「紋所」シーンはもはや日本の伝統芸!水戸黄門漫画オススメ5選41 Pt.

「水戸黄門」といえば、徳川光圀(みつくに)を題材とした人気時代劇だ。勧善懲悪の作風で、中でも印籠をかざして悪を懲らしめるシーンは、お約束ながら広く愛されている。今回は、そういったドラマとはまた違った新たな水戸黄門像と出会える作品を紹介する。

作成日時:2019-12-22 10:00 執筆者:マンガペディア公式

「紋所」シーンはもはや日本の伝統芸!水戸黄門漫画オススメ5選

出典:小学館


『江戸むらさき特急』

『江戸むらさき特急』

出典:小学館

テレビ番組などの時代劇をモチーフとした4コマギャグ漫画。「水戸黄門」や「旗本退屈男」、「大岡越前」などといった数々の時代劇の登場人物がパロディ化されユーモラスに描かれている。ギャグは多彩で、不条理であったり無秩序であったり、笑いの振れ幅が大きいのも特徴だ。舞台は江戸時代であるが、連載当時のテレビ番組の名前がネタとしてしばしば作中に登場することもある。数多くのギャグ漫画を手掛けてきた作者の代表作だ。1995年に実写オリジナルビデオ化。

タイトルからして食品のパロディであり、そこがまた面白い。本作における水戸黄門一行の中では、うっかり八兵衛が目立ってよく笑いのネタに使われており、その「うっかり」がしばしば常軌を逸していて可笑しい。本作は筆を用いたような独特の筆致も特徴的で、時代劇に登場する俳優によく似て描かれているため、ニヤリとさせられる。時代劇の細かいところも拾い、笑いのネタにしているあたり、作者の観察眼の鋭さが感じられる。前述したテレビ番組ネタのみならず、特撮ネタ、下ネタなどギャグのバリエーションは広く、作者の引き出しの多さには感服だ。時代劇ファンはもちろん、そうでなくとも深く考えずに楽しめる良質のギャグ漫画である。


『黄門さま~助さんの憂鬱~』

『黄門さま~助さんの憂鬱~』

出典:集英社

水戸黄門の世直し旅にお供することになった貧乏侍の諸国漫遊の日々を描いた時代劇コメディ。本作の水戸光圀は残酷な性格で、お付きの者を何人も殉職させ、家臣たちに疎まれていた。家臣が次々亡くなっていくことを憂慮した水戸藩は浪人からお付きの者を募集する。そんな中、貧しい浪人の主人公・井上進ノ助は仕官し、光圀の残虐な試験を経て合格。殉職した先代に次いで、何人目かの佐々木助三郎(助さん)となって光圀の旅のお付きとなるのだった。

本作は、いわゆる水戸光圀の諸国漫遊をモチーフとしているが、勧善懲悪の物語ではない。光圀はドラマでの好々爺のイメージとは異なる残酷な人物として描かれている。諸国漫遊も退屈な老後に刺激を求めただけの身勝手な旅だ。そんな中、助さんとなった進ノ助が困った老人である光圀に絶えず振り回されるのが本作である。また、たびたび作中では封建社会を風刺しているのも特徴。作者の作品の中ではシリアスな部類に入るが、お得意のお下劣ギャグは健在で、それが凄惨な中、一服の清涼剤となっている。


『光圀伝』

『光圀伝』

出典:KADOKAWA

水戸光圀の生涯を描いた原作小説をコミカライズした本格時代漫画。冒頭は光圀が家老である男「藤井紋太夫(もんだゆう)」を殺めるシーンから始まる。自らが殺めたその男への愛情から、老齢の光圀は書斎で誰にも語ることのなかった生涯を書き記すことを決意する。描かれる物語は、父の頼房(よりふさ)に跡継ぎとして試される幼少期から始まり、傾奇者としての青年期へと至っていく。ドラマ「水戸黄門」で見られるおなじみの光圀像とは異なった生涯を描き切った作品だ。

本作は、光圀の隠居後の諸国漫遊を描いたフィクション、いわゆる「水戸黄門漫遊記」とは異なった水戸黄門の生涯が生き生きと描かれた作品だ。光圀が生涯を振り返る形で始まるその物語は、幼少時の父に与えられた世継ぎとしての試練から始まる。それは父が斬首した元家臣の首を夜中に持ってくるようにというものであった。このようなエピソードに事欠かない光圀の生涯を、史実を交えて魅力たっぷりに描いたのが本作だ。重厚な原作を『イムリ』などの、これまた重厚な漫画を得意とする作者が見事な筆致でもって描いている。ドラマでは水戸黄門として、好々爺で知られる光圀。そういった光圀像とはまた異なった視点から光圀を知りたければ、本作を手に取ってみてはいかがだろうか。


『真夜中の水戸黄門』

『真夜中の水戸黄門』

出典:amazon

水戸黄門をモチーフとした時代劇シュールギャグ漫画。作者の代表作である『真夜中の弥次さん喜多さん』や『弥次喜多 in DEEP』の主人公である弥次さんと喜多さんが、本作では渥美角之進(カクさん)佐々木助三郎(スケさん)として登場し、印籠を失った水戸黄門とともに「ショコクマンユー」の旅に出る。

「弥次さん喜多さん」シリーズのスピンオフともいえる本作。シュールなギャグは相変わらず冴えているが、どこか物憂げである。例えば冒頭の、全裸で湖から現れた黄門様が自問自答するシーン。印籠をなくした黄門様が「それどころではない」として、自らをドラマで水戸黄門を演じた俳優になぞらえ、自分はいったい誰なのかと思い悩む。作者の独特の画風も相まって、ギャグ漫画でありながら、どこか奇妙で恐ろしく不安をかきたてられる。そういう意味では、異色といえるだろう。シュールギャグの大家である作者の極致ともいえる作品だ。


『水戸のお局』

『水戸のお局』

出典:小学館

水戸黄門マニアのOLが社内の不正をあばく勧善懲悪OL漫画。勤続10年、経理課に所属する主人公・水戸樹利亜(じゅりあ)は水戸黄門をこよなく愛する地味なOL。ある日、彼女を含む経理課の3名に横領の嫌疑がかけられる。そんな中、樹利亜とは犬猿の仲である、社長の甥で営業の徳川に「社内に蔓延る悪事を密かに斬る」計画を持ち掛けられる。樹利亜は同僚の賀来田と八木、通称「カク」と「スケ」とともに社内の不正を正すべく調査を始める。

樹利亜の両親は家庭内別居状態である。社内でも目立たず、すさんだ家庭から出たいと願う彼女の唯一の癒しはドラマ「水戸黄門」。彼女がコツコツとしている貯金は、家を出てマンションを購入するため。そしてさらに、ドラマで黄門様を演じる俳優・西野英太郎と同じマンションに住むというのが彼女の夢であった。彼女は水戸のご老公を心の師としており、そこに由来する正義感からか自らを含む3人に横領の嫌疑がかかるも、社内の不正をあばくという徳川の提案に乗る。いけ好かないイケメンの徳川もまた水戸黄門マニアで、そこから樹利亜とのラブコメが始まるという要素も楽しめる。代表作『Dr.リンにきいてみて!』など、少女向けの作品を多く手掛ける作者による、大人の女性向け作品である。


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