P.A WORKSの原点! 『true tears』160 Pt.

『true tears』は、同名の恋愛アドベンチャーゲームが原作となるが、ストーリーはオリジナルストーリーであり、キャラクターも違うため全くの別物ともいえる。テーマが「真実の涙」であることは共通している。主人公の「仲上眞一郎」が、涙を流すことが出来なくなった少女と出会い、様々な人間関係や悩みを経て成長する恋愛ストーリーとなる。アニメーション制作はP.A WORKS。2008年にTV放送された。舞台は富山県であり、美しい風景を使ったことにより「聖地巡礼」を生み出したとも言われている。

富山県南砺市城端地区（旧城端町）を中心とした実際の町並みや風景がモデルになっている。この実際のモデルとなっている風景をアニメーション制作会社の「P.A.WORKS」が表現している。

画像からも分かるように、光の光彩や植物の色などを細かく仕上げており、作品を観ていると実際のモデルなった街に旅行したくなる。

本作は、美しく表現された富山県にて描かれる青春群像劇である。
中でも、地元の酒造の一人息子の「仲上 眞一郎（なかがみ しんいちろう）」が主人公であるが、同じ家に同じ学校の女子と暮らしている状況となっているのは、年頃の男子としては意識せざるおえない。

その同じ家で暮らしている同級生の女子が、一人目のヒロイン「湯浅 比呂美（ゆあさ ひろみ）」。1年前に両親が他界し、両親と眞一郎の両親が知り合いだった縁から仲上家に引き取られる。眞一郎に想いを寄せているがある出来事から距離を置いているので、どのような進展があるか期待したいところ。

そのような同じ家でクラスメイトと同棲しているような眞一郎なのだが、校内において、変わり者として扱われている「石動 乃絵（いするぎ のえ）」と出会う。その出会いは、木の上で赤い実を取っているのを下から見上げたのだが、その様子が眞一郎がイメージした天使そのものだった……。

比呂美、乃絵との進展がある中、3人目のヒロインが登場。今川焼きの飲食店「あいちゃん」を切り盛りする、明るく活発な少女「安藤 愛子（あんどう あいこ）」である。眞一郎の親友の「野伏 三代吉（のぶせ みよきち）」と付き合ってはいるのだが、『好きな人の傍にいるために、その人の傍にいる人と親しくする』というスタンス……。

男性としては、3人のヒロインに行為を寄せられ、非常に羨ましい限りなのだが、眞一郎自身は、将来の自分自身の事も含めて大きく悩み続けるストーリーとなっている。

どのヒロインと付き合うのか……はたまた違う結論があるのか……。

思春期の皆様は然り、高校生の頃のあのピュアな感じを味わい方には、お勧めの作品である。