複数の男子と魅惑のひととき♪逆ハーレム漫画57 Pt.

映画「春待つ僕ら」が2018年12月14日公開。今回は、女性が複数の男性から恋心を抱かれるシチュエーション「逆ハーレム」漫画5作品をピックアップ。

本作には、バスケットボール部に所属する、容姿端麗なイケメン男子たちが多数登場する。イケメンたちに振り回されつつも、逆ハーレム状態を満喫できるのが魅力となる作品だ。「バスケ部イケメン四天王」の4人は、性格も容姿もバラバラだが、それぞれに魅力的な好青年である。見ているだけで至福のひとときを味わえるほどのイケメンっぷりだ。逆ハーレム作品に多い「主人公をイケメンたちが取り合う」という展開ではないのもポイント。主人公の女の子・春野美月が、イケメン4人に囲まれて、部活に恋にと青春を謳歌する日々が楽しめる。徐々に惹かれ合う、美月とイケメン四天王のひとり・朝倉永久。そんな2人に対し、イケメン3人が茶茶をいれたりフォローしたりしながら見守っていく様子は微笑ましく、心が温かくなる。

私立桜蘭高校ホスト部の部員は6名。彼らは全員、超お金持ちの子息ばかりの桜蘭高校の中でも、指折りの由緒正しき家柄の子息だ。主人公である庶民の娘・藤岡ハルヒは、ホスト部の所有する高価な花瓶を割ってしまった。中性的な顔立ちのハルヒは、男子と間違われ、借金返済のため、ホスト部に入ることを余儀なくされる。庶民のハルヒと、超お金持ちゆえ世間からかなりズレているイケメン6人。彼らは最初こそ険悪な雰囲気を醸し出すものの、ハルヒが女子だと知ったことをきっかけに打ち解けていく。やがて、彼らはハルヒに恋心を抱くように。ハルヒとイケメン6人の逆ハーレム状態になっていく。作品の雰囲気はギャグテイストが強めだが、シリアス展開やラブコメ要素もしっかりとあり、笑いながら楽しめつつも、心に残る作品である。

主人公の英会話講師の女性・桜庭潤子には、27歳の誕生日を目前にして、複数の男性から好意を寄せられるモテ期が到来。腐れ縁のエリート商社マン、英会話学校のアイドル外国人講師、教え子の女装男子高校生、そして見合い相手の東大卒の僧侶。潤子は、イケメン4人から一斉に、熱烈なアプローチを受けることとなる。潤子の逆ハーレムライフは、潤子の同僚や妹たちといった女性陣も巻き込みながら、やがて複雑な恋愛模様へと発展していく。アラサー女性を主人公としていることもあり、女同士のドロドロした関係や、大人ならではの恋の駆け引きといった、リアルな恋愛事情が赤裸々に語られている。

『王家の紋章』といえば、1976年の連載開始以来、女性を中心に多くの読者を虜にしてきた少女漫画の金字塔である。古代エジプト王国やメソポタミア文明、インダス文明といった、異国情緒あふれる世界を舞台とした歴史ロマンだ。古代エジプトの呪いが巻き起こすホラー要素。現代と古代エジプトを不思議な力によって行き来するタイムトラベル。そして、主人公の少女・キャロル・リードを取り巻く、逆ハーレム状態の甘く危険なラブロマンス。さまざまな要素や見どころが複雑に絡み合って、本作ならではの魅力を形成し、読者の好奇心を強く刺激する。

男子にモテモテな女子という、逆ハーレム漫画の王道を描く本作。主人公の女子高校生・芹沼花依を取り巻く男子だちは、外見や性格がそれぞれ異なるイケメンだ。爽やかなスポーツマン、根は正直者な軽薄な男子、花依の所属する史学部のド天然先輩、優等生系ツンデレの後輩と、バラエティに富んでいる4人だ。花依に対するリアクションが、イケメンごとに違うのが、実におもしろい。そして、本作を最も興味深いものとしているのが、花依のキャラクターである。花依は、痩せて美少女になっても、男子同士が仲よくしているのを見たり妄想するのが大好きなまま。自分がモテることよりも、そうしたボーイズラブ的なシチュエーションに心をときめかせる。残念だけど憎めない、愛されキャラクターなのである。そんな花依に呆れつつも惹かれていくイケメンたちの葛藤も、本作ならではの魅力となっている。