わたなべ志穂の代表作の一つ。現代日本の架空の高級ホテル「ラ・ブランシュ」が舞台。美貌の持ち主で数多の男性を手玉に取ることから「悪女」と呼ばれる、ウェディングプランナーの綾華は、「王様」と呼ばれるホテルの支配人、東郷に呼び出され、プロポーズを受ける。利害関係の一致から偽装結婚した二人だが、綾華の内面にある本当の優しさや、東郷の隠された一面が明らかになり、互いに惹かれ合うことになる。本作は、偽装結婚から始まる恋愛を描いたラブコメディである。「悪女」と「王様」という個性的なキャラクター設定や、権力者と一般社員という立場の違いを活用した恋愛関係の描写が特徴である。また、高級ホテルという特殊な職場環境を舞台とし、ブライダル業界の華やかさと厳格さが物語の背景となっている。小学館「プチコミック」2014年7月号から2017年12月号まで連載。2023年にテレビドラマ化され、スピンオフドラマも配信された。