中世・近世ヨーロッパが舞台となる漫画を大特集51 Pt.

9月5日はルイ14世の誕生日!ヨーロッパ歴史漫画5選

作成日時:2018-09-05 10:00 執筆者:マンガペディア公式

中世・近世ヨーロッパが舞台となる漫画を大特集

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ルイ14世をはじめ、さまざまな偉業・悪行を成してきた中世ヨーロッパの著名人たち。今回は、そんな彼らの生きた中世ヨーロッパを舞台とした漫画5作品を紹介しよう。


フランス革命の時代に生きた死刑執行人一族「サンソン家」の、数奇な運命を描く歴史大河漫画。サンソン家四代目の当主シャルル=アンリ・サンソンが自らに降りかかる過酷な宿命に対し、気高く立ち向かった「純真」を描いている。続編として『イノサン Rouge(ルージュ)』が存在する。

市民が「自由と平等」を望み、革命も起きた18世紀のフランスは、現代社会の出発点だ。貴族が華やかで豪華な暮らしをする一方で、市民は貧困に喘ぎ続けるという、不平等な社会が成り立っていた。そんな時代、死刑人を代々つとめる一族のもとに生まれたシャルルは、処刑人の息子でありながらも、死刑の無い世の実現を夢見ていた。本作ではそんなシャルルが、一族のしがらみや世の情勢に翻弄されながらも平和実現へ向け、もがく姿を史実を交えながら描いてゆく。その世界観を作者・坂本眞一の美麗で繊細な画風が後押し! 芸術性を極めた描写はもはやアートの領域であり、読む者の心を虜にするであろう事は間違いない。


『ジャンヌ』

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百年戦争で活躍したとされるジャンヌ・ダルクの死から10年。ジャンヌに憧れを抱く少女エミリーが、ジャンヌの人生を追体験していく形で物語が展開する。『機動戦士ガンダム』のキャラクターデザインを手がけた、アニメーターにして漫画家の安彦良和が描く、歴史漫画だ。一風変わった構成のジャンヌ・ダルク物語としても注目を集めた。

14世紀ヨーロッパ。領土問題や王位後継者問題などに端を発した、イギリスとフランスとの「百年戦争」で、フランスの希望となった“奇跡の少女”ジャンヌ・ダルク。しかし、その最後は「火刑」という悲惨なものだった。本作は、そんなジャンヌの死から始まる物語であり、男のフリをして生きた彼女と同じ運命を背負わされた、少女エミリーの物語である。ジャンヌの幻に導かれてゆくエミリーに、どんな結末が待ち受けているのか。ジャンヌの死んだ後の世界について描く作品は少なく、本作は歴史の読み物としても興味深い。


画家を夢見る貧乏貴族の娘・アルテが、さまざまな困難に抗いながらも、夢に向かって突き進む姿を描く成長物語。女性であることがハンデとなった時代に、世間のしきたりや不条理に正面から立ち向かっていった主人公・アルテ。そのポジティブ思考は、読む者に勇気と活力を与えてくれるだろう。

16世紀初頭、芸術など文化活動が花開いた、ルネサンス発祥の地・フィレンツェ。家出したアルテが、画家工房への弟子入りを志願するところから、物語は始まる。女性がひとりで生きて行く事に理解のなかった時代、家出少女のアルテに対する周囲の目は、厳しいものだった。アルテは、持ち前の明るさと根性で困難を乗り越えてゆき、少しずつ理解者を増やしていく。そんなアルテの日々の生活を通して、中世のフィレンツェやヴェネツィアの街の様子などを垣間見ることができる。作者の類まれなる画力と、細部までしっかりと描き込まれた丁寧な描写も見逃せない。


「ルネサンス史上最も美しい英雄」といわれながらも、歴史の闇に葬られたチェーザレ・ボルジア。本作は、ヨーロッパ全土統一という野望を抱いたチェーザレの戦いを、当時の時代背景や史料を基に描いた、本格歴史漫画である。レオナルド・ダ・ヴィンチやミケランジェロ・ボナロッティなど、ルネッサンスを代表する偉人たちが登場するのも魅力のひとつだ。

ルネサンス最盛期、華やかな15世紀のイタリア。権謀術数を駆使してイタリア半島統一を目指した野心家、チェーザレ・ボルジアの波乱万丈な人生と、権力者たちの群像劇が描かれる。主役はもちろんチェーザレであるが、ストーリーは彼と深い関りを持つ青年、アンジェロ・ダ・カノッサ視点で描かれてゆく。平民であるアンジェロを通して語られる物語は、当時の複雑な時代背景や権力関係をかみ砕いたもので、非常にわかりやすい。美麗なキャラクターたちや精巧で格調高い背景画も、物語に深みと彩りを持たせている。 


フランス革命前後のベルサイユを舞台に、実在の人物も登場するフィクション作品。フランス王妃マリー・アントワネットや、近衛連隊長である男装の麗人、オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェたちの、波乱に満ちたドラマが描かれてゆく。 本編の他に、外伝や新エピソード、4コマ漫画なども存在する。1979年にテレビアニメ化。

舞台はフランス最後の絶対君主・ルイ16世が治める、18世紀のベルサイユ。フランス革命に至るまでの悲劇が、華やかな宮廷模様や世界情勢を交えて描かれており、当時のフランスを知る上でも為になる漫画である。本作の魅力を語る上で欠かせないのが、主人公の1人であるオスカルの存在だ。女でありながら男のように振る舞う、凛々しく美しいオスカルの姿。そして、彼女が辿ったドラマチックで悲劇的な運命は、今後も多くのファンを魅了し続けるであろう。ラブロマンスやサスペンス要素などの見どころも多い作品で、テレビアニメや宝塚歌劇団での舞台化など、数多くのメディアで展開されてきた。


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