中世イタリアの英雄として知られるチェーザレ・ボルジアの若き日を描いた歴史マンガ。特に序盤では世情に疎いアンジェロ・ダ・カノッサという架空のキャラクターからの視点で描くことで、日本では馴染みの薄い当時の状況を解説しながら物語が進んでゆく。東海大学文学部の講師で、ダンテの『神曲』の研究家でもある原基晶の監修を受け、豊富な原語の史料から15世紀イタリアの文化を詳細に再現している。主要なキャラクターにも実在した人物が多いが、クリストファー・コロンブスやレオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロといった有名な人々も物語に登場する。