真実を見抜くお仕事「鑑定士」漫画オススメ５選！25 Pt.

響生が召喚された異世界では、住人に何らかの「職業」のスキルが与えられる。響生は「鑑定士（仮）」として働くことになる。異世界を探索する上で重要となるのは、敵やアイテムに関する情報や目的地への地図だろう。鑑定士は対象の能力や特徴を識別し、ワナの感知、魔法解析など、ダンジョン探索向けのスキルを多数得られる職業だ。見知らぬ土地で生き抜くためには有効なスキルだ。響生は仲間と「メイズイーターの草原」を抜け出す際に「世界地図」のスキルを使用した。仲間のひとり、狙撃手のエルフのエマリア・ステインバルトによれば、それは冒険者なら誰もが欲しがる超レアスキルだという。戦闘能力が低い響生は、他の仲間の力を借りながら襲い来る苦難を乗り越え、異世界で生きていく。

主人公のカムイは天才鑑定士であった祖父・十五郎の孫であり、確かな技術と豊富な知識を持っている高校生。アナスタシアはロマノフ王朝最後の皇帝・ニコライ二世の第四皇女で、ロシア革命によって家族と共に惨殺されたが、後に現れたアンダーソン夫人によってアナスタシア生存説が浮上した。DNA鑑定でアンダーソン夫人との血縁関係が証明された卓斗は、アナスタシアのインペリアル・イースターエッグを所有している。そのエッグは皇帝から王妃と5人の子供に遺されたもので、それら6個全て揃えた者がロマノフ王家の莫大な隠し財産を相続する資格を持つというものだった。カムイは鑑定士として財宝騒動に巻き込まれていく中で、次第に卓斗に特別な感情を抱くようになる。

バビロは人間の呪いから産まれる呪具である魔物を鑑定する「魔物鑑定士」。彼が目を付けた人間は、この世が弱肉強食の世界であることを恐れ、人生の「勝ち組」に入れる道を模索しているクラスメイトの小津。バビロは彼の単純さを気に入って近付き、魔物の「ドレイペン」を「魔法のペン」として渡す。そのペンを使用すると驚くほどにスラスラと漫画のアイデアが押し寄せ、小津はやがて大きなチャンスをつかむ。しかし、「ドレイペン」はライバルの技術やアイデアを奪うもので、ペンの頭部が被害者である漫画家の暮咲歩の顔に変形。小津はペンの正体を知ってバビロと決別する。しかし、バビロは小津に執着し、様々な魔物を用いて彼の「幸せ」に関わり続けようとするのだった。

志のぶは高校生ながらも宝石が大好きで、宝石のオーラが見える特殊な能力と優れた鑑定技術を持つ鑑定士。母方の祖父が営んでいた「倉田屋」で、宝石の鑑定を行っている。一方、年上の婚約者の顕定は「デュガリー」の外商で鑑定士でもある。宝石の内部特徴を示す「内包物（インクルージョン）」は宝石の持つ個性であり、その種類や形によって価値が変わり、産地なども判別できるという。顕定が追い求めているのは、「羽を広げて赤い空を翔る鳥」のような内包物がある赤い石。一家失踪の鍵を握る家宝に、そのような内包物があったことを記憶していたからだ。宝石にまつわる様々な謎解きに加え、志のぶと顕定の恋愛模様や個性的な客たちとの人間ドラマが絡み合いながら展開されていく。

正義が偶然知り合ったリチャードは「生きた宝石」のように美しい美貌をもつ宝石商で、優れた鑑定眼を持っている。語学力も長けており、日本語も流暢だ。正義から鑑別を依頼されたピンク・サファイアが盗品であることを見抜いたリチャードは、本来の持ち主探しに協力することになる。リチャードは正義に不思議な縁を感じ、彼を自分の宝石店のアルバイトに誘い、少しずつ交流を深めていく。店には訳アリの客たちが数多く訪れるが、リチャードはルビーやキャッツアイなど様々な宝石の鑑別を通じて、宝石を買い求める者や持ち主の願いを汲み取り、問題解決に導くのだった。宝石に関する専門的な知識やうんちくなどが作中に織り込まれており、宝石に興味がある人には特にオススメだ。