本作の主人公・秋山淳五郎真之は、日露戦争で繰り広げられた日本海海戦において、重要な役割を果たした作戦参謀である。海戦に際して彼が発した電文「天気晴朗ナレドモ浪高シ」は、歴史的にも有名だ。彼は、松山藩の下級武士・秋山久敬の5男として誕生。喧嘩っ早い悪ガキとして幼少期を過ごす。学校でもヤンチャ三昧だった真之だが、単なる腕力頼りではなく、戦略を練って敵対勢力と戦うなど、後の作戦参謀らしい一面を覗かせる。やがて海軍士官学校に入学した彼は、持ち前の負けん気の強さで、メキメキと頭角を現していくこととなる。
日露戦争は明治37~38年(1904~1905年)にかけて、大日本帝国とロシア帝国の間で行われた戦争である。有色人種国家が白人国家に勝利したこの戦争は、日本のみならず海外にも大きな影響を与えた。今回はそんな日露戦争の時代を描いた作品を紹介しよう。
出典:小学館
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日露戦争の日本海海戦で作戦参謀を務めた海軍中佐・秋山真之の生涯を、史実や当時の世界情勢を反映しながら描いた歴史漫画。序盤は少年期の真之の成長とともに、文明開化で変わる庶民の生活が描かれる。そして、真之の海軍入隊後は、俳人の正岡子規や当時の外務大臣、陸奥宗光といった、様々な人物の視点からストーリーが展開する群像劇となる。
本作の主人公・秋山淳五郎真之は、日露戦争で繰り広げられた日本海海戦において、重要な役割を果たした作戦参謀である。海戦に際して彼が発した電文「天気晴朗ナレドモ浪高シ」は、歴史的にも有名だ。彼は、松山藩の下級武士・秋山久敬の5男として誕生。喧嘩っ早い悪ガキとして幼少期を過ごす。学校でもヤンチャ三昧だった真之だが、単なる腕力頼りではなく、戦略を練って敵対勢力と戦うなど、後の作戦参謀らしい一面を覗かせる。やがて海軍士官学校に入学した彼は、持ち前の負けん気の強さで、メキメキと頭角を現していくこととなる。
出典:KADOKAWA
食事を中心に日露戦争当時の軍隊を描く、ユニークな軍隊グルメ漫画。田舎を捨てて上京した主人公・千歳は、仕事に就けずに空腹を抱える日々を過ごしていた。そんなある日、彼は露店で一杯の粥を買う。その材料は軍から出た残飯だったが、今までに経験したことのない美味さだった。この一件をきっかけに、千歳は陸軍に入隊。国防よりも食い気を優先した軍隊生活が幕を開ける。
本作の主人公・千歳は、食べることが何より好きな男である。なにしろ彼が軍に志願した理由は、メシが喰えるから。キツい軍務の中でも、食事時を告げる「めしあげ」のかけ声が響くと、思わず笑顔になる。スープはパンでこそげるようにして、一滴も残さず平らげるなど、彼のメシへの執着ぶりは尋常ではない。ある日の新兵の演習時には、20㎏以上もの背嚢と歩兵銃を背負い、疲労と空腹から同僚たちが次々と倒れる中、千歳は懸命に耐え凌ぐ。すべては「やたらうまいメシ」を味わうため。このように、とにかくメシを第一に考える千歳は、日露戦争開戦後も、戦地で逞しく腹と心を満たしていく。
出典:集英社
物語の舞台は日露戦争後の明治末期。当時の最先端技術を用いた科学捜査を行う主人公の活躍を描く、ミステリー・ロマン。主人公・一条寺開は、長崎で西洋医学を学ぶ青年だ。警視総監・一条寺五十六の息子でもある彼は、私的な立場で捜査に参加。持ち前の明晰な頭脳と高度な科学知識、そして揺るぎない正義感で、次々と難事件を解決していく。
鎖国が解かれ、西欧の文化が一気に流入した明治は、まさに変革の時代だった。犯罪捜査も、自白を強要する荒っぽい手法から、証拠を重視する科学的な捜査へと徐々に改められていく。本作の主人公・一条寺開は、そんな科学捜査の最先端を切り拓く人物だ。写真技術を用いた巧妙な偽札の真贋判別。リリエンタールのグライダーに乗りこんでの浅草凌雲閣への侵入。凶器に残された指紋を元にした犯人の特定など、開は様々な技術を駆使して難事件を解決に導いていく。日露戦争以降の時代をリアルに描きつつも、フィクションならではの切り口を交えている部分も、本作の魅力のひとつと言えるだろう。
出典:講談社
国家間の謀略に翻弄される青年を中心に、明治時代後期の日本と東アジアを描いた歴史ロマン。優秀であるが冴えない第一高等学校(一高・現在の東京大学教養学部)の学生・安積亮は、特別史跡調査隊に参加。そこで彼は馬賊の襲撃を受け、囚われの身となる。この事件を皮切りに、安積の波乱に満ちた物語が始まる
本作は、以前に安彦良和が描いた『虹色のトロツキー』と『王道の狗』の間をつなぐ、近代史3部作の集大成となる歴史大作だ。物語の鍵となるのは、5世紀初めに高句麗の好太王の偉業を称えるために建てられた「好太王碑」だ。この碑文は日本の古代史に関わる重要資料であることが判明。かくして、主人公・安積亮は、調査隊の一人として「好太王碑」に派遣されることとなる。ところが、現地に到着して間もなく、調査隊は馬賊の襲撃を受ける。彼らが連行された先は、ロシア軍コサック騎兵の駐留地。日露戦争開戦を間近に控え、きな臭い空気が漂う大陸で、安積は早くも窮地に立たされることになる。物語は日露戦争を含む明治末期の動乱に、4世紀の古代日本史を絡めつつ、壮大なスケールで展開していく。
出典:一迅社
日露戦争後の日本をベースにした架空の世界を舞台に、女性将校を育成する陸軍女子幼年学校の日常を描いた、ミリタリー女子コメディ。主人公・犬童忍は両親を亡くし、寝食に困らないという理由で陸軍女子幼年学校への入学を決めた少女である。田舎か上京してきた彼女は入学前日に道に迷い、偶然、上級生の加賀美藤乃と大葉ことに助けられる。それはまさに、運命の出逢いだった。
本作の基本となる舞台は日露戦争後の日本だが、現実世界とは少々趣が異なる。作品世界では、女性の士官学校入学が認められており、女性将校の活躍によって、士官学校の下部組織として女子幼年学校が設立されているのだ。主人公・犬童忍は、陸軍女子幼年学校の新入生。薄汚れた身なりにボサボサ頭で上京してきた彼女は、迷子になったところを上級生の加賀美藤乃に助けられる。しかし、犬童の姿を見た加賀美は、いきなりノラ犬呼ばわり。恐い上級生として、犬童は加賀美に苦手意識を抱くこととなる。ところが、髪を切り身なりを整えた犬童は、周囲の注目を集める美少女に。そんな犬童に対し、加賀美は興味を惹かれていく。第一印象こそ芳しくなかった2人ふたりの距離は、徐々に縮まっていく。
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