバンドが解散。音楽活動ができなくなり、失意の中にいたノボルのもとに、謎の腕輪と「Xゲーム」の招待状が届いた。ノボルはバンド再建のための賞金獲得を目指し、ゲームへの参加を決意する。直感で行動し、考える前に体が動くタイプ。相棒のダンとは対照的に、緻密な思考は苦手だが、卓越した危機対応能力と行動力で何度も困難を乗り越えてきた。

クレジット

原作

嵐田 武

書誌情報

TOKYO23 全3巻 新潮社〈バンチコミックス〉

第1巻

(2008-09-09発行、978-4107714176)

第2巻

(2008-12-09発行、978-4107714404)

第3巻

(2009-02-09発行、978-4107714589)

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