変幻自在の声色を放て!声優お仕事漫画オススメ5選34 Pt.

役柄によって、いかに声音を使い分けるかが声優の腕の見せどころ。しかし近年、声優の仕事が多様化したことで、異なる現場でさまざまなスキルが求められるようになってきている。今回は、そんな声優業界にスポットを当てた漫画を紹介しよう。

作成日時:2019-03-21 10:00 執筆者:マンガペディア公式

変幻自在の声色を放て!声優お仕事漫画オススメ5選

出典:小学館


『それが声優!』

『それが声優!』

出典:小学館

声優の日常を綴った業界コメディ。一ノ瀬双葉は、アルバイトを掛け持ちしながら夢を追いかける青空プロダクション所属の新人声優だ。ひょんなことから、声優仲間の萌咲いちご、小花鈴と共にWEBラジオを始めることになり、声優アイドルユニット「イヤホンズ」を結成。3人は、先輩声優に励まされ、アドバイスを受けながら、さまざまな壁を乗り越え成長していく。2015年にテレビアニメ化。実在する声優の浅野真澄が、作家活動をする際に使用する「あさのますみ」名義で漫画の原作を担当している。

原作を担当している現役声優・浅野真澄が経験してきた声優のリアルな日常がふんだんに盛り込まれている点が特徴の本作。単行本では、ネタになった事柄がコラムという形で解説されている。「イヤホンズ」として歩みはじめた双葉、いちご、鈴の3人には、未熟ゆえ三者三様の悩みがあった。しかし、厳しい現実にぶつかった時には、堀江由衣など実在の人気声優が作中に登場し、優しく背中を押してくれる。ゲスト声優に事前取材した上で執筆しているため、エピソードの内容には常にリアリティがあり、双葉たちのみならず声優を目指す人たちの参考になる台詞が多い。また、マネージャーの仕事内容なども描くことで、知られざる声優業界の裏側が垣間見える。


『教えて 劉老師! 2カ国語声優の日常』

『教えて 劉老師! 2カ国語声優の日常』

出典:集英社

青二プロダクションに所属し、日中2カ国語を自在に操る現役声優自身が描くノンフィクションエッセイ4コマ漫画。劉セイラは、北京生まれ北京育ちの中国人。幼少の頃から日本のアニメに親しんでいたが、アニメ「鋼の錬金術師」での声優の演技に心奪われ、「日本で声優の仕事がしたい」という夢を持つようになる。描かれているのは、実際に日本へ留学した際に受けたカルチャーショックや、声優になる夢をつかんでから体験したことなど。中国と日本の文化や風習の違いが、さまざまな角度から綴られている。

実在する声優がモデルとなっている「声優漫画」は多々あるが、原作や監修にとどまらず、作画まで全てを本人が担当している作品は珍しい。しかも、劉セイラの画力は高く、漫画家としての才能にも驚かされる。日本語が分からない状態から、言葉のプロである声優業に就くため、相当な努力と苦労を重ねてきたことは想像に難くないが、何よりも強く伝わってくるのは「日本アニメ愛」だ。だからこそ、憧れを現実に変えることができたのだろう。中国で日本アニメがどのように見られているのか、また、2国間の食文化の違いなどがユニークに描かれている。絶妙なオチに笑いながら、中国をより身近に感じることができるだろう。


『声優ましまし倶楽部』

『声優ましまし倶楽部』

出典:集英社

自分大好き、天然ドジっ娘を"演じている"女の子が、トップアイドル声優を目指すコメディ漫画。真島いろはるは、高校時代のクラスメイトから「アニメ声だ」と言われたことで声優に興味を持ち、軽い気持ちでアイドル声優を目指す。ネット上の生放送番組へ出演が決定し、ドラマCDのメインヒロインに抜擢されたほか、人気男性声優と恋仲になるなど夢が叶い始めるが、その先には思いもよらない試練が待ち受けていた。

最近は、アイドルがテーマのアニメ作品に出演した声優自身が「アイドル声優」と呼ばれることが増えてきた。本作では、自分の可愛さに自信を持っている女の子が、トップアイドル声優を目指すものの、キャラ作りも含めて迷走する少し痛い姿が描かれている。主人公のいろはるは、表面上は天然系の可愛い女子だ。しかし実は腹黒く、内心で「自分が一番だ」と思っている。声優業界は、一握りの人間しか生き残れない厳しい世界。もちろん、演技力や表現力を磨く努力は必要だが、ある意味、いろはるくらい強い自信がなければ、長く生き残っていくことは難しいのかも知れない。コメディ漫画ではあるが、SNS炎上騒ぎや同業者の妬み、声優同士の恋愛トラブルが描かれているなど、内容はかなりエッジが効いている。


『声優劇場 パプリオーン!みずはらさん』

『声優劇場 パプリオーン!みずはらさん』

出典:amazon

現役声優・水原薫をモデルとした「みずはらさん」を中心に描かれている半実録声優コメディ漫画。彼女が今までに経験してきた、さまざまな声優の仕事や普段の日常生活がネタ元だ。水原薫が所属していたメディアフォースの後輩声優も「じぇーにゃ(ジェーニャ)」「ふじた(藤田昌代)」として登場する。みずはらさんの本業は声優だが、掛け持ちしているアルバイトでも忙しい。声を使う仕事は、全てが声優の仕事につながると信じているため、どのような仕事にも全力投球で臨んでいる。

監修を担当している声優・水原薫の経験や想いが、主人公のみずはらさんを通して表現されている。声優業界を詳細に描いたお仕事漫画ではなく、みずはらさんのキャラクター性やハイテンションな日常生活が前面に押し出されているところが特徴だ。みずはらさんをライバル視するアイドル気質のキャラが現れるなど、架空の声優キャラも多数登場し、物語を盛り上げる。コメディタッチなので気軽に読み進めることができるが、さまざまなキャラを演じる上では、どのような経験も声優としての強みとなると考えているなど、みずはらさんのプロとしての姿勢に感心する部分も多い。ちなみに、タイトルにある「パプリオーン」は、水原薫による造語。彼女が挨拶する時によく使われている。


『ダストボックス2.5』

声優事務所を舞台に描かれる4コマ声優コメディ漫画。「周囲に迷惑を掛けたくない」という理由で高校卒業して以降、家に引きこもっていた神静真(じんしずま)だが、声優事務所オーディションに受かってしまう。合格したのは、変わり者ばかりが集まっていることで有名な声優事務所「ダストボックス」。実力はたしかなものの個性的すぎる先輩声優たちに囲まれながら声優の道を歩みだすことになった静真の日常を描く。

声優は実力重視の職業だが、イベントなどでは、強い個性を持っている声優が存在感を発揮することもある。本作に登場する、声優事務所「ダストボックス」所属の声優たちも、憑依させることで演技力を高めるイタコ声優や、奇行が多く宇宙人扱いされるイケメン声優など、実に曲者揃いだ。事務所社長は演技力重視で採用を決めたが、変わり者ばかりが集まってしまったことが悩みの種。少々アクが強すぎるきらいはあるが、魅力的な声優たちがたくさん登場し、笑顔になれる。


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