長期連載となった『空手小公子 小日向海流』などで知られる、馬場康誌の代表作の一つ。中央アジアに位置する架空の国家「プルジア共和国」の終身大統領であるアレクサンドル・プルチノフを主人公とした異世界転生ストーリー。テロリストの襲撃で意識を失ったプルチノフは、魔獣や亜人種族が存在する異世界に転移し、そこで「騎乗欲」に目覚める。魔法剣士のサキ、魔法使いのベルベディアと共に冒険者となった彼は、人馬族(ケンタウロス)の奴隷問題を解決し仲間を増やしながら、次第に異世界の権力構造や、世界に張り巡らされた魔力の道、龍脈の秘密にかかわっていく。本作は、格闘技の要素を多分に含んだ異世界転生ファンタジー。プルチノフが使う武術「大統領流」は多様な格闘技のエッセンスを取り入れており、戦闘シーンではあらゆる格闘術が緻密に表現されている。また、「十二人類」と呼ばれる種族体系や魔獣の生態系はどの世界設定が詳細に構築されている。講談社「月刊少年シリウス」2018年7月号から2025年12月号まで連載。「次にくるマンガ大賞2019」コミックス部門で第9位およびU-NEXT賞、「全国書店員が選んだおすすめコミック2020」で第10位を獲得。