忍者を養成する高校に入学してきた主人公と、幼馴染で同級生の美少女との恋をコメディタッチで描いた、ギャグ系ラブコメディ漫画。私立忍ノ者(しのびのもの)高校は普通の男女共学高校に見えて、実は毎年300名ほどの忍者を世に送り出している忍者養成機関なのである。この高校は原則として途中入学は認められていないが、創立者の孫である猿飛肉丸(さるとびにくまる)は「忍者としての適性試験に合格すれば、例外的に転入を認める」と校長から言い渡される。1982年テレビアニメ化。
校長が肉丸に出した試験とは、「忍ノ者高校の至宝である忍びの奥義をしるし尽くした秘伝の書を、学園きっての凄腕の忍者教師である緒形から奪う」というものだった。肉丸の幼馴染で校長の娘である霧賀魔子(きりがまこ)は、「緒形から奪えるはずがない」と父親に迫るも「それぐらいできなければ入学してもすぐドロップアウトだ」と一蹴される。しかしながら、魔子の心配をよそに、肉丸は食いしん坊で肥満体型の外見からは想像も出来ないほどの身体能力をもってして、緒形から見事に秘伝の所を奪い取り、さらに肉丸の体型でしか使いこなせない「神風の術」を用いて緒形との果たし合いに勝つ。伝説の忍者である猿飛八宝斎(はっぽうさい)の孫・肉丸と幻術を巧みに操るくノ一・魔子の二人を主軸に、個性豊かな忍者訓練生たちの破天荒な日常がユーモラスに展開される。
忍者学校のおちこぼれ主人公が闘いを通じて強くなり、仲間との絆を深めていく忍者バトル系少年漫画。舞台は様々な国々が乱立している架空の大陸。各国には忍(しのび)の里が存在し、軍事や経済の柱となっていた。中でも木ノ葉隠れの里、砂隠れの里、岩隠れの里、雲隠れの里、霧隠れの里の在る国々は忍び五大国と呼ばれ、それぞれの里のトップに立つ長は特別に「影」の付く名前で呼ばれていた。2002年テレビアニメ化、2004年、2015年アニメ映画が公開。
木ノ葉隠れの里に住んでいるうずまきナルトは、赤ん坊の時に里を襲った化け狐の九尾(きゅうび)を体内に封印された「人柱力(じんちゅうりき)」であるという理由で周囲から疎まれ、孤独な日々を送っていた。夢は木ノ葉隠れの里の長である「火影(ほかげ)」になることだが、忍の世界では長の下に上忍、特別上忍、中忍、下忍とある。一番下のランクである下忍になるにも下忍試験に合格し、忍者学校を卒業しなければならない。卒業試験に2度も失敗していたナルトは、今回こそはと意気込んだものの、またも失敗し一人だけ不合格となる。忍者学校の教員であるイルカはそんなナルトに昔の自分を重ね、人一倍厳しく接するのだった。正に少年漫画の王道。忍者漫画として絶大なる人気を誇り、海外でも高い評価を受けている作品。
戦国乱世時代を舞台に、ヒラ忍者の家系の主人公がエリート忍者を目指して仲間たちと共に奮闘する、忍者系歴史ギャグ漫画。猪名寺(いなでら)乱太郎は忍者稼業の傍ら農業を営む「半農半忍」の父親からの期待を一身に背負って忍術学園に入学する。しかしながら、乱太郎を待っていたのは、普段の授業よりも厳しい、学園長の大川平次渦正(おおかわへいじうずまさ)の思いつきによるぶっ飛んだ課外授業、そして学園外から持ち込まれるややこしい相談事だった。乱太郎は次々に持ち込まれる難題に先生や友人たちと共に立ち向かう。1993年よりテレビアニメ「忍たま乱太郎」が放送されている。
時代は戦国乱世の室町時代末期であり、忍者の卵「忍たま」である主人公・乱太郎と、クラスメイトで学園寮の同室である福富しんべヱ、摂津のきり丸を中心に展開する。乱太郎たちを数々の騒動に巻き込む忍術学園の学園長である大川平次渦正だが、昔は凄腕の忍者であり、今も忍者界の大物たちと通じている。そのため暗殺者から狙われており、学園長に振り回される乱太郎たちやとりわけ若い担任の土井半助にとっては胃痛と頭痛の種になっている。作者の「子供向けだからこそ、これから知識をつけていく子供の読者に歴史的事実を正しく伝えたい」との思いから、歴史的資料や取材による正確な時代考証を基に描かれている半面、その時代にはあり得ない自動販売機や腕時計が登場するなど、ギャグ漫画らしい要素もしっかり盛り込まれている。
女子高生の自宅に突然やってきた天然ボケのくのいちと、お供の謎の生物が騒動を巻き起こすどたばたギャグコメディ漫画。忍者学園忍者学部くのいち学科に通う見習い忍者の忍(しのぶ)は、頭領の命により試験課題として女子高生の下着を集めることに。女子高生の不知火楓(しらぬいかえで)の家にまんまと忍び込んだと思いきや、忍の姿はバレバレ。「頭領からの命は絶対であり、何事も遂行しなければならない」と、ひたむきで一生懸命な忍に同情した楓は、自分の下着を忍に差し出す。2004年テレビアニメ化。
くのいちである忍は、色々とあったものの突然部屋に忍び込んだ自分に下着を差し出してくれた楓の優しさに惚れ込んでしまう。くのいちの忍と女子高生の楓を中心にストーリーは進んでいくが、忘れてはならないのが謎の生物「音速丸」の存在である。忍に仕える鷹という設定ではあるが、その正体は私立忍者学園「い組」の頭領である。ただ、どういうわけか忍だけは頭領とは別人と思っている。「い組」においてくのいちは忍一人であり、男の忍者は全員忍装束で覆面をしているので見分けがつかない。2000年からの連載だが、ノリがどこか旧き良き昭和の香りがする作品だ。
深い山奥に在る女だけの忍者学校、くノ一学校を舞台に、彼女たちがまだ見ぬ男たちにあれこれ想像を膨らませながら過ごす日々を描いた、ドタバタ系コメディ作品。山の中で集団生活をしているあかね組のツバキは優等生のくノ一だが、「脳が小さくて股間が弱点」という情報以外には、男というモノを知らず、実物を見たことがない。そんなある夜、ツバキと同じ班の妹分であるサザンカとアサガオが学校を脱走する。ツバキは先生の命を受けて、二人を連れ戻すべく学校よりさらに山奥に向かう。
サザンカとアサガオの目的は、その夜山中で夜間授業をおこなっていたあおい組の男どもをやっつけることだった。すぐに追いつき、捕獲すると、サザンカは「男をぶっ倒してせっかんを免れましょう」と迫る。実はツバキも前々から男に興味があり、一度見てみたいと思っていたのだ。不思議な胸の高鳴りを覚えたツバキだったが、真面目ゆえにすんでのところで男たちを見ずに逃げてしまう。尼寺の如き男子禁制のくノ一の里で繰り広げられる、花のようにキュートでハートウォーミングなくノ一たちの物語。