小坂泰之の代表作にしてデビュー作。高校進学を機に、都会から父親の故郷である臼州地方熊元県にある海辺の小さな町、芦方町へ引っ越してきた女子高校生の陽渚が、釣りにのめり込んでいく姿を描いた物語。当初は手芸部への入部を希望していた陽渚だが、ひょんなことから釣りを活動目的とする「ていぼう部」部長の黒岩に誘われ、半ば強引に入部することになる。生き物が苦手な陽渚が、同級生の夏海や先輩の大野といった個性豊かな部員たちと共にさまざまな釣り技術を学び、当初の不本意な入部から徐々に釣りの奥深さを理解していく過程が描かれる。本作は釣り、部活動、料理という要素を組み合わせた日常系漫画。釣りというジャンルと、女子高校生の主人公という珍しい組み合わせを採用し、釣り道具の詳細な説明に加え、各話ごとに異なる魚種や釣り方を取り上げ、「釣ったら食べる」をモットーとする部活動を通じて、釣れたものに適した調理法も紹介されている。秋田書店「ヤングチャンピオン烈」2017年No.3から連載。テレビアニメが2020年7月から放送。実写ドラマが2023年6月からLeminoにて配信された。