育児は戦なり!?そんな時に一笑いを！子育てコメディ漫画集めてみました28 Pt.

この赤ん坊こそが大魔王が人間界へと送り込んだ息子のカイゼル・デ・エンペラーナ・ベルゼバブ4世、通称ベル坊だった。ベル坊に異常になつかれてしまった辰巳は、侍女悪魔ヒルデガルダから大魔王の命によりベル坊の人間界での親に任命される。「魔王の息子の親なんてぜってーやらねー」と断る辰巳にヒルデガルダは「では　死んで下さい」と冷たく放つ。ところが、ベル坊はといえば辰巳から離れないばかりか、辰巳を追い詰めたヒルデガルダに反抗して駄々をこね泣き始める。全てを破壊尽くす威力を持つベル坊の「かんしゃく」にヒルデガルダも匙を投げかけた時「男が⋯ギャアギャア泣くんじゃねぇ。ナメられちまうぞ」の辰巳の一言でベル坊がピタリと泣き止む。ベル坊の力と感情をコントロール出来る辰巳に、ヒルデガルダは親としての資質を見出すのだった。

赤の他人である自分たちを引き取ってくれたのだから、とても優しい人なのだと思っていた竜一だったが「世の中全てギブ&テイク　働かざる者食うべからず‼」と厳しい羊子の言葉に圧倒される。それでも羊子が学園内で働く女性教員のために保育ルームを作ったこと、保育ルームの人件費を削減するためにベビーシッター部を立ち上げようとしたものの、志半ばで他界してしまった羊子の息子夫婦のことを知り、羊子への感謝の気持ちもあってベビーシッターとして働くことにする。幸い、竜一は自由奔放でよく出掛けていた両親の代わりに幼い弟の面倒を任されていたので、おしめの替え方やミルクの作り方はお手の物だった。ところが、竜一を待ち受けていたのはスーパーヤンチャ坊主たち。かくして、ベビーシッター部の部員第一号としての竜一の奮戦が始まった。

女の子の名前は森田ちほ。ちほの両親も海外に急遽同行することになったため、やむを得ず秀人に預けられたのだった。子守りを託された秀人は日々の家事の仕方や、ちほの幼稚園のことなど事細かく記された母のメモを読みながら「これから約百日間、一緒に暮らすことになるんだよ」とちほに説明するが、今後のことを考えて途方に暮れてしまう。それでも「ちほが悪いんじゃない」と、戸惑いながらも慣れぬ料理に挑戦し、一緒にお風呂に入り、寝食を共にするうちに、秀人の心の中に次第に父親のような気持ちが湧いてくるのだった。いつも明るく元気一杯のちほと、どこか頼りない秀人との凸凹コンビが互いに成長し、本当の家族のようになっていく様子に「癒やされる」「微笑ましい」とネットで話題となった作品である。

30歳になった宗太の元に父が亡くなったとの連絡が入る。親の実家を片付けるために帰省した宗太は老朽化した製麺所を見て感傷的になる。店に入った宗太はうどん釜の中で眠っている子どもを見つけるが、宗太に見つかった子どもは咄嗟に小麦粉を持って逃走する。再び店に戻ってきた少年に宗太は「うちの店　もうやってないんだ」と告げるが、彼があまりにも腹を空かせていることを知り、警察に連れて行く前にうどんを茹ででやることに。ところが、その子どもは生のままのうどんを食べ始める。面食らった宗太だったが、その子どもといるとなぜか幼い頃のことを思い出し「どうして、継がなかったのだろう」と自責の念が湧いてくるのだった。宗太は少年を警察に連れて行こうとするが、道中でこの不思議な子どもの本当の正体を知ることになる。

真面目で完璧な性格の姉と、しっかりして見えて実はおっちょこちょいの妹。「1年前は同じ学校に通っていたのに」とミルクをあげる姿を見ながら「お姉ちゃんはこういうの本当によく似合う」とかなめは妙に大人びてしまった姉がまぶしく見えて仕方がない。作者の育児体験が元になっているせいか、登場人物は可愛いキャラの絵柄だが効率的なおしめ替えやお尻の拭き方、排せつ等の育児アルアルのリアルシーンが多々出てくる。ちなみにタイトルの『ぢごぷり』とは、育児の大変さを「地獄」に例えた「地獄から来たプリンセス」の略だ。