長期連載となった橋本エイジの代表作。原作の梅村真也は『終末のワルキューレ』の原作担当としても知られる。明治45年(1912年)の北海道において、女性記者の真琴が新撰組の生き残り・永倉から話を聞き取る形で物語が展開される。24歳の土方が近藤との出会いを経て新撰組の結成に参加し、芹沢や沖田、山南らと共に京都の治安維持活動に従事する中で、幕末の動乱に巻き込まれていく様子が描かれる。永倉の回想という形式により、歴史の結末はすでに明かされているものの、彼らの生き様に重点を置いた物語が展開される。本作は、史実をもとにした歴史漫画だが、時代劇とヤンキー漫画の要素を融合させ、新撰組の隊士たちを現代の不良少年のように描写している。劇画調のタッチでダイナミックな剣戟シーンが繰り広げられ、幕末の京都の風景や風俗が細密に再現される中で、新撰組内部の階級制度や局中法度といった歴史的要素が現代的視点から再解釈されている。コアミックス(創刊時は徳間書店)「月刊コミックゼノン」創刊号である2010年12月号から2023年6月号まで連載。2017年4月に舞台が上演された。