「電撃マオウ(KADOKAWA/アスキー・メディアワークス)」にて2012年12月号より連載中のマンガ、『この美術部には問題がある! 』。二次元嫁に恋する少年と、そんな少年が気になる少女の、ちょっと変わったラブコメ。
想えば想うほど、その心が報われることはない。そんな少女の哀れむべき姿に思いを寄せてみる。
出典:Amazon.co.jp
「電撃マオウ(KADOKAWA/アスキー・メディアワークス)」にて2012年12月号より連載中のマンガ、『この美術部には問題がある! 』。二次元嫁に恋する少年と、そんな少年が気になる少女の、ちょっと変わったラブコメ。
『この美術部には問題がある! 』というこのタイトル。こういった系統のタイトルがつく作品の多くは、俗にいう「ラノベ」から来た作品がほとんどなのに対し、この作品は「マンガ」連載が大本になっている。作者名は「いみぎむる」。その内容はというと、絵は上手いがその目的は「二次元嫁」を描くことと豪語し、一心不乱に「萌え嫁」をキャンパスに描こうとする「内巻すばる(うちまき・すばる)」と、彼が入部当時はその言動にあきれ、なかば嫌っていたが今はその彼が気になって仕方がない「宇佐美みずき」のふたりを中心とした、ある中学校の美術部を舞台にしたラブコメディ。
宇佐美みずきの、彼に対する恋心が空回りするシーンが面白くもあるのだが、現実にこういうことがあってはやりきれないだろうなぁ、というやりきれなさもたまに含んでいたりする。こんなことを言ってはなんだが、みずきがあまりに可哀そうだったりする。だが「問題がある」のはそれだけではなく、美術部ではありながら部長はその部室で居眠りばかりしているし、もう一人の部員であるコレットはいたずらっ子でつかみどころのない存在。まさに「この美術部には問題がある」のである。
とにかく、主人公の一人である「すばる」は三次元には興味がなく、ただひたすら「自分の力で理想の二次元嫁を描く」ことに精力を注いでいるが、物語が進むにつれてなんとなくではあるが「みずき」の気持ちを察しているふしがある。それはそれで、自分には「経験のないこと」なので、その対応に困ったそぶりも見せたりするが、結局のところは彼の頭の中は「二次元でいっぱい」だったりする。
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そこのところの「やきもき具合」がこの作品の醍醐味だったりするのだろう、と思ったりもするが、みずきにとってはたまったものではない。しかし、その純な思いとはうらはらに、相手がド真ん中に投げ込んできた打ち頃のボールをド空振りで三振してしまうような、こちらも思ったよりも天然な子(純粋さ故)なので、可哀そうに、と思いながらも失笑を禁じ得ない。まさに「くすり」と笑ってしまう、それがこの作品の試聴観である。作者はもともと原作のファンなので、アニメ化には期待したりしていなかったり、ではあるのだが、この作品はいい感じで、原作のマンガを再現していると思う。まさに幼い恋の空回りする、リアル恋愛のような、されどもコメディである。放送は2016年7月~9月の1クールアニメ。TBS‐サンテレビ系にて放送された。
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