どの娘も可愛い! スタジオぴえろの「魔法少女たち」652 Pt.

1983年7月から1986年8月までに4作品立て続けに発表された「スタジオぴえろ魔法少女シリーズ」。その4作品の魅力を、ひとつずつ思い起こしてみる。

作成日時:2016-08-29 08:00 執筆者:マンガペディア公式

『魔法の天使クリィミーマミ』

出典:Amazon.co.jp

全てはここから始まった! スタジオぴえろ(現・株式会社ぴえろ)の魔法少女シリーズの第1弾。1983年7月から1984年6月まで、全52話放送。1981年にアニメ『うる星やつら』のキャラクターデザインを務めた高田明美を起用し、そのスタイリスティックな絵柄と、主人公の少女が変身して(芸能界の)アイドル歌手になるという設定が好評を博した。もともとはその前年にヒットした葦プロの『魔法のプリンセス・ミンキーモモ』の後を受けて、「モモ」を製作担当した「読売広告社」が企画を担当し、製作会社を「スタジオぴえろ」としたことに始まる。「マミ」のアイドル性と、変身前の「森沢優」の可愛らしさ、そしてこれは賛否もあるとおもうが彼女たちの声を当てた「太田貴子」の甘~い声が人気を呼んだ。その人気はテレビアニメに留まらず、放送後もいくつかのOVAをリリースしている。

『魔法の妖精ペルシャ』

出典:Amazon.co.jp

「魔法少女シリーズ・第2弾」。この4作品のうち、この作品だけが少女漫画原作である。だが、ペルシャという名前と彼女がアフリカで育った野生の少女、ということ以外マンガ版との共通性はない。1984年7月から85年5月まで全48話。主人公の速水ペルシャはアフリカから日本へと向かう飛行機が異空間に迷い込み、そこで妖精の国・ラブリードリームを救うために「大人になる魔法」を授かる。この作品と、次の「エミ」では安濃高志(あんのう・たかし)が監督を務めている(マミでも演出で参加している)。安濃監督は、少女特有の揺れ動く心情を描くことを得意としているようで、この「ペルシャ」でその作風が萌芽し、次の「エミ」で結実しているように思う。ペルシャ45話「涙は春風に乗って」は珠玉の名作だと今も思っている。

『魔法のスター・マジカルエミ』

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ぴえろ魔法少女シリーズ第3弾である「マジカルエミ」は、前々作「マミ」に立ち返り、主人公・香月舞(かつき・まい)が「エミ」というもう一人の少女に変身する設定になっている。ただし、エミはマジカルスター、要するに「手品師」であるところが「マミ」とは違うところ。前作「ペルシャ」から引き続き監督を務めた安濃高志は、手品師としてのスター・エミよりも、一人の平凡な少女である舞のほうにスポットを当て、その最終回には「手品って魔法でやるよりも自分でやったほうが面白い」と言わせる。「マミ」「ペルシャ」でもそうだったのだが、特にこの「エミ」で語られたものは「自分の力で一歩進んでいくこと」に喜びを感じる、そんな少女の姿ではなかろうか。特にテレビ放送後に作成されたOVA「蝉時雨」は、それまでの魔法少女ものとは一線を画す抒情感あふれる一編であるといって過言でない。放送は1985年6月から86年2月まで、全38話。

『魔法のアイドル・パステルユーミ』

出典:Amazon.co.jp

魔法少女シリーズ第4弾にして、事実上のシリーズ最終作。放送は86年3月から同8月まで、全25話。シリーズとしては最も短命に終わっている。「マミ」で原画、「ペルシャ」「エミ」では作画監督を務めた洞沢由美子(ほらさわ・ゆみこ)がキャラクターデザインを務めた結果、そばかすのあとも可愛い美少女に仕上がっている。全三作までの決定的な違いとして「ユーミ」は変身はせず、ただ魔法のステッキで描いた絵が実体化する、という魔法を使う。あえていえば一番オーソドックスな魔法少女と言えるかもしれない。設定年齢的にはいちばん幼いにも関わらず(優10歳、ペルシャ11歳、舞11歳、ユーミ9歳)、魔法が解けた時にパンツ一枚の姿になったり、お風呂好きの設定からお風呂シーンが多かったり、という演出が目立ったが、主な視聴者の「少女たち」からは受けが悪かったようだ。

『魔法のステージ・ファンシーララ』に関しては、「ユーミ」放送終了後12年を経て放送された作品であり、放送時間枠も違うことから今回は取り上げなかったが、歴史的に見て「ぴえろ魔法少女シリーズ」であることに間違いはないことをここに記しておきたい。

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