梅田阿比の代表作。砂がすべてを覆いつくす世界を舞台に、砂の海に浮かぶ漂泊船"泥クジラ"で暮らす人々の運命を描いた物語。島の記録係を務める少年、チャクロを主人公に物語は進んでいく。ある日チャクロは、泥クジラに漂着した廃墟船を調査する中で、謎の少女、リコスと出会う。チャクロたちは彼女と心を通わせていくが、ある日突如、連合帝国の襲撃を受けてしまう。リコスとの出会いが、外界から閉ざされ平穏な日々を過ごしていた泥クジラの人々の運命を大きく変えることになる。本作は、砂に覆われた神秘的な世界を描いたファンタジー作品である。作中では情念動(サイミア)と呼ばれる感情を発動源とする超能力が存在し、泥クジラで暮らす人々の多くはこのサイミアを操る短命な種族である。サイミアを操れる"印"持ちと、そうした印を持たない普通の"無印"の人間という二つのグループが存在し、印持ちは強力な能力を持つが短命であり、印のない普通の人間は長命で、そこから選出された首長が全体を統括する形で運営されている。秋田書店「ミステリーボニータ」2013年7月号から2023年2月号まで連載。舞台化(2016年4月初演、2018年1月~2月再演)された他、2017年にはテレビアニメ化された。