とある小さな街で暮らす少女と黒猫の日常を描いた、ほのぼの&ダークファンタジー。主役は大きな屋敷に黒猫の「クロ」と暮らす少女のココだ。イタズラ好きでちょっと普通ではないクロと楽しい日々を過ごすココ。だが彼女たちの暮らす街は周囲に不気味な黒い化物がはびこり、怪物を遠ざける「白線」によって守られている死と隣り合わせの危険な場所でもあった。
本作のタイトルにある「黒」は、主人公のココが一緒に暮らす謎多き黒猫と、彼女が住む街の周囲に生息する黒い化物を指している。化物は、人間をはじめ様々な生物を襲う危険な存在として恐れられているが、ココは幼い頃のとある出来事によって化物の存在を認識できない。一方で、クロはその化物によく似た特性を持っているが、人を襲うことはなく、むしろボディーガードのようにココを襲おうとする化物を撃退する役割を担っている。人々が化物に怯えながら暮らす街で、ココとクロの不思議なふたりが過ごす穏やかな日常と、街を取り巻く不気味な化物の謎が少しずつ明かされていく、不思議なストーリー展開が特徴の作品だ。
ヴィクトリア王朝時代を舞台に描かれるダークファンタジー&サスペンス。英国の名門貴族ファントムハイヴ伯爵家の幼い少年当主、シエル・ファントムハイヴ。「女王の番犬」として英国の裏社会の秩序を守る役割を担う彼の側には、セバスチャン・ミカエリスと名乗る人間離れした力を持つ執事が仕えていた。2008年TVアニメ化、2014年実写映画化。
本作のタイトルとなっている「黒執事」とは、少年伯爵シエルに仕える執事のセバスチャンである。黒髪に黒の燕尾服姿という「黒執事」の名前どおりの風貌をしたセバスチャンの正体は、シエルが黒魔術集団に生贄として誘拐された際に呼び出し、契約した「悪魔」だ。忠実で有能な執事としてシエルに仕えるセバスチャンは、本来の執事の業務に加えてコックからボディーガードなどの役目まで引き受けており、現在のファントムハイヴ家は彼無しには機能しない状態。またシエルが任務を受けて「女王の番犬」として動く際には、情報収集から大群相手の戦闘までも完璧にこなしている。そんな彼の決めゼリフは「私はあくま(悪魔)で執事ですから」である。
呪われた貴族の青年と、彼に仕えるメイドの恋模様を描くラブコメ。人里離れた森の中にある館でメイドのアリスと暮らす貴族の青年「坊っちゃん」。彼は魔女から「直接触れたものの命を奪ってしまう」呪いをかけられ、誰にも触れることができない孤独な運命とともにあった。だが、メイドのアリスはそんな呪いを知りながらも、日々坊ちゃんに逆セクハラを仕掛け、戸惑わせていた。
本作のタイトルの「黒メイド」は、主人公に仕えるメイドのアリスが、黒づくめのメイド服を身にまとっていることから。主人公である「坊っちゃん」は5歳の時、魔女に「触れたものの命を奪う」呪いをかけられており、家族からも距離を取られ、自虐的な性格になってしまった。しかしメイドのアリスは、人々が恐れる彼に自ら仕え、思わず触れてしまいそうな近すぎる距離感で毎日逆セクハラを仕掛けてくる。その裏には言動からはうかがいにくい坊ちゃんへの愛情が込められており、坊ちゃんもアリスからの日々の誘惑に耐えつつ、呪いを解いて彼女に触れたいと奮闘している。
異常なほどに存在感の薄い少年と超高校級の実力を備えた天才。対照的なふたりの高校生がチームメイトとともにバスケットボールで全国制覇を目指す本格スポーツ漫画。歴史は浅いが実力ある誠凛高校バスケ部にふたりの新入部員が加わった。ひとりは恵まれた身体と技術を持つアメリカ帰りの天才、火神大我。もうひとりは技術も身体能力も平均以下だが、優れたパス能力を持つ黒子テツヤだった。2012年TVアニメ化、2016年劇場アニメ化。
タイトルの「黒子」は本作の主人公である黒子テツヤのことだ。目の前にいる人から認識されないこともあるほど存在感が薄く、技術も身体能力も決して高くはない黒子。しかし、中学時代の彼は、超強豪校のバスケ部に所属し、鋭い観察力と自身の存在感の薄さを武器に「裏方」としてチームに貢献。中学バスケ界で「キセキの世代」と呼ばれた天才たちからも一目置かれた「幻の6人目」であった。誠凛高校バスケ部で出会ったアメリカ帰りの天才選手、火神と出会った黒子は、自分は「影」であり、光となる選手を勝利に導くのだという自負を語り、火神やチームメイトとともにかつて自分が支えた「キセキの世代」に挑んでいく。
平凡な日々を送っていた少年が、特殊な力を持つ「魔法使い」の少女と出会い、襲い来る敵と生存を賭けて闘うダークファンタジー。幼い頃に「クロネコ」と呼んでいた幼馴染の少女を事故で喪った高校生の村上良太は、ずっと彼女を忘れられずにいた。そんなある日、クロネコに酷似した少女、黒羽寧子が転校してくる。だが寧子は良太のことを知らず、過酷な運命を背負っていた。2014年TVアニメ化。
本作は「魔法使い」と呼ばれる特殊な力を使う者たちの戦いが描かれる物語。タイトルの『極黒のブリュンヒルデ』の「極黒」は作中のとある魔法使いの能力を指している。主人公の良太は頭脳明晰な高校生。ある日彼は自分の不注意で事故死させてしまった幼馴染の少女にそっくりな転校生、寧子と出会う。しかし彼女は良太のことを知らず、さらに普通の人間でもなかった。その日の夜、土石流に遭遇して寧子に助けられた良太は、彼女がとある研究所で造られた「魔法使い」と呼ばれる存在で、謎の「研究所」で処分されるところを仲間と共に逃亡したこと、さらに「鎮死剤」という薬を一日でも飲まなければ死んでしまうことを知る。その悲壮な運命を知った良太は、寧子たちが生き延びる方法を模索し、共に闘うのだった。