イノウエの代表作の一つ。19世紀ヨーロッパ風の貴族社会を舞台に、触れたものを死なせてしまう呪いをかけられた貴族の少年、坊ちゃんが、呪いの解明を目指す物語。メイドのアリスとの出会いにより、新たな人間関係が構築され始め、それはやがて呪いの真相を解明する糸口となる。そして、魔女たちの存在が徐々に明らかになる中で、貴族社会の因習や魔界の政治が絡み合う展開へと発展していく。本作は、ダークファンタジーの要素を含んだラブコメディで、触れ合うことのできない二人の関係性は、視線や仕草といった非接触のコミュニケーションで表現されている。貴族社会と魔女社会が並立する世界設定において、階級制度や組織構造が存在する独自の世界観が構築されている。小学館「サンデーうぇぶり」で2017年10月3日から2022年5月17日まで連載。3期にわたりテレビアニメ化され、2021年7月に第1期、2023年7月に第2期、2024年4月に第3期が放送。