「裏切り者」にもそれなりの理由はある?!オススメ漫画5選71 Pt.

「裏切り」とは恥ずべき行為と思われている。だが、得てして人はそれを行ってしまうものだ。何らかの理由で「裏切り」を行ってしまった登場人物の生きざまを描く5作を今回は紹介する。彼らの裏切り、はたして許されるものだろうか。是非ジャッジしてほしい。

作成日時:2020-09-06 10:00 執筆者:マンガペディア公式

「裏切り者」にもそれなりの理由はある?!オススメ漫画5選

出典:秋田書店


『信長を殺した男~本能寺の変 431年目の真実~』

『信長を殺した男~本能寺の変 431年目の真実~』

出典:秋田書店

斬新な視点から「本能寺の変」の真実を解き明かす、新説歴史漫画。日本史上、本能寺にて織田信長を謀殺したとされている明智光秀。本作は彼に焦点をあてた、新説をもとに描かれる歴史漫画である。光秀とは何者だったのかという観点から始まり、光秀が阻止しようとした信長の企て、光秀を裏切り羽柴秀吉の内通者となった者の存在、光秀と彼が援軍を頼った者とのつながりなど、謎の多い「本能寺の変」の真実を追う物語だ。外伝に『信長を殺した男 外伝―乱世の麒麟たち―』がある。

光秀は信長を恨み「本能寺の変」で謀反を起こしたとするのが従来の定説である。その定説に異を唱える本作。原作者は光秀の子孫と伝えられる歴史研究家・明智憲三郎である。本作は、その著作「本能寺の変 431年目の真実」の歴史考証をもとに描かれる。生年からして不明であり、半生が謎に包まれた人物である光秀。本作では例えば、まず光秀の享年が55歳とされているのを67歳として再定義している。この年齢は信長より18歳年上ということになり、大胆な解釈である。他にも、光秀は信長から疎まれてはおらず、逆に重用されてさえいたという説を取り上げている。それらを踏まえて、本能寺の変はなぜ起きたのかという終着点を目指し、真っ向から定説に挑んでいる歴史大作である。


『JUDAS』

『JUDAS』

出典:KADOKAWA

新約聖書をモチーフとし、裏切りと愛を描いたダークファンタジー。女装をした孤児の少年・イブは、路上でアルバイトをしている最中に空から降ってきた少女を受け止めて救う。その少女は綾瀬瑞樹、16歳の天才科学者だった。ある理由から飛び降り自殺を図るもイブに阻止されたために、イブに憑依する存在「JUDAS(ジューダス)」と縁を持つこととなる。JUDASには呪いがかけられており、そのため666人の命を狩らなければ元の姿に戻れないのであった。

人に触れることを禁じる呪いをかけられた男・JUDASは、人との接触が行えないため、普段はイブに憑依している。そして、その呪いを解くため666人の命を狩り取らなければならない。人を狩らねば人間に戻ることを許されない咎人のJUDASの悲哀を描いた本作。新約聖書でキリストを裏切った使徒「イスカリオテのユダ」のエピソードを主軸に据えた重厚な物語だ。『JUDAS』の後、アニメ化もされた作者の代表作『そらのおとしもの』など、非日常ラブコメものが得意な印象がある作者。だが、そういった作品にも通底するシリアスな面も含んだ物語作りの素養はすでにこの『JUDAS』の時点で、備わっていたことが分かる。作者のファンのみならず、手に取ってほしいダークファンタジーの隠れた名作である。


『RANJIN 三国志呂布異聞』

『RANJIN 三国志呂布異聞』

出典:amazon

「三国志」の中で最強といわれる武将の生涯を描いた歴史アクション漫画。三国志などに登場する武将・呂布奉先(りょふほうせん)。本作では歴史上に登場する以前の、謎に包まれた彼の半生が描かれる。物語は、罪人、戦争捕虜などを敵と見立てて首獲りを行う「頭(こうべ)落し」の場面から始まる。次々殺害される捕虜らの中でひときわ体が大きく、生に貪欲な青年・呂布。彼がその殺し合いの中からのし上がり、中国史上の伝説の武将となるまでを描いた作品だ。

三国志をもとにした数々の創作において、多くの場合強力な武将として登場する呂布。本作においても例外ではない。三国志以前、本作冒頭での「頭落し」や闘場「狄(てき)」での殺し合いでも、並外れた生への執着を都度湧き上がらせ、呂布は生き延びていく。そんな呂布は、勇名をはせる一方で裏切り者の代名詞としても知られる人物である。三国志において、養父を2度誅殺し、その他にも盟約を破ったことが幾度もあるためだ。だが、そういった呂布の勇猛だけでない人間臭さが人気の秘密なのかもしれない。本作における呂布も、自分が生き残るためには手段を選ばない規格外の人物として、魅力的に描かれる。キャッチコピー「"暴""逆""悪"のダーク三国志」も納得な血腥さ全開の作品である。


『ダイモンズ』

『ダイモンズ』

出典:秋田書店

仲間たちによって、大事なものを奪われた男の復讐を描いたダークSF漫画。かつての仲間に両腕と、愛する妻子を奪われた男・ヘイトこと砌斌兵斗(さいもんへいと)。死の淵より這い上がった彼は、鉄の腕とそれを操る「ゼスモス」と呼ばれる念動力を得る。強い憎悪をもってかつての仲間への復讐の旅を続けていく。なお、本作は手塚治虫の作品『鉄の旋律』を原作としており、設定の一部を共有するが、物語としては全くの別物となっている。

元は、医療目的のナノテクノロジーの専門家であったヘイト。しかし、彼の所属するロゴスディア社の上層部が、その技術の軍事兵器への転用を始める。それを見過ごせずにヘイトは社を裏切るが、その報復として仲間らに両腕と妻子を奪われるのであった。近未来SFとダークな復讐譚を、卓越した筆致で描いた本作。ヘイトの「悪魔の憎しみ(ダイモンヘイト)」という異名もまた仰々しくて素晴らしい。元々はヤンキーものを得意としていた作者。その後、海洋冒険ものとしてヒットした作者の代表作『フルアヘッド!ココ』を執筆、作家としての懐の深さを感じさせた。そして本作もまた、ダークなSFの傑作であり、作者の豊かな可能性を見出せる代表作である。


『太陽を堕とした男』

『太陽を堕とした男』

出典:講談社

幕末を舞台に、藩から裏切り者とされた男の生きざまを描く歴史漫画。かつて奇兵隊総督をつとめた赤根武人(あかねたけと)。彼は長州藩の裏切り者として京の牢獄に囚われていた。そんな中、武人とその友人・淵上郁太郎(ふちがみいくたろう)は、敵の密偵をつとめることを条件に、新選組の監視のもと自由を手にする。しかしすでに武人には帰る故郷もなく、望むのは袂を分かったある男との邂逅のみであった。高杉晋作に憧憬し、愛憎の念を抱き続けた人物の物語である。

史実に沿ったかたちで描かれる本作であるが、まず心理描写の細やかさが特徴として挙げられるだろう。高杉を憎み、また憧れ、求め続ける武人の感情の機微が場面場面に差しはさまれ、それが最終的に集約されるような運びになっている。「友情と言うには重く、愛情と言うには血なまぐさい感情」というキャッチコピーがまた秀逸である。武人が藩を裏切った理由の根底にはそういった感情があるのかもしれない。また、他にも時代劇作品を何作も手掛けている作者ならではの作画も、美麗で素晴らしい。長州と敵対する新選組の参謀である伊東甲子太郎(いとうかしたろう)など、どことなく色気の漂う男が多数登場するのもセールスポイントだろう。物語、作画ともに高いレベルでまとまっている幕末時代劇の佳作である。


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