『オトメン(乙男)』などで知られる菅野文の代表作の一つ。薔薇戦争時代の中世イングランドを舞台に、白薔薇紋章のヨーク家と赤薔薇紋章のランカスター家による王位争奪戦を描いた物語。両家の対立が激化する中、ヨーク家の三男、リチャードを中心とした人間関係や政治的駆け引きが展開される。リチャードには男女両方の性を持つという秘密があり、この設定が物語の核となっている。リチャードは、王位への野心を抱く父親、ヨーク公爵の願いを叶えるため、自らを鍛え上げ奔走するが、それによりイングランドに戦乱をもたらしてしまう。作中では、リチャードの内面的な葛藤と外的な運命が交錯し、登場人物たちの複雑な人間関係と政治的対立が絡み合う、愛憎と権力闘争が描かれる。本作は、歴史漫画とダークファンタジーの要素を融合させた作品。薔薇戦争における両家の紋章でもある薔薇のモチーフが全編を通じて用いられ、白薔薇と赤薔薇の対比が政治的対立と感情的な関係性を象徴している。また、中世イングランドの封建制度や王位継承法、貴族間の政治的関係も詳細に描かれている。秋田書店「月刊プリンセス」2013年11月号から2022年2月号まで連載。2022年1月にテレビアニメ化され、連続2クールで放送。2022年6月に舞台化、2025年4月にミュージカル化されたほか、小説も刊行されている。