ダンスフロアでの熾烈な戦い！ボールルームダンス漫画オススメ５選37 Pt.

砌はダンスに関しては天才的だったが、感情の起伏が激しく度々茉莉花と衝突する。茉莉花もまた、彼女を束縛する一方で不倫の恋をする砌に強い反発を抱いていた。二人はダンスの本場・イギリスへ留学するが、茉莉花はそこで出会ったオーディン・ビョルンソンというダンサーと恋人関係になる。深い嫉妬をおぼえた砌とカップル解消の危機を迎えるが、ダンスの大会に挑むことでそれを乗り越えライバルたちと切磋琢磨してゆく。その後、フランツと再会した茉莉花はオーディンと三角関係に陥り、砌もまた不倫を清算したのちにオーディンの姉と深い仲になる。激しい恋の渦に翻弄されながら、何度も別離と再結成を重ねる二人が最後にたどり着くのはどんな結末か、最後まで目が離せない。

仙石の勧めもあり、多々良はダンスレッスンを受けることに。そのスタジオに雫も通っていることが判明し、普段と異なる彼女の一面を見て思わず気後れしてしまう。しかし、多々良は仙石が競技で踊るDVDを見て衝撃を受け、徐々に社交ダンスの世界に没頭してゆく。その後、初めて見学に訪れた試合で天才ダンサー・兵藤清春（ひょどうきよはる）と踊る雫に刺激を受け、彼女たちと同じ舞台で競うことを決意。紆余曲折を経て高校の同級生である緋山千夏（ひやまちなつ）と組むことになり、何度も衝突を重ねながら実力を伸ばしてゆく。本作には多々良の成長物語もさることながら、本格的な社交ダンス界がリアルに描かれている。心理描写や舞台裏など、興味深く楽しむことができるだろう。

夏は試しに副部長である二宮和実（にのみやかずみ）とタンゴを踊るが、その奥深さに触れたことでダンスの魅力に引き込まれてゆく。しかし端場は、その姿を見て夏を馬鹿にしたような態度を取り彼女を怒らせてしまう。すぐに退部できないことから端場は渋々夏と組み、ダンスを続けることに。陽気で真っ直ぐな夏に対し、ネクラなオタク男子の端場は事あるごとに衝突するが、少しずつダンスパートナーとして絆を深めてゆく。また、同じ1年生部員でフェミニン男子の掛井涼（かけいりょう）と大柄で猫背なメガネ少女の柘（つげ）百合子もまた、自らのコンプレックスを克服するためにダンス部に入部していた。4人は時に励まし合い、時にぶつかりながら少しずつ成長してゆく。彼らの努力の結晶が実るラストは感動必至だ。

姫愛はぽっちゃりメガネで地味な外見にコンプレックスを抱えていた。学校の帰り道、たんごが手伝うダンススタジオのポスターを偶然目にし、自分を変えたいと体験することに。なりゆきでたんごと踊ることになり、組んだ瞬間めくるめく世界を体感した姫愛は、彼こそが「運命のパートナー」と確信する。姫愛は再び彼と組める日を夢見て、努力を重ねダンスに身を投じてゆく。一方、たんごは過去のとある事件がきっかけで二度と踊らないと誓っていたが、彼女のひたむきさに心打たれ晴れてカップルになる。ダンスを通して姫愛がコンプレックスを、たんごが過去のトラウマを乗り越えてゆくさまが微笑ましく描かれている。いつしか惹かれ合う彼らの恋の行方にも注目したい。

雅春と英里は初心者同士であったがペアを組み、さっそく試合に出ることが決まる。しかし、英里は極度の緊張から最後まで踊り切ることができず、その後行われた文化祭でも衣装をからかわれたことがきっかけで傷ついてしまう。英里が過去に抱えていた異性のトラウマに深く共感した雅春は彼女を支えることを決意し、英里もまた彼と共に歩む覚悟を決め精神的に成長するのであった。夏の全国大会が始まり、雅春と土井垣をはじめとした鹿高の部員たちはそれぞれの目標を達成すべく、ライバルたちと熾烈な争いを繰り広げる。本作は、ダイナミックなダンスの描写が迫力満点だ。また競技ダンスの細かな種類やルールにも触れられており、初心者でも気軽に読み進められるだろう。