舞台は美しき中世ヨーロッパ風の「城」!! オススメ漫画５選31 Pt.

本作の舞台となる城の主は、高位吸血鬼のドラルク。祖父から譲り受けた立派な城で、家族のような大切な使い魔のアルマジロのジョンと共に仲良く暮らしていた。しかし、そんな城での平和な暮らしも、吸血鬼退治人のロナルドがやってきたことで終わりを迎えてしまう。侵入者撃退装置のトラブルと不運が重なりドラルク城は爆発。跡地は新たな観光名所となり、ドラルクはジョンを連れてロナルドの事務所で暮らすことに。ドラルクとロナルドは口喧嘩が絶えないが、癒やし系のジョンが間に入ることで丸く収まっている。街には個性的な吸血鬼が数多く存在しており、街の平和を守るためにロナルドとドラルクの異色のコンビが吸血鬼絡みの事件を解決していく。

結がトリップしたのは、人間が貴重な食材として扱われている恐ろしいアンデッドの世界。結が人間であることに気付いたエルドレア辺境伯は、夕飯の食材として早速アンデッド城へと連れて帰った。美食家のエルドレア辺境伯にとって、結は滅多にお目にかかれない至高の食材。しかし、アンデッド城でコックをしているハインリヒがチャンスをくれたおかげで、人間の肉よりも美味しく珍しい料理を作る条件で、結はコックとして働くことに。元々料理人を目指していた結は、次第にアンデッド城の住人たちにもコックとして認められ、エルドレア辺境伯が時折見せる優しさに惹かれるようになっていくのだった。作中では結の作る料理方法も記されており、レシピ本として活用することもできる。

ストラス・フォード城は、湖の畔にある美しく輝く白亜の城で、乙女たちの憧れの場所。その主のテームズ伯爵には行方知れずの娘がおり、血縁関係を示すものは、娘の母親のフランソワの手記と家紋入りのペンダント。その二つを利用してイサドラは伯爵令嬢として迎え入れられ、幸せな暮らしを手に入れる。慎ましいマリサも城に招かれるが、イサドラはマリサを召使いとして冷酷に扱う。しかし、生死不明だったフランソワが城に戻ったことをきっかけに、真相を知られたくないイサドラはマリサを追い詰めるが、自らも破滅の道へ進んでしまう。やがてイサドラとマリサも親となり、悲劇は娘世代にも引き継がれるが、心優しいマリサ母娘は決して希望を失わず、感動のラストへと繋がっていく。

本作に登場する城は、全11階層の難攻不落の魔王城だ。最深部では魔王が勇者たちを待ち受けているものの、誰もそこへは到達できておらず、魔王についても謎に包まれている。主人公のレメには特別な師匠がおり、幼馴染の炎の勇者・フェニクスが率いるパーティーで高度な黒魔法のデバフを用いて味方をサポートしていた。しかし、敵を不利な状態にするデバフ効果は傍目には分かりづらく、実況においてもレメの貢献度について触れる者は誰もいない。パーティーを追放されたレメに新たな活躍の場を与えたのは、以前からレメの黒魔法に注目していた魔王軍の四天王の一人であるカーミラだった。レメは魔王城において魔王軍を勝利に導く参謀として、かつての仲間たちを迎え撃つことになる。

本作では、快眠グッズの材料を求めて檻を抜け出し、魔王城の中を歩き回るスヤリス姫の言動が魔族の誤解を招き、魔王城に巻き起こる様々な騒動がコミカルに描かれている。魔王城には侵入者を防ぐために、様々なトラップが仕掛けられ、危険な領域も沢山あるが、魔族たちは心優しい者ばかり。人質のスヤリス姫に対しても檻に入れてはいるものの、大切に扱っていた。しかし、無謀なスヤリス姫は、魔族たちの忠告を無視して毒キノコの胞子を枕にするなど、自ら危険に飛び込んで命を落とし、あくましゅうどうしに蘇生してもらうことも数知れず。魔王城の住人は、でびあくまやレッドシベリアン・改など、モフモフな魔族も多く、彼らがスヤリス姫に翻弄される姿に癒やされることだろう。