ひたすら美少年を愛でる漫画オススメ５選34 Pt.

人の魂は未練があると霊に変わり、中には魂を食べる「悪霊」になるものもいる。強力な悪霊を葬送するには人手が必要で、そのため葬儀屋リドルは隼に自分の手伝いをしてほしいと考えていた。はじめは断られたものの、リドルの予想通り霊感の強い隼は悪霊に襲われて命の危機に陥り、リドルと契約して葬儀屋になる道しか選べなくなる。こうして隼は、葬儀屋として活動することになった。美しく妖しいリドルと元気いっぱいな隼。何もかもが違う凸凹コンビがどんな魂と出会いどのように葬送していくのか、隼は失くした魂の半分を取り戻すことができるのかというのが、本作の大きな見所。何故、リドルは隼に目をつけたのか、そもそも葬儀屋とは何なのかという謎も気になるところだ。

人形のような美しい容姿を持つ少年シエル。彼は僅か12歳で伯爵家の当主となった。その理由は、屋敷が何者かに襲撃され、両親が殺害されてしまったため。その際、シエルはかどわかされて黒ミサの生贄にされたが、何とか助かってファントムハイヴ家に戻ってきた。シエルを救ったのは執事セバスチャン。実は彼の正体は、シエルが命からがら召喚した悪魔だったのだ。シエルがセバスチャンに望んだのは、復讐を果たすまで自分の剣となり盾となること。シエルは「女王の番犬」として英国裏社会が絡む様々な事件に関わりながら、セバスチャンとともに倒すべき敵の正体を探っていく。復讐を忘れて幸せになることもできるのに、強い決意でひたすら闇路へと突き進むシエルの姿は、哀しくも美しい。

双子の美少年ミギとダリ。2人が1人の人間になりすましてオリゴン村にやってきたのは、母親のメトリーを殺害した犯人を捜し出し復讐するためだ。彼らは双子であることを周囲に悟られないよう注意し、上手く入れ替わりながら日々を過ごしつつ、事件の真相に近づいていく。本作は双子が復讐のために行動する物語だが、重たくはない。それは双子であることがバレないよう動くミギとダリの様子がシュールで、うっかり笑ってしまうからだ。傍から見ると「何をしているんだろう」と思うことを、本人たちは至って真面目に、本気でやってしまうから面白い。美しき双子は果たしてどのような真実に辿り着くのか。どこまでバレずに動くことができるのか。最後まで目が離せない。

アッシュは銃撃され瀕死となった男から「バナナ・フィッシュ」という謎の言葉と、カリフォルニアの住所を伝えられ、さらに小さなロケットペンダントを渡される。「バナナ・フィッシュ」はかつて兄が度々口にしていた言葉。「バナナ・フィッシュ」の正体が気になったアッシュはその謎を追うことになるのだが、そんな中で出会ったのが日本人の大学生・奥村英二だ。性格も育った環境も何もかもが違う2人。しかし関わっていく中で絆が芽生え、お互いがかけがえのない存在になっていく。「バナナ・フィッシュ」の謎は当然、物語の重要部分を占めるが、アッシュと英二の関係性も、本作が長い間愛され続けている要素の1つ。少女漫画とは思えないハードな物語を堪能しよう。

アラフォー同性カップルの日常と絆が描かれた本作。見所は史朗が作る低予算で健康に良い料理の数々と、主人公の2人が抱える同性カップルならではの問題、高齢の親との関係や自分たちの将来について考える様子など様々だ。ところで本作には、史朗と賢二以外の同性カップルも登場する。小日向大策と井上航だ。史朗と知り合った小日向は航のことを、少女漫画に登場するジルベール似の美少年だと語っていた。そのため史朗は、会ったことのない航のことを超絶美少年として思い浮かべていた。史朗の妄想ジルベールは必見。後に、史朗は実際の航と会うことになるのだが、果たして本物の航はどのような人物なのだろうか。史朗と賢二だけでなく、周囲の人々にも注目しよう。