概要・あらすじ
不知火楓の家に、ある日突然くのいちの忍がやってきた。彼女は「女子高生の下着」を集めるよう頭領に言われて飛び回っているという。あまりに純粋無垢すぎる忍が心配になってしまう楓。一方忍は楓の優しさに惚れ込み、強く慕うようになる。忍がつれていた鷹の音速丸は、実は忍の通う忍者学園の頭領の一人で、シモネタとセクハラばかりを繰り出している。
次第に楓のまわりには、忍の仲間のサスケたち忍者軍団や、天才呪術師雅、ワニのデビルなどが集い、混沌とした日々が続くようになる。そんな中、忍は楓にすすめられて、頭領を目指す決意をする。
登場人物・キャラクター
不知火 楓 (しらぬい かえで)
県立白土高校の女子高生。髪型はショートボブ。音速丸の命令でパンツを盗みに来た忍に慕われるようになり、仲良くなってからは自分で忍者学園に遊びに行ったり、忍が遊びに来たりと、2人で行動することが増えている。特に忍は結婚をも視野にいれるほど彼女に愛情を寄せ続けている。一方楓は忍のことを「親友」だと言っている。セクハラや狼藉を働く音速丸をねじ伏せるほどの腕力の持ち主で、大騒ぎする忍者学園に対してのツッコミ役。 勉強と運動はそこまで得意ではないが、やればできるタイプ。友達は多く、同性にとてもモテており、バレンタインにはチョコをたくさんもらっている。胸は大きい。
忍 (しのぶ)
私立忍者学園忍者学部くのいち学科の女子学生。大きなリボンをつけ、長い髪の毛を「シノブ玉」で留めている。かっこいい正義の忍者になるのが夢だが、天然ボケな性格で、なかなか忍者としての才能を発揮できていない。また、忍者とはなんなのか、いまいち理解できていない。忍者としての基本的な体力は高く、一般人の不知火楓をはるかに上回る。 楓に出会ってからすっかり惚れ込んでしまい、彼女に激しくアプローチし続けている。楓もそれを拒絶はしておらず、忍を親友だと言っており、頻繁に忍者屋敷と楓の家をお互いに行き来している。頭領である音速丸は、なぜか忍にだけ「自分は忍鷹だ」と偽って別の存在を演じ続けている。忍にだけは、音速丸がかわいく見えるらしい。 後に忍者の頭領になるための道を選択する。妹は呪術師の雅。額のはちまきにあるスマイルマークは家紋。胸は大きい。
音速丸 (おんそくまる)
私立忍者学園忍者学部の頭領。「い組」で忍者生徒たちの先生を務めている。忍の前では「忍鷹」を演じているが、周囲の人にはバレバレ。黄色の軟体生物で、普段は球体、時に人間型へと変形する。また、食べ物を過剰摂取すると巨大化する。翼で空を飛ぶことが出来るが、10年周期で生え変わる体質で、今までに2度翼が抜けている。自分の欲望のままに生きる存在で、常日頃から下ネタとセクハラ行為を続けており、忍と楓は度々その毒牙にかかっている。 常識人の楓と雅からは幾度もツッコミを入れられているが、懲りたことは一度もない。泉とはかつてクラスメイトだったが、彼が留年しまくっているため同い年ではない。真面目な泉からは、なぜか信頼されている。
雅 (みやび)
忍の妹で、私立忍者学園呪術学部呪術学科の小等部所属。おフダを使ってあらゆる術を駆使する天才少女。頭に大きなリボンをつけ、首に数珠をかけている。呪術に関してはかなりの腕前で、腕や足を召喚して攻撃することが可能で、神出鬼没な音速丸を翻弄しつづけているが、ごくまれに暴走してしまい、止めることができなくなる。 気が強く、しっかりした性格で、時折抜けている姉の忍を心から慕いつつも心配しており、彼女に忍者をやめて呪術に編入するように勧めたことがある。ミーハーな性格で、アイドルのポスターを貼ったり、男装した忍に惚れ込んだりしている。同じ呪術部の少年タケルに片思いをしたことがあり、彼に嫌われないようおしとやかな女性を目指していた。
サスケ
私立忍者学園忍者学部忍者学科所属の少年。「い組」のクラス委員長で、忍者代表。「い組」には多数の忍者学生がおり、みな同じ覆面をつけているため、誰がサスケかは見分けがつかない。妄想癖が強く、重度のオタクで、女の子に対しての夢見がちな会話を日々仲間としている。一方で音速丸のようなセクハラ行為は一切しない紳士。体は鍛え上げられていて戦闘能力も高く、ソドムとゴモラを一瞬で倒している。
デビル
忍者屋敷の池に住み着いたクロコダイルワニ。元の飼い主がつけた名前は「エンジェル」。サスケが教育を施したことで人語が喋れるようになり、二本足で歩行が可能になった。その後は忍ワニとして生徒の一員になる。普段から音速丸に食いつくクセがあり、音速丸はそれを利用して、彼に噛まれた状態で擬態して行動している。かなり常識があり、忍者たちのドタバタは冷静に見ている。 知識も豊富で宿題やテストをきっちりこなす優等生。バイトをしてバイクを買って乗り回したり、携帯電話をつかいこなしたり、油絵をたしなんだりと、人間社会に馴染んでいる。
泉 (いずみ)
私立忍者学園の「ろ組」の頭領。音速丸とは昔からのクラスメイトで、今も知り合いであるくのいち。髪の毛で右目を隠している。忍者としての力が相当高く、異例の若さで頭領になった。手裏剣は百発百中で、忍者剣道大会では優勝争いの常連だった。考え方はマイペースで、細かいことは気にしない大雑把な性格。弱い男は厳しく叩き直そうという信念を持っており、自分より強い男が好き。 学生時代は忍同様、クラスにくのいちが自分しかいなかったため、苦労していた。音速丸のことはなぜか高く評価している。
不知火 香 (しらぬい かおり)
不知火楓の母親。見た目が若く、忍者たちから美人だと称されている女性。髪の毛をおさげにしている。天然でおっちょこちょいなところがあり、時折楓に心配されている。忍が遊びに来るようになってからは、2人の仲の良さを快く思っており、忍をとてもかわいがっている。雅からは実の母のようにとても慕われている。音速丸からセクハラめいた行為を働かれるも、夫を愛していることをはっきりと言って、仲睦まじさを見せている。 食べ物を粗末にすることだけは許さず、音速丸にビンタをしたことがある。
不知火楓の父 (しらぬいかえでのちち)
不知火楓の父。妻は不知火香。髪の毛の一部に白髪がある男性。とてもおおらかで優しい人物。仲良し夫婦で、香を溺愛している。
緑 (みどり)
不知火楓のクラスメイトで友人。ポニーテールの少女。文化祭ではじめて忍に出会い、以降忍や音速丸を見てごく自然に受け入れ、楓を驚かせた。音速丸を「かわいい」と称している。
タケル
雅と同じ呪術部に通う少年。雅が恋をしていた相手。呪術による攻撃が得意で、音速丸を倒したことがある。
ソドム
背が小さく、目付きの悪い人物。妖忍骸兄弟の兄。私立忍者学園に忍び込み、幻術分身を使いこなしたが、サスケの「トランプ手裏剣奥義ロイヤルストレートフラッシュ」に敗れる。
ゴモラ
巨人風の人物。棍棒をもっており、妖忍骸兄弟であるソドムの弟。ノーパン主義だったため、サスケの術「死のドレスアップ」によって、からしブリーフを履かされて敗れる。
迷い象 (まよいぞう)
忍の家に迷い込んできた子象。サーカスから逃げ出してきた。音速丸が極度の象嫌いのため、忍たちが必死に隠そうとした。
ポチの助 (ぽちのすけ)
忍が拾ってきた種を撒いた所、生えてきた植物。蔦を自由に動かし、なんでも食べてどんどん大きくなる怪植物。人語が通じるため、忍の説得で飲み込んだものをすべて吐き出した。
ハヤテ
忍と雅の父親。ひげをはやした威厳のある人物。音速丸は彼が頭領をしていたころの教え子で、彼が忍の前であえて「忍鷹」を演じているのを知っている人物。頭領を目指す生徒のための大学を北の隠れ里に作り、忍を入学させようと考えていた。
シズカ
忍と雅の母親。優しい人物。「シノちゃん」「みやちゃん」と娘達を呼んでいる。特に雅には強く慕われている。音速丸の成長を見守ってきた。
恵
メガネをかけた女性。デビルの元飼い主。動物が好きでワニを飼っていたところ、マンションの管理人に怒られてしまい、デビルは自発的に手紙を書き残して出て行った。デビルにつけていた元の名前は「エンジェル」。
梓 (あずさ)
私立忍者学園忍者学部の「ろ組」の生徒。頭領の泉に学んでいるくのいち。大きなリボンをつけている。弱気でビクビクしているが、「い組」の男子生徒よりはるかに優れた忍者能力を持ちあわせている。
場所
私立忍者学園 (しりつにんじゃがくえん)
忍が通う忍者養成学校。忍が所属するのは「忍者学部」で、雅が所属するのは「呪術学部」。クラスごとに頭領が指導をしており、くのいちの多い「ろ組」では泉が頭領として生徒たちを厳しく訓練している。一方で音速丸が頭領である「い組」は、特に修行をせず、オタク談義とエロ話に没頭しており、男子が多い中で忍だけが女子、という偏ったバランスになっている。 運動会などのイベントも行われている。
続編
ニニンがシノブ伝ぷらす (ににんがしのぶでんぷらす)
古賀亮一の『ニニンがシノブ伝』の続編。見習い忍者のシノブが、周囲の人を巻き込んで騒動を起こす日々を描いたギャグ漫画。「コミックニュータイプ」で2020年6月26日から配信の作品。 関連ページ:ニニンがシノブ伝ぷらす
アニメ
書誌情報
ニニンがシノブ伝 4巻 KADOKAWA〈電撃コミックスEX〉
第1巻
(2002-02-09発行、 978-4840220682)
第2巻
(2003-04-10発行、 978-4840223652)
第3巻
(2004-09-10発行、 978-4840228152)
第4巻
(2006-05-10発行、 978-4840234689)