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行商人たるもの、商売のためなら何処へでも伺います!オススメ漫画5選47 Pt.

行商人は街や国を渡り歩き、様々なモノを売買しながら旅をする。漫画作品に登場する行商人の中には、時には魔法具など人間界にはないモノを取り扱っていることもある。今回は様々な行商人を主人公にした漫画作品を紹介しよう。

作成日時:2021-08-21 19:00 執筆者:マンガペディア公式

行商人たるもの、商売のためなら何処へでも伺います!オススメ漫画5選

出典:amazon


『買厄懸場帖 九頭竜KUZURYU』

『買厄懸場帖 九頭竜KUZURYU』

出典:amazon

石ノ森章太郎原作漫画のリメイク作品。厄介事の始末を請け負う「買厄(ばいやく)」としての裏の顔を持つ売薬行商人が、旅をしながら自らの出生の秘密に迫っていく和風アクション漫画。九頭竜(くずりゅう)は富山からやってきた売薬行商人で、懸場帳(かけばちょう)をもとに薬を売り歩いている。だが、行商人は表の顔で、裏では他人の厄介事を買い歩く買厄人として暗躍していた。そしていつしか九頭竜の名の元となった「九つの頭を持つ竜の前金物」を巡る争いに巻き込まれていく。

本作の主人公は、買厄人としても暗躍する行商人の九頭竜。懸場帳は、薬売りが持つ顧客名簿のことを指し、投薬している薬の情報だけでなく有力顧客の家族情報なども記されている貴重な情報源でもあった。九頭竜の名前は、何者かに惨殺された母親が九つの頭を持つ竜である「九頭竜」の前金物を持っていたことが由来だ。懸場帳をもとに薬売りとして諸国を回りながら、裏稼業を通じて「九頭竜」の秘密や己の過去に少しずつ近付いていく。そして「九頭竜」に隠された大きな秘密を知った彼は、財宝狙いの武田一族や修験者集団と争いを繰り広げていくことになる。九頭竜は見かけによらず強く、剣術に長けた男。何人相手でも容赦なく斬り付け、血飛沫が舞うアクションシーンは迫力満点だ。


『魔法行商人ロマ』

『魔法行商人ロマ』

出典:小学館

不思議な効果を得られる魔法具を人間界で売り歩く行商人の姿を描いたオムニバス形式のダークファンタジー。ロマとミィノは、人間に「魔法具」を売って「欲望(クレシヤ)」集めの旅をしている行商人。魔法具とは、心の中にある欲望を満たすことができるもの。人の心の声が聞けるようになる水、嗅ぐと好きな夢を見ることができるお香など、その効果は様々だ。魔界から来た二人には果たすべき目的があり、そのために多くの人間の欲望を必要としているのだった。

主人公のロマとミィノは、魔界の住人だが訳あって人間界で人間の欲望を集めている行商人。彼らが魔法具を人間たちに渡すのは、彼らが抱える欲望を肥大化させることが目的だ。1話目に登場するターゲットは、同じクラスの渡瀬と恋仲になりたいと願っている高校生男子の稲本優一。彼はロマたちから人心を操ることができる「レリスの魔券」を渡され、告白を成功させた。しかし、実はロマたちがこの魔券を優一より先に渡瀬に渡していたことが判明し、優一は愕然とする。だが、後悔しても今更遅く、魔法具の効果は一生消えない。ロマたちは魔法具を利用した人間がどうなろうと興味はなく、多くの欲望さえ手に入ればそれで良いのだ。物語全体を包むダークさが読めば読むほどクセになる。


『狼と香辛料』

『狼と香辛料』

出典:KADOKAWA

支倉凍砂原作のライトノベルのコミカライズ作品で、行商人と不思議な少女の二人旅を描いたファンタジー漫画。クラフト・ロレンスは、いつか自分の店を持つことを夢見ている行商人。パスロエの村で行われていた収穫祭に立ち寄ったロレンスは、その夜、荷馬車の中で眠っている少女と出会う。獣の耳と尻尾を持つ彼女はホロといい、豊穣を司る狼の化身だという。故郷の街・ヨイツに帰りたいというホロの願いを聞き入れ、荷馬車での二人旅が始まった。

本作に登場する行商人は、独立してから七年目になる25歳のロレンスだ。ローエン商業組合に属しており、誠実だが金に関しては抜け目のない商売人らしさを持ち合わせている。ロレンスは一人で荷馬車を引き、旅をしながら商売をしていた。そんなある日、見た目は少女だが、豊穣を司る狼の化身のホロと出会う。彼女の見た目は幼いが、実は何百年も生きており、ロレンスと過ごすようになってからは商売上手な一面も見せるようになる。二人はホロの故郷であるヨイツを探す旅の道中で様々なトラブルに巻き込まれながら絆を深め合っていく。貨幣に纏わる競争や商売を主軸に描いたファンタジーだが、二人の間に芽生えるラブロマンスなど、様々な要素が楽しめる作品だ。


『響銅猫見聞録』

『響銅猫見聞録』

出典:amazon

助けを必要としている人に道具を貸す猫の行商人と客の心温まる交流を描いたファンタジー漫画。響銅(さはり)は、人の言葉を話し、困っている人がいれば猫道具を貸しだしている猫の行商人。知り合いの行人(ゆきひと)は生まれつき病弱で、床にいることが多かったために空想にふけることが多く、趣味が高じて作家となった。彼は最近、夜半過ぎに行人の名を呼ぶ謎めいた女性のことが気になっていると言い、響銅は彼に「筒抜けの猫」という猫道具を貸すのだった。

本作に登場するのは、「猫道具」と呼ばれる不思議なモノを扱う貸し道具屋の行商人の響銅。彼は人ではなく猫だが、人の言葉を話し、コミュニケーションを取っている。斑鳩翁(いかるがおう)は、ねずみの狩り方を忘れた飼い猫のせいで店も住居もねずみの住処となって困っていた。そんな彼に貸した猫道具は「荒魂水滴(あらたますいてき)」。それは燃料を注ぐと想猫石(フェレスタイト)が反応して自在に動き回るというもので、猫の狩人としての性も目覚めるというものだった。終盤では響銅の過去にも触れられ、現在のような行商人となった経緯や、響銅とは別の貸し道具屋の猫・秋色との関係性についても描かれる。響銅が道具を貸す代わりに得るものとは何なのか。優しい絵柄で紡がれていく心温まるエピソードに癒やされることだろう。


『キャラバン・キッド』

『キャラバン・キッド』

出典:amazon

辺境の地で商売をしていた行商人と闇ブローカーが謎多き女戦士と出会ったことで彼女と共に旅をすることになるSFアクション漫画。大陸全土を支配するため、ヘルガベルド帝国が侵略戦争を始めてから三年目の春を迎え、大陸最北端のエコダには多くの難民が流れ込んでいた。主人公のワタルは闇ブローカーのバボと共に商売に勤しむ行商人。ある日、ワタルたちは帝国軍から追われている凄腕の女戦士のミアン・トリスと出会い、三人で帝都キュラウエルを目指すことになる。

本作の舞台となるのは、大陸全土の支配を目論むヘルガベルド帝国。主人公の行商人・ワタルは、金儲け至上主義の闇ブローカーのバボとコンビを組んでいる。二人は辺境の地で荒稼ぎをしながら気ままな生活を送っていたが、帝国軍から追われる身の女戦士・ミアンとの出会いが彼らの人生を大きく変える。彼女は帝国軍から多額の賞金がかけられているほどの強者。ひょんなことからミアンを助ける形になったワタルとバボは彼女から首輪を付けられペットとして扱われ、一緒に旅をすることに。ミアンの目的地はヘルガベルドの帝都キュラウエルの中にある皇帝シオンの城。展開が進むにつれてミアンの正体も明かされ、ワタルとバボは国を揺るがす大きな戦いへと巻き込まれていく。


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